スナップは、上手く撮れなくたっていい|世界の違和感を探す旅
思いがけず、
日の出前に目が覚めた。
もちろん、二度寝することもできた。
でも、なんだか無性にスナップがしたくなって、そのままカメラを抱えて家を出た。
青い、青い、夜の終わり。
気づけば、1ヶ月ぶりのスナップだった。

写真を始めてからこれまで、スナップが上手くなりたくて、いろいろ試してきた。
構図の話。
光の話。
レンズの話。
でも結局、「コツ」より先に気づいたことがある。
それは、自分が何を見ているか、それだけだった。
動画での解説はこちら
01|違和感を探している
僕がスナップで一番探しているのは、違和感だ。
いつもの風景。
当たり前の景色。
その中に漂う、ふとした違和感。

影の形だったり。
建物や街の輪郭だったり。
「あ、これだ」と思う瞬間が来る。
それがシャッターを切る理由だ。

上手く撮ろうとか、良い写真にしようとか、そういう意識はあまりない。
というより、そんなことを考える前に、もう撮っている。
参考記事
以前は、違うものを探していた。
「写真らしい写真」
「いいねがつく写真」
「良いと言われる写真」
そういうものを、無意識に追いかけていた気がする。
でも、どこか「撮らされている」感覚があった。
だから疲弊していったんだと思う。
心が動いた瞬間にシャッターを切る。
それは、写真のいちばん純粋な衝動だ。
そして、
僕にとっては違和感に気づいたとき、それが起きる。

02|世界を平面で見ている
写真を撮るとき、僕は世界を平面で見ている。
いくつものレイヤーの重なりはある。
でも最終的には、一枚の絵になるように切り取る。
だから、被写体に対して正面から撮ることが多い。
奥行きを感じさせない、フラットな写真だ。

ソール・ライターの写真を見たとき、近いものを感じた。
奥行きがあるのに、どこか平面的。
三次元の空間なのに、画面がグラフィカルで二次元的。
世界を絵画やグラフィックデザインのように整理して切り出す視点。
意識してそうしているわけじゃない。
気づいたら、いつもそうなっているってこと。
僕がよく水面を撮るのも、
違和感を探しているからだ。

直線で構成された建物や橋が、水面の上では強制的に曲線を描く。
揺蕩い、不確かになる。
その曖昧さを、二次元に掬い上げる感覚が好きだ。
「そこにあるはずのものが、そこにない形で存在している」という感覚。
それが、僕にとっての違和感なのだ。
04|気にしないということ
実は、スナップでは、わざとシャッタースピードを遅くしている。
だから、明るくなると、シャッタースピードは変えずに、ISO感度を下げる。
森山大道さんみたいなあれぶれボケを狙いたいわけじゃない。
でも、ガチガチにピントが合った正統派な風景写真を撮りたいわけでもない。
多少ピントがズレても、シャッタースピードが遅くて被写体がぶれても、気にしない。
気にしないというより、そういう質感、温度感を撮りたいんだ。
その時、その瞬間の、自分の感覚で良いと思った景色を切り取る。
それだけ。

スナップのコツは、人によって全然違うと思う。
でも、自分が何を探しているかがわかると、シャッターを切る理由が変わる。
僕の場合は、違和感だった。
あなたは、何を探してスナップしていますか?
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