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【ポテンシャライトの採用ブランディング】採用ブランディングの設計方法を事例付きで解説します

先日こんなnoteを執筆しました。

このnoteでは採用ブランディングの重要性とその詳細について解説しました。ポテンシャライトでは採用ブランディングをIFAというフレームワークを用いて言語化するのですが、その際の何を「I (Important:重要性)」について、かなり詳細に説いてみました。

前回のサマリとしては、
クリーニング業界の採用ブランディング事例を通じて、Important (重要性) を語ることで「これまで選択肢にすら入っていなかった会社が、求職者さまの選択肢の一つとして浮かび上がってくる」という話をしました。

まだお読みでない方は、ぜひ前編から読んでいただけると嬉しいです。
今回の後編では、より実践的な内容をお届けします。


  1. Important (重要性) を構成する「変数」

  2. Important (重要性) の実例

  3. 採用チャネルで活用する際のコツ

  4. まとめ

それでは早速いきましょう!


1. Important(重要性)を構成する「変数」

前編では「Important (重要性) がなぜ重要か」についてお伝えしました。
では、実際に Important (重要性) を「設計する」とき、何を考えればいいのか。

ポテンシャライトがこれまでに支援してきた採用ブランディングの実績を横断的に分析したところ、Important (重要性) は大きく分けて「何を語るか」と「どの視点で語るか」の2つの層から設計できることがわかりました。

1-1. 何を語るか:重要性の"テーマ"を構成する6つの変数

まずは「何を語るか」、つまりImportant (重要性)のテーマとなりうる素材について。

ポテンシャライトがこれまでに構築してきたIFA100社以上分)を分析すると、Important (重要性)で語られるテーマは大きく6つに分類できます。

変数① :業界・市場の重要性 (最多)

「なぜこの業界・市場が世の中にとって重要なのか」を語るパターン。
全データの中で最も多く使われているテーマです。業界・市場の社会的インパクト、市場規模、日本・世界における位置づけなどを軸に重要性が語られます。
前編でご紹介したクリーニング業界も、「日本の廃棄衣類問題」という業界全体の文脈からImportant (重要性) を設計しました。

変数② :時代・テクノロジーの変革期

「なぜ今このタイミングでこの業界に関わることが重要なのか」を語るパターン。
「市場は導入期・成長期・成熟期・衰退期に分かれる。成長期の業界にいることでビジネスパーソンが得られる経験の密度は桁違いだ」という文脈でよく使われます。
また、AI・DXなど技術的変曲点との接続も頻繁に登場します。「AI時代に代替されない領域」「テクノロジー化が他業界より5〜10年遅れている=これから変革が起きる領域」といった文脈です。

変数③:社会課題との接続

「この事業が解決しようとしている課題が、なぜ社会全体にとって重要なのか」を語るパターン。
「年齢が若いうちは自分のスキル向上が中心だが、一定のキャリアを積んだ後、多くの人が『自分以外の誰かのために仕事がしたい』という欲求を持つようになる」という観点とセットで語られることが多い。
マズローの欲求段階でいう「社会的欲求・自己実現欲求」への接続です。

変数④:企業フェーズの重要性

「なぜ今この企業のフェーズがキャリア上で重要なのか」を語るパターン。
「会社が10年続く確率は6.3%。その壁を越えた企業に入社できることの希少価値」「バブル崩壊・リーマンショック・コロナを経験した企業は、停滞期のサバイバル方法を知っている」など、企業の歴史的蓄積を語るケース。
あるいは「シリーズBで急拡大フェーズ、今がリーダーポジションを担える唯一のタイミング」など、成長初期フェーズの文脈もこれに含まれます。

変数⑤:企業文化・組織の重要性

「なぜ『どんな人と働くか』『どんな組織にいるか』がキャリアにとって重要なのか」を語るパターン。
「退職理由の75%は人間関係によるもの。離職率の低い組織は、それだけでリスクを下げている」「ブリリアントジャーク (優秀だが周囲に悪影響を与えかねない人材) を意図的に対策をしている組織は心理的安全性が高い」などの文脈です。
「行動は真似できるが、文化は真似できない」という観点もここに属します。

変数⑥:経営者・創業者の重要性

「なぜこの経営者・チームとともに仕事をすることが重要なのか」を語るパターン。
業界団体の代表理事を兼任するような「ルール制定の側にいる経営者」、同業界で3社以上を経験してきた「業界の本質課題を誰よりも深く知る経営者」など、経営者の経験・社会的ポジション・発達段階を通じてImportant (重要性) を語るケースです。

