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展覧会ができるまで(美術館の舞台裏)vol.19 取材対応などなど

美術館で展覧会が開催されるまでの工程を、学芸員の立場からひとつひとつ解説していくコーナーです。

■前回の記事(↓)

■全工程はこちら(↓)をご覧ください。

あ、本編に行く前にアドベントカレンダー企画「マイベスト展覧会2023」の告知です。現在(11/24時点)9名の方が参加予定です。まだまだ募集中。

25枠あるので、全部埋まるのは難しいかもしれませんが、まぁ楽しんでやっていきましょう!すでに発表済みの投稿でも構わないので、ぜひ気楽に参加してくださいね。

では、本題です。


30. 取材対応をする

展覧会が開幕した後は、担当学芸員はもう次の展覧会の方に軸足を移し始めますが、それでもまだまだやることがあります。

大事な仕事のひとつが取材対応です。

展覧会を開催すると、様々なメディアから取材依頼が来ることがあります。なるべく取材してもらうために、事前にプレスリリースを送信したり

内覧会にメディア関係者を招待したりしたわけですからね。

新聞社の文化欄や地域欄、テレビのローカル局、美術専門誌、ウェブメディアなどが取材をしてくれることが多いですね。

学芸員が何をするかというと、取材にきた記者の質問に答え、展覧会の内容を説明し、原稿チェックができる場合は後日原稿の内容のチェックも行います。

テレビの収録の場合は、展示室内で学芸員自らカメラに向かって説明を行います。聞き役がいる場合もあれば、カメラの向こうでディレクターが質問を投げかけてくるのに答えるという場合もあります。
お客さんがいない開館前に撮影をするのが基本ですが、双方の都合でやむを得ない場合は開館中にお客さんに断りを入れて撮影を行います。

記者がいつの間にか展覧会を見ていて、後日記事にするためにメールで質問をしてくることも。展示作品の画像の提供も行います。
何にせよ展覧会の宣伝になるので、なるべく取材は受け入れます。

まれに、全国放送のテレビ番組が来ちゃったりなんかすると、ちいさな美術館は浮き足だって大騒ぎになります(笑)。

31. 会場の記録写真を撮る

展覧会の会期中にやらなくてはいけないのが、会場の撮影です。

展覧会はその時限りの作品達の共演です。閉幕してしまえば、二度と同じ状況が再現されることはありません。なので、しっかり記録を残すことが不可欠なのです。

どんな風に作品を並べていたのか、展示にはどんな工夫をしていたのか、どんなバナーを吊るしどんなパネルを掲げていたのか等が、後からちゃんと分かるようにしなくてはいけません。

記録写真は、将来自分や他の学芸員が展覧会を計画する時に「あの時はどんな風に展示していたんだろう?」と参考にします。また美術館が毎年発行する年報で、展覧会の活動記録をまとめる時にも使用します。

撮影は、基本的に担当学芸員が自ら行います。あくまで記録写真なので、そこまでクオリティの高い写真が必要なわけではありませんからね。

例外としては、現代アートのインスタレーションなど展示会場そのものが作品になっているような場合です。こうした時は、プロのカメラマンに依頼してしっかり撮影をしてもらいます。それこそ一度きりの作品ですから。

そんなことをしている内に、展覧会は後半へと向かっていくのです。

つづく>>


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