見出し画像

ジェネリックGRでいこう。|欲しかったのは、モノじゃなくて体験だった

GRが欲しい。
でも、本当に欲しいのは、GRというカメラなんだろうか。

気軽に持ち出せて、考えすぎずに写真を撮れる。

もし僕が欲しかったのが「GR」ではなく、「GRのような撮影体験」だったとしたら、他のカメラでもいいのかもしれない。

そんなことを考えるようになった。

きっかけは、GRの抽選に落ち続けたことだった。
だから、別のカメラを使い始めた。

そしたら、GRが必要なくなった。
僕はこれを、勝手に「ジェネリックGR」と呼んでいる。

僕のGR(ただしジェネリック)

GRの代わりに使い始めたカメラ

使っているのは、
SONY ZV-E10とVILTROX 28mm F4.5の組み合わせだ。

VILTROX 28mm F4.5は、2万円を切るパンケーキレンズ。
APS-Cなので、35mm判換算で約42mm相当になる。

▶︎ SONY ZV-E10/VILTROX 28mm F4.5を見る

ボディのSONY ZV-E10は元々動画用として購入したものだった。
でも、結局動画はiPhoneやDJIに取って代わられた。
メインの出番を失い、ビジネスカバンの中に入れっぱなしになっていたのだ。

▶︎ SONY ZV-E10を見る

GRとは、もちろん全然違う。
でも、実際に使ってみると、思っていた以上に楽しかった。

僕のメインカメラ、Nikon Zfで撮るときは、ファインダーをじっくり覗く。
露出を決めて、ピントを合わせて、構図を整えて、シャッターを切る。
写真を撮ることそのものを、少し丁寧に楽しむ。

でも、このカメラは違う。
背面液晶で、気軽に切り取る。
考えすぎない。
迷いすぎない。
ただ、目の前のものを撮る。

それだけ。

この撮り方が、思いのほか楽しかった。

マイケル・ケンナへの憧れもある

モノクロで撮るのが、妙に楽しい

特に気に入っているのが、モノクロで撮ることだ。
このカメラとレンズの組み合わせで撮るモノクロが、妙に好みだった。

意外とカリッとした描写だけど、少しだけシャッタースピードを遅くする。
すると、柔らかすぎず、程よく空気が滲む感じになる。

コントラストが好み

うまく説明できない。
でも、「あ、いいな」と思える一枚が、たまに出てくる。

それが、すごく楽しい。
写真って、こういう瞬間があるから面白い。

スペック表を見ているだけでは分からない。
実際に持ち出して、撮ってみて、しばらく使ってみて。
そこで初めて、自分に合うかどうかが分かることがある。

これはこれで好き

GRへの執着が薄れていった

正直に言うと、このカメラを使うことで、GRへの執着が薄れた。

気軽に撮れる。
モノクロが好み。
いつでも持ち出せる。
考えすぎずに写真が撮れる。

考えてみれば、僕がGRに求めていたのは、「GRの撮影体験」だったのかもしれない。

気軽に持ち出して、考えすぎずに写真を撮る。
そのGR的な体験に、憧れていたんだと思う。

シンプルでいい

そして、それがこのカメラでできてしまった。

もちろん、本物のGRとは全然違う。
GRにしかない良さもある。
サイズ感も違う。
操作感も違う。
起動スピードもGRの方が断然上だ。

そもそも、GRはGRでしかない。

だから、「ZV-E10+VILTROXがGRの代わりになる」と言いたいわけじゃない。

僕の場合は、そうだったという話だ。
僕が欲しかったのは、GRというカメラそのものじゃなかった。

欲しかったのは、モノじゃなくて体験だったからだ。

スローシャッターで夜景

僕が欲しかったのは「気軽に写真を撮る自分」だった

GRが欲しいと思っていたのは、カメラが欲しかったからじゃない。
「気軽に写真を撮る自分」が欲しかったみたいだ。

Zfを持って歩くときとは違う。

もっと軽く。
もっと気楽に。
写真を撮ることに構えすぎない。

そのためのカメラが欲しかった。
そう考えると、GRじゃなくてもよかった。

僕の場合、
その役割をZV-E10とVILTROXが担ってくれた。

それで十分だった。

f4.5固定なのもいい

じゃあ、GRはいらないのか?

もちろん、そんな簡単な話でもない。
GRそのものが必要な人もいると思う。

たとえば、ポケットに入れて常に持ち歩きたい人。
28mm相当の画角が好きな人。
レンズ交換をせず、一台で完結させたい人。

GR独自の操作感やレスポンスを含めて、「GRで撮ること」そのものが欲しい人。
そういう人にとっては、ジェネリックGRでは代わりにならない。

逆に、
「気軽に写真を撮りたい」
「背面液晶でラフに撮りたい」
「片手でスナップしたい」
「GR的な撮影体験が欲しい」

という人なら、必ずしもGRにこだわる必要はないのかもしれない。
ここは、実際に使ってみて分かったことだ。

白飛び白飛び上等

ジェネリックGR

僕は、この組み合わせを勝手に「ジェネリックGR」と呼んでいる。

もちろん、本物じゃない。
でも、本物が必要ない理由を教えてくれたカメラだった。

ジェネリックGR

GRを欲しがっていた自分を否定するつもりもない。
あのカメラに魅力を感じたのは、本当だった。

ただ、欲しかったものを少し分解してみたら、

「GRが欲しい」の中に、
「気軽に撮りたい」
「いつでも持ち出したい」
「考えすぎずに写真を撮りたい」

という、いくつかの欲求が入っていた。

その一部は、別のカメラでも満たすことができた。
それが分かっただけでも、GRを待ち続けた時間には意味があったと思う。

GRは買わなかった

僕は、GRを買わないことにした。
少なくとも、今は。

欲しいものを手に入れることより、
なぜ、それが欲しかったのかに気づくこと。
そっちのほうが、たぶん大事だ。

カメラを買うとき、僕たちはスペックを比較する。

画素数。
焦点距離。
サイズ。
重量。
価格。

もちろん、それも大切だ。

でも、本当に考えたいのは、
「そのカメラで、自分は何をしたいのか」なんだと思う。

GRが欲しい。
でも、欲しかったのは本当にGRなのか。
それとも、GRを持って歩いている自分だったのか。

そこを一度考えてみる。
そうすると、選択肢は少し変わるかもしれない。

GRは買わなかった。
でも、GRを欲しがっていた自分のことは、少しわかった。

それだけで、僕にとっては十分だった。

そして今は、
このジェネリックGRを持って、また写真を撮りに出かけている。

今回の紹介機材

レンズ:VILTROX 28mm F4.5

カメラ:SONY ZV-E10

動画解説はこちら

合わせて読みたい

Andyのデジタル写真集

定価350円〜660円(試し読み無料)
*Kindle Unlimitedなら無料読み放題
quiet TOKYOー都市の空気ー


LUCENT BLUEーいつかの光、これからの風ー

「雨光幻影」ー滲む世界と、溶ける色彩―


いいなと思ったら応援しよう!

Andy|Leicaに恋して。 いただいたチップで、コーヒー飲みながら次の記事を書かせていただいております✨