【解決】GPT-5.2 Thinkingが「思考」をサボる問題
GPT-5.2のThinkingモデルを使っているのに、なぜか「思考(Thinking)」プロセスが走らず、即答されてしまう現象に遭遇していませんか?この問題には2025年の年末頃から地味に悩まされていました。
Proモデルを使えばこの問題は起こらないらしいですが、現在plus版の私の環境でThinkingを使うと時々発生してしまいます。
賢くなった今のLLMに対して、変なバイアスがかかるのを避けるため、「基本的にはカスタム指示(Custom Instructions)は空欄にしておく」というのが私のスタンスでした。実際、GPT-5.1の時はそれで全く問題なく、快適に使えていました。
LLM の出力が安定しないとき、モデルの問題ではなくシステムプロンプト過多による性能低下が原因のことも
— 限界助教|ChatGPT/Claude/Geminiで論文作成と科研費申請 (@genkAIjokyo) November 14, 2025
過剰な制約が推論・言語判断を阻害するリスクに
プロジェクト機能では良いと思いますが汎用するモデルには必要最小限のシステムプロンプトが良さそうです https://t.co/Lq9638VwUA
(2026.2.1追記)GPT-5.2の癖が気になってきたので矯正のため本記事の指示を含めた以下のカスタム指示を入れました。
しかし、GPT-5.2のこの「思考サボり問題」だけは「Think hard」などのカスタム指示を入れても改善しませんでした。
そんな状況を救ってくれたのが、bonochinさん(@super_bonochin)の投稿で、この方法を取り入れたことで、「思考サボり」が無事解決しました。
カスタム指示に『常に全力で深く考えろ』って書いてもあんま意味無いけど、
— 炎鎮🔥 - ₿onochin - (@super_bonochin) January 21, 2026
例えば
『r:』から始まる指示が来たら、それは『全力で深い思考と調査をしろ』って意味だからよろしこ。
みたいにショートカットっぽく書いといたらかなり効いた。
r: アドバイス罪ってなに?
みたいな使い方。 https://t.co/13VnzVt8eC
GPT-5.2 Thinkingが「サボる」現状
この「Thinkingサボり問題」、RedditやOpenAIのコミュニティでも報告が上がっている既知の現象です。今回は、この現象の背景と、最終的に私がたどり着いた「カスタム指示+トリガー」による解決策を共有します。
報告されている現象は主に以下の2パターンあります。
「実際にThinkingが効いていない」:別モデルにフォールバックしている、あるいは単にスキップされている疑いがあるケース。
「裏では考えているが表示されない」:UI上、思考プロセスが見えない、あるいは極端に短いケース。これは以下の公式ページにも記載があります。
https://help.openai.com/en/articles/11909943-gpt-52-in-chatgpt?utm_source=chatgpt.com
コミュニティでは「急に品質が落ちた」「即答になった」という声が多く、再試行(Try again)すると直ることもある、といった不安定な挙動が報告されています。
まず確認すべき基本設定
解決策に行く前に、基本仕様として押さえておくべき設定があります。

「Thinking 」の設定
モデル選択のトグルで、Thinkingモデルを選択しておきます。Autoでもよいですが、Instantはあまり頭がよくないので私はThinking固定にしていました。ちなみにThinking timeは「Standard」にしています。
これでもダメな時があるのが今のGPT-5.2の困ったところです。
「THS」トリガー
設定をThinkingモデルにしているにも関わらず「思考」が発動しない、カスタム指示で思考を強制しても従ってくれない。。。そんな問題を解決するのが、bonochinさんが紹介していた「カスタム指示+ショートカット」による方法です。
この方法の優れた点は、「Thinkingを常時発動するわけではない」というところ。
普段はカスタム指示の影響を受けず、ここぞという時だけ「THS」というトリガーでスイッチを入れることができます。(ChatGPTのショートカットをカスタム指示で入れておく手法は昔からありましたが私自身は使っていませんでした)
設定方法
手順は非常にシンプルです。カスタム指示(Custom Instructions)に以下の指示を貼り付けるだけ。
# THSトリガー
私が "THS"と書いたら、以降は必ず次を実行せよ:
- Think hard:結論に至る推論を整理し、論点・前提・反証可能性を意識する。
- Search aggressively:記憶に頼らず、最新性があり得る情報は必ず検索で検証する。一次情報(ガイドライン、原著、公式文書)を優先する。
- Cite sources:重要な主張には出典を付す(可能なら発行年も明記)。
実際の使い方
プロンプトの最初か最後に、合言葉の 「THS」 を添えるだけです。
入力例:
温泉卵の作り方教えて。 THS
正直「温泉卵の作り方教えて」に対する回答は思考時間不要というのは妥当な判断で、これだけいれると思考なしで回答が来ると思います。(電気の無駄遣いですがここではあくまで思考不要と判断される質問の例です。)

しかしTHSを加えるときちんと検索して回答してくれます。

使ってみた結果
即答(検索無し)で終わっていたタスクに対し、「THS」を付けた途端、Thinkingプロセスがしっかりと走り、考察と裏付けのある回答が返ってくるようになりました。これにより
普段はAutoのモデル選択でシンプルに使う
検索して深く考えてほしい時だけ「THS」でブーストする
という常にThinkingモデルを選択しない運用も可能になると思います(この運用はまだ始めたばかりなので、また報告します)。カスタム指示を極力汚したくない私にとっても魅力的な運用です。
私と同じように「Thinkingが発動しない!」とイライラしていた方は、ぜひ試してみてください。
