香港で私が食べられるものは海老ワンタン麺しかないのか?
人間の記憶というのは実にすぐなくなるものだ。
1時間で55%忘れる。
1日で70%忘れる。
だからもう香港を離れて4日経った私の中にはほとんど記憶がない。
いや違う。衝撃なことが起きすぎて、脳が忘れたかったのかもしれない。
香港に来るのは今回が初めて。
香港人の友人が東京で二人ほどいたけど二人とも日本が大好きなので香港のおすすめを聞いても「そんなものない」の一点張りで全く参考にならなかった。
私の勝手な香港のイメージは物価も家賃も高くて高層マンションの立ち並ぶとても夜景のきれいな国。ただ経済格差があって地域が変わると雰囲気が全く違うとかそのくらいの知識しかない。歴史にもめっぽう弱いので今回の海外旅では現地についてから過去の日本との関係や今の経済状況などを学ぶスタイルにしている。
香港では一般的な観光地でほどほどに楽しんで多少地元の雰囲気も感じられたらいいかな〜くらいの気持ちだった。
きちんとしたホテルに泊まろうとすると1泊3万円近くかかる。それ以下もあるがちょっと不吉な感じが写真から漂うものが多い。なのでもう割り切って立地がすごくいいのに激安で評価がまぁまぁ高いゲストハウスに泊まることにした。台湾のゲストハウスで無視されまくったので友だちを作ろうとか期待するのはやめることにした。

廃墟でちびりそうになる
香港国際空港に着いて空港のトイレに入って驚いた。
ピッカピカの洗面コーナー。そしてウォシュレットのトイレ!!!!!
まだ日本を離れて5日しか経っていないが、すでにウォシュレットが恋しかったことに気づく。そんなスタートだったので香港に対して一気に期待値が上がった。
MTRに乗って宿のある中心街へ向かった。
宿のある駅は降りてすぐにSOGO百貨店があった。あの日本のそごうだ。
Googleで見ると宿は駅から2分。ん???百貨店のすぐそばにゲストハウスがあるだと??
街は地上に出てみたらとても活気がある。店もH&Mにドン・キホーテ、無印良品にIKEAとこの間まで私が住んでいた渋谷とほとんど同じラインナップだ。なんだかこの感じ、懐かしいなぁと思いながら宿のチェックインに向かう。

宿の入っていたビルは外からの見た目と違って中は廃屋のような雰囲気。
薄暗くてびっくりするほどお化け屋敷感が満載。外とのギャップがすごすぎる。勘弁してほしい。
受付も全然見つけられず廃屋の中をウロウロ。迷うだけでも嫌なのにとにかく薄暗くて怖い。。泣きそうになる。
結局15分ほどかかってなんとか見つけたが、看板すらも出していなかった。こんなのわかるわけないだろうがよ。。涙

ただ、受付のおじちゃんはすごく明るくていい人だった。聞けば近辺の部屋を130部屋近く借りてそこをゲストハウスとして貸し出しているらしい。
今夜の部屋は女性6人部屋。一泊4000円で香港の中では破格だと思う。
共有スペースなどはほぼなく、寝る場所とロッカーとその前に二人くらい座れる小さなテーブルがあるのみだ。だからここでの交流は無理だろうというコメントも先にGooglemapの口コミで見ていたので特に期待はしていなかった。
部屋にいると狭くてしんどいのでチェックインを終えたらすぐに外出した。
18時くらいだったのでまずは夕飯だ。
近くの食堂に入ろうとしたが現金のみと言われたので別のところに行こうとしたら「待って待って!やっぱりクレジットOK!」と言われた。もう腹が減っていたので入ることにした。ただ、やっぱりそういうことする店ってのはインチキなもので、接客はとても雑だった。海老蒸し餃子は大した美味くないがギリ口にできた。鳥の脚を煮込んだものは食べられなかった。香港の飲食店ではお茶が勝手に出てきて料金が取られる。本当はもうビールが飲みたかったんだけどな。

そこから夜景でも見に行くかと思って海の方に歩いて行ったけど土地勘がないからだいぶハードな道を選択してしまった。車がビュンビュン行き交うところを信号もなしなので気合いで渡る。ここら辺は過去にアジア5ヵ国一人旅をした経験が活きて、アジアなんてこんなもんっしょの精神。でも、ここら辺で気づく。あれ?ちょっと想像していたリッチでキレイな香港と今いる香港、なんか違うかも。。。
海辺を歩いているとやたらと四つ打ちの重低音が響いてくる。週末ということでEDMのフェスが開催されていてさながら東京のお台場で開催されているクラブイベントのULTRAのようだ。そのまま入ってテキーラのショットでもキメてバカになって踊り狂いたい気分だったけど、まだ香港のことが分かってないのに泥酔しては…と思い、過ぎ去ることに。。
そのまま進むと船が停まっていた。ああ、これが夜景が見れる観光船かな。周りの流れに乗ってチケットを買って乗ってみた。きれいな夜景が見れてとてもいい。でも、たった10分もしないうちに到着〜という流れになってみんな降りている。湾を一周する船だと思って乗ったけど、対岸に行く船だったらしい。私は意図せず対岸に連れてかれてしまった。
とはいえ、行ってみようと思っていた九龍だったのでそのまま街をウロウロ。そうしているうちに香港の歓楽街に行ってみたくなったので、調べて地下鉄で移動。
香港のクラブで警察に囲まれる
たどり着いた蘭桂坊にはものすごい人人人。韓国の梨泰院事件を思い出してしまうくらいの混みっぷりでコレは何?と思ったらハロウィンの仮装をしている人がたくさんいた。 仮装はほとんどなんのキャラクターなのかはわからなかったけど、思ったのは「クオリティが低いな…」だった。偉そうにすいませんね。
私は長く東京に住んでいてハロウィンの仮装文化が爆発的に広がる初期の2010年頃から仮装していたし、渋谷にも7年住んでいたので東京でのハロウィンの仮装のレベルの成長を知っている身からすると香港の仮装はクオリティが低い、そう思わざるを得ないくらいの適当さだった。
そうか、だから渋谷のハロウィンにはあんなに人が集まるのだね。質が高いものを見たい、そこに混ざりたい欲求ってのがあれだけの人を引き寄せてしまうのだろうなぁ。

