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余裕がない前提で回す生活設計|仕事は「向き不向き」より「続けられる条件」で選ぶ

「どんな仕事が向いていますか」

今そう聞かれたら、私は少し答えに迷います。

データ入力が向いている。
事務作業が向いている。
在宅ワークが向いている。

そう言い切れないからです。

仕事を探していると、

「この仕事内容なら、自分にもできそう」

と思う案件があります。

でも実際には、

仕事内容はできそうだけれど、納期が短い。
単価は悪くないけれど、仕事量が読めない。
在宅でできるけれど、連絡や待機が多そう。
一度ならできそうだけれど、これを毎月続けられるかは分からない。

と迷うことがあります。

クラウドワークスで仕事を探し始めてから、8年近くになります。

その間に、

不動産関係のデータ入力。
出版関係の作業。
領収書データの取り込み。
メーカーサイトの商品データ転記。
3Dマップへのアノテーション。

いくつかの仕事を経験しました。

大きく分ければ、どれもデータ入力や事務作業に近い仕事です。

それでも、続けやすさはまったく同じではありませんでした。

仕事内容は嫌いではないのに、かなり疲れる案件がある。
反対に、地味な作業でも、ほとんどストレスなく続けられる案件がある。

その違いは、仕事内容だけでは説明できませんでした。

私が探していたのは、「向いている仕事」というより、

今の生活へ入れても、続けられる条件がそろった仕事

だったのだと思います。


最初は「何をする仕事か」ばかり見ていた

クラウドワークスで仕事を探し始めたころ、私が見ていたのは主に仕事内容でした。

データ入力ならできそう。
Excelなら触ったことがある。
家でできるなら助かる。
コツコツした作業なら、自分にも向いているかもしれない。

外で決まった時間に働くことが難しい状態では、まず「自分にもできそうか」を考えます。

専門的な資格がなくてもできるか。
家を空けずに進められるか。
これまでの経験を少しでも使えるか。

私も、そこから仕事を探していました。

ただ、実際にいくつかの案件へ入ってみると、同じような仕事内容でも負担が大きく違うことに気づきました。

作業内容が明確か。
必要な資料がそろっているか。
質問したときに返事が来るか。
稼働量の見通しが立つか。
自分では動かせない待ち時間が長くないか。

私の場合、こうした条件の方が、仕事内容そのものより続けやすさへ影響していました。

続けやすかったのは、仕事が進む状態が整っている案件

私にとって続けやすかった案件には、いくつかの共通点がありました。

家を空けなくても進められる。
毎月の稼働量が、ある程度読める。
やることが明確になっている。
作業に必要な資料がそろっている。
分からないことを確認できる。
仕事を探し続けなくても、次の作業がある。
自分だけでは進められない状態が、長く続かない。

