八角とシナモンを使い切る②|甜醤油
以前、八角とシナモンの使い方として、
スパイスジンジャーシロップを紹介した。
今回はその第二弾として、甜醤油を紹介する。
甜醤油とは何か?
甜醤油は、醤油に砂糖、酒、香味野菜、香辛料を加えて煮詰めた、中華料理で使われる醤油だれの一種である。
普通の醤油より香りとコクが強く、
オイスターソースや甜麺醤にも似ているが、
この二つに比べると複数のスパイスが
使われているぶん、香りが強く、
普段の家中華にマンネリ感を感じている人には
特にお勧め。
なぜ甜醤油なのか?
ここが今回の一番のポイント
理由は単純で、前回のスパイスジンジャーシロップと、材料も流れもかなり似ているからである。
八角、シナモン、生姜を使う。
鍋に入れる。
弱火で煮込む。
料理というのは、一見難しそうなものでも
工程が似ているだけで急に親しみやすくなる。
まったく新しいことを覚えるのは面倒でも、
前にやったことの延長なら意外と動ける。
甜醤油はそういう意味で、とても作りやすい。
おすすめは、八角、シナモン、生姜をまとめて買って、ジンジャーシロップと甜醤油を続けて仕込んでしまうこと。
一度買って、気合いを入れて、まとめて片づける。
台所仕事は、この「勢いのある日にどこまでやるか」でかなり決まる。
これからスパイスを揃える方は、以下の記事も是非見て頂きたい。
甜醤油のレシピ
材料(基本)約300ml
- 醤油:150g
- 砂糖:150g
(あれば黒砂糖か甜菜糖がおすすめ)
- 調理酒:50ml
(あれば紹興酒がおすすめ)
- 生姜:20g
- 長ねぎ:20g
- シナモンスティック:1〜2本
- 八角:2〜3個
- 唐辛子:1本
お好みで追加
- 花椒:小さじ1/2くらい
- 陳皮:小さじ1/2くらい
作り方
1)生姜長ネギの下処理
生姜は薄切りにする。
長ねぎは小鍋に収まる長さに切る。
2)鍋に材料を入れ、弱火で20分煮る

鍋(小ぶりなミルクパンで充分)に
すべての材料を入れ、弱火にかける。
火が強すぎると煮詰まり方が急になり
焦げやすいので弱火推奨。
3)煮詰まれば完成

鍋の中で砂糖が溶け、香りが出て、
全体が少しずつまとまっていく。水分が少し飛んで、
軽くとろみがついてきたら完成である。
4)こして、保存する

火を止めて粗熱を取る。
煮沸消毒した容器に移して保存。
このときストレーナーでこしてから移すと、
後々使いやすい。
煮沸消毒が面倒くさい方はパストリーゼ(食品に使えるアルコール)を吹いて置いておけば、同様に消毒される。
塩麹やジャムなど自家製調味料を作る時には重宝するのでオススメ。

長期保存の物は作成日をラベルに書いておくと安心。
清潔な容器で保存しておけば、冷蔵庫で約1ヶ月は日持ちする。使うときは必ず清潔なスプーンで。
基本の使い方
甜醤油は、中華料理ではウンパイロウやよだれ鶏
水餃子のタレとして使われていることが多いが
煮込料理や唐揚げの下味などにも相性が良い。
もうひとついいのは、中華料理だけでなく、
東南アジア系のエスニック料理にも使いやすいこと。
この味は、タイのシーユーダムや、インドネシアの
ケチャップマニスにかなり近い。
だからエスニック寄りの料理を作るときにも
こういった、調味料の代用として使うことが出来る。
甜醤油は以下の記事でお弁当にも使われている。
おすすめの食べ方
いちばん使いやすいのは、せいろで蒸した肉や魚のつけだれにすることだと思う。
蒸し料理は、調理法としてはとても優秀である。
余計な油を使わず、素材の味もわかりやすい。
ただそのぶん、シンプル過ぎてちょっと淡白な味になりやすい。そこに甜醤油を添えると、
香りと深みが加わって、料理としての存在感が出る。
中でも特に気に入っているのは、
鶏肉とご飯を一緒にせいろで蒸して作る
シンガポールライスのタレに使うことだ。

まとめ
前回のスパイスジンジャーシロップと、
今回の甜醤油は、材料も流れも似ている。
八角、シナモン、生姜をまとめて買って、
まとめて仕込む。
そうすると、スパイスの消費が進むだけでなく、日々の料理も少し楽になる。
甜醤油は、蒸し料理、水餃子、煮込み、ご飯ものまで幅広く使える。中華料理だけでなく、東南アジア系の料理にも合わせやすい。
八角とシナモンをどう使えばいいかわからないとき、まず一本作っておくと助かる。
地味だが実用的で、こういう調味料が一本あると
台所はかなり気楽になる。
