見出し画像

まず15分、手元のExcelをAIに読ませてみる

「データを見といて」と言われた夜あなたは何から始めるだろうか。
本を買う。研修を探す。資格を調べる。

全部あとでいい。
必要なのは、15分と架空の売上データだ。

今日は、AIにExcelのデータを読ませて日本語で質問して、答えが返ってくる。
それだけをやる。

この連載でいちばん簡単でいちばん大事な回だ。


先にひとつだけ約束してほしい。
今日は会社の実データを使わない。

会社のデータをAIに渡す前には確認すべきことが3つある。
それは次回、上司への切り出し方とセットで渡す。

だから今日の合言葉はこうだ。
練習は架空データで。本番は、確認のあとで。

自動車教習所と同じだ。
まず場内でハンドルの重さを知る。
公道はそれからでいい。

15分で、何をするのか

答えはコピペして聞く。
それだけだ。

その前に、データの渡し方が2通りあることだけ知っておいてほしい。

1つ目は、チャット欄への貼り付け。
Excelで範囲を選んでコピーしAIのチャット欄にそのまま貼る。
目安は数百行まで。今日の練習はこちらだ。

2つ目は、ファイルの添付。
チャット欄のクリップのマークからExcelファイルごと渡す。
数千行から数万行はこちら。

ただし無料版では使えないことがある。

今日のデータは20行。貼り付けで十分だ。

ではやってみよう。


【目的】
架空の売上データで「聞いたら返ってくる」を体験する。

【前提データ】
架空の雑貨店の月次売上(5カテゴリ×4ヶ月=20行)。
下のプロンプトにデータごと入れてあるので全文コピーしてそのまま使える。

【プロンプト全文】
(この枠ごとコピーしてチャット欄に貼る)

あなたはデータ分析のアシスタントです。
以下は、ある雑貨店の月次売上データです(架空のデータです)。

1. カテゴリごとの売上金額の合計を、表にしてください。
2. 前の月と比べて伸びているカテゴリ、落ちているカテゴリを教えてください。
3. 気になる点があれば、1つ挙げてください。

月,カテゴリ,売上金額,販売数
2025年3月,キッチン用品,482000,610
2025年3月,文房具,265000,880
2025年3月,収納用品,391000,320
2025年3月,タオル・寝具,208000,240
2025年3月,ギフト雑貨,356000,290
2025年4月,キッチン用品,455000,585
2025年4月,文房具,342000,1120
2025年4月,収納用品,405000,335
2025年4月,タオル・寝具,201000,230
2025年4月,ギフト雑貨,298000,245
2025年5月,キッチン用品,438000,560
2025年5月,文房具,296000,975
2025年5月,収納用品,412000,342
2025年5月,タオル・寝具,195000,225
2025年5月,ギフト雑貨,242000,200
2025年6月,キッチン用品,417000,530
2025年6月,文房具,281000,930
2025年6月,収納用品,428000,355
2025年6月,タオル・寝具,246000,410
2025年6月,ギフト雑貨,214000,180

【出力の見方】
まずカテゴリ別の合計表が返る。
次に「収納用品は毎月伸びている」「ギフト雑貨は落ち続けている」といった増減。
そして3つ目に、AIなりの気づきが返ってくる。

たとえば「タオル・寝具は6月に販売数が急に増えたのに、売上の伸びは小さい。単価が下がっていませんか」——値引きセールでもやったか?と考えるきっかけになる。

【注意点】
AIの「気づき」は答えではなく仮説として読む。
本物の店なら、次にやることは売り場に聞きに行くことだ。
それから、同じ質問でも毎回少し違う答えが返る。
壊れたのではない。そういう道具だ。

返ってきた答えを、どう読むか

答えから言う。
「へえ」で終わらせず1つだけ自分の目で確かめる。

やり方は簡単だ。

元のデータでキッチン用品の4行をExcel上で範囲選択する。
画面の下に合計が勝手に表示される。
関数は要らない。

その数字とAIの表のキッチン用品の合計を見比べる。
合っていたらそれでいい。

この「1つ確かめる」が第5回で渡す検算の型の入り口になる。

そしてもうひとつ。
答えが返ってきたら続けて聞いていい。

「文房具が4月に伸びた理由として、考えられる仮説を3つ挙げて」

AIとのやりとりは、一問一答ではない。
会話だ。

返ってきた答えの気になるところをそのまま次の質問にする。
この往復こそがこれからのデータ分析の基本動作になる。

15分の内訳は、こうだ。

コピペと質問に5分。答えを眺めて確かめるのに5分。追いかけの質問に5分。

それで、終わりだ。


落とし穴を1つだけ。

この15分をやると驚くはずだ。
そして驚いた直後、会社の実データを貼りたくなる。
指が動く。

今日は止めてほしい。

あなたを縛りたいのではない。
次回の3つの確認を通れば、誰に見られても堂々と使える。
その状態で本番を迎えてほしいのだ。

最初の成功体験は小さくていい。

「聞いたら返ってきた」。

それを体が覚えたら、この連載の半分は終わったようなものだ。


📝 この章のチェックリスト(3点)

  • 練習は架空データで。会社の実データは次回の3つの確認を通ってから。

  • 渡し方は2通り。貼り付けは数百行まで、それ以上はファイル添付。

  • 答えは「へえ」で終わらせない。合計を1つ自分の目で確かめる。


データ活用について、まず話を聞いてみたいという方へ。
30分の無料相談を受け付けています。
👉 https://www.srush.co.jp 

あなたの会社のデータ経営は何点?
8つの質問で、あなたの会社の現在地が3分でわかります。
👉 https://datadrivenjapan.com/check 

この連載と、データドリブンジャパンの活動のすべては、こちらに。
👉 https://datadrivenjapan.com 

前の話次の話▶|[目次]


いいなと思ったら応援しよう!