創作大賞2025に10万字超えの記事を提出した話~長期プロジェクトを成功に導く10のヒント~
こんにちは、チェ・ブンブンです。
現在、noteで大型企画「創作大賞2025」が開催されている。エッセイや小説、漫画などを投稿し、優勝すると賞金がもらえたり書籍化のチャンスが巡って来るクリエイターにとって熱い企画である。
実は、昨年大会では「オールカテゴリ部門」の中間選考を突破している。「チェ・ブンブン Presents 2020年代注目の映画監督100選」と称してこれから注目されそうな映画監督禍100人を紹介する記事を3日で作って提出したら決勝に進出していたのである。当初は、創作大賞のことは全く知らなかった。知り合いの済東鉄腸氏が似たような企画をやっていたので便乗して作った。過去のブログ記事を繋ぎ合わせているだけの突貫工事であった。投稿する際に「創作大賞」のことを知ったので、なんとなくオールカテゴリ部門に応募したら決勝にいってしまったといった感じである。そのため、誤字脱字は多いは、選考段階では抜けがあり99人しか紹介されていないは、創作大賞作品読む専の方に営業していないはの欠陥住宅だったため、優勝はできなかった。
審査してくれた方に申し訳ないなと思い、今年はガチで作ることにした。制作期間1.5ヶ月で「【上映時間3時間以上】超長尺映画100本を代わりに観る」を書きあげた。字数は約12.9万字である。
嬉しいことに、「ガラスペン230本ぶんの「正」の字を集めたはなし。」で2024年大会note賞を受賞されたみねのもみぢば氏から2記事にわけて本作の感想をいただいた。「ガラスペン230本ぶんの「正」の字を集めたはなし。」は中間発表時点で、オールカテゴリ部門の作品すべてに目を通した中で一番面白かっただけに、そんなみねのもみぢば氏に読んでいただけ、さらには『SHOAH ショア』や『ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地』に興味をもっていただけたのは映画批評やっている私にとってとても嬉しい話であった。しかも、私が発見できなかった3時間超えのアニメ映画の候補を見つけてくださり、『伝説巨神イデオン・接触篇、発動篇』が該当することがわかった。
そして、みねのもみぢば氏がチェックしてほしいと紹介してくださった「ベティ・クロッカーのお料理ブック」の動画は、『ジャンヌ・ディエルマン』と『キッチンの記号論』を結び付けて論じる上で重要な一冊だとわかった。ベティ・クロッカーがやった視聴者がレシピを実際に調理したレポートを彼女がアドバイスするラジオの話は、どこかプレバト!!に近い面白さがあるなと感じた(ネタバレになるのでいえませんが、この動画めちゃくちゃビックリする話をしている)。調べたところ東京大学から彼女に関する論文「ベティ・クロッカーの表象とアメリカ社会の変遷」が発表されていた。ディープな映画批評に的確なアドバイスをいただけ感謝である。
さて、創作大賞も後半戦ではあるが、noterの方々、進捗はいかがでしょうか?数万字以上の大型企画の場合、完成までの難易度が高かったりする。確かに私はアンパンマン全作フルマラソンやナイジェリア映画フルマラソンと大型企画記事は制作したことがあるのだが、これらはブログ記事のパッチワークなので、記事全体の一貫性や誤字脱字などの調整はほとんど行っていない。基本的に私の制作スタイルは数時間、長くても数日のプロジェクトなので、「【上映時間3時間以上】超長尺映画100本を代わりに観る」のような試みは大学の時に書いた卒業論文以来となる。卒業論文も2週間で書き上げて、あとはチマチマ誤字脱字を調整していただけだから、今までの執筆人生の中で最も時間をかけてマスターピースを編み上げたといっても過言ではない。
今後の再現性もかねて、今回の記事では長期プロジェクトを成功に導くためのマニュアルを作成した。流石に有料記事とするがスランプに陥っている方、構想はあれども、どのように記事へ落とし込んだらよいのかわからない方の参考になればと思う。なお本記事では「創作大賞」提出を前提とし、「【上映時間3時間以上】超長尺映画100本を代わりに観る」メイキングをベースとして執筆のコツについて書いていくとする。
1.最初にフレームをつくろう
小説や長いエッセイを書こうとして躓いたことはないだろうか?最初こそ、意気揚々と書き始めるも、竜頭蛇尾になっていき、迷走し筆が止まる。これはゴールが見えていないからである。プロの小説家、漫画家は、連載をしながら次なるプロットを考えられたりするけれども、素人にはあまりに高度なものがある。そこでオススメしたいのは、はじめに記事の構造を明確に決めておくことである。
「【上映時間3時間以上】超長尺映画100本を代わりに観る」では最初に、コンセプトと構造作りから始まった。ここでは2つのプロセスにわかれる。
■タイトル決め
まず、タイトルを決めた。タイトルは企画のコンセプトを定める顔のような存在。人は見た目が9割と誰かが言っていたが、Web記事も読まれるかどうかはタイトルにかかっている。手短にコンセプトが掴め、興味をもっていただけるようなタイトルにしたい。
