「書字」についての考察④#うちの子の場合
「書字」についての考察③#うちの子の場合
の続きです。
このシリーズ①〜④の記事は、
現在、小学6年生の息子が、小学校へ入学した直後から5年生に進級するまで拒み続けた"勉強"にむかうまでの試行錯誤の奮闘記です。
言語理解高め凸で指標間の差が大きいタイプの一例としてお読みください。
あくまでも、うちの子の場合です(_ _)
息子は色々考えていた
息子の気まぐれと思っていた、突然の、
“塾で勉強させてください!宣言”
彼はご存知のとおり(よろしければ①②もご覧ください🙏)
小1から宿題を、拒否!
漢字ドリル、拒否!
算数の筆算の式も、拒否!
授業は参加したいものだけ
それは、主に体育!と図工!
IQが高い=勉強やらなくても出来る
では、ない(うちの子の場合)
私、オブラートに包まず、はっきり伝えました。
「宿題、ほとんどやったことないよね」
「宿題のプリント1枚すら、拒絶してるよね」
母、畳みかけて追求
「お姉ちゃんの姿見ててわかるよね。
塾の宿題の量って、えげつないのよ」
「塾に行けばなんとかなる、ではないのよ。
あなたの大っ嫌いな、宿題があるのよ。」
「言っとくけど、自分、 “天才” ではないからね」(嫌味)
それに対して息子、何を言うかとおもえば、
「うん、わかってる。
でも、僕、出来ると思う」
(ん!?)
「僕、色々考えたんだ。」
「高校受験て、大変だよね。
僕、自信ないな。
高校は一発勝負がほとんどだよね(なぜ知ってる)。
受験のことを心配しながら中学3年間過ごすのも嫌だし、中学受験で一度、試してみたいのね。
それがだめでも、学んだことに無駄はないでしょ。高校受験にも生きるし。」
と。
小学4年生、元完全不登校
思ってたより、ちゃんと考えてた
考えてはいるが、宿題したことない
そして、
「何より、僕、達成感を感じたいんだ。
遊ぶことも、そりゃ楽しいよ。
でも、人生、総合的に見て、目標があったほうが楽しいでしょ。」
(たしかに、で?)
「あと、僕は、
“バカじゃない”って、証明するんだ」
えっ…
再登校を始めたばかりの4年生、息子は、一日、2時間くらいの登校が限界でした。
クラスで話せる子は1人か2人だったか。
その仲良し君と牛乳パックを回収するという係り活動をしていた時、
クラスのリアルジャイアンくんから吐き捨てられたことがあります。
「不登校みたいな、おまえの言うことなんて聞くかよ。オレもバカだけど、おまえはもっとバカなんだよ。
おまえの将来はニートって決まってんだよ!」と。
(決まってません!!)
息子は、私に言うのが恥ずかしかったか、プライドからか、
出来事から数日経った頃に、悔し泣きしながら、そのことを教えてくれました。
"僕は、バカじゃない!"
バカって言う奴がバカなんだ
バカじゃないって証明する、との意は、
たぶん、この出来事の影響が大きいと察しました。
ここまで息子の話しを聞いて突っぱねるほど、私も鬼ではない、笑
それならば、と
(もう、こんな時期にー!)
“娘が通う、塾長に相談してみるよ”
となった。
息子、1回目の入塾テストを受ける
思いがけなくも、息子はここから、"勉強"と向かい合うことになりました。
彼のスタイルには最も合わないと思っていた、娘と同じ集団塾に通いたいという。
彼はいつも、想定外の選択を私が思ってもみないタイミングでぶち込んできます。
娘が通っていた塾の塾長に相談しにいきました。
進学塾ではあるものの、“生徒が行きたい学校にいくことが一番”と、子どものペースを最優先し、塾の保身を押し付けてこない。
本当に素晴らしい、教育的な考えのある塾でした。
特に塾長は、人柄が優しく、授業は面白く、
息子を受け入れてくれるとすれば、この塾以外にはない(というか無理)と考えて、
これまで不登校で学校の授業を受けていないこと、
漢字をほぼ書けないこと、ありのままにお伝えしました。
彼の当時の関心事は、中学受験には全く関係ないであろうことばかり。
このときは、二進法を理解したいとか、なんとか…
全てを聞いてくださった塾長は、
入塾テストの過去問と予習のプリントを数枚渡し、
「面白いお子さんですねー!とりあえず会いましょう。テストは半分とれたら大丈夫です。(半分か…)
2月からは新学年の授業がスタートするので、もう、1月末に入塾テストをやっちゃいましょう。」
と事がすすみ、娘の受験本番4日前に、
息子は、入塾テストを受けることになったのです。
娘の受験より、断然、胃が痛い…。
娘の追い込みは夫に任せ、
私と息子は、塾からもらったプリントにとりかかる。
息子、ワーワー、ヒーヒー言いながらも頑張りました。
迎えた入塾テストの結果🫠
わかってはいましたよ⋯
勉強してこなかったんですから⋯
でも、
なんか奇跡が起こるかも、と淡い期待があったのも事実⋯
見なきゃよかった…🫣!!
