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雨上がりのように、少しずつ戻ればいい

ハイサイ。
ととのえ職人、五木田穣ごきたゆたかです。

このnoteでは、心と体と思考のズレをやさしくととのえる話を、日々書いています。

6月が始まりました。

昨日は、
「6月のはじまりに、少し呼吸を戻す」
という記事を書きました。

満たそうとする前に、余白をつくる。

新しい月になったからといって、
急いで、予定を詰めなくていい。
急いで、自分を立て直さなくていい。
急いで、整った自分になろうとしなくていい。

まずは、
少し呼吸を戻す。

そんな話でした。

今日は、その続きのような記事です。

6月に入ったからといって、
すぐに元気にならなくてもいい。

雨上がりのように、
少しずつ戻ればいい。

そんな話を書いてみようと思います。



雨が上がっても、すぐには乾かない

雨が上がったあとは、
空が少しずつ明るくなっていきます。

雲の切れ間から光が差し、
風が動き、
外の空気が、少し軽くなる。
鳥の声が聞こえてくる。
濡れていた道に、光が反射する。

雨が止んだ。

でも、地面はまだ濡れています。

草も、葉も、壁も、空気も、
まだ湿り気を含んでいます。

洗濯物も、すぐには乾きません。

部屋の中にも、
どこか湿った空気が残っています。

雨が上がったからといって、
すぐに全部が乾くわけではありません。

それと同じように、
心や体も、
何かが終わったからといって、
すぐに軽くなるわけではありません。

月が変わった。
予定が終わった。
ひと区切りついた。
少し休んだ。
眠れた。
泣いた。
言葉にできた。
気づけた。

それでも、
すぐに元通りになるとは限りません。

まだ少し重い。
まだ少しぼんやりする。
まだ心が追いついていない。
まだ体が湿った空気を含んでいるような感じがする。

それは、雨上がりの途中にいるということです。


すぐに切り替えられなくてもいい

私たちは、
何かが終わると、
すぐに切り替えようとします。

もう6月だから。
もう休んだから。
もう気づいたから。
もうわかったから。
もう前を向かなきゃ。
もう元気にならなきゃ。

そうやって、
心や体に対して、
少し早すぎる切り替えを求めてしまいがちです。

でも、
体には、体の速度があります。

心には、心の速度があります。

思考は先に進めても、
体や心は、まだその場所に残っていたりする。

頭では、
「もう大丈夫」と思っている。

でも、体はまだ少し重い。

頭では、
「切り替えよう」としている。

でも、心はまだ少し静かにしていたい。

頭では、
「次に進まなきゃ」と考えている。

でも、呼吸はまだ浅い。

こういう時、
無理に切り替えようとすると、
心と体と思考が、どんどんズレていきます。

だから、
すぐに切り替えられなくてもいい。

すぐに元気にならなくてもいい。

すぐに整わなくてもいい。

雨上がりの地面が、
少しずつ乾いていくように。

自分も、
少しずつ戻ればいいのです。


戻る途中の自分を責めない

一番苦しくなるのは、
戻っている途中の自分を責めてしまう時です。

「まだこんなに重いのか」
「まだ切り替えられないのか」
「まだ前向きになれないのか」
「まだ整っていないのか」
「また同じところに戻っているのか」

そうやって、
戻る途中の自分に、
思考が厳しい言葉を向けてしまう。

でも、まだ戻っている途中なんです。

雨が上がったあと、
地面が乾いていくには時間がかかります。

土の中の水が、少しずつ引いていく。
葉についた水滴が、少しずつ落ちていく。
空気の湿り気が、少しずつ抜けていく。

そこには、
目には見えにくい変化があります。

心や体も同じです。

昨日より、少し呼吸が深くなった。
朝、少しだけ起きやすかった。
昨日より、自分を責める言葉が少なかった。
少しだけ、外の空気を感じられた。
少しだけ、何かを減らせた。
少しだけ、眠れた。
少しだけ、人に合わせすぎないでいられた。

それくらいの変化は、
とても小さく見えます。

でも、
それはちゃんと戻っているサインです。

大きく変わっていなくても、
少し戻っている。
少しずつ、戻っている。

そこに気づけると、
自分への見方が少しやさしくなります。


元通りではなく、今の自分に戻る

「戻る」という言葉を使うと、
以前の自分に戻ることのように感じるかもしれません。

でも、私が言う「戻る」は、
前と同じ自分に戻ることでも、
何もなかった状態に戻すことでもありません。

「戻る」というのは、
今の自分に合う場所へ帰ってくること
です。

以前より、体力が落ちているかもしれない。
以前より、敏感になっているかもしれない。
以前より、無理がきかなくなっているかもしれない。
以前より、少し休むことが必要になっているかもしれない。

