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【TGS2025】『SILENT HILL f』アヤカカシはなぜ人目を惹いたのか?

2025年9月25日〜28日に東京ゲームショウ2025が開催。様々なレポートや現地の動画があがっているが、中でも私は『SILENT HILL f』ブースの「アヤカカシ」の虜になってしまった。怖い。かわいい。そして演出が最高。

再現度の高さはもちろん、ブース内の小さなスペースで凝縮された世界観が演出されている点が素晴らしい。そして何より、その圧倒的な存在感が人目を惹く要因となっている。

アヤカカシ演出の役割と際立った特徴

・人目を惹く圧倒的な存在感

・来場者との接点
ブースでは、「アヤカカシ」がオリジナルミニノートを配る役割も担っていた。

TGSでは、ハイクオリティなコスプレイヤーがリアルなゲームキャラとしてブース内の演出を担うケースは多いが、ファンサービス的なグリーティングに留まる印象のものも少なくない。その中で、「アヤカカシ」は終始一貫して世界観を貫いており、それが非常に新鮮で効果的だったと考えられる。

動きの分析:再現性とインタラクション

「ゲームを知らないが、実際のクリーチャーの動きはどんなもの?」という方のために、動画で比較してみる。

ゲーム内での「アヤカカシ」の動き

名前からもわかる通り「カカシ」をモチーフとしており、関節の存在しない完全に人外の動きが特徴だ。
人間ではあり得ない方向に曲がり、独特の緩急や不規則で気持ちの悪い「間(ま)」があること、が不気味さの根源である。生命の宿らない「カカシ」として、曲線ではなく直線的、つまりカクカクとした動きが、見る人に強い不気味さや怖さを抱かせる。

リアル「アヤカカシ」の動きの意図

ブースに設置されていた「アヤカカシ」は、ゲーム内よりもやや人間味のある動きだ。ゆっくりと歩き、ポーズの切り替わりに滑らかさが残るなど、緩急も比較的穏やか。

しかし、根本にあるカクカクとした不自然さは保たれており、絶妙なバランスで成り立っていた。

これは、来場者が再現度以上に『クリーチャーとのインタラクション(交流)』を求めていたからだろう。リアル「アヤカカシ」は、ゲームの世界観を保ちつつ、来場者とブースの世界観を繋ぐ役割を担っていたと言える。

冒頭で紹介したバズっているXの投稿も、不気味なお辞儀をして襲いかかるというインタラクティブな要素が、観客に強く響いた結果だ。

この現象は、以前記事にしたUSJの『ストリート・ゾンビ』などにも共通する。観客は、完成された世界観に「接触したい」という根源的な欲求を持っているのだろう。

ブース全体の作り込みが生み出す「完成された世界観」

「アヤカカシ」の配置だけでなく、ブース全体の作り込みの密度もお見事。

・ブースにはゲームの世界同様の彼岸花が置かれ、キーキャラクターである「五十嵐咲子」の造形物も配置されていた。これはもう見事なクリエイティブ。

コラボ体験型謎解きも開催され、赤い照明やアートワークの表現力も秀逸。

「アヤカカシ」から冊子を受け取るのが怖かった!というコメントも多数見かけた。

ゲームの世界観が素晴らしいのはもちろん、ゲームを知らなかった層でも、この作り込みに引き込まれて興味を持つきっかけになったのではないだろうか。

ちなみに、冊子を落としたハプニングにも原作キャラに近い動きで対応している。さすが。こういう動きも面白くて話題になるよね。

体験からプレイ意欲へ導く「プロモーションの成功例」

私自身、興味はありつつも『SILENT HILL f』の詳細をチェックできていなかった。しかし、あのリアルな「アヤカカシ」とブースの作り込みを見て心を動かされた。

その後「元のクリーチャーの動きはどうなっているんだろう?」と自発的な行動(ゲーム実況やトレーラー視聴)に繋がり、「ゲームの世界観めちゃくちゃ良いな、やってみたい」というプレイ意欲にまで昇華された。

興味を次の行動へと促すプロモーションとして、このTGS演出は完全に成立していると言える。

さいごに

日本のホラーは時に「じめじめとした陰湿さ」を特徴とするが、『サイレントヒル』シリーズは海外でも人気が高い。新作の『SILENT HILL f』の舞台は日本だが、陰湿さに傾倒しすぎず、日本の美しい風景や特徴的な衣装を見事にホラーへと昇華させている点に独自性がある。

今回のTGS演出を通じて、その世界観の魅力が最大限に引き出されたと感じた。

「アヤカカシ」をきっかけに気になる方は、是非ゲームをプレイしてその世界に触れてみてはいかがでしょうか?

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