胃がキリキリ痛くなる…
(人の良い塾長がリベンジを提案してくれました、涙)
娘の受験本番前に、こんなダメージを受けて、私は何をやってるんだと、息子に入塾テストを受けさせたことを後悔しつつも、
娘は無事に受験を終え、
第一志望の学校に、ご縁を頂きました。涙
息子、2回目の入塾テストを受ける
1回目の入塾テストの国語では、全く要領を得ることが出来ず、漢字の読みを書く欄に、丁寧に問題の漢字を写していたり・・・
(健気で泣けた)
読解問題は、ほぼ白紙に近い答案用紙なのに、筆圧が強いせいか、何度も消して黒くなり、一見解答が埋まってるような錯覚が。
算数にいたっては、
大問1の計算問題のような正答率が高いものは、ケアレスミスの嵐でほぼ落とし、
逆に、
思考を問うような正答率が低い問題は力技で解く、という芸当を披露してみせました。
問題を解くことに慣れてない、その要因も大きかったと思います。
数日後に、塾長の配慮でリベンジの入塾テストを受けました😭
1/28 1回目の息子の入塾テスト
2/1 娘の受験本番
2/5 2回目の息子の入塾テスト(大雪)
娘の受験本番後から3日間集中して、入塾テストの過去問を一緒に取り組みました。
その結果、
なんと、国語の解答用紙を全て埋めました。
もちろん、全てが正解ではないのですが、読解、抜き出し問題、全て解答用紙を埋めていました。
算数も、7割近く解きました。
答案を採点した塾長が、息子に面と向かって言ってくれた言葉が忘れられません。
「〇〇君(息子の名前)、すごく頑張ったんだね。君の答案用紙から、この数日の、君の努力が伝わってくるよ。」
「お母さん、私は今、とっても感動しています!解答用紙を全て埋めるって、とっても大変なことなんです。頑張りましたよ、彼は。
〇〇君、先生と一緒にやりますか」
それを聞いていた息子が、
「はい!算数やりたいです!」
と、はにかみながら、キラッキラした目で応えているではありませんか!
テストの点数よりも、
"それまでの頑張りを認めてくれた"、
"答案を埋めたことを褒めてくれた"、
塾長の言葉は、その時の私たち親子には、本当に嬉しい言葉でした。
息子、小学4年生の2月に入塾する
こうして、息子は突然、入塾することになりました。
入塾したとき、
息子は小1、小2の漢字すら書けませんでした。
カタカナも。
でも、書いてないから、書けないのです。
それだけでした。
息子は、“自分は耳がいいから”、と
漢字も口で唱えて覚える、暗記ものは寝る直前にやる等工夫し、
あれほど書けなかった漢字で、塾の確認テストでは毎回、満点近く取るようになりました。
理解力や説明力は同じ学年の子より高いものの、箸を上手に使う、鉛筆を正しくもつ、これらの微細運動を伴う動きは同じ学年の子より1年以上は遅かったと思います。
非同期発達というのでしょうか。
そんな時にいくら練習しても、嫌いになるだけでした。
でも、人より遅くても、成長するんだと思いました。
小学校の授業を受けていないし、
ホームスクーリングも微妙だったので基礎学力が定着していない。
問題は解けても、算数の小数点の位置は変だし、分数の決まり、四則計算の決まり、単位、図形の名前、基本的なことを知らない。
でも、(やる気が出て)
知れば、やれば、出来た。
それだけでした。
積み上げ学習を嫌うため、基礎は弱いが、得意なことは急速に伸びる。
後になって、塾長から、“君は算数が武器になるよ"、とまで言ってもらいました。
■息子と 勉強 と 特性 と
小学校入学直後から激しく宿題を拒否し、
鉛筆を持とうともしなかった息子は、
「入塾」という選択をし、ここから"勉強"に向かい合うことになりました。
はい、めでたし、めでたし…
で、
終わるわけなかったです!! 泣
勉強に向かい合うということは、
自分の特性と、息子自身が真正面からぶつかることでした。
完全不登校、時短登校でも、息子が穏やかな日々が送れていたのは、極力、ストレスフリーの環境に調整していたからです。
(無理に勉強させない、自宅で好きなことをする等)
息子が“勉強したい”と自ら望み、中学受験に挑戦したいと言ったことは嬉しいことですが、それは、ストレスフルでハイプレッシャーの中に急に飛び込むようなもの。
100ゼロ思考の完璧主義が邪魔をして、メンタルは乱高下し、その大波、小波を乗りこなす調整に、私も家族も疲弊していく。
“時短登校だけで充分ではないか、
この生活リズムすら壊れたらどうしよう…”
そんな私の心配など知りもせず、息子のワクワクだけは加速していきました。
