Heartgaze× FaceBrooklyn「bby confía」──南米新世代シーンを支えるプロデューサーが鳴らす、ラテン × エモ × クラウドラップの依存的ラブソング
最新リリースシングル 2026/07/09
Heartgaze & FaceBrooklyn「bby confía」
チリのアーティスト FaceBrooklyn(本名 Felipe Etcheverry) を迎えたコラボ曲。“Baby, 信じて。” 距離も不安も越えていく、デジタル世代のラブソング
歌詞で描かれるのは、愛する相手への依存にも近い感情と、それでもなお信じたいという願いだ。
「君なしでは目覚めたくない」「それが本物じゃないなら生きたくない」「もし君が愛してくれるなら、すべてを置いていける」
傷つくことを恐れながらも誰かを求めてしまう。そして何度も繰り返される、
“Baby confía”「Baby、信じて。」という言葉。
それは相手へのメッセージであると同時に、『tutorial de como creer』という作品全体を貫く問いへの答えにも聞こえる。
サウンドは、エモラップ、クラウドラップ、ドリームポップ、ラテントラップを横断するHeartgazeらしいスタイル。浮遊感のあるシンセとオートチューンのボーカルが、現実と夢の境界を曖昧にしていく。
作詞は Heartgazeこと Clemente Calandra と FaceBrooklynこと Felipe Etcheverry が担当。さらに作曲、プロデュース、ミックス、マスタリングまでHeartgaze自身が手掛けており、ソングライターとしてだけでなくプロデューサーとしての才能も改めて感じさせる作品となった。
南米オルタナティブ・ポップ/アーバンシーンを支える重要プロデューサー としてのHeartgaze
2026年のHeartgazeは、ソロアーティストとしてだけでなく、南米オルタナティブ・ポップ/アーバンシーンを支える重要プロデューサー としても存在感を急速に高めている。
近年は、チリのオルタナR&B/インターネットポップの新星 AKRIILA をはじめ、チリ・アーバンシーンを代表する Young Cister、アルゼンチンのインディーポップシーンを牽引する Odd Mami、そしてレゲトン、トラップ、ダークEDMを横断する人気アーティスト Easykid などの周辺作品にも深く関わっている。
海外メディアからは、「AKRIILAからEasykidまで、誰もが求める未来志向のプロデューサー」
とも評されており、ラテン音楽の次の世代を形作るクリエイターの一人として注目を集めている。
スペイン語圏のYouTubeチャンネルで公開されたインタビュー動画「Charlando con AKRIILA y HEARTGAZE」
スペイン語圏のYouTubeチャンネルで公開されたインタビュー動画「Charlando con AKRIILA y HEARTGAZE」の内容を、全体の流れが分かるように日本語訳しました。
かなり長い動画のため、細かな聞き取りや表現には多少のズレがあるかもしれませんが、会話の雰囲気や話されている内容は十分に掴めると思います。
今回のトークでは、AKRIILAとHEARTGAZEが初めてJisiの配信に登場し、スペイン滞在中の出来事、『Epistolares』制作の裏側、Deluxe版への思い、「Más que ayer」の位置づけ、Faceとの関係、ファンダムとの距離感、AI音楽への違和感、そして次のアルバムへつながるヒントまで、かなり濃い内容が語られています。
特に注目したいのは、2人がどのように音楽を作っているのか、どんな作品を聴き、どんな映画やアーティストから影響を受けているのか、そして『Epistolares』以降の新しい作品がどのような方向へ進んでいくのかという部分です。
AKRIILAの次作については多くを明かしていないものの、Brian De Palma、The Sundays、PJ Harvey、Deftones、そして「Siempre Hay Más」という言葉など、今後の作品を読み解くヒントになりそうな断片がいくつも出てきます。
HEARTGAZEについても、新しい音楽がかなり控えていることが語られており、2人の今後を追ううえで重要なトークだと思います。
以下は、動画全体の空気をできるだけそのまま残した日本語訳です。⬇️
このインタビューの要約は、AKRIILAの紹介noteにまとめています。⬇️
『Epistolares』の制作背景、HEARTGAZEとの関係、そして次作につながるヒントまで整理しているので、AKRIILAというアーティストをより深く知る入口として、あわせて読んでもらえると嬉しいです。
アルバムリリース
