変化は、見えないところで静かに育つ
組織文化を変えるには、年単位の関わりが必要です。
長い時間をかけて培われてきた価値観や行動様式は、1〜2回の研修やセミナーでは根本的には変わりません。
ある企業との関わりのなかで、私は改めてそのことを実感しました。
最初の頃は「言われたことはやるけれど、それ以上は踏み出さない」という空気感。
役職や立場に関係なく、皆が“正解待ち”をしているような状態でした。
けれど、じっくり時間をかけて関係性を築き、少しずつ「問いかける」「考える」「話し合う」といった機会を積み重ねていくうちに、変化が芽吹き始めました。
最近では、「次のミーティング、自分たちでやってみたい」と声があがり、
「私が入るのは数ヶ月に一度でいい、困ったときだけ相談したい」と、新しい関係性へと自然に移行していきました。
その背景には、実は私自身の変化もありました。
ある時期、体調面・精神面で少し調子を崩し、あえて前に出ることを控えたのです。
(意図せず、自然と“手を離す”状態になったとも言えます)
すると、その“余白”をきっかけに、
「誰かがリードしてくれるのを待つのではなく、自分たちで進めてみよう」
という自発的な動きが生まれたのです。
…正直、とても嬉しかったです。でも、少しだけ寂しさもありました。
まるで子どもの成長を見守る親のような心境でした。
手がかかったぶん思い入れも大きく、でも、その“手”が必要なくなることこそが本当のゴール。
自分たちで立ち、自分たちで歩き出すことができるようになった今、私は少し距離をとって、静かに見守っています。
「自走」は偶然に起こるものではなく、丁寧に土壌を耕し、意図して設計していくもの。
私は、そのプロセスを支援しています。
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