こうして並べると、仕事内容というより、

仕事の進めやすさ。
生活への入れやすさ。
見通しの持ちやすさ。

に近い条件です。

作業が好きだから続いたというより、

何をすればよいか分かる。
作業を始めるためのものがある。
困ったときに確認できる。
今月どのくらい仕事があるか見える。

という状態だったから、生活へ置きやすかったのだと思います。

地味な仕事でも、仕事が前へ進む状態が整っていれば、それほど強い負担を感じないことがあります。

反対に、内容は嫌いではなくても、仕事が始まるか分からない状態や、次の判断を待ち続ける状態では疲れます。

しんどかったのは、領収書入力ではなく「始められない時間」だった

以前、領収書データの取り込みを担当したことがあります。

最初は、1〜2か月ほどの短期案件として始まった仕事でした。

作業そのものは嫌ではありませんでした。

領収書の内容を取り込んでいく、地道な作業です。

やることは分かりやすく、資料も年度ごとに整理されていました。

実際に作業へ入ってからは、強いストレスを感じる内容ではありませんでした。

ただ、契約後になかなか資料が届きませんでした。

事前の面談も契約も終わっている。
作業する時間も空けている。
でも、仕事を始めるための資料がない。

先方も、わざと止めていたわけではないと思います。

少人数で回している会社で、純粋に忙しかったのでしょう。

それでも、こちらから見ると、

いつ始まるか分からない。
予定を空けているのに動けない。
自分では状況を進められない。
完全に忘れて別の予定を入れることもできない。

という状態でした。

エージェントの事務局へ、

「まだ資料が届いていないので、確認してもらえますか」

とお願いしたこともあります。

最初の1か月は、ほとんど作業できなかった記憶があります。

短期の予定だった契約は、最終的に5か月ほどまで延びました。

今振り返ると、私がしんどかったのは領収書を入力することではありません。

仕事を始める準備はしているのに、自分では始められない状態

でした。

何もしていない時間が、休みになるとは限らない

仕事が始まっていないなら、その時間は自由に見えるかもしれません。

実際、手は動いていません。

でも、気持ちの上では完全に仕事から離れているわけでもありませんでした。

資料が届くかもしれない。
連絡が来たら対応しなければならない。
作業時間として予定を空けている。
今から別の予定を入れてよいか迷う。
何もしていない。
けれど、完全には休んでいない。