tutorial de como creer
先行シングル「FATAL」(feat. Easykid)と「rezo por vos」を含む本作は、Heartgaze が追求してきた “ラテン × エレクトロニック × エモ” というハイブリッドなサウンドをさらに広げ、そして深化させたアルバムとなっている。
感情の揺れ、喪失、信じることの難しさ──Heartgaze がこれまで描いてきた内面のテーマが、より広い音楽圏と繋がりながら新しい形へと結晶している。
本作には、南米とアジアの新鋭アーティストたちも多数参加しており、作品のスケールをさらに押し広げている。
• AKRIILA(アクリラ)
チリのオルタナR&B/インターネットポップの新星。囁くような声と、ハイパーポップ以降の質感を取り込んだ先鋭的なサウンドで注目される、現在もっとも“ネット以降のラテン”を体現する存在。
• fufibunni & KOGARASHI
アジア圏で活動するエレクトロニック・デュオ。柔らかいエモ要素とトランス的な浮遊感を持ち、Heartgaze のメランコリックな世界観と自然に溶け合うのが特徴。
• EthanUno(イーサンウノ)
US拠点のプロデューサー/シンガー。UK Garage やEMO・インディーまでを横断するスタイルで、若いインターネット世代から支持を集めている。
• Lara91k(ララ・ナインワンケイ)
アルゼンチン出身のシンガー。甘くアンニュイな声で、エレクトロポップとR&Bを行き来するラテン・オルタナ界の重要人物。Heartgaze と最も親和性の高いシーンを共有するアーティストの一人。
• Idea Blanco(イデア・ブランコ)
アルゼンチンのシンガー/プロデューサー。ミニマルで情緒的なビート感が持ち味で、スペイン語圏インディーの新潮流を体現。Heartgaze の叙情性に静かな深度を加えている。
こうした多彩なクリエイターが交わることで、アルバムは**南米〜北米〜アジアを繋ぐ、国境もジャンルも越えた“ポスト・インターネットのラテン・ミュージック”**として成立している。
Heartgaze の個人的な物語と、世界各地のアーティストの感性が交差し、これまで以上に感情と音像が密接に結びついた作品へと仕上がった。
アルバム公開と同時に、先行曲MV&全曲ヴィジュアライザーも解禁。Heartgaze の世界観が音と映像の両面で立ち上がる。⬇️
1. プロフィール
Heartgaze(ハートゲイズ)は、アルゼンチン出身でシカゴを拠点に活動するエレクトロニック系音楽プロデューサー/シンガーである 。
本名はクレメンテ・カランドラ(Clemente Calandra)で、15歳までアルゼンチンで育ち、その後チリで4年間過ごしてからアメリカに移住した 。
現在は米イリノイ州シカゴのノーブルスクエア地区に在住し、音楽制作のほかファッションの分野でも学び活動している  。
2018年頃から自主制作で楽曲を発表し始め、2018年7月には13曲入りの自主制作アルバム『Hiding in Bleachers』をリリースしている 。
この初期作品はインディー・ポップやR&B色のあるドリーミーなサウンドが特徴で 、Spotifyで2万回以上再生されるなど、アルゼンチンやチリのインディーシーンで注目を集めた 。
2019年には自身のインディーレーベル「Port Tone」をアルゼンチンで立ち上げ 、同年シングル「Eye Liner」や「Prada Spring 09」を発表している 。
2020年1月にEP『Beauty Adorns Virtue』で正式デビューを果たし 、以降多彩なコラボレーションとジャンル融合を武器に国際的に活動を展開している。
音楽的背景としては、幼少期に母国アルゼンチンのタンゴやロックに親しむ一方、米国文化への憧れからパンクやニュー・メタル(リンキン・パークなど)にも強く傾倒した 。
12歳の頃にTyler, The Creatorのヒップホップ作品『WOLF』に出会ったことが音楽観を変えるほどの衝撃となり 、以降ヒップホップやエレクトロニカの要素も自身の音楽に取り入れている。
また、Childish GambinoやCuco、Frank Oceanといった米国のオルタナR&B/ポップアーティストからの影響も公言しており 、感情的な歌詞とゆったりしたビートを重視するスタイルにもそれが表れている。
こうした多彩なバックグラウンドを持つHeartgazeは、自らトラックメイキング・ミキシングも手掛けるDIY志向のアーティストであり、異なる国や文化での経験を創作の糧にしている  。
2. 音楽遍歴(2020年デビュー~2024年)
https://open.spotify.com/artist/6r5C5m57jRSpf2xE16ofxH?si=yFcPvAjDSTyaPDddb9NlIQ