この企画では「上映時間3時間超の映画を100本紹介する」コンセプトをどのようにタイトルに反映させるか悩んだ。通常、この手の記事では「長い映画」といった文言がタイトルに入るが、ここは攻めたいと思い独自の用語「超長尺映画」を用いた。しかし、それだと少しわかりにくいから先頭に【上映時間3時間以上】と具体的な定義を書いた。「長い映画」で検索してもGoogle検索で引っかかるよう、まえがきの記事の冒頭に「長い映画」といった文言が入るように書き込んでいった。
本記事は10本の記事からなるマガジンである。章ごとにわけているため、タイトルは「【上映時間3時間以上】超長尺映画100本を代わりに観る《章の名前》」といった構造に定義した。
最後に、企画にキャッチーさを与えるために新書や話題書のタイトルを調べた。その中で友田とん「『百年の孤独』を代わりに読む」を見つけた。長い小説として知られているガブリエル・ガルシア=マルケスの「百年の孤独」に関するエッセイだが、このタイトルは応用できると思った。タイパ/コスパの時代、YouTubeやブログで他人のレビューを観たり読んだりして情報収集することがある。私の場合、ゲームに関する情報はVTuberの配信で情報収集している。ゲームは時間がかかるため社会人となった今ではなかなかプレイ時間が確保できない。それにゲームは下手な方なので、やるとなると時間がかかってしまう。一方で、昨今の映画はゲームから影響を受けているケースが多く、一般教養としてある程度知っておく必要性がある。そういったニーズをVTuberが応えてくれるのである(もちろんUndertaleやA Dance of Fire and Iceなど、配信で気になったゲームは実際にプレイすることはある)。要は経験の委譲なのである。「『百年の孤独』を代わりに読む」はこうした時間がない現代人の経験の委譲の文化を的確に表しているのだ。3時間を超える映画を観るのは大変である。それを代わりに私が観て語る。まさしくこの記事は経験を代理しているといえる。こうして、タイトルは決まった。
■構成決め

次に100本の映画をリストアップするところから始めた。最初はブレーンストーミングのように、とりあえず思いついた作品をリストアップしていった。私のように100近く項目をわけて執筆する方は、スプレッドシートで管理することをオススメしたい。理由としては、膨大なリストを基に執筆していると順番を入れ替えたり、項目を抜くといった決断が必要となる場合があるからだ。note上だけだと整理が難しかったり、ナンバリングにズレが生じたりする。ミスを減らすための機能として役に立つ。
当初は、リスト化した100本を順番に語っていく予定だったのだが、これだと多くの方に読まれないと思い方針を変更した。タイパ/コスパの時代に文章が読まれるにはどうしたらよいか、Web記事としての利点を活かすにはどうしたらよいのかと考えた際に「オープンワールド」形式を採用すべきだと考えた。

最初のページで、目次として作品リストを用意し、読者が気になる記事をクリックすると飛べる。10万字を一気に読むのではなく、必要に応じて何度も戻って読むことを想定した構造にした。
その際に、100本がただ並んでいるより、テーマ別に各10本くらいで並べた方が、読者の好奇心を誘うことができると8つの章にわけた。そのうちわけは以下である。
《第1章:超長尺映画入門》
《第2章:超長尺映画作家たち》
《第3章:果てしなく長い語り》
《第4章:戦争と平和》
《第5章:シリーズを完走する》
《第6章:執念の眼差しとしてのドキュメンタリー》
《第7章:深淵なる実験映画》
《第8章:List of longest films掲載作品を観る》
第1章では『タイタニック』をはじめとし、誰でも知っているようなタイトルやサブスクリプションサービスで観られる作品、純粋に面白い作品を並べていった。そして、最終的に第8章で14時間を超えるモンスター級の作品にたどり着くように導線を張った。まるで、RPGをプレイしているかのような読書体験ができるように構成を考えた。
その上で、各章に適した作品を当てはめていった。当てはめていくと、章によって記事の本数にバラツキがあるので、調整していき扱う作品が決まっていった。これを行うことで、別の作品を扱ったり、観たけど文章が書けなかった作品を除外したりといった作業が楽になる。
つまり、最初に記事のフレームを綿密に作り上げることで、臨機応変に対応できるようになるのだ。また、ゴールが決まっているかつ好きなところから書けるため、執筆に沼って先に進めずメンタルが病むリスクも回避できる。
まとめ:
・noteはタイトルが9割
・タイトルに過不足なくコンセプトを書き込む
・新書や話題書からタイトル案を学ぼう
・記事のフレームを作ることで臨機応変な対応ができる
・ゴールを決める、好きなところから書けるような構成はメンタルに良い
・スプレッドシートを使って項目を管理すべき
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