それは、それでいいのです。

この世は諸行無常であり、
ずっと同じということはありません。

今の自分には、
今の自分に合う力加減があります。

昔と同じペースでなくてもいい。
昨日と同じ元気さでなくてもいい。
誰かと同じ進み方でなくてもいい。

戻るとは、
昔の自分に追いつくことではなく、
今の自分の呼吸に合う場所へ帰ってくること。

その感覚を、
大切にしてもらいたいと思っています。


少しずつ戻るためにできること

雨上がりのように、
少しずつ戻る。

そのために、
大きなことはしなくてもいい。

たとえば、
朝、窓を少し開ける。

外の空気を吸う。

まだ湿っている空気を、
そのまま感じる。

深呼吸を一回だけする。

水を飲む。

いつもより少しゆっくり歩く。

予定をひとつ減らす。

すぐに答えを出そうとしない。

スマホを見る時間を少し減らす。

部屋の中に、少し風を通す。

お茶を飲む。

雨上がりの道を、少しだけ眺める。

そんな小さなことでいい。

大切なのは、
自分を無理に戻そうとしないことです。

戻すのではなく、
戻ってくる余地をつくる。

急かすのではなく、
少し待つ。

動かすのではなく、
動き出せるだけの余白をつくる。

そうすると、
体や心は、
自分の速度で少しずつ、自然と戻ってきます。


戻れない日もある

もちろん、
少しずつ戻ればいいと言っても、
戻れない日もあります。

朝から体が重い。
雨が続いている。
眠りが浅い。
気持ちが沈む。
頭がぼんやりする。
やる気が出ない。
何もしたくない。

そんな日もあります。

そんな日は、
無理に戻ろうとしなくていい。

戻れない日には、
戻れない日の過ごし方があります。

今日は、何もしない。
今日は、深く考えない。
今日は、少し早く寝る。
今日は、最低限だけにする。
今日は、自分を責めない。

それも、
ととのえることの一部です。

戻れない日を、
失敗にしなくていい。

戻れない日も、
自分の状態を知る日です。

「今日は、戻れない日なんだな」

と、受け止めれば、
心の負担は少し軽くなります。


雨上がりの光は、少しずつ入ってくる

雨上がりの光は、
一気に世界を明るくするわけではありません。

少しずつです。

雲の間から、
細く入ってくる。

濡れた道に、
静かに反射する。

葉の先の水滴に、
小さく光る。

空気の中に残る湿り気を、
ゆっくり照らしていく。

人も、同じです。

急に明るくならなくていい。

急に前向きにならなくていい。

急に整った自分にならなくていい。

少しずつでいい。

ほんの少し、
呼吸が戻る。

ほんの少し、
体がゆるむ。

ほんの少し、
自分を責める声が小さくなる。

ほんの少し、
今日を過ごしてみようと思える。

そのくらいの光で、十分です。


6月は、少しずつ戻る月にしてもいい

6月は、
湿度が高く、
雨が多く、
体も心も、少し重くなりやすい季節です。

だからこそ、
一気に整える月にしなくていい。

一気に頑張る月にしなくていい。

一気に取り戻す月にしなくていい。

少しずつ戻る月にしていい。

呼吸を戻す。
余白を戻す。
体の感覚を戻す。
自分の速度を戻す。
暮らしの静けさを戻す。
無理をしない力加減に戻す。

全部を一度に戻そうとしなくていい。

ひとつずつでいい。

雨上がりのように、
少しずつ、乾いていく。
少しずつ、光が入る。
少しずつ、風が通る。
少しずつ、自分の感覚が戻ってくる。

そんな1ヶ月を過ごした先に、
明るい真夏が待っています。


少しずつ戻ればいい

今、まだ重たい人へ。

6月になっても’、
まだ切り替えられていない人へ。

5月の疲れを、
まだ少し持ち越している人へ。

新しい月になっても、
思ったほど前向きになれていない人へ。

大丈夫です。

すぐに戻らなくていい。

すぐに元気にならなくていい。

すぐに整わなくていい。

雨上がりのように、
少しずつ戻ればいい。

濡れた地面が、
少しずつ乾いていくように。

湿った空気に、
少しずつ風が通るように。

雲の切れ間から、
少しずつ光が入るように。

自分の呼吸も、
少しずつ戻ってくればいい。

今日できることが、
ほんの少しだったとしても。

今日戻れた感覚が、
ほんの一瞬だったとしても。

それは、
ちゃんと戻る途中です。

急がなくていい。

責めなくていい。

6月は、
少しずつ自分に戻っていくところから、
始めていきましょう。

ととのえ職人
五木田穣


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