1-2. どの視点で語るか:重要性の"設計視点"を構成する4つの変数

上記6つのテーマに対して、「どの視点で語るか」次第で、同じテーマでも伝わり方が大きく変わります。ポテンシャライトでは4つの設計視点を持っています。

設計視点①:時間軸 (短期・中期・長期)
Important (重要性) には「時間軸」があります。

短期:「今の業務の中で身につくスキル・経験」
中期:「3〜5年後のキャリアの選択肢の広がり」
長期:「10年後・20年後のキャリアの根幹を支えるもの」

時間軸が長くなるほど、Important (重要性) の深みは増します。「今の転職で年収が50万円上がる」という話よりも、「30年のキャリアを生きていく上での本質的な問い」を語れたとき、求職者さまの中に長く残るメッセージになります。
前編でご紹介した「AIに代替されないキャリア」という観点は、まさに10〜20年単位の長期時間軸で語ったImportant (重要性) でした。

設計視点②:社会との接続レベル (個人 → 組織 → 業界 → 社会・日本 → 世界)
Important (重要性) には「スケール」があります。

個人レベル:「あなたのスキルアップに直結する」
組織レベル:「この会社の成長があなたの成長に直結する」
業界レベル:「この業界を変える立場に立てる」
社会・日本レベル:「社会的な課題の解決に直結する」
世界レベル:「世界的な課題の解決に直結する」

接続スケールが広くなるほど「大きな仕事をしている感覚」が生まれます。

ただし一点だけ注意が必要です。接続スケールを広げるほど「自分ごと感」が薄れるリスクもある。
「社会全体のため」という話が「どこか遠い話」になってしまうケースです。
だからこそ、広いスケールの話をしながら、最後は必ず「あなた個人のキャリア」に着地させることが重要です。

設計視点③:求職者さまがまだ気づいていない軸
これが、Important (重要性) で最も難しく、最も効果的な設計視点です。

多くの求職者さまが転職活動を始めるとき、転職軸は「今の会社への不満・不安」から出発します。

「年収を上げたい」
「マネジメントをやりたい」
「リモートワークがしたい」

などの、これらはすでに意識されている軸です。
Important (重要性) で狙いたいのは、「そういう観点でキャリアを考えたことが、そういえばなかった」と感じる瞬間です。

「年齢が上がるにつれて、人は『誰かのために』という動機を強く持つようになる」
「AI時代に、Web上で完結しない仕事の価値は相対的に上がっていく」
「業界の成熟度によって、同じ職種でも経験できることの密度はまったく違う」

こういった「言われてみれば確かにそうだ」という軸こそが、真のインサイトです。

設計視点④:Important (重要性) の深さ
同じテーマを語るにしても、深度によって伝わり方は大きく変わります。

深さ1 (説明レベル):事実の背景・経緯を語る
 例:「クリーニング業界では店舗の高齢化が進んでいる」

深さ2 (希少性の証明):比較の文脈で重要性を示す
 例:「クリーニング×DXは日本で最も未着手な業界の一つ。他業界よりも10年以上の遅れがある。だからこそ今が参入のチャンスである」

深さ3 (自分ごと化の完成):求職者さまのキャリアと直接接続する
 例:「AIが普及する中で、リアルとデジタルが複雑に絡み合う領域の経験は、30年のキャリアの中で最も価値が上がり続ける経験になる。

ポテンシャライトでの採用ブランディングでは、Important (重要性) の設計は常に深さ3で語れるよう、言語化しています。


2. Important (重要性) の例

ここからは、ポテンシャライトが支援させていただく場合に設計するImportant (重要性) の例をご紹介します。

本当は3つ事例をご紹介したいところですが、3つ紹介したらなんとこのブログが16,000字を超えてしまったので、一つの事例をかなり厚く紹介します。
実はポテンシャライト史上、こんなにも直接的に紹介するのは初めてです。

「この変数に対して、こうImportant (重要性) をアプローチするのか」という実感を持っていただけるかと思います。

※企業名・プロダクト名、は非公開、記載している詳細数字は架空の数字とさせていただきます。

補足:Fact (事実) とAttract (魅力) について
採用ブランディングのドキュメントはIFA(Important・Fact・Attract)の3点セットで設計されています。
このブログはImportant (重要性) にフォーカスした内容のため、Fact (事実) は概要として記載し、Attract (魅力) は割愛しています。
Attract (魅力) は「事実を比較・数値化することで希少価値を証明するパート」であり、IFAの中で最も求職者の意思決定に直結する部分ですが、今回はImportant (重要性) の設計思想に絞ります。

