続・「若者の未来」を守ろうとしない人たちが国を動かしているという事実
6月8日に放送された関西ローカル番組で、3年間の新型コロナ対策を総括する特集が組まれました。政府分科会元会長・尾身茂氏も登場して3年間の政策を振り返りましたが、その中で気になった発言について議事録などを掘り起こして取り上げます。
日本は国会ではなくTV番組で総括!?
アメリカの下院特別小委員会は2年間にわたり、新型コロナウイルス流行における連邦政府および州レベルの対応、学校閉鎖の影響などについて検証しました。25回の会合、30回以上のインタビュー資料、100万ページ以上の文書検証を経て、520ページに及ぶ報告書をまとめ、最終報告として発表しています(下記参照)。
日本ではそのような動きが全くありませんでしたが、関西ローカルのテレビ番組で特集が組まれたことで、国民の意識が「国会での検証」へとつながっていけばいいなと思いました。
関西ローカルですが、Tverで1ヶ月間配信されるようです。
下記から、Tverに飛べます。
尾身氏の発言には、パネリストもいろいろと突っ込んでいましたが、2つの発言に絞って掘り起こします。
尾身氏は、あれだけ政府が推奨していた、というか今も接種を勧めているコロナワクチンについて「感染防止効果はあまりないワクチン」「絶対に感染しない保証はないし、実際に感染した人もいる」とわかって「我々もがっかりした」などと言っていました。
その後、重症化予防効果はあったというグラフを出しましたが、それは接種歴がわからない人を除外しており、違和感があると宮沢孝幸氏(ウイルス学者)が指摘しています。
そもそも、添付文書には重症化予防効果があるとは書かれていません。
下記は、現時点で最新版の添付文書です。

起源株ワクチンの添付文書は何度も改訂されましたが、重症化予防効果の追記はありません。これについては、何度か取り上げてきました。
2025年5月16日の衆議院財務金融委員会で、原口一博氏も添付文書に重症化予防が書かれていないことについて質問していました。それについて厚生労働大臣政務官は、下記のように答えています。
吉田厚生労働大臣政務官 現在 承認されている新型コロナワクチンの臨床試験において、発症予防効果を確認して 承認を行っているところでありまして、この結果が今委員がご指摘の通り添付文書の重症化予防効果については記載をされていないところではございます。
他方、予防接種法に基づく接種におきましては、公衆衛生の見地から実施するものでありまして、新型コロナワクチンの接種については当該ワクチンが薬事承認をされているということを前提とした上で、臨床試験に限らず国内外で実施された研究における科学的知見を踏まえて、審議会で専門家の議論を踏まえて、方針を決定しているところでございまして、重症化予防効果は一定程度持続をするとの知見、あるいは重症化予防を目的に65歳以上のリスクが高い方に接種を行うということとされたところであります 。
厚労省も、重症化予防効果が添付文書に書かれていないことは認めています。けれども、書かれていないのであれば、「臨床試験に限らず国内外で実施された研究における科学的知見を踏まえて」というのは問題だと思います。なぜなら、薬害イレッサ訴訟では、添付文書の内容は「医学雑誌の記述等により影響を受けるものではない」とされたからです(下記参照)。
最高裁では、製薬会社側が添付文書に「(副作用として)間質性肺炎があらわれることがある」と書いたので、肺がん治療を行っている医師ならば抗がん剤同様に間質性肺炎が致死的となり得るとわかるはずだと判断されたのです。
医師の多くは製薬会社や医学雑誌から「副作用が少ない」という情報を得ていたのですが、添付文書だけで判断しなければならなかったいということになります。
そのような判断によって国や製薬会社の責任を否定する判決が出たのですから、医師は承認審査に提出された臨床試験データ以外の「重症化予防効果がある」という情報に影響されてはいけないはずです。そもそも、国が添付文書を逸脱して「重症化予防効果がある」と宣伝しまくることがおかしな話だと思います。
さらに、変異株対応ワクチンは特例承認の一部変更扱いとなり、マウスのデータだけで審査されました。
このとき松野官房長官(当時)は会見で、「今回の新型コロナワクチンも、重症化の予防効果が確認されています」と言いました(下記参照)。
承認審査用に出されたマウスのデータは中和抗体価だけなのに、どうやってヒトへの重症化予防効果を確認したのでしょうか。
国がこのような添付文書を逸脱した情報を発信し、有効性や安全性を過大評価して接種を勧め、すでに把握していたはずの心筋炎等のリスクについて国民に知らせなかったことの罪は大きいと思います。
アメリカで感染対策を主導し、公衆衛生管理について政府に助言してきたファウチ氏が糾弾されたように、国会できちんと検証していただきたいです。
がっかりワクチンとわかった時期はいつなのか?

