アーリーフェーズのスタートアップにおける「バリュー」の意義とは?
本記事はKAEN Advent Calendar 2025の 22日目の記事です。
23日目はScout Base事業部の開発を担っているKota Nonakaさんが書く予定です。ぜひ明日ものぞいてみてください!
こんにちは!株式会社KAENの畠中と申します。
今回、会社としても私個人としても初めてのAdvent Calenderに取り組んでおります。
今回私はアーリーフェーズのスタートアップにとっての「バリュー」の意義について書こうと決めました。
当時社員3名だった株式会社KAENに飛び込んで、2年間働いた中で、「バリューがあって良かったのか?」「バリューにどんな意義を感じたのか?」について書いていければと思います。
同じくアーリーフェーズのスタートアップの皆様にとって、少しでも参考になりましたら、嬉しく思います。
自己紹介
まず初めに少し長くなってしまいますが、初めてのnote記事ということで簡単に自己紹介をさせてください。
現在32歳、妻と娘と3人で東京の北の方で暮らしています。
キャリアとしては現職のKAENを含めて3社経験しています。
新卒時代
新卒では株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア株式会社)に入社しました。大手〜中小企業様まで採用課題をお持ちの企業様向けに、一気通貫型の営業として新規アポ獲得〜受注〜契約更新・アップセルまでを経験しました。
当時の会社のスローガンが「はたらくを楽しもう」というもので、
社内にはそこに共感して入社した方々が多く、仕事を真剣に楽しんでいる方々に囲まれて新卒時代を過ごす事ができ、自然と仕事に対してポジティブな価値観を形成できたのはとても良かったと思っています。
スタートアップへの転職
その後、経営層同士のビジネスマッチングのプラットフォームを運営する会社に転職し、初めてスタートアップ業界に足を踏み入れました。カスタマーサクセスとしてマッチングを通して経営層方々の主に営業課題の解決を行うミッションに取り組みました。
事業責任を担っている経営層の方々がクライアントのサービスだったので、ビジネス経験やスキル、知識など全てが自分よりも圧倒的に高い方々に対して、どうすればサービスを通して価値提供を深めることができるのか試行錯誤を繰り返す日々でした。
また、組織運営においても資金調達を実施して急速に事業・組織拡大をしていくプロセスの中で、スタートアップとはなんぞやということを身を持って経験させて頂きました。今の自分があるのはこの経験をさせて頂いたから、だと心の底から思っております。
KAENに入社
その後、約2年前に大学の同級生だった梅木(取締役)に声をかけてもらい、KAENに入社しました。
当時は役員含めて3名しかおらず、オフィスは恵比寿のマンションの一室だったので、「本当にこの会社に入社しても大丈夫なのか?!」と心配になったのを覚えてます。笑
オフィスの変遷については野中さんが別途記事を書いて頂きましたので、どんなマンションで働いていたのか興味のある方は是非ご一読ください。笑
入社後はKAENの祖業となる「TAAAN - 完全成果報酬型 商談獲得プラットフォーム -」事業部にて関連する新規事業立ち上げやマーケ〜セールス〜CSとビジネスサイドを一通り経験し、 現在は事業責任者を務めています。
TAAANについては約1年前に代表の川田さんと対談した記事がありましたので、ご興味のある方は是非ご一読頂けると嬉しいです。今年の6月にはプロダクトのリニューアルもあり、今後もアップデートを予定しているので、そちらについてもまたの機会にご紹介できたらと思います。
アーリーフェーズにおけるバリューの意義
自己紹介が長くなってしまいましたが、ようやく本題に入ります。笑
私が入社した当時3名しかいなかったKAENですが、TAAAN事業がPMFし始めた中で採用強化を行い、チームを構築して会社として新しいフェーズにチャレンジするタイミングでした。※今では社員数16名まで増えました!