物流×SaaS領域のスタートアップの事例

  • 紹介するテーマ

    • 変数①「業界・市場の重要性」

  • 概要

    • 倉庫・物流センターの在庫管理やオペレーション全般をクラウドSaaSで効率化するプロダクトを展開。中小〜中堅の物流・EC事業者への導入を拡大中の企業。

■ [fact]
取り組む市場規模は480兆円(卸・小売・物流業界の合算)

■ [important] / なぜ「市場規模480兆円」であることが重要なのか?
「480兆円」と聞くと、単純に“とても大きな市場”という印象を持つかもしれません。ただ、その内側にある実態を見ていくと、少し見え方が変わってきます。

この市場の本質は、人の暮らしや経済活動、あらゆる産業の流れを支えている「物流」という社会インフラそのものです。
つまり、この会社が向き合っているのは、単なる一産業ではなく、“社会の血流”とも言える領域です。

そして、そのインフラをテクノロジーの力で再定義していく。
これが、この事業の本質的なチャレンジです。

では、なぜこの市場がキャリアにおいて重要なのか。
大きく3つの観点で整理できます。

1. 将来性とスケーラビリティ
物流は、特定の業界に閉じた産業ではなく、あらゆる業種に横断的に関わる巨大な基盤です。
SaaSやAIと組み合わさることで、部分最適ではなく“広範囲かつ継続的な進化”が起きていく領域でもあります。
また、未整備な領域も多く残されているため、イノベーションの余白が非常に大きい市場でもあります。

2. 未開拓ゾーンにおける介在価値の高さ
特に中小規模の倉庫やEC事業者の現場では、今もなお手作業や紙ベースの運用が当たり前に存在しています。
その環境にテクノロジーを届けることで、単なる効率化にとどまらず、“現場の前提そのもの”を書き換えることができる。
これは、他の成熟した業界ではなかなか得られない介在価値です。

3. キャリア価値・社会貢献性の高さ
物流という領域は、構造として非常に複雑であり、かつ規模も大きい。
だからこそ、そこで得られる経験は深く、かつ汎用性の高いものになります。
さらに、その成果は「配送の正確さ」や「働きやすさ」といった形で生活者に直接還元され、結果として社会全体の生産性向上にもつながっていきます。

つまり、この会社に関わるということは、巨大産業に対して変化を起こす「インフラ変革の当事者」になるということです。
それはただ●●社の●●職として仕事をする、という経験で終わるわけではなく、経済的にも、社会的にも、自身のキャリアを“スケールさせる”選択になり得ると考えています。

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Attract (魅力) はこのブログでは割愛しますが、
「物流×DXのIT化率は他業界比で圧倒的に低く、今が参入の最大チャンス」という比較数値・成長率の文脈で希少価値を設計しています。

このような粒度感のImportant (重要性) で魅力になりうるテーマ全てで言語化していきます。
Important (重要性) を設計するとは、自社の魅力を説明することではなく、求職者さまが今まで気づいていなかったキャリアの文脈を、先に語ることです。


3. Important(重要性)の採用チャネル別活用術

Important (重要性) を含むIFA の設計ができたとして、それをどのチャネルでどう活用するか。
ポテンシャライトが採用ブランディングを支援し、先ほど紹介したIFAドキュメントで魅力を言語化したあと、よくご質問いただくのがここです。
結論からお伝えすると、チャネルによって魅力の伝え方や「Important (重要性) の使い方」を変えることが重要です。

とはいえ、まず前提として求職者さまのフェーズの種類とチャネルの関係性について押さえておく必要があります。
求職者さまは採用のプロセスを通じて、段階的に自社への理解と意欲を深めていきます。

無知 → 認知 → 興味 → 応募 → 選考 → 内定 → 承諾

この求職者さまがどのフェーズにいるかによって、「求職者さまが知りたいこと」「受け取れる情報の深さ」は大きく変わります。

Important (重要性) を伝えるときも同様です。

認知フェーズでは
 「そういう視点があるのか」という第一印象のフックとして。
選考フェーズでは
 「この会社が自分のキャリアにとって本当に意味があるのか」という深い問いへの答えとして。
オファーフェーズでは
 「他の選択肢との比較の中で、なぜここでなければいけないのか」という最終意思決定の材料として。