そして政府は、がっかりワクチンだったことがいつの時点でわかったのかハッキリと示してほしいです。当初の予想より効果がないことがわかっていたのに、それを国民に知らせないのは詐欺と同じではないでしょうか。
少し前の記事でも掘り起こしましたが、あらゆる手段を使って接種を推進していた元ワクチン担当大臣は、自信満々に「2回打って2週間したら、かなり守られていると思っていい。効果は有効率95%です。だから相当効果がありますね」「まず自分がかからないし、人にうつすこともない。周りの人も守ることにもなるから若い人にも打ってほしい」と、YouTuberと対談した動画(2021年7月2日公開)で言っていたのです(下記参照)。

その後もこの発言は、訂正されていません。期待はずれだったなら、元ワクチン担当大臣も「ワクチンの効果は期待されたほど高くなかったです」と広く知らせるべきです。それなのに元ワクチン担当大臣は、そのような指摘をする人たちをずっと「反ワク」扱いしてきました。
例えば、このようなポスト。
コロナワクチンは世界中で数多く接種されたので、これに関する研究も数多く、査読された論文も非常に多数あります。反ワクのデマゴーグがまずやるべきことは、そういう論文をきちんと揃えて議論すること。 https://t.co/iTgFnIyUOa
— 河野太郎 (@konotarogomame) January 1, 2023
がっかりワクチンどころか、接種後に多数の死者がでていることを知らせようとしている人たちの発信を「反ワクのデマゴーグ」呼ばわりしたことを、私は忘れません。
2024年10月の応援演説でも、元ワクチン担当大臣はこんなことを言っていました(下記参照)。
「最後に1つだけ申し上げたいと思います。日本の医療、コロナワクチンをはじめ、日本の医療は科学的な政策判断で今の医療は進んでいます。コロナワクチンは世界中で何億回という接種が行われ、様々な研究者が色々な研究を行って、その有効性、安全性が確認されております」と言っていたのです。尾身氏は3年間の総括で「がっかりした」と言ったのですから、2024年には当然がっかりワクチンだったことを政府は知っていたはずです。
分科会でがっかりワクチンだったとわかったなら、その時点で関係者には伝えられているはずなのに、なぜ彼は2024年10月になってもこんなことを言うのでしょうか。
当初から厚労省のサイトでは、下記の資料が公開されていました。

最初から「感染予防効果は実証が難しい」とされていたのに、なぜ政府は「接種したら感染しない」と誤解させるような広報活動をしてきたのでしょうか。
そして、重症化予防効果は臨床試験で評価することができるなら、なぜ製薬会社は最初の承認審査のときにそのデータを提出しなかったのでしょうか。提出されなかったのに、なぜ重症化予防効果があると政府はあちこちで発信したのでしょうか。
番組内で尾身氏は、ワクチン接種と死亡について、副反応疑いとして報告された事例の中で因果関係が否定できないと認められたのは2例だけだと言いました。けれどもそれは、情報不足や必要な検査がされていないから「判断できない」(というか判断しようとしない)のであり、接種と無関係ということではありません。

尾身氏の発言に対する反論として、下記のグラフが出されました。これは予防接種健康被害救済制度(副反応疑いの報告とは別の制度)での認定数を表したものです。新型コロナワクチンによる被害が、他のすべてのワクチンと比較しても圧倒的に多いことを表しています。

少し前の記事でアメリカの上院常設調査小委員会での報告書を取り上げましたが(下記参照)、ほぼ同じことがアメリカでも起きていることがわかります。
青が他のすべてのワクチン、赤が新型コロナワクチン接種後の死亡数。

日本だけでなく、アメリカでも同じようなことが起きているのに、なぜ政府はワクチン接種と健康被害や死亡との関係をもっと詳しく調べようとせず、安全だと言い続けてきたのでしょうか。
若者は本人の判断で決めてください!?
「このワクチンは、若い人や子どもには必要ないのでは?」という質問に対して、尾身氏は「分科会の会長として公に、若い人は感染しても重症化しないし、副反応が強いから、本人の判断で接種するようにとかなり早い時期から何度も言っていました」と語っています。情報番組などでは取り上げてくれなかったけれど、記者会見では言っていたと。

もし記者会見で言っていたら、テレビが取り上げなくてもSNSなどで話題になると思うのですが、そんな話はなかったと思います。「何度も言った」と言っても、国民に伝わっていなければ意味がないでしょう。
これも、いつ、どの会見で言っていたのか、はっきりさせてほしいです。
分科会の議事録をいくつか掘り起こしましたが、令和4年(2022年)11 月11 日と令和5年(2023年)1月27日は若い人にも接種を勧めていました。
新型コロナウイルス感染症対策分科会(第 20 回)議事次第
令和4年 11 月 11 日(金)
62ページ


新型コロナウイルス感染症対策分科会(第 22 回)
基本的対処方針分科会(第 31 回)(合同開催)議事次第
時 :令 和 5 年 1 月 27 日
4ページ

新型コロナウイルス感染症対策分科会(第 22 回)
基本的対処方針分科会(第 31 回)(合同開催)議事録


番組内では心筋炎については触れていませんでしたが、若者への接種を勧めるということは、心筋炎のリスクを軽視していることになります。
この番組で語られたことだけでも、「若者の未来」を守ろうとしていない人たちが国を動かしていることがわかります。
2年かけて徹底検証したアメリカのように、こういった発言1つ1つについて資料を掘り起こして徹底検証してほしいです。
そのためには、多くの人が関心を持つことが必要だと思います。このままきちんと検証しなければ、また次にパンデミックだと宣言されたときに、同じようなことが起きてしまうでしょう。選挙の前にしっかりと、国民が意思表示をすることが大切だと思います。