その中で、改めてチームとして意思決定の軸を明確にし、どんな行動を尊いとするかについて共通の指針を持つために、MVVをアップデートしようという話になりました。
元々KAENのMVVは下記でした。川田さん「イノベーターのためのイノベーターになる」という創業時の想いが込められたもので、このMVVへの共感が私の入社理由の一つでもありました。
ミッション:まだ見ぬ未来に火をつける
ビジョン:人生の選択肢を増やす
バリュー:行動、想像、等身大
ちなみに川田さんの創業時の想いについてのnoteの記事がこちらです。
今回は上記の背景で発足したMVV策定プロジェクトの中で、特にバリューについての「策定プロセス」「働く中で感じたバリューの意義」について下記に書いていこうと思います。
当時のバリュー策定プロセス
私と同時期に入社をした、スタートアップ・上場企業でのCHRO経験を持つ浦川さんが音頭を取って頂き、下記のようなプロセスでバリューの策定を進めていきました。
<バリュー策定のプロセス>
①メンバー全員(当時7名)の各人の価値観・志向性を言語化/インタビュー
②全員分のアウトプットを全員が読み、共感するキーワードをチェック
③キーワードをグルーピングして、そのグループにフレーズを付ける
④フレーズをバリューとして響くワードに磨き込む
上記のプロセスをざっくりと記載したものではあるので、詳細については浦川さんどこかでご紹介頂けるのではと勝手に思っているので割愛させて頂きます笑 このプロジェクトに参加した当事者としては、結論めちゃめちゃ良かったです。
まず、そもそも会社のバリュー(行動指針)の策定に関われることは中々できない経験であり、アーリーフェーズのスタートアップの醍醐味として、それ自体が貴重な経験でした。
また、メンバー同士の相互理解を短期間でグッと進めることができたのは良かったと感じています。
各人が多様なキャリアのバックグランドを持つ中で、どんな想いでキャリアを賭けてこのフェーズの会社で挑戦しようと意思決定したのか、どんな事を大切にこれから仕事をしていきたいのか、各人の深いストーリーを知る事ができました。
背中を預け合いながらハードシングスを乗り越えていく上での土台となる関係性を早期に築くことができたのでは今振り返って感じています。
ちなみに今回のKAEN Advent CalenderでもKAENのユニークな仲間達がKAENで働く理由について記事を書いているので、ご興味があれば是非ご一読ください。
上記のプロセスを経て、各人が価値観や大事にしたいことが重なっている濃い部分が会社のコアな価値観となり、生まれた4つのバリューは下記となります。
Beyond Territory
全ての事を自分が出来る必要は無い、ただし自ら手を挙げ責任を持つことは楽しくも尊い。自分の持ち場で責任を果たしながらも領域は規定せず、コンフォートゾーンを抜け出してフットワーク軽く会社/自分の可能性を拡げよう。
"Hello World"
既存のルールにとらわれず、趣向を凝らした新しい解決策を発明しよう。新しい発明を皆で賞賛しよう。
Best Route?
思考する事を妥協せず、最高の結果を狙う。プロセスはスピーディー且つ緻密に。生産性高く。テクノロジーの活用、最適人員配置、外部資源の調達などあらゆる創意工夫をしよう。
Non Stop!