つまり、同じImportant (重要性) を全チャネルで同じように使うのは間違いです。
チャネルによって、Important (重要性) の「伝え方」を変える必要があります。

3-1. スカウトメール

スカウトメールは、求職者さまがまだ自社を全く知らない「無知→認知」のファーストタッチです。

ここでやりがちな失敗は、冒頭から「弊社はこんな会社です。こんな魅力があります」と語り始めること。
求職者さまの画面には今日だけで数十通のスカウトが届いています。自社への関心がゼロの状態で受け取るのだから、魅力の説明から入っても読まれない。

スカウトにおけるImportantの役割は、「最初の数行で足を止めること」です。

  • 冒頭に、求職者さまが「そういう観点で考えたことがなかった」と感じる問いやメッセージを置く

  • その問いへの答えとして、自社のFactとAttractを語る

などを意識することが重要です。例えば、

「物流業界は、日本の衣類輸入率97.7%・食料自給率38%を支えるインフラでありながら、IT化において他業界から10年以上遅れている、数少ない未開拓領域の一つです。○○さんの〇〇のご経験は、この●●という領域において〜〜〜という点で必要とされています。」

注意が必要なのは、全職種・全求職者さまに同じ文面を送ること。
ImportantはターゲットのインサイトとセットでないとImportantになりえません。
誰にでも「重要」と言えることは、誰にも刺さらないんです。

3-2. 採用広報・Note記事

採用広報・Note記事は「認知→興味」の橋渡しです。

多くの企業が陥る罠があります。
「みんなに読まれる記事を書こう」とした結果、「誰にも刺さらない記事」が量産されることです。

採用広報にはペルソナ設定が必要です。
「誰に読んでほしい記事か」が決まって初めて、どのImportantを使うかが決まります。

  • タイトルに「ターゲットが自分の話だと感じる文脈」を入れる

  • 「30代でSIer出身の方が語る」「大手メーカーから転職した先輩が考える」などのように、求職者さまが「これは自分の話だ」と感じる文脈をタイトルに仕込む

  • 記事本文でImportantを「主張」するのではなく、先輩社員のストーリーを通じて「体験」させる

押さえておきたいこととして、記事のクオリティとPV数は比例しません。
「良い記事を書いた、以上」では採用への認知にはつながりにくい。
記事は書いたら拡散する仕組みをセットで設計することが重要です!
(SNS広告との連動、社員のシェアなど)。

3-3. カジュアル面談

カジュアル面談は「認知→興味→応募」の意欲醸成フェーズです。

ここで大事なのは、Importantを「説明する」のではなく「問いとして投げかけること」です。

人は他者から教えられるより、自分で気づいたことの方が深く記憶に残ります。カジュアル面談でImportantを一方的に語るのではなく、求職者さまが「そういえばそんな観点、考えたことなかった」と自ら気づくような問いを設計する。

「○○さんは今のキャリアで、AI時代に価値が下がりにくい経験を意識的に積めているという感覚、ありますか?」
「転職を考えるとき、業界の成熟度って意識されますか?同じ職種でも成長市場と成熟市場では、経験できることの密度が全然違うんですよね。」等。

さらに、カジュアル面談で見落とされがちなのが質疑応答の時間です。
「弊社への質問はありますか?」の場面は、実は魅力をを語る最大のチャンスであり、文字数制限のあるスカウトや求人票では伝えきれなかったimportantを伝える場でもあります。

求職者さまの質問=「その求職者さまが持っている興味・関心・疑問」です。その質問を切り口に、深層インサイトをくすぐるImportant (重要性) で答える。

「○○ということが気になっているということは、〜〜という観点を大事にしているのではないですか?実はそれはこの会社の本質的な話と直結していて……」

というような展開が生まれます。

注意しなければいけないこととしては自社の話を一方的にして終わることです。
求職者さまの転職軸・現在感じている課題をヒアリングせずに、自社の魅力だけをプレゼンしてしまうと、Importantが刺さるかどうかを確認する機会を失います。

3-4. 採用ピッチ資料

採用ピッチ資料は「1種類を全員に見せる」設計では機能しません。
求職者さまが「今どのフェーズにいるか」「どの職種か」「どの年齢・キャリア層か」によって、伝えるべき魅力やImportantの深さと種類が変わるからです。