Heartgazeは2020年に本格デビューして以来、精力的に楽曲を制作・リリースしている。
2020年1月に発表した5曲入りEP『Beauty Adorns Virtue』(ビューティー・アドーンズ・ヴァーチュー)でデビューを飾り、そのポップかつドリーミーな作風で注目を集めた 。
同EPにはArmisticioやIvoicy、Francisco “Fco.” Chandia、Flangrといったシーンの仲間がフィーチャーされており、デビュー当初からコラボレーションを積極的に行う姿勢が見られる。
EP収録曲「Eye Liner (feat. Armisticio)」や「Prada Spring 09」ではR&Bやエレクトロの要素を取り入れ、また「Archive」ではチリ人アーティストのFco. Chandiaを招くなど、ラテンアメリカと北米のインディーシーンを繋ぐような意欲作となった 。
2020年後半にはシングル「Arregladito」(2020年8月) をリリースし、Martin Berríosとのコラボによるこの曲で自身の音楽性を大きく広げた 。
以降、ハイパーポップ、エモ、レゲトン、テクノなど多様なジャンルを横断する独自サウンドを追求していくことになる 。
2021年にはシカゴに拠点を移し、同地の音楽コミュニティにも溶け込みながら創作を続行。**2021年末にはシングル「CHINO, CA」**を発表し、チリの友人Fco. Chandiaとの共作でメランコリックなエモ・トラップ曲に仕上げた 。
この曲ではピアノとエモ・ロックの影響を感じさせる物悲しいメロディに乗せてトラップビートが展開し、Heartgaze自身も「自分の育った音楽(emoやニューメタル)の影響が詰まった、お気に入りの一曲」だと語っている 。
ライブでも披露され好評を博したこの曲をきっかけに、彼の音楽には郷愁や憧憬、そしてインターネット時代の若者の不安感といったテーマが色濃く反映されていく。
シカゴ在住中に知り合ったアーティストとも共作を行い、**2021年4月にはシカゴの新人Cece Maravillaを迎えたシングル「FLORIDA」**をリリースした 。
この曲はスケートボード文化や青春期の友情から着想を得たアップテンポな楽曲で、ポップパンク調のリズムにアコースティックギター、そしてボーカルのグリッチ効果を融合させたエネルギッシュな仕上がりになっている 。HeartgazeとCece Maravillaが互いにヴァース(歌詞)を掛け合い、若さゆえの疾走感や希望を歌い上げる内容で、青春のエネルギーと友情を讃えるコラボ曲となった 。
同曲はチリのサンティアゴで撮影されたスケート仲間とのミュージックビデオも公開され話題を呼んだ 。
2022年にはさらなるコラボレーションが展開された。シカゴの人気アーティストVictor Internetと共作したシングル「Do Not Disturb」(2022年5月)は、ローファイなR&Bテイストのトラックに乗せてデジタル時代の人間関係を歌う意欲作であり、Heartgazeがシカゴの音楽シーンに深く溶け込んだことを示す作品となった。
また同年、LAのインディーアーティストAdan Diazの楽曲「Pretentious」に客演参加し(Official Videoも公開)、エクスペリメンタルなハイパーポップ路線でも存在感を示した 。これらのコラボを通じて、Heartgazeは北米のインディー・オルタナティブR&B/ポップの文脈にも進出しつつ、自身の多面的な音楽性を発揮していった。
2023年はHeartgazeにとって飛躍の年となった。4月には待望のデビュー・アルバム『CASI ANGELES <3』(カシ・アンヘレス、意味:ほぼ天使たち)をリリースし、全8曲にわたってハイパーポップ、ドリーム・ポップ、ドラムンベース、ラテン(レゲトン・バチャータ等)、エモ、シューゲイズなど多彩な要素を凝縮した意欲作となった  。
同作はアルゼンチン・チリ・シカゴという彼のユニークなバックグラウンドを色濃く反映しており、スペイン語詞を主体としながらもジャンルの境界を越えた実験的サウンドが高く評価された。
実際、米シカゴの音楽メディアLyrical Lemonadeは『CASI ANGELES <3』について「近年で最もエキサイティングで境界を押し広げる作品の一つ」と評し、ハイパーポップ以降のD&Bフュージョン的な最大主義サウンドとスペイン語のボーカル表現を融合した、類を見ないアルバムだと絶賛している 。
同レビューはまた、「Heartgazeのアルゼンチン~チリ~シカゴというユニークな生い立ちを体現した作品」であり、様々なジャンルの要素を“無境界”に混ぜ合わせつつ、一貫したテーマとして「居場所のない人々にコミュニティを提供する」というメッセージ性が感じられると指摘した 。