息子は自分で目標を掲げ、それを目指し、自習の時間は、どんどんどんどん増えていきました。
塾のない日も、受験生の後ろの席で、自習をする。
これまでのことを思ったら信じられない光景です。
勉強する姿は、親にとっては嬉しい反面、
同時に、過集中傾向である彼の特性を目の当たりにし、あり余っているエネルギーをぶつける姿に、息子の内にあるものに驚きを隠せませんでした。
1年生の漢字すら書けないまま入塾した息子は、半年後、塾の月例テストで、5つの教室全体の成績優秀者の一人として掲載されました。
その次の月も、成績優秀者に掲載された時、
「良かった。僕、まぐれじゃなかったんだ。それを知りたかったんだ。」と息子は言いました。
自分の力で、自分に自信をつけたこと、本当に嬉しそうでした。
私のなかで、ようやく、息子は本当に中学受験をするんだ、と、進むべき進路がぼんやり見え始めた頃、、、
息子、塾に、行けなくなりました
入塾して11ヶ月、小5の年末、
“ちょっと休みたい”、から始まって、
“明日も、ちょっと休みたい”
と、塾だけでなく、学校の時短登校も出来なくなりました。
(一旦嫌になったら、切り替えが難しい & 疲れやすい)
人の良い塾長は、息子に合わせた様々な工夫を提案してくれましたが、
"合わす顔がない"とか言って…。
塾での自習が大好きで、毎日、毎日、通っていた教室に行けなくなりました。
張り詰めた糸が切れたように、ダラーン、ゴロゴローと、何をする気力もない。
全力でぶつかり、そして、燃え尽きた…
ジョーーーーー!!!
いや、息子よ、ホント、息子よ…!!
学校に行かないと息子本人が決めてから、
ずっと居場所探しに明け暮れ、
一周まわって学校に戻り、
遅刻と休みを組み合わせる登校スタイルのなか、
塾という存在に巡り合い、サードプレイスとして息子のメンタルを支えていると思っていました。
中学受験がどうというより、やっと辿り着いた第三者機関がなくなることへの、私の動揺と落胆。
理解のある大人(塾の先生方)がいる、やっと見つけた息子の居場所…
塾を辞める、という選択は、本当に辛いものでした。
もう以前のような居場所探しをする気力は、その時の私には、もうなかったです。
■ボヤきに近い考察です
・低学年で漢字が書けなくても、すぐに書字障害と思わなくても大丈夫だった。
WISC検査で指標間の差が大きい場合、非同期発達が起こりやすいので、その影響もある。
ここは成長を待つしかない場面もある。
・言語理解が高い凸なので、地頭は良い。
塾に行けなくなったことはショックだったけど、それがわかったのでやって良かった。
理解力も早い。
ただ、地頭が良いからといって、すぐに学校や塾の成績に直結するわけではない。
その頭の良さは、屁理屈や自己流の発想に繋がり、こだわりが強く、ややこしさが生じてしまう。
そのこだわりが良い面に出ることも大いにある。
・発達クリニックの主治医からは、集団塾より個別塾のほうが向いていると言われていたが、本人が望んで集団でやることになった。
望むような結果でなかったとしても、息子の別の一面が引き出せたことは良かったと思った。
・息子の場合、勉強したくなったきっかけが、姉の中学受験を間近で見ていたことも一因であった。
そうなると、あれやこれやと私は動いていたが、つまるところ「やる気が湧くかどうか」のモチベーションの問題でもあったと言える。
✴✴✴
発達クリニックの初診で、主治医から言われたことがあります。
「きみ、尊敬する人、例えば、こんな人になりたいなー、って思う人、いる?」
息子は、小さい声で、いません、と答えた。
「お母さん、こういうタイプの子はね、この人みたいになりたいなー、って人に出会うと、
もう、ぐーんって伸びちゃうよ」
と言われた。
「そんな人がまだいないなら、好きなこと、やりたいこと、みつけたらいいよ」とも。
“あんな人になりたい”
“僕も(私も)やってみたい”
そんな、
“憧れ”や、“夢”、“目標”、“尊敬する人”
“なりたい職業”、“ワクワクすること”、、、
息子と向き合ってきて、本当にそうだなー、と感じるこの頃です。
息子だけでなく、子どもって、そうなんだよね、とも思うのです。
■肝は何かと言えば “自律” する力を養い、そして“成長”を待つしかない
突如として本人が望んだ、ストレスフルな中学受験という場を使い、本人と何度も話しをし、調整し、落としどころを探っていく作業をくり返す。
何度も、何度もぶつかる壁。
こんなに癇癪起こしてまで、やる必要あるの…?