周囲から聞こえてくる懸念、凝り固まった考えや否定論と戦う日々に不安になる事もある。だが、イノベーションは不確実性が高い挑戦の連続によって実現されると信じて突き進もう。突き進んだ先の成功の暁には、何事にも代えがたい幸福がある。
この4つのバリューを元に、約2年間ひたすら走り抜けてきました。
その結果、バリューがあることで良かったのか?どんな意義を感じたのか?について下記に書いていきたいと思います。
バリューがあって良かったこと
結論としては、バリューによって定性面のコンディションを把握する1つのバロメーターができたことが良かったと感じています。
定量面のバロメーターはいわずもがなですが、日々追っているKPIや事業計画上の数値進捗を定点観測する事で把握ができると思います。他方で、定性的に個人・チームが上手くワークしているかはバリューを体現するアクションが定期的に発生しているかどうかで把握できると個人的には考えています。
自分のパフォーマンスを振り返ってみても、成果が上手く出ている時は4つのバリューが自然と体現できていたと思いますし、頑張っている筈なのに成果がイマイチ出ていない時は、バリューのいずれかの観点が不足していたと思っています。
例えば、Best Route?というバリューは「最大の成果を出す為に最適なルートは何かを思考続けよう」という意味ですが、Best Route?だけを体現できている状態はベストな状態とは言えません。
最適なルートは何かを考え続けるだけであれば、当たり前ですが机上の空論の域を出ず、アクションが伴なければ成果には繋がりません。 特に弊社のようなアーリーフェーズのスタートアップの場合、新しいテクノロジーを世の中に広げていくことが前提になるので、往々にして前例がない場合が多く、不確実性が高い状態でも意思決定をしていく必要があります。


そこで大事になってくるバリューがNon Stop!です。Non Stop!は「不確実性があるなかでも、常に止まらずにアクションし続けよう」と意味です。
Non Stop!があることで、その時点で考え得るBest Route?な選択肢でまずはアクションをしていきながら、そこで得られたラーニングを元に再びBest Route?に戻ってくる。このサイクルを回していくことが、個人としても成果を出す上で重要であると考えています。このサイクルの過程で今まで取り組んだことの無かった新しい施策や取り組みに挑戦していく、これが"Hello World"というバリューとなります。
また、上記のサイクルを個人だけでなく、チームそして全社単位でも回して
いくことでレバレッジを効かせることが更に重要であると考えています。
特にKAENは立場に関係なく「全員経営」を謳っており、全員が経営視点を持ち、全社最適なアクションを尊いとするカルチャーがあります。
そこで重要になってくるバリューがBeyond Territoryです。このバリューは「個人や自チームに閉じることなく、積極的に越境していこう」という意味です。個人としてだけでなく、チーム、全社にとってのBest Route?を考え
て、Non Stop!にアクションをしていく上では必ず領域を横断してコラボレーションをしていくことが必要になります。
バリュー同士の補完関係
上記のように一つのバリューを単体ではなく、4つのバリューを同時並行で体現していくこが、より大きな成果に繋がりやすい設計となっており、バリュー同士の補完関係が絶妙なバランスで成り立っていると感じています。
個人としてもチームとしても、何か行き詰まった時や成長が鈍化しているなと感じた時には「4つのバリューで体現できていない部分がないか?」問いかけることで突破口を見出す、きっかけになると考えています。
ちなみに社内ではCollaという社員同士で感謝を伝えるアプリを導入していて、slack上でキャンディを送れるのですが、その際には体現したバリューを設定して、感謝を送る文化が定着しています。

まとめ
これまでバリューについて書かせて頂きましたが、そもそもアーリーフェーズのスタートアップにとってMVVが必要なのか?には、様々な考え方があると思っていますし、バリューに関しては一桁などの少人数のフェーズでは阿吽の呼吸でやれるので、優先度が低いという考え方もあると思います。
ただ、私自身のあくまでN1の事例として言うのであれば、メンバー数が一桁台だった2年前のタイミングでバリューを設計したことは、個人としても組織としても間違いなくプラスだったと思っています。
また、今後さらに会社のフェーズが変わっていく中で、そのタイミング毎に策定の仕方も含めて最適なバリューにアップデートしていくことも必要だと思います。個人的には既に一つ追加したいバリュー候補もあります。笑
終わりに
今回、KAEN Advent Calendar 2025の企画で何を書こうかと思った時に、 直近の2年間を振り返ってみて、意外とバリューがあることによって、回避できたことや救われるシーンがあったなと思い、このテーマで書いてみました。特にKAENと同じアーリーフェーズのスタートアップではたらく皆様にとって、何か1つでも参考になるような内容があれば本当に嬉しく思います。
そして、KAENって面白そうだなとか、KAENのバリュー良さそうだな等、
少しでも思って頂けた方がいらっしゃいましたら、KAENは絶賛全ポジション採用中です!
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