アルバムにはVictor InternetやElijah Who、Carliane Tamara(Carlián名義)といった多彩なゲストも参加し、Heartgazeが築き上げてきた国際的な音楽仲間との絆が反映されている 。『CASI ANGELES <3』は**「南米インターネット音楽シーンの秘宝」**とも称され 、2023年のラティーノ・オルタナティブ音楽シーンにおける重要作となった。
2024年に入ってもHeartgazeの創作ペースは衰えず、新曲やコラボを精力的に発表した。チリ出身のシンガーCarlián(カルリアン、別名Carliane Tamara)とのコラボシングル「VIENES?」を2024年5月にリリースし、ユニバーサル配給のもとレゲトン色の強いダンス・トラックで新境地を見せている
また同年、「quizás en otra vida(直訳:たぶん別の人生で)」や「Hawaii」などスペイン語タイトルのシングルも発表し、アルバム未収録の楽曲でもファンを楽しませた。
こうして2020年から2024年までの間に、HeartgazeはデビューEPからアルバムまで駆け抜け、多様なジャンルを横断する音楽性とコラボ精神で注目を集める存在へと成長したのである。
3. 代表的な楽曲5選(~2024年)
以下に、2024年までにリリースされたHeartgazeの楽曲の中から、特に代表的な5曲をピックアップし、その概要を紹介する。
1. 「Arregladito」
– 2020年8月28日リリース 。
ジャンル・特徴: 8ビット風のチップチューン要素を交えたエモ・ハイパーポップ曲 で、ポップで可愛らしいサウンドの裏にデジタル時代の孤独を描くコントラストが光る。
参加アーティスト: Heartgaze & Martín Berríos(チリのエレクトロポップアーティスト)。Francisco Chandia(チリのシンガー)のボイスメッセージも曲中に挿入されている 。
内容・紹介: スペイン語詞で、ベッドに寝転がって一日中Instagramを眺めても満たされない若者の姿を綴った楽曲。**「ベッドでスマホを見ても何も心に響かない」**といった歌詞があり、SNS依存の空虚さをテーマにしている 。一方で曲調自体は明るくキュートに仕上げられており、Heartgaze本人も「ネガティブな内容だけどブラックミラーのようにはしたくなくて、可愛くポジティブな音にした」 と語っている 。ソーシャルメディア時代のもどかしさを“可愛いけれどどこかストレスフル”な音で表現した、Heartgazeの初期代表曲である。
2. 「CHINO, CA」
– 2021年12月10日リリース(シングル) 。
ジャンル・特徴: ピアノを用いた叙情的なイントロから、エモ/ニュー・メタル的な哀愁メロディとトラップビートが融合するエモ・トラップ曲。メランコリックな雰囲気と激しいビートのコントラストが特徴。
参加アーティスト: Heartgaze (feat. Fco. Chandia)。Chandiaはチリのシンガーソングライターで、この曲の制作・歌唱に共同参加している 。
内容・紹介: タイトルはアメリカ・カリフォルニア州の地名「チノ」にちなむ。離れ離れになった大切な人への想いを歌った切ない楽曲で、歌詞の一部にはHeartgaze自身が**「母親になりきって語りかける」セクションもあり、郷愁や家族への想いが込められている 。2021年を締めくくるシングルとしてリリースされ、ライブではオープニングに披露されるなど重要な位置づけの楽曲となった。Heartgaze本人いわく、「自分の育ったエモやニューメタルの影響がたくさん詰まった、非常にメランコリックだけどビートは激しいお気に入りの曲」**であり  、コロナ禍で長く会えなかった恋人への募る気持ちも反映されている 。哀愁漂うメロディと現代的なビートが融合した、Heartgaze流エモ・ラップの代表曲である。
3. 「FLORIDA (feat. Cece Maravilla)」
– 2021年4月23日リリース  。
ジャンル・特徴: ポップパンクの軽快なリズムにアコースティックギターを絡め、ボーカルにはグリッチ(ノイズ的加工)を効かせたハイブリッドなポップ・トラック。青春パンクのエネルギーとエレクトロ的実験精神が融合した曲調 。
参加アーティスト: Heartgaze & Cece Maravilla。Cece Maravillaはウィスコンシン出身でシカゴを拠点に活動する若手プロデューサー/シンガーで、本曲でHeartgazeと初共演を果たした  。楽曲制作はHeartgazeがプロデュース・ミックス・マスタリングまで担当し、Ceceとの共作で歌詞が書かれている 。