そして、思った。
"勉強"が出来るとか、出来ないとか、
"書字"が書けるとか、書けないとか、
そういう問題ではないのだな。
(ここに至るに、4年もかかった…)
自分の力、クセ、特性、有り余るエネルギーの扱い方を、結局は自分で探るしかないのだ。
肝は、「自律する力を養う」
(それには、成長を待つしかない面もある)
これだ。
セルフコントロールだ。
こう、私は仮説を立てた。
"中学受験"という、ゴールが明確なわかりやすい目標を目指したことで、当時の息子の困り事が浮き彫りにされた。
日常で対外的な場での困り事は、ほぼない。
・急に嫌になる(テコでも動かない)
・疲れやすい
・キャパ超えしたときに、家の中でのみ起こる癇癪
・完璧主義から、身動きが出来なくなる
一方で、
何かを成し遂げたい!
達成感を味わいたい!
ワクワクするような目標が欲しい!
息子は、そんな刺激をいつも望んでいる。
しかし、そんな刺激は日常に溢れているわけではない。親が出来ることは、僅かしかない。自分で掴みにいかないといけない時が、この子にもきっとくる。
“自律”を養うにはどうしたらいいんだろう。
完全不登校であった時も、
彼の興味関心は常に外に向けられていることが多かった。
このことを思えば、社会に出る練習も兼ねて、この“自律”する力(セルフコントロール)を養うことは、息子にとって大いに意味があることで、最優先事項ではないか、と思い立った。
塾を辞め、学校にも行けなくなって、
元気もなくなって、部屋に籠もってる息子をみていて、何かしないではいられなかった。
息子自身が自分の特性を理解しないと、またこうして倒れてしまう。それは本人にとっても不本意なことであるはずだ。
息子が、ありのままで、自分らしく、
外に出て、やりたいことができるように。
あの、キラキラした目で、ワクワクの方向に進めるように。
私は苦手なSNSを使って、思いきって、
読んでいた本の著者でもあり、高IQの生きづらさに深い見識がある識者の方にメッセージを送ってみた。
もう、とにかく、知りたかった。
このループから抜け出す道を。
そして、
すぐに長文の返信メッセージが届いたのです。
(この続きは、また違うテーマで、ぼちぼちと書いていけたらと思います😌)
「書字」についての考察#うちの子の場合、
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
この後のことは、また書いていきたいと思います。
小5の年末に力尽きた息子でしたが、
今、6年生になった息子は、だいぶ落ち着いてきています。
というか、日々がとても楽しそうです!
好きなことしかやりたくない、嫌なものは嫌!と頑なだった息子は、やるべきことを、"仕方ないからやるか"、と割り切ってやるようになりました。
以前ならあり得ないことです。
“成長”してました、うちの子も。泣
低学年時代の不登校、一日中息子と離れられない、それが毎日、毎日、毎日…
誰も、この辛さや大変さはわからないだろうと思ってました。
わからないように振る舞ってましたので。
こうしてnoteに綴れるようになって、同じような子育てに奮闘している方の記事を読み、時間を超えて共有できる感覚が嬉しいです。
これだけの濃密な子育ての時間を過ごしていたこと、誰かに聞いてほしいですから、笑
またよければ、他の記事も読んでみてください😊
