シン・SES|高還元だけでは測れない、信頼されるエンジニアの価値
自分の案件単価を知りたい。
その上で、自分が生み出した価値を、できるだけ給与へ反映してほしい。
そう考えるのは、自然だと思います。
案件選択制や単価公開、高還元率を掲げる会社が増えたことで、エンジニアは自分の市場価値を以前より把握しやすくなりました。
どのような案件を選び、いくらの契約になっているのか。会社が受け取った金額のうち、どの程度が自分の報酬へ戻るのか。
働く側が、その構造を知ろうとすることには大きな意味があると考えています。自分が生み出した価値を、会社に過小評価されたくない。その感覚も、分からないわけではありません。
ただ、ここで一つ考えてみたいことがあります。
エンジニアが会社へ生み出す価値は、自分が参画する一案件の単価だけなのでしょうか。
顧客の業務を理解し、日々の仕事を安定して進める。その積み重ねによって信頼され、新しい相談を受ける。
相談された課題を整理し、社内の人材や技術をつないだ結果、増員や別案件、複数人での支援へ広がることもあります。
そこまで進んだとき、そのエンジニアが生み出した価値は、もう一人分の稼働だけでは測れませんよね。
高還元率によって、自分の案件単価を多く受け取る。
それとは別に、自分が顧客との信頼から広げた事業価値を、追加の報酬として受け取る。
私たちはこの考え方を「シン・SES」と呼んでみたいと思います。
還元率、だけでいいのか
高還元制度には、分かりやすい魅力があります。
自分が参画している案件の契約単価を基礎に、一定の割合を給与へ反映する。単価が上がれば、報酬も上がる。
仕組みが明確で、自分の技術力や経験が、市場でどのように評価されているかも見えやすくなります。
これは、エンジニアの待遇を前へ進めた考え方の一つです。
自分の案件単価と会社の取り分を知り、自分が生み出した稼働売上を、できるだけ多く受け取る。では、高還元制度が返しているのは、何に対する報酬なのでしょうか。
中心になるのは、自分一人の稼働価値です。
持っている技術やこれまでの経験、市場で求められる専門性、参画する案件の難易度などによって契約単価が決まり、報酬へ反映されます。
つまり、高還元制度は、エンジニアが生み出した一人分の稼働売上を、できるだけ本人へ返そうとする仕組みです。
自分の市場価値を知り、それに見合う報酬を受けるのは、大切な考え方ですが、現場で働くエンジニアの価値は、本当にそこまでなのでしょうか。
エンジニアの価値は、一人分の稼働だけなのか
顧客から信頼されるエンジニアは、依頼された技術作業を終えるだけではありません。
顧客が何のためにそのシステムを使っているのかを理解し、日々の業務でどこに負担がかかっているのかを見る。
明確な依頼になる前の小さな困りごとに気づき、技術の話を、顧客が判断できる言葉へ置き換える。
自分だけでは対応できない課題であれば、社内の詳しい人へつなぐこともあります。
こうした行動を続けていると、担当範囲とは少し違う相談を受けるようになります。
「この業務も改善できないでしょうか」
「別の部署でも、同じような課題があります」
「今の体制では足りないので、追加で人を出せませんか」
顧客から次の仕事について相談されるのは、現在の業務を安定して進めてきた結果でもあります。
約束した期限を守る。問題があれば隠さず共有し、できることと確認が必要なことを分けて伝える。自社に都合のよい提案ばかりをしない。
そうした日々の仕事が、少しずつ信頼になります。
自分の市場単価を高めることは、もちろん大切です。
ただ、自分が生み出せる事業価値を大きくする、という成長もあります。
信頼は、一人分を超えて広がる
一人のエンジニアが築いた信頼から、別のエンジニアの仕事が生まれることがあります。
現在の運用保守業務から新しい改善相談を受けたり、担当している部門とは別の部署を紹介されたりする。
一人で対応していた業務が複数人の体制へ広がり、新しいシステムや別の技術領域について支援を求められることもあります。
そうなると、その人が顧客へ提供した価値は、一人分の稼働だけではなくなりますよね。
