休んでも疲れが抜けない日は、自分を責めない― 回復の途中にいる体の声を聴く ―
ハイサイ。
ととのえ職人、五木田穣です。
このnoteでは、心と体と思考のズレをやさしくととのえる話を、日々書いています。
しっかり寝たはずなのに、朝から体が重い。
予定を減らしたはずなのに、疲れが抜けていない。
休んだつもりなのに、どこか休まっていない。
そんな日があります。
何もしていないのに、疲れている。
ちゃんと休んだはずなのに、まだ眠い。
体を休ませたのに、頭が重い。
そういう日は、つい自分を責めたくなるかもしれません。
なんでこんなに疲れているんだろう。
もっと動けるはずなのに。
休んだのに回復していないなんて、だらけているのではないか。
気合いが足りないのではないか。
体力が落ちたのではないか。
でも、休んでも疲れが抜けない日は、自分を責めないでください。
それは、怠けているのではなく、
体がまだ回復の途中にいるサインかもしれません。
今日は、休んでも疲れが抜けない日を、どう受け取るかについて書いてみたいと思います。
休んだのに疲れている日がある
休む。
寝る。
横になる。
予定を減らす。
ゆっくり過ごす。
そうすれば、疲れは抜ける。
そんなふうに、思っていないでしょうか。
もちろん、睡眠や休息は大切です。
休まずに回復することはできません。
体を横にする時間も、眠る時間も、何もしない時間も必要です。
でも、休めばすぐに疲れが抜けるとは限りません。
疲れが浅い時は、一晩寝れば戻ることもあります。
少し休めば、また動けることもあります。
でも、疲れが深くなっている時は、
少し休んだだけでは戻りきらないことがあります。
体の疲れ。
頭の疲れ。
心の疲れ。
気づかいの疲れ。
季節の疲れ。
胃腸の疲れ。
睡眠の浅さ。
冷房による冷え。
暑さへの適応。
人に合わせ続けた疲れ。
考え続けた疲れ。
そうしたものが、何層にも重なっていると、休んでもすぐには抜けません。
表面の疲れは少し取れても、奥の疲れがまだ残っている。
そんなことがあります。
だから、休んだのに疲れているからといって、
休み方が間違っていたわけではありません。
それは、体が、まだ戻っている途中なのです。
疲れが抜けないのは、弱いからではない
疲れが抜けない時、人は自分の弱さに結びつけてしまいがちです。
体力がない。
気持ちが弱い。
根性が足りない。
年齢のせい。
運動不足。
自分がだらしない。
そんなふうに考えてしまう。
でも、疲れが抜けないことは、弱さではありません。
特に夏は、体が思っている以上に働いています。
暑さに対応する。
汗をかく。
冷房との温度差に耐える。
寝苦しさの中で眠る。
胃腸を働かせる。
湿度の高さに適応する。
外に出るだけでも、体は調整を続けています。
何か特別なことをしていなくても、
体の内側ではたくさんの働きが起きているのです。
だから、夏の疲れは、活動量だけでは測れません。
そんなに動いていないのに疲れている。
大したことをしていないのに体が重い。
それは、気のせいではなく、
体の調整力が使われているからです。
疲れが抜けないのは、弱いからではない。
体が、それだけ調整を続けてきたということです。
体だけでなく、頭も休めているか
休んでいるのに疲れが抜けない時、
体は横になっていても、頭は動き続けているパターンもあります。
明日の予定を考える。
仕事のことを考える。
返信しなければいけないことを思い出す。
これからどうするかを考える。
あの時の言葉を思い返す。
まだできていないことを数える。
もっと頑張らなければと思う。
休んでいるはずなのに、頭の中はずっと動いている。
そういう時、体は休んでいても、神経は休まっていません。
横になっているのに、どこか緊張している。
何もしていないのに、気持ちが急いでいる。
目を閉じているのに、思考が止まらない。
この状態では、疲れは抜けにくくなります。
休むとは、ただ動かないことだけではありません。
体の動きを止めることと、頭の動きをゆるめること。
その両方が必要です。
でも、頭を止めようとするほど、
また考えてしまうこともあります。
だから、無理に、無になる必要はありません。
考えている自分に気づく。
今、頭が休めていないんだなとわかる。
それだけでも、少し力が抜けていきます。
胃腸が疲れていると、回復もしにくい
最近の他の記事でも、胃腸の話を何度も書いてきました。
夏は、胃腸が疲れやすい時期です。
冷たいものを欲しがる。
食欲が落ちる。
そうめんや冷たい麺類が増える。
冷房でお腹が冷える。
水分はとっているのに、体が重い。
食べたあとに眠くなる。
朝から胃が重い。
胃腸が疲れると、体の中心に力が入りにくくなります。
呼吸も浅くなりやすい。
姿勢も崩れやすい。
集中力も落ちやすい。
そして、回復にも時間がかかります。
睡眠をとっていても、
胃腸が疲れていると、体の内側が休まりにくくなります。
食べたものを消化する力。
必要なものを受け取る力。
いらないものを手放す力。
そうした働きが落ちていると、体はなかなか軽くなりません。
休んでも疲れが抜けない時は、
睡眠時間だけではなく、胃腸の状態も見てみるといいです。
お腹は冷えていないか。
食べすぎていないか。
冷たいものが続いていないか。
食べたあとに重くなっていないか。
空腹感はあるか。
体は、ちゃんと受け取れているか。
胃腸の疲れは、回復力の低下として現れます。
回復には、時間差がある
休むと、すぐに回復する。
