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【重油危機】温泉が閉まり漁船が止まる。ガソリンの陰で消える「重油」が食卓を脅かす。補助金の外側で起きていること #イラン情勢 #ガソリン #重油 #ホルムズ海峡 #エネルギー危機 #食料危機 #外交 #日本

割引あり

📨 【読者からの質問】


ポス鳥さんこんにちは。

ガソリンが高いのはニュースで知ってるんですけど、近所の温泉施設が「重油が届かない」って休業になったんです。


ガソリンには政府の補助金が出るのに、温泉は助けてもらえないんですか?
そもそも重油って何ですか?ガソリンと何が違うんですか?


 このニュースのことですね。


こんにちは、ポス鳥です。

春の風が窓を叩いて、カーテンがわずかに揺れています。

3月も下旬に入ったのに、まだ朝はストーブに手を伸ばしたくなる冷え込みが残っています。


ほうじ茶を淹れようと湯を沸かしていたら、やかんが沸騰する前に、ふとスマホの通知が目に入りました。

 

読者の方からのDMです。

……やかんが甲高い音を立てています。

お湯が沸いた。

 

でも、この方の質問に対する答えは、 お湯を沸かすどころの話ではありません

 

結論から申し上げましょう。

温泉だけの問題ではありません

 

重油が止まるということは、あなたの 食卓に届く魚が止まり 、スーパーに並ぶ野菜の値段が跳ね上がり、日本に届く荷物を積んだ 船が動けなくなる ということです。

実際に、いくつかの工場は止まっている状況ですね。

 (ちなみにわさビーフは、この執筆時に再開のニュースが出ていました。)

 

ガソリンには政府の補助金がつきました。

 

ですが、

 

重油は、そのセーフティネットの 「外側」 にいます。

値段の問題ではなく、 「物理的に届かない」 という事態が、すでにこの国のあちこちで起き始めています。

 

中東情勢やホルムズ海峡の問題は、前回の記事で詳しく書きました。

今回は、その先――あなたの生活に、いま、何が起きているのかの話です。

覚悟して、読んでください。

 

 


 

 

🔥 第1章 温泉が閉まった日――重油不足はあなたの「すぐそば」で起きている

 

 

湯飲みに注いだほうじ茶の湯気が、ゆらゆらと天井に向かって消えていきます。

香ばしい匂い が鼻先をかすめる。

いつもの朝の、いつもの匂い。

 

でも、いまこの国には 「お湯が沸かせない」 場所が出てきています。

 

兵庫県丹波篠山市(たんばささやま)にある 「こんだ薬師温泉」 

https://yume-konda.com/


地元の人たちに愛されてきた温泉施設が、 3月28日から臨時休業 に追い込まれました。

 

理由は、ボイラーの燃料である重油が 「届かない」 から。

値段が上がったのではありません。

モノそのものが、ない 。

 

社長の杉尾吉弘さんは、こう語っています。

「ちょっとくらい値段が上がっても問題ないんですけど、 ないのはどうしようもない

 

想像してみてください。

あなたが銭湯の店主だとします。

お湯を沸かすための燃料が、急に届かなくなった。

業者に電話しても 「出荷停止です」 と言われる。

 

「あるだけ持ってきてくれ!」と頼み込んで、なんとか手に入れた分で計算すると、 27日まではもつ

 

でも。

 

その先は、わからない。

いつ「正常」に戻るのか、誰にも答えられない


……あなたが店主だったら、どうしますか。

お客さんに「いつ再開できるか」も言えないまま、 シャッターを下ろす

これが、いまこの国の温泉施設で起きていることです。

 

 

⚡ 丹波篠山だけではない

 

 

福島県いわき市の温浴施設 「北投の湯 いわき健康センター」 も、3月12日から男性風呂のジェットバスを 水風呂に変更 しました。

16日からは男女の 露天風呂も休止

担当者は「業者さんから金額ではなく 『出荷停止』 と言われている」と話しています。

 

以下はJ-CASTニュースが取材した記事です。

 


📰 J-CASTニュース(2026年3月18日)

「ホルムズ海峡封鎖で重油不足、温浴施設も悲鳴 ボイラーに必要だが『出荷停止』に」

※ 日本国内の温浴施設が重油不足で営業縮小に追い込まれている実態を取材した記事

📍 メディア傾向:ジェイキャスト(J-CAST)は日本のウェブメディア。ニュース解説や話題のネタを取り上げる。政治的には中立寄り

URL:



 ※今は、供給が不安定とはいえ、数日前に再開したとも聞いています。

 

平たく言うとこうなります。

ガソリンが高いのは 「値札が変わった」 問題。

重油が届かないのは 「商品棚が空っぽになった」 問題。

 

値段が上がるのと、モノがなくなるのは、 まるで別次元の話 なのです。

 

ガソリンには、3月19日から政府の補助金が1リットルあたり 30.2円 つきました。

高市早苗首相は 170円程度 を目安に価格を抑えると表明しています。

 

ところが。

 

重油には、この 補助金の枠組みがありません

また仮にあっても問題は値段ではなく、 物理的な供給量そのもの

 

あなたの台所に直すとこうです。

「スーパーの卵コーナーに 政府のクーポンは出た 。でも、そもそも 卵が棚にない

 

温泉施設を利用していたお客さんは、こう漏らしています。

「ガソリンだけじゃなくて、温泉施設や娯楽施設も制限されるのかと、ちょっとショックでした」

 

ショックなのは、当然です。

でもここから先は、 もっとショックな話 が続きます。

なぜなら、重油が動かしているのは温泉だけではないからです。

 

漁船

ビニールハウスの暖房

工場のボイラー

そして、 世界中の貨物船

 

あなたの食卓に並ぶ魚も、春に届くはずの野菜も、Amazonで注文した荷物も

全部、重油で動いています。


 

……どうですか。

「温泉が閉まっただけ」という話に、見えますか。

 


✍️ 筆者コメント

 

ガソリンの値段ばかりがニュースになります。

でも、いまこの国で起きている「本当に怖いこと」は、 重油という聞き慣れない燃料の枯渇 です。

 

温泉が閉まった。

銭湯が時短になった。

漁船が港に残っている。

ビニールハウスの暖房が止まった。

全部つながっています

 

ガソリンには補助金がある。

重油には、ない。

しかも値段以前に、 「モノがない」

 

この記事は、あなたの知らなかった「重油」という存在を、台所の言葉で噛み砕きます。

前回のホルムズ海峡の記事とあわせて読んでいただけると、いま日本で何が起きているか、 解像度がぐっと上がる はずです。

 



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🧭 こんな人におすすめ

 

  • 重油って何? ガソリンと何が違うの?と疑問に思った方

 

  • 温泉や銭湯の休業ニュース を見て「え、そこまで?」と驚いた方

 

  • 漁業・農業・船舶への影響を 自分の食卓に結びつけて 理解したい方

 

  • 前回のホルムズ海峡の記事を読んで、 さらに深く知りたい と感じた方

 


🗺️ 本文予告

 

  • 第2章では「原油を搾りかす」にたとえて、 重油が"一番最後に出る油" である構造を解き明かします

 

  • 第3章では シンガポールのバンカー燃料が2月27日比で106%値上がり した現実と、日本の物流への直撃ルートをたどります

 

  • 第4章では 製油所の稼働率が69.1%まで落ちた いま、ガソリン・灯油・重油すべてが連鎖的に絞られる構造を描きます



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