新たに参画するエンジニアの仕事が生まれ、顧客が抱えていた別の課題も解決へ進む。会社として提供できる支援の範囲も広がります。
一人の信頼が、複数人の事業価値へつながっていくのです。
信頼されれば、自然に案件が生まれるわけではありません。「こんなことで困っている」と相談を受けただけでは、まだ仕事は始まりません。
ここから先にも、やることがあります。
信頼を案件へ変えるには、仕事がある
顧客から相談を受ける。
そこが、案件化の入口です。
まず、その相談が何を意味しているのかを整理します。
本当に解決したい課題は何か。技術で解決できる問題なのか。現在のシステムや業務には、どのような制約があるのか。
自社で提供できる支援と、必要な技術や人員も考えなければなりません。
その上で、社内の関係者と相談します。
詳しいエンジニアを探し、必要な体制と実現方法を検討する。顧客へ提案し、条件を調整しながら、契約や参画の準備を進めます。
信頼されて相談を受けることと、案件を成立させることは同じではありませんよね。
顧客の課題を整理し、人員や技術を組み合わせ、提案と調整を重ねて、実際に始められる状態まで進める必要があります。
この過程では、技術だけでなく、顧客理解や説明力、社内外の調整力も求められます。
相談を受けた情報を営業へ渡しただけで終わる話でもありません。
顧客の意図を社内へ伝え、技術的に実現できるかを確認する。難しい条件であれば別の方法を考え、必要な人を集め、開始までの進行を支える。
そこまで動いて、新しい事業価値が生まれます。
誰にでも簡単に得られる報酬ではありません。
それだけの仕事があるからです。
還元率ではなく、還元される価値を広げる
ディーシステムには、顧客との信頼から新しい案件の獲得へ貢献した社員に、通常の報酬とは別にインセンティブを支給する制度があります。
営業職だけに限った制度ではありません。
現場で働くエンジニアが顧客の課題を見つけ、相談を受け、案件化へ貢献した場合も対象になり得ます。
支給額は、契約額の2%です。
常駐契約の場合は、最大2年間まで支給対象となります。
例えば単価80万円の案件であれば、月額換算で約1.6万円がインセンティブの目安となり、2年間継続した場合は最大で約38.4万円となります。
また、自分がその案件へ参画する場合だけに限定された考え方でもありません。
自分が顧客との関係から生み出した契約であれば、別のエンジニアが参画する案件や、複数人の体制へ広がる場合もあります。
これは、自分の案件単価を高く還元する制度ではありません。
自分が新しく生み出した契約価値を、通常報酬とは別に返す制度です。
高還元が、自分の労働価値を多く返す仕組みだとすれば、営業インセンティブは、自分が拡大させた事業価値を追加で返す仕組みです。
価値の基礎が違うんですよね。
高還元制度では、自分が稼働する一案件の単価が中心になりますが、営業インセンティブでは、自分の信頼や提案をきっかけに生まれた契約が中心になります。
一人の参画から複数人の体制へ広がれば、報酬の基礎となる事業価値も、一人分には限定されません。
還元率を上げるだけではなく、還元される価値そのものを広げる。
ディーシステムが制度として示しているのは、その選択肢です。
※ 実際の支給額は、案件化への貢献度や契約内容、制度上の条件によって異なります。上限額の支給や、一定期間の支給を一律に保証するものではありません。
大切なのは、金額の大きさだけではなく、どのような価値を報酬の対象として見るかです。
「シン・SES」として更新したいもの
案件選択や単価公開、高還元によって、エンジニアの待遇は大きく変わりました。
自分の市場価値が見えやすくなり、会社へ任せるしかなかった案件選びに、自分の意思を持ち込めるようになった。契約単価と報酬の関係も、以前より透明になっています。
これを「新SES」と呼ぶなら、その次に考えたいことがあります。
エンジニアの何を、価値として報酬へ返すのか。
ディーシステムではその先の考え方を「シン・SES」と呼んでみました。
顧客との信頼を積み上げ、そこから新しい相談や支援へ価値を伸ばす。技術提供だけで終わらず、人や案件をつなぐ役割へ進む。