そう思っていると、回復が遅い自分に焦ってしまいます。
でも、回復には時間差があります。
寝た翌日にすぐ軽くなることもあれば、
数日かけて少しずつ戻ることもあります。
休み始めた途端に、
どっと疲れが出ることもあります。
緊張がゆるんだからこそ、
眠気やだるさが出てくることもあります。
それまで走り続けていた体が、
ようやく「疲れていた」と教えてくれることもあります。
これは、悪くなったのではなく、
感じられる状態に戻ってきたとも言えます。
忙しい時は、疲れに気づけません。
気を張っている時は、体の声が聴こえにくくなります。
やることに追われている時は、だるさを後回しにします。
でも、少し休めた時に、体が疲れを出してくる。
それは、回復の過程かもしれません。
疲れが出てきたから、悪い。
だるさを感じたから、戻っていない。
そう決めつけなくていい。
体が、ようやく知らせてくれているのかもしれません。
休むことまで、ちゃんとしようとしない
休むことが大事だとわかっている人ほど、
休み方までちゃんとしようとします。
睡眠時間を確保しなければ。
スマホを見ないようにしなければ。
早く寝なければ。
栄養をとらなければ。
ストレッチしなければ。
リラックスしなければ。
呼吸ととのえなければ。
もちろん、どれも悪いことではありません。
でも、疲れている時に「休むことまでちゃんとしよう」とすると、
休むことがまたタスクになります。
休めているかどうかを評価する。
ちゃんと回復できたかを確認する。
疲れが抜けていない自分を責める。
休むはずの時間に、また自分を管理し始める。
そうなると、休んでいるのに休まらなくなります。
休む日は、ちゃんと休めなくてもいい。
途中でスマホを見てしまってもいい。
寝つきが悪い日があってもいい。
思ったより回復しない日があってもいい。
それでも、少し横になる。
少し予定を減らす。
少し静かにする。
少し自分を責めるのをやめる。
そのくらいで十分な日もあります。
休むことまで、完璧にしなくていい。
休むことは、自分を評価する時間ではなく、自分に戻る時間です。
疲れが抜けない日は、責めるより聴く
疲れが抜けない日は、まず自分を責めるより、体の声を聴いてみる。
本当は、何に疲れているのか。
体は重いのか。
頭が重いのか。
胃腸が疲れているのか。
呼吸が浅いのか。
気持ちが張りつめているのか。
人に合わせすぎたのか。
考えすぎたのか。
暑さに疲れているのか。
眠れていないのか。
疲れと一言で言っても、中身はいろいろあります。
全部を分析しようとしなくていいです。
ただ、少しだけ分けてみる。
体の疲れなのか。
頭の疲れなのか。
心の疲れなのか。
胃腸の疲れなのか。
季節の疲れなのか。
分けてみるだけで、少し見え方が変わります。
疲れている自分を責めるより、疲れている自分に耳を澄ます。
そこから、回復の入口が見えてきます。
今日できることは、小さくていい
疲れが抜けない日は、何かをしようとしなくてもいい。
完璧な休息を目指さなくていい。
一気に元気になろうとしなくていい。
今日できることは、小さくていい。
温かいものを少し飲む。
お腹を冷やさない。
予定をひとつ減らす。
早めに横になる。
深呼吸をしようと頑張るのではなく、息を少し吐いてみる。
画面を見る時間を少し減らす。
食べすぎない。
無理に人に合わせない。
今日は動けない日なんだなと認める。
それくらいでいい。
回復は、劇的に起こることはありません。
少しずつ戻る。
少しずつ呼吸が深くなる。
少しずつ胃腸が落ち着く。
少しずつ眠れるようになる。
少しずつ頭の中が静かになる。
その小さな戻りを、ちゃんと見てあげる。
できなかったことより、少し戻れたことを見る。
ととのえるとは、戻ること。
戻るのを待つこと。
何もしない方が、休むことになり、回復を促します。
今日の小さな問い
最後に、今日の小さな問いを置いておきます。
休んでも疲れが抜けない自分を、責めていないでしょうか。
その疲れは、体の疲れでしょうか。
頭の疲れでしょうか。
胃腸の疲れでしょうか。
心の疲れでしょうか。
季節の疲れでしょうか。
本当は、何を少し減らしたいのでしょうか。
今日、自分に許してあげられる小さな休み方は何でしょうか。
全部に答えようとしなくていいです。
ひとつだけでもいい。
回復の途中にいる体の声を聴くための問いです。
休んでも疲れが抜けない日は、自分を責めない
休んでも疲れが抜けない日は、自分を責めなくていい。
それは、怠けているからではありません。
弱いからでもありません。
体が、まだ回復の途中にいるだけです。
疲れが深かった。
暑さに適応していた。
胃腸が疲れていた。
頭が休めていなかった。
気づかいが続いていた。
考えすぎていた。
緊張が抜けきっていなかった。
そういうことが、いくつも重なっているのかもしれません。
休んだのに疲れている自分を、責めるのではなく、聴いてみる。
体は、何を知らせてくれているのか。
何を減らしたいのか。
何を少しゆるめたいのか。
どこに余白が必要なのか。
回復は、すぐに完了しなくてもいい。
戻っている途中でいい。
今日の自分が、まだ疲れているなら、
まだ疲れている自分として、少しやさしく過ごしてみる。
休んでも疲れが抜けない日は、自分を責めない。
それだけで、体は少し安心できます。
ととのえ職人
五木田穣
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