職種別の使い分け:
エンジニアにとった魅力とセールスが感じる魅力は全く異なりますし、同じ会社であっても伝えるべき内容は異なります。
また、例えば同じ「成長市場にいること」を語るにしても、エンジニアには「技術的に挑戦できる課題の種類」、セールスには「まだルールが決まっていない市場でのプレイ経験」という文脈で語る必要がある。

これも注意が必要なのは、全情報を1つの資料に詰め込むこと。
求職者さまの現在地に合わない情報が多すぎると、「なんとなくよさそうだけどよくわからなかった」で終わってしまいます。

3-5. 求人票

求人票を読んでいる求職者さまは、「これは自分に関係ある仕事か」を合理的に判断しようとしているフェーズです。

フルリモート可、年収●●万円〜、裁量がある環境。これはすべて魅力ではなくただの事実です。
求職者さまは一瞬、それは自分の希望が叶えられるから嬉しい、と思ってもらえても、同じ条件のライバル企業様が現れたらその後の比較要素がありません。
求人票の「職種の魅力」欄になぜその企業でなければならないのかというImportantを入れることで、その仕事への応募意欲が大きく変わります。

例えば、

(Fact)当社は金属基複合素材の国内No.1企業です。
(Important)自動車業界は今、100年に一度の大転換期を迎えています。EV化・カーボンニュートラルの潮流の中で、素材技術の役割は今後10年で劇的に変わります。
(Attract)この素材技術は、鉄・アルミを代替する可能性を持っており、世界的な自動車・空調メーカーとの取引実績があります。

ポイントとしては、求人票は「全員に向けた」文面で書こうとすると失敗します。
この求人票を読んでほしいターゲット(3〜5パターン)を設定し、そのターゲット別のインサイトに刺さる魅力やImportant (重要性) を埋め込む。
ターゲットが定まればImportant (重要性) の種類も自然と決まります。

3-6. 選考面接(一次・二次・最終)

選考が進むほど、Important (重要性) が刺さるべき深さは変わります。
ポテンシャライトでは、求職者さまのインサイトを「3つの層」で捉えています。

・第3層(WHAT):表層的な転職軸(年収、働き方、職種など)
・第2層(CONTEXT):経験から形成された価値観(前職の経験、成功・失敗体験)
・第1層(WHY):人生の根幹にある価値観・信念

参考ブログがこちら

選考フェーズが浅いうちは、第3層に触れるImportantで十分です。
しかし最終面接・オファー面談に近づくほど、第1層(その人の人生観や信念)とImportant (重要性) をどう接続できるかどうかが、承諾・辞退の分かれ道になります。

例えば、

一次面接
 - 求職者さまの経験(第2層)を深掘りした上で、「だからこそ弊社でこの経験が意味を持つ」というImportantを語る
二次・最終面接
 - 会社のビジョンと求職者さまの「最も深い人生観(第1層)」がどう接続するかを、対話の中で一緒に見出していく

など。
ポイントとしては、面接はImportantを「伝える場」ではなく「一緒に発見する場」です。
求職者さまが「そういえばそれって自分にとって重要だったのか」と気づく瞬間が生まれたとき、選考への没入度と志望度が一気に上がります。

3-7. エージェント(人材紹介会社)への共有

エージェントは「無知→認知」において最も即効性の高いチャネルの一つです。
エージェントを通じて、1日に数十〜数百名に自社を認知してもらえる可能性があります。

しかし多くの企業が「求人票と会社概要だけ渡してあとはエージェントに丸投げ」状態です。
また、エージェントのキャリアアドバイザーが多くの企業情報を抱えているわけなので、その状態では紹介いただけないのも納得がいくと思います。

Important (重要性) までちゃんと設計することで紹介する理由ができるからこそ、求職者さまに紹介される確率が上がります。

活用例としては、

・エージェントへの共有資料にImportant要素を組み込む
・「この会社に転職することが、どういう人のキャリアにとってなぜ重要なのか」を短く文書化して渡す
・TIMで設計したターゲット別インサイト×メッセージングを、エージェント向け勉強会でそのまま使う

エージェントさんが求職者さまに語れるImportant (重要性) を持っているかどうかで、推薦の熱量も精度も変わります。

3-8. オファー面談

オファー面談は、Important (重要性) が最も重要な役割を担うフェーズかもしれません。
なぜなら、求職者さまは複数社の内定を比較している状態にあり、「なぜここでなければいけないのか」という問いへの答えを強く求めているからです。