内容・紹介: スケートボード文化や青春時代の友情・加速する日常をテーマにした楽曲 。互いに友人でもあるHeartgazeとCeceが、それぞれヴァースを歌い交わしながら若さゆえの感情や希望を表現している。ポップパンク的な勢いとキャッチーさがありつつ、ボーカル処理や展開に実験的要素も垣間見える。歌詞は「スピードに身を任せ、友情と希望を胸に青春を駆け抜ける」といった内容で、**「変わってしまうものがあっても若さのエネルギーと友情は失いたくない」**というメッセージが込められている 。ミュージックビデオはチリ・サンティアゴの駐車場で撮影され、スケーター仲間とのひとときを映した映像が曲の激しい活力とシンクロしている 。Heartgazeの国際的コラボ路線の嚆矢となった、爽快かつ実験的なポップナンバーである。
4. 「Do Not Disturb」
– 2022年5月6日リリース 。
ジャンル・特徴: ローファイなエレクトロR&B/インディーポップ系のサウンドに分類される。しっとりしたシンセとミッドテンポのビートに乗せて、デジタル時代の人間関係を歌うメロウかつキャッチーなポップチューン。
参加アーティスト: Victor Internet & Heartgaze(連名名義)。Victor Internetはシカゴ出身のシンガーソングライター/プロデューサーで、本曲ではHeartgazeとデュエット的に歌唱している 。作曲・プロデュースも両者による共作。
内容・紹介: タイトル「Do Not Disturb(取り込み中)」が示すように、他者との連絡を断って内省する様子を描いた楽曲。歌詞は現代の恋愛や友情におけるコミュニケーション疲れをテーマにしており、「通知をオフにして心を休めたい」といった想いが綴られる。一方でメロディは耳に残るポップさを湛え、Victorの柔らかなボーカルとHeartgazeのボーカルが重なり合って独特の浮遊感を醸し出す。Heartgazeがシカゴの才能と組んだ初の本格的コラボ曲であり、地元メディアからも注目を集めた。また、この曲のリリースに合わせて公開されたMVは映像作家Noah Kecklerが手掛けており、スタイリッシュな映像美で楽曲の世界観を表現している。総じて、デジタル世代の繊細な心理を描いた叙情的ポップソングとしてHeartgazeの代表曲の一つに数えられる。
5. 「Esmalte D Uñas」
– 2023年4月20日リリース(アルバム『CASI ANGELES <3』収録曲)  。
ジャンル・特徴: 「Esmalte D Uñas(エスマルテ・デ・ウニャス)」はスペイン語で「マニキュア(爪のマニキュア液)」を意味するタイトル。甘く晴れやかなドリーム・ポップ的ムードと、実験的で鋭角なエレクトロニカ要素が同居する楽曲である 。穏やかなピアノとクロスするブロークンビート、途中で挿入されるスポークンワード(語り)パート、クライマックスでのノイズ混じりの轟音など、めまぐるしく表情を変える構成を持つ。
参加アーティスト: Heartgaze単独(作詞作曲・プロデュースも本人)。追加の製作スタッフとして、Elijah WhoやShiroが一部プロダクションに関与(アルバムクレジットより)しているが、ボーカル客演等は無い  。
内容・紹介: Heartgaze本人が「プロジェクトの中でも特に特別な曲」と語る本曲 は、アルバム全体の中で**「混沌の只中に訪れる至福の瞬間」を表現した位置づけの楽曲である 。歌詞は本人の記憶や懐かしさを中心に据えており、不安定な世の中で過去の幸福な記憶に浸ることで得られる一時の安堵感をテーマにしているという。楽曲は次々とビートや雰囲気が切り替わる多層的な構成だが、不思議と一貫した優しいピアノのフレーズが流れ続け、「混沌の中の心の拠り所」を音で表現**している 。Heartgaze自身、「混乱だらけの中間にある至福の瞬間を音で作り出そうとし、小さなスイッチや非和声音も入れつつ、曲全体として純粋なエネルギーが感じられるようにした」と解説している 。アルバム発売後に公開されたMVはアルゼンチンで即興的に撮影されたもので、友人たちと室内にキャンプ場を再現する遊び心ある映像が楽曲の持つ不思議な幸福感を増幅している 。実験性とポップさが高次元で融合したこの曲は、Heartgazeのサウンドプロダクション能力と芸術性を象徴する一曲であり、リスナーや批評家からもアルバムのハイライトとして評価された  。
4. 2025年リリースの楽曲
2025年には、Heartgazeはさらなる新作リリースを行い、ソロ名義・コラボ名義問わず話題を呼んでいる。以下に2025年発表の主な楽曲とその背景をまとめる。
• 「FATAL」 – 2025年リリースのシングル