この中間の状態が長く続くと、思っている以上に気力を使います。

在宅ワークでは、実際の作業時間だけでは見えない負担があります。

返信を気にする時間。
資料や指示を待つ時間。
いつ仕事が始まるか分からない状態。

作業が止まっていても、頭の中では案件を持ち続けている時間です。

こうした時間は、稼働時間としては数えにくいものです。

でも、生活の中では場所を取ります。

その経験から、私にとって続けられる条件の一つに、

自分では動かせない待機状態が長く続かないこと

が加わりました。

作業が地味でも、進め方が安定していれば続けやすい

反対に、ほとんどストレスを感じなかった案件にも共通点がありました。

やることが明確。
必要な資料がそろっている。
質問すれば返事が来る。
稼働量の見通しがある。

どれも、特別な条件には見えません。

仕事なら当然と思えることばかりです。

でも、その当然がそろっているだけで、仕事のしやすさは大きく変わります。

仕事内容が地味でも、迷わず始められる。
途中で分からないことが出ても、確認して戻れる。
作業を終えたら、次の予定へ移れる。

その状態なら、仕事が生活全体を占めにくくなります。

一方で、

資料が来ない。
返事が来ない。
作業量が読めない。
確認先が分からない。
どこまで対応すれば終わるか見えない。

という状態では、作業そのものが難しくなくても消耗します。

何件か経験して、ようやく分かりました。

私は「データ入力が向いている人」というより、

仕事が進む状態が整っていると、落ち着いて作業できる人

だったのだと思います。

募集文だけで、契約後の運用までは分からない

困るのは、こうした条件が応募前には分かりにくいことです。

募集文を読んでも、

必要な資料が予定どおり届くか。
質問したら返事が来るか。
毎月の稼働量を読めるか。
自分では動かせない待ち時間が長くならないか。

までは分かりません。

実際に一緒に仕事をして、初めて見えることもあります。

だから最近は、

絶対に自分へ合う案件を、応募前に見抜かなければならない

とは思わなくなりました。

明らかに仕事内容が曖昧な案件や、生活条件へ合わない案件を避けることはできます。

ただ、契約後の運用まで完璧に予測するのは難しいです。

それなら、すべてを見抜こうとするより、

自分にとって大切な条件を一つずつ知っておく。

その方が現実的でした。

合わない案件に入ったときも、

自分には在宅ワークが向いていない

と大きくまとめるのではなく、

待機が長い仕事は負担になる。
資料がそろわないと、予定を立てにくい。
稼働量が読めない状態では不安が大きくなる。

と、条件へ分けて考えられます。

合わなかった経験は、自分に向いていないことの証明ではありません。

続けるために必要な条件を、一つ見つけた経験でもあります。

私にとって最優先だったのは、生活が回ること

仕事へ求めるものは、人によって違います。

収入。
自由度。
やりがい。
単価。
スキルアップ。
人との関わり方。

何を優先しても、おかしくありません。

私の場合は、

仕事を入れたあとも、生活が回ること

が最優先でした。

そのため、

単価より、毎月の見通し。
仕事の面白さより、進め方の安定。
自由度の高さより、予定を立てられること。

を選ぶ場合があります。

もちろん、単価は高い方が助かります。
自由に働ける方がよいと感じることもあります。
興味のある仕事なら、気持ちも動きます。

ただ、それらを優先した結果、連絡や待機で一日中仕事を気にしたり、家の予定が崩れたりするなら、私には続けにくくなります。

大きく稼げても、いつ仕事が始まるか分からない。
自由に見えても、毎月仕事を探し続ける必要がある。
面白くても、確認や待機で家で休めない。

そうした仕事より、

地味でも、見通しが立つ。
やることが分かる。
必要な資料がある。

困ったときに聞ける。

その方が、今の私の生活には入りやすいです。

「向いているか」より、何があると続けやすいかを見る

クラウドワークスが向いているか。
在宅ワークが向いているか。
データ入力が向いているか。

そう考えたくなることがあります。

でも、仕事の種類だけで考えると、続かなかった理由が見えにくくなります。

同じデータ入力でも、条件によって負担は違います。
同じ在宅ワークでも、連絡の入り方や待機の長さは違います。

だから私は、仕事を探す前に、

何があると安心して進められるか。
何が続くと生活が重くなるか。

を考えるようになりました。

すべての条件を一覧にする必要はありません。

まず、自分にとって負担が大きかった経験を一つ思い出します。

資料を待ち続けたこと。
即時の返信を気にしたこと。
毎月案件を探し直したこと。
仕事の終わりが分からなかったこと。

その中から、

次は、この条件が少ない仕事を選びたい

と一つ決めます。

「どんな仕事に向いているか」ではなく、

どんな状態なら、自分は仕事を続けやすいか

を見る。

その方が、実際の案件選びへつなげやすいと感じています。

余裕がないなら、余裕がない前提で選んでいい

仕事を探すとき、つい「もっと動ける自分」を基準にしてしまいます。

予定が崩れなければできる。
体調がよければ対応できる。
家族の用事が入らなければ間に合う。

でも、生活には予定変更があります。

自分の体力が落ちる日もあります。
家族への対応が急に必要になることもあります。

余裕が少ない生活を、何も起きない前提で組むと、小さな変化で崩れます。

だから私は、

予定が変わっても進められるか。
一日作業できない日があっても立て直せるか。
連絡をすぐ確認できなくても困らないか。
自分では動かせない待機が、生活を圧迫しないか。

を見るようになりました。

何も起きなければ続けられる仕事ではなく、

何か起きても、生活と仕事の両方へ戻れる仕事か

まで考えます。

余裕がないなら、余裕がない前提で仕事を選んでよい。

それは、自分の可能性を狭めることではありません。
続けるための条件を、今の生活へ合わせることです。

おわりに|合わなかった仕事から、必要な条件を一つ持ち帰る

仕事探しでは、「何が向いているか」を考えたくなります。

データ入力が向いているか。
在宅ワークが向いているか。
クラウドワークスが向いているか。

でも、私にとって大切だったのは、仕事の種類より、続けられる状態でした。

やることが明確。
必要な資料がそろっている。
分からないことを確認できる。
稼働の見通しが立つ。
自分では進められない待機状態が長く続かない。

こうした条件がある仕事は、内容が地味でも続けやすくなります。

反対に、作業そのものが嫌いでなくても、仕事が進む状態が整っていなければ疲れます。

だから私は、「向いている仕事」を探すより、

今の生活で続けられる条件を探す。

その方が、仕事選びの実感に近いと思っています。

次に仕事がしんどかったときは、

自分には向いていなかった

とまとめる前に、

何が一番、仕事を進めにくくしていたのだろう

と一つだけ振り返る。

合わなかった経験から条件を一つ持ち帰れれば、次の仕事を選ぶ材料になります。

余裕がないなら、余裕がないままでも戻れる仕事を選ぶ。

それが、今の生活を壊さずに働き続けるための選び方でした。


あわせて読みたい:

今回の記事では、仕事内容の向き不向きだけでなく、資料がそろう、質問できる、待機が長すぎない、稼働量を見通せるといった条件が、仕事の続けやすさへ影響することについて書きました。

ただ、実際のクラウドワークスでは、

仕事内容は続けやすそうだけれど、単価が低い。
待機は少ないけれど、納期が短い。
稼働量は読めるけれど、連絡が多い。
生活へは入れやすいけれど、収入が足りない。

というように、複数の条件が同時に重なることがあります。

そのときに迷うのは、

この仕事を受けるのか。
一度試してみるのか。
条件を相談するのか。
情報が足りないので保留するのか。
続けられる条件ではないとして見送るのか。

という判断です。

有料記事では、そうした条件がぶつかったときに何を優先するか、仕事へどのような役割を持たせるか、受ける・試す・条件を相談する・保留する・見送るへ分けて考える流れをまとめています。

「できそうな仕事ではある。でも、自分の場合は受けていい?」と迷ったときに、自分の生活条件へ戻って次の判断を考えるための記事です。


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