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吃音の僕が 「話さなくても営業できる」 ようになるまで 〜 ポートフォリオと note の連携 〜

電話が怖かった僕が、 クライアント獲得の道を見つけるまで

電話の着信音が鳴るたびに、心臓が跳ね上がる。

自己紹介の場面では息が苦しくなり、言葉が喉元でせき止められる。
吃音(きつおん)を持つ僕にとって、リアルタイムの会話は常に戦場でした。

フリーランスとして独立したとき、一番不安だったのは営業。
人と話して、仕事を取ってこなければならない。
その現実が、僕を押し潰しそうだったのです。

それでも今、僕はクライアントからの問い合わせをいただき、仕事を続けられています。
電話で営業したわけではない。
対面でプレゼンをしに行ったわけでもない。

僕が頼ったのは、ポートフォリオと note の連携
話さなくても伝わる仕組みでした。

この記事は、吃音を抱えながらフリーランスとして生きる僕が、どうやって話さなくても営業できるようになったのか。
その試行錯誤の記録です。


吃音の僕が、 営業という壁にぶつかった日

フリーランスとして独立したとき、僕が最も恐れていたのは営業でした。

会社員時代は、営業担当の同僚がいて、自分は開発に専念できていた。
でも、フリーランスになったら、自分で仕事を取ってこなければならない。

電話でクライアントに連絡する。
打ち合わせで自分を売り込む。
プレゼンで価値を伝える。

吃音を持つ僕にとって、それらはすべて言葉が思うように出てこない戦場だったのです。

頭の中には伝えたい言葉が溢れているのに、喉元でせき止められ、出てくるのは歪んだ第一音節だけ。
相手の「え?」という表情が、僕の心を何度も刺しました。
電話が鳴るたびに逃げたくなり、対面の商談ではうまく話せない自分を責めるばかりでした。

「このままでは、フリーランスとしてやっていけない——」

そう感じていた頃の僕に、一筋の光が見え始めたのは、ある気づきからでした。

話す以外で伝える道があると気づいた

吃音の僕が救われたのは、書くことでした。

キーボードの上では、僕は自由だった。
言葉を何度も推敲し、完璧な順番に並べ替え、自分の思考を寸分違わず表現できる。
書くことは、僕にとって最強の鎧であり、唯一の表現手段だったのです。

note での発信を始めてから、多くの方から共感の声をいただきました。

「吃音で悩んでいて、勇気をもらいました」
「同じように話すことが苦手で、書くことで乗り越えようとしています」

それは、僕が吃音というハンデを乗り越え、自分の言葉を届けられた証明であり、何よりの喜びでした。

そして、あるとき気づいたのです。

営業とは、必ずしも話すことだけではない。

相手に自分を伝え、信頼を築き、仕事につなげる。
そのプロセスは、書くことでも実現できるのではないか。
ポートフォリオサイトで実績を伝え、note で人となりや価値観を伝える。
そうすれば、クライアントは話す僕ではなく、書く僕を見て判断してくれるかもしれない。

その仮説を、僕は試してみることにしました。

実績を並べただけのポートフォリオ

最初、僕のポートフォリオサイトはただの作品集でした。

実績を並べ、スキルを羅列し、お問い合わせフォームを置いた。
それだけ。

正直、「ポートフォリオサイトなんて、本当に意味があるのかな?」と半信半疑だった時期もあります。
鳴かず飛ばず。
問い合わせはほとんど来ませんでした。

吃音の僕にとって、能動的に営業電話をかけることは、想像以上にハードルが高かった。
だからこそ、ポートフォリオにすべてを任せようとした。
でも、そのポートフォリオが、僕を代弁してくれていなかったのです。

転機は、ポートフォリオと note を連携させるという発想を手に入れたときでした。

【ポートフォリオと note の連携】 話さなくても伝わる設計

僕が実践している「話さなくても営業できる」仕組みは、大きく 3 つの設計で成り立っています。

【設計 1】 ポートフォリオで何ができるかを、 note でどんな人かを伝える

ポートフォリオサイトの役割は、実績やスキルといったスペックを伝えること。
でも、クライアントが本当に知りたいのは、それだけではありません。

「この人は、どんな考え方で仕事をするのか」
「どんな価値観を持っているのか」
「一緒に働いて、安心できる人なのか」

そうした人となりを伝えるのは、ポートフォリオだけでは難しい。
そこで、note の出番です。

僕は note や Qiita、Zenn などの開発ブログを通じて、技術的な知見だけでなく、仕事への考え方、フリーランスとしての価値観、吃音を乗り越えてきた経験を発信しています。
ポートフォリオサイトには、これらの記事へのリンクを明示的に配置。
訪問者がこの人の実績を見たあと、この人の考え方も知りたいと思ったときに、自然と note に辿り着けるようにしています。