。アルゼンチン生まれチリ育ちのHeartgazeがチリの人気レゲトンアーティストEASYKIDを迎えたコラボ曲で、2025年後半リリースのセカンドLP『Tutorial de Como Creer』(トゥトリアル・デ・コモ・クレエール、「信じる方法のチュートリアル」の意)からの先行シングルである  。
制作背景・参加者: Heartgazeと旧知の友人であるEASYKID(イージーキッド、チリ出身のレゲトンスーパースター)がフィーチャリング参加し、Heartgaze自身がトラックメイクとボーカルを担っている 。
曲調は軽快なジッターなJerk調ビート(細かく刻むクラブ系リズム)にトゥワンギーな(歪んだ)シューゲイズ風ギターが絡む独特のもので 、プロデュースはHeartgazeらしいジャンル横断型サウンドとなっている。
歌詞・コンセプト: テーマは偏った恋愛における孤独感で、愛をドラッグになぞらえて「与えられず渇望する苦しみ」と「過剰摂取してしまう危うさ」の両面を歌っている 。
スペイン語詞のサビでは**「もう僕を利用しないで、乱用しないで/センチメンタルになって、気分は最悪(fatal)だ/君が僕をこんな風にしてしまうんだ」**と嘆き、相手に翻弄され自己崩壊しそうな心情を綴る 。EASYKIDは歌詞内で「家で寄り添う穏やかな愛」を望み、一方Heartgazeは「君との絆は自分の大事なプラダの靴と同じくらい本物だ」と約束するなど、それぞれの視点で愛への渇望を表現している 。音楽的にはレゲトンのリズム感とエモ/シューゲイズ的な叙情が融合し、愛の喪失感と切なさをダンサブルに描いた楽曲となっている。Remezclaのレビューでは「きらめくギターと跳ねるビートの上で流れるデュエットは圧巻で、愛の多様な形を示す一曲」と評価された 。本曲はHeartgazeの新境地を示すとともに、2025年リリース作品の中でも代表的な一曲となっている。
• 「rezo por vos」 – 2025年リリースのシングル。
スペイン語で「君のために祈る」という意味のタイトルで、Heartgazeが2025年末リリース予定のアルバム『Tutorial de Como Creer』から放った第1弾先行シングルである 。
制作背景・参加者: Heartgaze単独名義の楽曲で、作詞・作曲・プロデュースは全てクレメンテ・カランドラ本人が担当 。彼のルーツであるアルゼンチン音楽やラテン音楽の要素と、英国発祥のUKガラージュ(2ステップ)ビートを組み合わせるという大胆な音作りが試みられている 。具体的には、オートチューンでエモーショナルに歪ませたボーカル、疾走感あるUKガラージビート、そしてバチャータ風の刻むラテン打楽器を混在させたトラックが特徴である 。
歌詞・コンセプト: **「バチャータはラテン版エモ音楽だ」**というHeartgazeの着想を体現する楽曲で 、ドミニカ発祥のバチャータ特有の哀愁(スペイン語で“アマルゲ”と呼ばれる苦味)を全編に漂わせている。歌詞は愛する相手が別の恋人との関係で苦しんでいるのを傍観する切なさを綴った内容で、まるで自分が出られないテレビドラマ(テレノベラ)を見ているようだと表現される 。主人公は相手の幸福を祈りつつも傍で見守ることしかできず、まさにロメオ・サントス(現代バチャータを代表する歌手)の楽曲に通じるようなドラマチックな悲恋が描かれている 。Heartgaze自身はRemezclaのインタビューで「電子音楽とインターネット文化の発達で、若い世代はラテン音楽を自分流に再解釈できるようになった。もはや媒体(ジャンル)は問題じゃない」と語っており 、この曲もまさにジャンルの枠に囚われないヴィジョンでラテン音楽を再構築したといえる。切ないクローナー(哀愁たっぷりに歌う歌手)の告白を現代的ビートに乗せた「rezo por vos」は、Heartgazeの新作アルバムの方向性を示す先鋭的なラブソングとなっており、リスナーや批評家からも「2026年には彼自身がスポットライトを浴びる番になるだろう」と期待をもって迎えられた 。
5. 2025年のインタビュー・レビューから見るアーティストの姿
2025年に公開されたインタビュー記事やレビューから、Heartgaze本人の発言や音楽制作に対する考え、そして今後の展望が垣間見える。以下にいくつかのポイントを紹介する。
• ジャンルの壁を越える創作姿勢:
Heartgazeは自らの音楽について、「媒体やジャンルはもはや問題ではない」と語っている 。これは、インターネットと電子音楽の発達によって、自分たち若い世代はラテン音楽であっても既存の形式に囚われず自由に再発明できるという信念を示した発言だ。実際、2025年の新曲「rezo por vos」ではバチャータのリズムとUKガラージ、エモ的歌心を融合させており、この言葉を体現する意欲作となっている 。Heartgazeは「自分たちの進化するコード(やり方)でラテンアメリカ音楽を再構築していく」というビジョンを示し、メディアからも**「ビジョナリーなスタジオの魔術師(visionary studio whiz)」**と評されている 。