数字 (年収) だけで戦えない…という企業様にとって、Important (重要性) で転職軸そのものを再考させるアプローチも可能です。

ポイントとしては、
オファー面談での最も強いImportantは、「第2層(あなたのこれまでの経験)×第1層(あなたの人生観)×自社ビジョン」の3つが接続するストーリーです。

「○○さんが大切にしている△△という価値観は、□□という経験から来ていますよね。だからこそ、弊社でのこの仕事〜〜という観点であなたのキャリアの××に必要不可欠になります」
というよな構造で語れたとき、求職者さまの意思決定は大きく動きます。

3-9. まとめチャネル横断で見た「Important設計フロー」

最後に全体を整理します。

【ステップ2:チャネルとフェーズをマッピング】
・認知フェーズ → スカウト、エージェント、SNS 
 - 表層的なImportantで「足を止める」
興味フェーズ → 採用広報、求人票、採用ピッチ(簡易版)
 - ターゲットの文脈に乗り込む「自分ごと化」してもらう
接触フェーズ → カジュアル面談、採用ピッチ(詳細版)
 - 「問いとして投げかける」→気づきを引き出す
選考フェーズ → 一次〜最終面接
 - 第1層(人生観・信念)とImportantを接続する
クロージング → オファー面談
 - 全フェーズを総括し、「なぜここでなければいけないか」を語る

これだけのフェーズとチャネルにわたってImportant (重要性) を設計し、届け続けることが、採用ブランディングの本当の意味です。



4. さいごに

いかがでしたでしょうか。
今回も結局かなり長編ブログになってしまいました。

前編・後編を通じて、IFAフレームワークの「I (Important:重要性) 」について、できる限り具体的にお伝えしてきました。

最後に、改めてポイントを整理します。

Important (重要性) のWHAT (何を語るか) は6つのテーマから選ぶ

1. 業界・市場の重要性
2. 時代・テクノロジーの変革期
3. 社会課題との接続
4. 企業フェーズの重要性
5. 企業文化・組織の重要性
6. 経営者・創業者の重要性

Important (重要性) のHOW (どう語るか) は4つの設計視点で磨く

1. 時間軸 (短期・中期・長期)
2. 社会との接続レベル (個人 → 社会)
3. 求職者さまがまだ気づいていない軸
4. Important (重要性) の深さ

チャネルごとに使い方を変える

・認知フェーズ → スカウト、エージェント、SNS 
 - 表層的なImportantで「足を止める」
・興味フェーズ → 採用広報、求人票、採用ピッチ(簡易版)
 - ターゲットの文脈に乗り込む「自分ごと化」してもらう
・接触フェーズ → カジュアル面談、採用ピッチ(詳細版)
 - 「問いとして投げかける」→気づきを引き出す
・選考フェーズ → 一次〜最終面接
 - 第1層(人生観・信念)とImportantを接続する
・クロージング → オファー面談
 - 全フェーズを総括し、「なぜここでなければいけないか」を語る

これだけのフェーズとチャネルにわたってImportant (重要性) を設計し、届け続けることが、採用ブランディングの本当の意味です。

Important (重要性) の設計は、テクニックだけではなく、視座と視野の広さが問われる仕事です。

業界を俯瞰する視点、社会を読む視点、そして「求職者さまのキャリアと何がどう接続するか」を考え抜く力。
前ブログでもお話ししましたが、これらは、IFAを構築する人間の「垂直的スキル」がかなり左右されるものだと、私自身も日々感じています。

ポテンシャライトでは、こうした採用ブランディングの支援を継続的に行っています。
だからこそ、私自身も自分自身のスキルだけでなく、人としてより成長していかなければならないと、このブログを執筆している今も感じています。

「自社のImportant (重要性) を言語化したい」「IFAを使った採用ブランディングを行いたい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。

最後までお読みいただきありがとうございました!


※当社の採用 / 人事組織系支援にご興味がある方は、ぜひお気軽にお声掛けください📣

著者:
HRパートナー ミネナホ
2022年12月より株式会社ポテンシャライトでHRパートナーとして採用戦略〜オペレーション業務など、幅広く採用支援を経験。
2026年1月より採用マーケティングサービス企画として、採用ブランディングならびに採用ブランディングの活用事例を推進中。


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