ポートフォリオは入り口、note は深掘り。
この役割分担を意識することで、話さなくても、自分という人間を多角的に伝えられるようになりました。

【設計 2】 吃音を弱みではなく強みとして伝える

吃音症というハンデを、僕はポートフォリオと note の両方で隠さず伝えるようにしています。

「吃音を乗り越えてきた経験から、諦めない粘り強さや、文章による丁寧なコミュニケーションという強みを見出し、それを仕事に活かしています」

といった表現を、大切にしていることや自己紹介のセクションに盛り込んでいます。

なぜ、弱みを隠さず伝えるのか。

それは、吃音を抱える読者や、同じように話すことに苦手意識を持つクライアントにとって、僕が自分と同じ境遇の人として映るからです。
共感が生まれ、信頼が育つ。
そして、僕の書くコミュニケーションへのこだわりが、逆に丁寧に書いてくれる人という評価につながることがあります。

吃音を隠さず、むしろ強みとして言語化することで、僕は話さなくても伝わる道を自分で切り開いてきたのです。

【設計 3】 問い合わせは書くで完結させる

ポートフォリオと note の連携が機能し始めると、クライアントからの問い合わせの多くが、メールやフォームといった書くチャネルで届くようになりました。

「note の記事を読んで、お話を聞きたいと思いました」
「吃音の経験を共有してくださって、共感しました。仕事の相談をさせてください」

こうしたメッセージをいただくたび、僕は「話さなくても、伝わっている」と実感します。
初回の打ち合わせで多少言葉に詰まっても、相手はすでに僕の文章を通じて僕を知ってくれている。
だから、会話のハードルが下がるのです。

問い合わせフォームには「まずはお気軽にご相談ください」と書いておく。
返信は丁寧に、文章で。
電話や対面の営業を避けても、書くことで信頼を築き、仕事につなげることは可能なのだと、僕は自分の経験から確信しています。

「話さなくても営業できる」 を実感して

本気でポートフォリオと note を連携させ、設計を意識して作り込んだ結果、クライアントからの問い合わせは格段に増えました。
単価交渉も、以前より有利に進められるようになった気がしています。

何より、電話が鳴るたびに逃げたくなる感覚が、ずいぶん和らいだのです。
営業 = 話す、という前提を手放し、書くことで自分を伝え、クライアントが自分から来てくれる仕組みを手に入れた。
その変化が、僕の心を軽くしてくれました。

吃音を抱えながらフリーランスとして生きる僕にとって、ポートフォリオと note の連携は、単なる営業ツールではありません。
それは、僕が「話さなくても営業できる」と自信を持って言えるようになるまでの、大切な支えなのです。

話すことが苦手でも、 伝える道はある

吃音の僕が「話さなくても営業できる」ようになるまで。
その道のりは、決して平坦ではありませんでした。

でも、ポートフォリオと note の連携という「話さなくても伝わる」仕組みを手に入れたことで、僕はフリーランスとして生き続ける道を見つけられました。

話すことが苦手な方、電話や対面営業に抵抗がある方に、伝えたいことがあります。

営業は、話すだけではありません。書くことで伝えられる。ポートフォリオと note を連携させ、自分という人間を多角的に届けることでクライアントはあなたを理解し、信頼し、仕事を依頼してくれる。
その可能性を、ぜひ信じてみてください。

ひとりごと

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。

吃音を抱えながらフリーランスとして生きる。
それは、僕にとって決して簡単な道ではありませんでした。
でも、ポートフォリオと note の連携という「話さなくても伝わる」仕組みを手に入れたことで、僕は話すことへの恐怖を少しずつ手放し、自分らしく働けるようになってきました。

この記事を読んでくださった方の中に、同じように話すことに苦手意識を持つ方がいらっしゃるなら。
この記録が、あなたの伝える道を探すヒントになれたら、それほど嬉しいことはありません。

2026© おおとろ

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