• メディアからの評価と今後の期待:
Heartgazeの2023年のデビュー・アルバム『CASI ANGELES <3』は**「南米インターネット音楽の未評価の宝石」とRolling Stone誌に評され、2025年注目すべきスペイン語圏アーティストの一人に選出された 。同誌は、彼のアルバムが持つインターネット発の独創性や多彩な音楽性を高く評価し、2025年以降の飛躍に期待を寄せている。
またRemezclaのレビューでは、Heartgazeの新曲「Fatal」について「ツイングしたシューゲイズギターとリズミカルなジャーク・ビートの上で、アンバランスな恋の孤独を嘆くデュエットが展開する」と紹介され 、ジャンル横断的な音作りと感情表現の巧みさが称賛された。さらにLyrical Lemonadeの年間まとめでは、彼のアルバムのテーマ性にも触れられ、「居場所のない者たちにコミュニティを築くという焦点とテーマが聴き手に共鳴する」**と分析されている 。このように各メディアからは、Heartgazeの作品が単なる実験的サウンドに留まらず、メッセージ性や共感性を備えている点が評価されている。
• 本人の発言:ソーシャルメディアとの向き合い方と創作哲学: Heartgaze自身は楽曲制作において、現代の若者が抱える孤独感やSNS依存の葛藤を率直に取り上げている。彼は2022年のインタビューで「自分の曲ではソーシャルメディアについて語ることが多い。可愛らしくてポジティブな音の中にネガティブな本音を込めるのが自分の表現方法だ」と述べている 。実際「Arregladito」ではベッドでスマホを眺める退廃をキュートな曲調に乗せるなど、“可愛いけれどストレスフル”なテイストでSNS時代の脆さを描き出した 。彼はまた「SNSは大好きだけど物凄くストレスでもある。だから音楽ではその両面性(可愛さと過酷さ)を表現し続けている」とも語っており 、この葛藤が創作の原動力になっているようだ。Heartgazeの歌詞世界には長距離恋愛の寂しさやパンデミック下で感じた孤独と飢えも投影されており  、それゆえ同世代リスナーの共感を得ている。
• ビジュアル&ファッションへのこだわり
Heartgazeは**「音楽だけでなくビジュアル面でも自己表現することが重要」**と考えており、アルバムやシングルのカバーアート、MVのコンセプトなど多くを自分で手掛けている 。彼はデザインやファッションにも造詣が深く、シカゴでは音楽と並行してファッションを学んでいる 。インタビューでは「ほとんどのジャケットや映像は自分で作っていて、他のビジュアルアーティストに協力してもらうこともあるが、基本的なアイデアは自分から出す。音楽だけでなく映像やファッションもコントロールすることでより強い作品になると信じている」と語っている  。実際、2021年の「FLORIDA」では友人の映像作家Ilmatoと組んでスケーターカルチャーを映像化し 、2023年の「Esmalte D Uñas」ではアルゼンチンで美術家の友人と即興で映像作品を作り上げるなど 、音と映像を総合したアート志向が顕著だ。Heartgazeは「本当に優れたアーティストは視覚面のセンスも持っているべき時代だ」と述べ 、トータルな表現者としての成長を目指している。
• 今後の展望:
2025年のインタビュー(チリのメディア「Gomu」の企画 Bitácora Gomu)では、Heartgazeは今年成し遂げた様々な成果について語る中で、新作『Tutorial de Como Creer』への意気込みも示唆している(同インタビューは映像公開のみで詳報は少ない)。各種メディアは、2026年にはHeartgazeがシーンの先頭に躍り出るだろうと予測しており 、本人もまた自らのサウンドで聴衆のコミュニティを築き上げたいというビジョンを持っているようだ 。コラボレーターたちからの信頼も厚く、Victor InternetはHeartgazeとの共作について「彼はシカゴとラテンを繋ぐ架け橋のような存在だ」と評価し、AKRIILAやYoung Cisterといった南米の新星たちも彼のプロデュース力に一目置いている 。Heartgaze自身、「音楽で人に何か感じてもらいたい。可愛い曲も泣ける曲も色々作るけれど、それで人の心が動けば自分は正しいことをしていると思える」と語っており  、その言葉通りこれからも多面的な音楽で聴き手の感情に寄り添う作品を届けてくれるだろう。
6. フィーチャリング参加・プロデュース参加など2025年の活動状況
