第60話|中学校|紙一枚のもんじゃが
▼最初から読む
第1話|抱っこと決意|シングルファザーとなった最初の日
https://note.com/fast_deer7937/n/n74aef03be245
中学校の話が出始めた頃、
パピコが少し嫌そうな顔をしとった。
小学校の位置的に、
同じ小学校でも、
A校へ行く子とB校へ行く子に分かれる。
パピコはA校だった。
「どうしたん?」
と聞くと、
少し間を置いて言った。
「昔のあのグループ、
A校なんよ」
あー、
と思った。
小4の頃、
色々あった子らだった。
※35~39話参照
https://note.com/fast_deer7937/n/n939906ad4e58
逆に、
今仲良い子らや、
幼稚園の頃好きだった友達は、
B校へ行くらしい。
でも、
わしの感覚だと、
学区って絶対だった。
「まあ、
しょうがないよなぁ」
と言うと、
パピコが少し困った顔で言った。
「学校変えれる制度は、
一応あるらしいんよ」
「お、そうなん?」
「でも家の事情とか、
ちゃんとした理由がいるんじゃって」
「あーそーなんか」
昔の自分が母にこれを言うと、
どうなっただろうか?
「何を情けないこと言いよんね。
中学で見返しちゃりんさい」
か、、、
「ちょっと、
詳しいこと聞いてみようか?」
なのか、、、
こう考えるうちに、
自分で制度を調べてみることにした。
「なんじゃ、
引っ越しや、
虐め等の理由が必要って話じゃん」
「そうよ?」
パピコは知っていたらしい。
でも、
パピコの中では、
「今現在いじめられてない」
から、
使っちゃいけない制度、
みたいな感覚だったようだ。
「いや、
昔いじめあったじゃろ」
と言うと、
「でも小4の頃じゃし、
今はないんよ?」
と返ってきた。
わし、
その辺から少し、
考え方が違った。
「今とか書かんで、
いじめがあったって書いて、
出してみりゃええじゃん」
「それでええん?」
「嘘じゃなかろう?」
「へ!?それで行けるんなら
出してもらってもええ?」
「もちろん」
急に顔が明るくなった。
後日、
パピコと一緒に紙を提出しに行き、
結果、
普通に通った。
「結局、紙一枚のもんじゃが。」
「ほんまじゃね」
たった紙一枚の事で、
すごい表情の変わりようだった。
この悩みと喜びは、
紙一重じゃったんじゃな。
-------とっちゃRECO-------
自分は、
ルールがかなり厳しい環境で働いとる。
でも逆に、
「絶対ルールを守れ!」
みたいな育て方を、
子供らへした記憶はあまり無い。
多分、 わし自身が、
“全部そのまま守るタイプ”
ではなかったからだと思う。
ただ、 ルールを破る時って、 昔から、
「その理由は通るんか?」
は結構考える人間だった。
子供は、 言葉で教えられた事より、
親の“判断基準”を見て学ぶ、
みたいな話がある。
多分パピコも、
「ルールを守れ」 より、
「それ、本当に通していい理屈なん?」
みたいな感覚の方を、
見とったんじゃろなと思う。
だから、 制度を知った時も、
「使える!」
じゃなく、
「今は虐められてないのに、
これ書いてええん?」
が先に来た。
あの辺、 妙にパピコらしかった。
-------とっちゃRECO------
▼パピコマガジン
https://note.com/fast_deer7937/m/mce5d9fd2c6cb
▼次の話
いいなと思ったら応援しよう!
ここまで読んでくれて、ほんまありがとうございます☕
もし「ええ話じゃな」と思うてくれたら、
あたたかい気持ちの応援をよろしくお願いします。
その気持ちが父ちゃんの力になって、
また明日もTPPは元気に綴っていけます🍀