なんてことをセブンイレブンで買ったビールを路上で飲みながら考えていた。本当は店で飲みたかったけど、香港は物価が高い。ひよってコンビニ飲みをしてしまった。
だけど、せっかく来ているのだから経験にお金を使わねば。そう思ってクラブに行くことにした。
まだ12時前だったのでそこまでエントランスは混んでおらず、100香港ドル(約2000円)でワンドリンク付きで入った。
たまたま見つけたクラブが世界クラブランキングで40位というので変な箱ではないだろうと思って入ったが、まだ客は少ないもののDJはきちんとしていたし選曲もよかった。
中でのルールがよくわからないので立っていたスタッフにどこでドリンクを頼むのか?席には座っていいのか?など同じ人に何度か聞いた。
ハイボール(ウイスキーソーダ)を頼んだけどウイスキーコーラが出てきたりもしてきたが、ゆるく音楽と空間を楽しんでいた。

お客さんが4,50人くらい入っていた23時ちょっと前くらいだろうか、DJの曲が急に止まった。東京のクラブでもごくまれに止まることがあるから機材トラブルか?と思ったらいきなり照明がついて怒号が鳴り響いた。
次の瞬間、警察が3、40人くらい一気に激しく叫びながら雪崩れ込んできた。「香港警察だ〜!!!!」
一瞬何が起きたのかわからなくなった。
スタッフが客に「いいから座って!」と言い、全員怯えた顔で席に座る。
そしてIDを出せと言われたので持っていたパスポートをテーブルの上に置いた。現地の人はIDカードを置いていた。
宿を出る時にパスポートなんて使うかなぁ?と思ったけど、何かあった時のためにと一応持ってきたが持ってきておいて本当に良かったと思った。
警察はすんなりパスポートを出さない隣の韓国人には執拗に激しく「言うことを聞け!」と言っていた。
全員がIDを出してしばらくすると私服警官の中のリーダー的存在の人が何か大声で話し始めた。何を言っているかわからない私は怖くて先ほど何度か話しかけていたスタッフの目を見ると「大丈夫。大丈夫。」と目で私をなだめてくれた。
でもだんだんとその状況に慣れてくるとあたかもその光景はドラマの中にいるようだと感じるようになってきた。
私服警官は制服の警官よりもガタイが良くてスノーピーク的なおしゃれアウトドア系ファッションでなんならちょっとイケメンだ。ゴツめイケメン。
これもまさにドラマやんなぁとか思ったらちょっとおかしくて吹き出しそうになった。
私服警官の脅し演説?が終わったら各席に立っていた制服警官が客のIDを確認し始めた。隣のインドネシア人や香港人のを見ていて私にも回ってくるのか…と思っていたら、私はスルーされた。
そうだ、私は日本人。悲しいことに世界最強パスポート。
一ミリも触れられることなく、睨まれることもなく終わってしまった。
しばらく謎の沈黙タイムが続き、結局警察突入から20分ほどして彼らはサーッと撤収していった。
な・ん・だ・っ・た・ん・だ!!!
そしてすぐにDJが曲を再開し、照明もまた暗くなり、レーザーがついた。
何もなかったかのように営業再開。そして何も知らない外にいた客がどんどん入ってくる。そうして普通のクラブ営業が行われていった。。
普段平和すぎるJAPANのクラブで遊んでいる私にとっては衝撃の出来事すぎてしばらく呆然としていた。後で聞けばアジアのクラブではよくあることらしい。
心がまだザワザワしていたのでこのまま帰ることはできない。そうだ、酒を飲もう。うん。それしかない。楽しむしかない。と言うことで酒を頼んだ。さっきまで外のコンビニ飲みで300円の缶ビールを飲んでいたが、もうこうなったらどうでもええわという気持ちになって1杯2000円のしょうもない酒を何杯か飲んだ。

客もたくさん入って曲も盛り上がり、バカ踊りをしてクラブをしっかり楽しんだ。
よし、もういい。帰ろう。
終電(終バス)は調べたら3時過ぎまであったので普通に電車に乗って帰った。宿に着いたのは深夜2時頃だったが、同部屋の中国人の女の子がお菓子を持ってきてくれて一緒に食べた。話をしているうちに仲良くなって一緒に写真を撮った。期待を全くしていなかったのにこの展開。だから期待なんてしないほうがいい。改めて思った。
香港来て1日でいろいろあった。なんだか、もう情報量が多すぎて満足してしまった。そんな初日だった。
結局その後も香港にいたけど、大したことはしていなくて、気づいたことはただひとつ。
私が香港で食べられるものは海老ワンタン麺しかなかった。ということだ。

香港3日目に隣の中国の深圳に一泊してきた。ITが進みまくっているヤバい地域だ。
次はその話でも。
今は深圳のあと香港に戻ってその後ベトナムに行き昨日マレーシアに到着。旅の展開が早すぎて書くのが追いついていない。急がねば。
では、また。
❤️とかコメントが今生きる活力になってます。マジで。人とちゃんとした会話をほとんどしていないのでコミュニケーションに飢えている。しょうがねーなと思って❤️つけてもらえると本当にうれしいです。。。
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