2025年のHeartgazeは自身の作品リリースだけでなく、他アーティストへの客演参加やプロデュースワーク、リミックス提供など多方面で活躍している。その主な活動状況を以下にまとめる。
• 他アーティストへのプロデュース提供: Heartgazeは裏方のプロデューサー/ソングライターとしても高く評価されており、2024~2025年にかけていくつかの注目作に携わっている。例えばチリ出身の新鋭シンガーAKRIILA(アクリラ)の**デビューアルバム『Epistolares』(2024)**では、Heartgazeは多数いる共同プロデューサー陣の一人として楽曲の制作とサウンドデザインに参加した 。AKRIILAはこのアルバムでラテン・オルタナ界の注目株となり、Heartgazeはその裏でサウンドメイクを支えた形だ。また、2025年にはチリ人アーティストRenzo Filgueira(レンソ・フィルゲイラ)の楽曲「Amor Libre」(直訳:自由な愛)のプロデュースをHeartgazeが共同で手掛けており 、同曲は2025年にデジタルリリースされている。こうした他アーティストへの楽曲提供により、Heartgazeは自身の名義作品に留まらずラテンポップ/インディーシーン全体で存在感を示している。
• リミックスやコラボ参加: Heartgazeはリミキサーや客演ボーカリストとしても活動している。2023年10月には、シカゴのラテン系インディーバンドDivino Niño(ディヴィノ・ニーニョ)の楽曲「XO」をクラブリミックスした「XO clubeteado」をHeartgaze名義で共同リリースし 、ローファイサイケな原曲をダンサブルなクラブトラックへと再構築した。さらに2024年5月発表のCarlián(Carliane Tamara)とのシングル「VIENES?」ではHeartgazeがフィーチャリング参加という形で共演し、ユニバーサル系レーベルからの公式リリースとして話題となった (※本作は2024年発表だが、Heartgazeの2025年の活動を語る上で重要なコラボ実績)。他にも、チリの人気トラップアーティストYoung Cister(ヤング・シスター)やオルタナ歌手Odd Mami(オッド・マミ)といった南米のスターの楽曲プロデュースに関わっており、**「AkriilaやYoung Cister、Odd Mamiら南米スターのヒット曲の舵取りをしている」**との評価も得ている 。これらのリミックス提供や客演参加を通じて、Heartgazeは自分の作品以外でもシーンのキーパーソンとして活躍している。
• ライブパフォーマンスとメディア露出
2025年はHeartgazeにとって評価が一段と高まった年であり、各種メディア露出も増えている。米Rolling Stone誌による「2025年に注目すべきスペイン語アーティスト25人」に選出されたことは前述の通りで、国際的な音楽メディアからも将来を嘱望される存在となった 。またシカゴの音楽シーンではLyrical Lemonadeの年間チャートにアルバムがランクインし(50作品中38位) 、地元の評価も確固たるものとしている。ライブ面では、2022年以降シカゴ市内のライブハウスやイベントに定期的に出演しており、例えばReggies Chicagoでのショーケース(2022年9月)ではCece MaravillaやMohitらと共演しオーディエンスを沸かせた  。2025年も地元シカゴや南米地域でのライブイベントが企画されており、Heartgaze自身「オンライン上の存在としてだけでなく、実際にステージで人々に自分を見せることにワクワクしている」と語っている  。パンデミックを経てオンライン中心に築いたファンベースに、リアルな場で音楽とビジュアルを届けることが今後の課題であり楽しみだとも述べている  。
総じて、2025年のHeartgazeは**「自身の作品リリース+他アーティストへの協力」という二軸で精力的に活動**している。自らのアルバム制作・発表に取り組みつつ、プロデューサー/リミキサーとして同時代のシーンを裏側から牽引する存在となっている。これらの活動を通じて得た経験値とネットワークは、次なる2026年以降の飛躍に向けて大きな糧となるだろう。Heartgaze自身、「コラボレーションによって自分は磨かれてきた。一人で曲を出した最後の記憶が無いほど常に誰かと一緒に作っている」と語るように 、今後もシーンの仲間と刺激を与え合いながら独自の音楽コミュニティを築いていく展望が伺える。新作アルバム『Tutorial de Como Creer』の完成とリリース、そしてそれに伴うさらなるメディア露出やライブ展開に、ファンや業界から大きな期待が寄せられている。