そして、自分一人の稼働価値だけでなく、顧客と会社の間で新たに生み出した事業価値も報酬へ返す。
新SESが、案件選択や単価公開、高還元によってエンジニアの待遇を更新したとすれば、シン・SESは、エンジニアの何を価値として報酬へ返すかを更新する考え方です。
ディーシステムが、これからのSESに提示したい、一つの働き方です。
信頼されるエンジニアとは、どのような人か
では、信頼されるエンジニアとは、どのような人なのでしょうか。
コミュニケーションが得意な人。話しやすい人。顧客と仲がよい人。
それだけでは、少し曖昧ですよね。
信頼は、人柄だけで生まれるものではありません。
まず、担当している仕事を安定して進め、約束した期限と品質を守る。問題があれば隠さずに伝え、できないことを、できるとは言わない。
技術的な内容を顧客が判断できる言葉で説明し、要望をそのまま受け取るのではなく、業務の目的まで考える。
相談を安易に引き受けず、実現性を確認することも必要です。
必要な人材や知識を社内から集め、顧客の希望と、社内で対応できる条件を調整しながら、案件が始まるところまで責任を持って動く。
こうした行動の積み重ねが、信頼です。
ディーシステムが求めているのは、商品を売り込むエンジニアではありません。
現在の仕事で顧客から信頼され、その信頼を次の課題解決へ広げられるエンジニアです。
信頼されるエンジニアほど、収入の経路を増やせる
技術力を高め、より高単価の案件へ進む。
それは、エンジニアにとって大切なキャリアです。
専門性を深め、難しい技術を扱えるようになり、市場で求められる経験を積む。その結果、案件単価が上がり、報酬も上がる。
分かりやすい成長ですよね。
でも、収入と役割を広げる道は、それだけではありません。
顧客の業務を理解し、まだ依頼になっていない課題を見つける。相談を受けたら技術的な方法を考え、社内の人材をつなぎ、提案と条件調整を進める。
その結果、複数人が動ける体制を作れることもあります。
こうした経験を積むと、エンジニアとしての役割は少しずつ広がります。
一人の技術者として働くだけでなく、プロジェクトを動かし、人をつなぎ、顧客との関係を育て、新しい支援を形にする。
将来、マネージャーや事業側へ進みたい人にとっても、こうした経験はキャリアの土台になります。
技術力を磨く道と、事業価値を広げる道は、どちらか一つを選ぶものではありません。
技術があるから顧客の相談を理解でき、顧客を理解しているから必要な技術や人材を選べます。
その両方がつながることで、一人分を超えた価値が生まれます。
自分の市場価値から、自分が生み出す事業価値へ
自分の案件単価を高く還元してもらう。
それは、自分が生み出した価値を正しく受け取る、一つの方法です。
ディーシステムが提示したいのは、その否定ではありません。
案件選択や単価公開、高還元には、それぞれ意味があります。
その上で、もう一つの選択肢があります。
顧客との信頼から新しい相談を受け、課題を整理し、人や技術をつなぐ。その結果、増員や別案件、複数人の体制へ広がった、一人分を超える価値も社員へ返す。
シン・SESは、自分が顧客との信頼から拡大させた事業価値まで返す仕組みです。
自分の市場価値を高める。
そこからさらに、自分が生み出せる事業価値を大きくする。
その両方を、報酬へつなげる道があります。
還元率を上げるだけではなく、還元される価値そのものを広げる。信頼されるエンジニアには、その働き方ができます。
信頼から生まれた価値も、報酬へつなげる
自分の技術力を、正しく評価されたい。
自分が顧客との関係から生み出した価値を、会社に過小評価されたくない。
そう考えるエンジニアへ。
ディーシステムには、案件単価だけでなく、顧客との信頼から新しい仕事を生み出した貢献を、通常報酬とは別に評価する制度があります。
技術を提供するだけではなく、顧客の課題を理解し、人や技術をつなぎ、次の支援を形にしていく。
そうした役割へ進みたい方にとって、収入とキャリアを広げる一つの選択肢です。
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