見出し画像

【2026/3改訂】中途入社者・異動者のための「オンボーディング」用チェックリスト

近年、ジョブ型制度の広がりにより、空席ポジションを中途採用によって充当するケースも増えているかと思います。

多くの場合、中途入社者への期待は「即戦力」ですが、確かにスキル・経験面では即戦力であっても、必ずしも"新たな組織に慣れること"が速いとは限りません。それにもかかわらず、入社後は"本人任せ"になっているケースも見られます。

今回は、中途採用の入社者 (および社内の異動者) が着任後、早期に組織の一員となり持っているスキル・経験を最大限発揮できるようするための「オンボーディング」をテーマとしました。

この記事の後半では、実際に私が使用していた約100項目からなるオンボーディング実施項目チェックリストを紹介します。

なお、オンボーディングは、上記の入社者(中途/新卒)の他に、社内の異動者や新任管理職など昇格者に対して行われることもあります。

オンボーディングの目標 (単なる"引き継ぎ"との違い)

前任者からの業務の引き継ぎは、どちらかというと業務に関する情報のインプットが中心です。

一方、オンボーディングではインプットだけでなく、アウトプットも重要な目的となります。ここでの「アウトプット」とは、オンボーディング期間中に(小さな/最初の)成果を出すことです。特にキャリア採用入社者にとっては成果こそが最大の"自己紹介"であり、"ここでやっていける"という安心や自信になります。
また、「インプット」についても、他者からの情報提供や人の紹介を「待つ」姿勢ではなく、自分から他者に相談したり社内Web/フォルダ等を探しに行くなど能動的な動きができるようになることも、オンボーディング期間の重要な目的です。

オンボーディングの実施ポイント

オンボーディングを実施する際のポイントは次の4点となります。本人の入社前に十分な準備をしておくことが重要で、オンボーディングに関わるメンバー(チーム)の理解や意識も合わせておきます。

  1. オンボーディングチームをつくる

  2. オンボーディング期間中の実施項目=「入社者が理解すること/実践すること」をリスト化し、抜け漏れがないように事前準備し、チーム内の役割分担を決めておく【今回の記事のテーマ

  3. 受け入れのための各種のオンボーディングプログラムを実施する

  4. 入社後に本人と上司・関係者で90日プランを作成し実行する

  5. オンボーディング期間中および終了後にオンボーディングサーベイ&インタビューを実施し入社者フォローに活かす

1.オンボーディングチームの立ち上げ

入社者のオンボーディングを上司と本人のみの役割とせず、下記のような関係者全員による「チーム」を組んで組織的に進めていきます。

  • 直属上司

  • 入社者本人

  • 同僚(前任者)

  • 同僚(その他チームメンバー)

  • メンター(バディ)

  • トレーナー

  • 間接上司・所属部門トップ

  • 業務上の関係部署・関係者

  • HR(HRBP)

  • HR(採用担当/人材開発担当)

  • その他、必要なスタッフ部門や業務上の関係者

入社者本人の入社前にチームメンバー内でオンボーディングの目的・実施項目・方法・スケジュール等を十分に共有しておきます。メンター(バディ)となる社員が初めてその役割を担う場合は、メンタートレーニングも事前に実施しておきます。

2.オンボーディング実施項目のリスト化/役割分担

今回の記事のメインテーマとなります。この記事の後半で、7つの領域の合計約100項目のリストを掲載しました。
事前にオンボーディングで実施する項目を詳細にリスト化しておき、オンボーディングチームで認識を共有します。

3.オンボーディングプログラムの準備

オンボーディングプログラムには、大きく分けて、早期に「組織」の一員となるためのプログラムや、「業務」を理解し遂行できるようなるためのプログラム、新組織での「キャリア」に期待を持てるようになるためのプログラムがあります。
詳しくは 別のnote記事「中途入社者のスムーズな受け入れのための「オンボーディング」プログラムリスト」をぜひご参照ください。

4.90日プランの作成・実行

入社者本人と上司が中心となって入社後90日間のアクションプランを作成し実行します。アクションプラン作成には、上記2.のオンボーディング実施項目リストを活用します。
詳しくは 別のnote記事「キャリア採用・異動者のオンボーディングのための「90日プラン」の作成・推進ポイント」をぜひご参照ください。

5.オンボーディングサーベイ&インタビューの実施

オンボーでイング期間中に入社者が順調に組織の一員となっていっているか、つまづきや課題を感じていないか等を把握するために定点的にサーベイを実施したり、本人とHRBPとでオンボーディング面談(インタビュー)を実施します。
こちらも詳しくは 別のnote記事「オンボーディングサーベイ&インタビュー項目リスト (16カテゴリー別)」をぜひご参照ください。


オンボーディング実施項目リスト(約100項目)

今回のメインテーマとして、入社者 (異動者・昇格者)が オンボーディング期間中 (例: 90日間) に 理解すること/実践することのリストを作成しました。

I からVII の7つの領域に分け、合計約100項目をリスト化しています。

なお、異業種からのキャリア入社者も想定し、リストには「業界の理解」等も含めています。また、管理職としての入社者・異動者も想定し「全社/上位組織の戦略理解」等も含めています。

リストの使い方

リストにある各項目について、本人の入社日までに以下について設定します。

  • 今回のオンボーディングでは実施するかしないか(優先度

  • 誰が実施するか(オンボーディングチーム内の役割分担)

  • 何について実施するか(目的や実施内容)

  • いつ実施するか(スケジュール)

  • どのような方法で実施するか(資料提供・会議・研修・人を紹介・OJT 等)


それでは、7つの領域について1つずつオンボーディング項目をご参照ください。

I. 期待役割/担当業務

<オンボーディング期間中に「理解」すること>
・着任ポジションの期待役割 (JD等)
・着任ポジションの担当業務/権限・裁量
・着任ポジションの今期目標と進捗・課題・予定
・上位計画・戦略における担当業務の位置付け/期待されていること
・年間の主な業務スケジュール/イベント(定例会議等)や繁忙期
・直近1-3ヶ月の業務予定/参加すべき会議/報告・提出物
・担当業務遂行のポイント・注意点
・その他、前任者からの引き継ぎ事項

<オンボーディング期間中に「実践」すること>
・業務の引継ぎ (OJT・レクチャー/資料の読込み等)
・役割や担当業務遂行に必要な知識・スキルの学習
・担当業務の実践/実践を通じた担当業務の習得 

ここから先は

2,408字

¥ 500

Amazon Payで支払うと最大2%還元のチャンス! 9/30まで

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?