オレンジ香る、醤油麹と粒マスタードのサマースペアリブ
Issue 009|THE RECIPE 台所のこと
夏が近づくと、こちらではBBQの季節がやってきます。
スペアリブも、そんな季節によく似合う料理のひとつ。わが家でもよく登場しますが、今回の味付けは、いわゆる甘くて濃厚なBBQソースとは少し違います。
使うのは、醤油麹と粒マスタード。
そして、オレンジ。
マーマレードの甘酸っぱさに、生のオレンジの爽やかな香り。そこへ粒マスタードの酸味と、醤油麹のまろやかな旨みを重ねます。
どれかひとつを主役にするのではなく、それぞれが少しずつ重なって、夏らしいひとつの味になっていきます。
柑橘の香りが似合う季節に、何度でも作りたくなる、わが家のサマースペアリブです。
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醤油麹を、「発酵料理」にしない
わが家の冷蔵庫には、塩麹や醤油麹がいつも入っています。でも、「今日は発酵料理を作ろう」と思って冷蔵庫から取り出すことは、実はほとんどありません。
塩や醤油、オリーブオイル、マスタードと同じように、「今日はこれを入れたら、もう少し美味しくなるかな」そんな感覚で手に取る、いつもの調味料のひとつです。
前回のガスパチョでは、いつもの塩の代わりに塩麹を使いました。
今回は、醤油麹を粒マスタードやマーマレードと一緒に。

一見するとあまり接点のなさそうな組み合わせですが、醤油麹を加えたからといって、料理が「和風」になるわけではありません。
マーマレードの甘みとマスタードの酸味。その間をそっとつなぎながら、豚肉の旨みをもう一段深くしてくれる。そんな存在です。
私が日々の台所で面白いと感じるのは、
「麹を使って何を作ろう」ではなく、
「今日作りたい料理に、麹をどう使えるだろう」と考えること。
その順番が変わるだけで、麹はずっと自由な調味料になる気がします。
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リブと同じくらい、隣のサラダも大切
このスペアリブには、レタスと紫キャベツをたっぷり使ったサラダを添えます。ドレッシングは、ディジョンマスタードとシェリービネガーを効かせて、すっきりと。
これは単なる付け合わせではなく、この一皿には欠かせない存在です。
オレンジとマーマレードのほんのりした甘さをまとったリブをひと口。そのあとに、冷たいレタスとシャキシャキした紫キャベツ、シェリービネガーの酸味をひと口。そして、またリブへ。
甘みのあるものには、酸味を。
やわらかなものには、歯ざわりを。
一皿の中に少しだけ反対のものを置いてあげると、それぞれの美味しさが、かえってよく見えてきます。
だから私は、メインの料理を考えるとき、同じくらい「その隣に何を置こう」と考えるのが好きです。
夏だからこそ、香りや酸味、温度や食感が、濃厚な料理をその季節に似合う一皿へと変えてくれる。
私は、そんな夏のキッチン時間を楽しんでいます。
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⊹ オレンジ香る、醤油麹と粒マスタードのサマースペアリブ
材料 (4〜5人分)
スペアリブ 1kg
塩・胡椒 各適量
オリーブオイル 少量
白ワイン 1/4カップ
【ソース】
マーマレード 大さじ2
醤油麹 大さじ2
粒マスタード 大さじ1
水 100ml
【具材】
玉ねぎ 1個(4等分に切る)
にんにく 2〜3片(軽く潰す)
オレンジ 1/2個(3〜4等分に切る)
作り方
① スペアリブは表面の水分をキッチンペーパーでしっかり拭き取り、塩・胡椒をふる。
② ボウルに水、マーマレード、醤油麹、粒マスタードを入れ、よく混ぜてソースを作っておく。
③ 玉ねぎは4等分に切り、にんにくは軽く潰す。オレンジは3〜4等分に切る。
④ 鍋を熱してオリーブオイルを少量入れ、スペアリブの表面にしっかり焼き色をつける。
⑤ 白ワインを加えて数分煮たら、②のソース、玉ねぎ、にんにくを加える。オレンジは鍋の上で果汁を絞り、絞った後のオレンジもそのまま鍋に加える。

⑥ 中火で煮立ったら蓋をし、火加減を調整しながら45分ほど煮込む。
⑦ 煮込んでいる間に、サラダとドレッシングを準備する。
⑧ 蓋を外し、中火でさらに10分ほど煮込み、ソースを煮詰め、艶ととろみをつける。
⑨ 皿にサラダとスペアリブを盛り、鍋に残ったソースをかけて完成。
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⊹ 紫キャベツとディジョンマスタードのサラダ
材料 (4〜5人分)
レタス 適量
紫キャベツ 適量
【ドレッシング】
ディジョンマスタード 大さじ1
シェリービネガー 大さじ1/2
オリーブオイル 大さじ3
塩・胡椒 各適量
作り方
① レタスは食べやすい大きさに、紫キャベツは薄くスライスする。
② ボウルにディジョンマスタード、シェリービネガー、塩・胡椒を入れてよく混ぜる。
③ オリーブオイルを少しずつ加えながらよく混ぜ、なめらかに乳化させる。
④ 食べる直前に、レタスと紫キャベツをドレッシングでさっと和える。

⊹
いつもの料理に、いつもの調味料。
そこにオレンジを加えてみたり、醤油麹をひと匙加えてみたり。
そんな小さなひらめきから、少しずつ「わが家の味」が生まれていく。
「これに麹を入れたら、どうなるだろう?」
次に台所に立つとき、そんな小さな好奇心をひとつ加えてもらえたら嬉しいです。
With aloha,
Reiko
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