結婚=ゴールじゃなかった。もう「何者か」にならなくてもいい、50歳からの私らしい人生。
◾️「普通の女の子に戻りたい!」
……とは、昭和のアイドル・キャンディーズの有名な引退宣言ですが。
12年間のカフェ経営の後半、私には本気でそう叫びたくなる夜がありました。
開業したことを後悔はしていないけれど、経済的・精神的な大変さと、それでもこの生き方を辞められない自分の狭間で、苦しい思いをしていたから。
普通に正社員として長く働くことができる「普通の女子」だったらどんなに良かったか…というところからの、「普通の女の子に戻りたい!」だったのです。
でも、時々襲うそんな気持ちを除けば、基本的に常にやりたいことがあって、お客様や仲間に囲まれていて、大変ながらも間違いなく充実した日々でした。
そんな私が、お店を手放し、婚活を経て50歳で結婚。
住む場所も環境もガラッと変わり、私はようやく「普通の女の子(という年齢ではありませんが笑)」に戻れたような気がしていました。
しかし。そこで私を待っていたのは、想像していたのとは少し違う感情でした。
■ 訪れたのは、幸せと「何もない自分」への虚無感
時々喧嘩をしたとしても、気の合う夫と穏やかに暮らす日々。それは間違いなく幸せでした。
それなのに、私の心の中には何とも言えない「物足りなさ」がポッカリと口を開けていたのです。
元々私は、家事も好きとは言えないし、主婦業に向いていないタイプ。
カフェ店主という肩書きも、会いに来てくれるお客様も、常に追われていた目標もなくなった私。
フリーランスの仕事(婚活サポート)だって、本業にできるほど稼げているわけじゃない。
「結局私には何もないんじゃないか」
そんな風に自信をなくし、虚無感と罪悪感に苛まれ、仕事がなかなか決まらなかった時期には、半うつ状態にまで陥ってしまいました。
ちょうど更年期に差し掛かり、体の老化をリアルに感じるようになった時期でもありました。
「老後」がすぐそこに見えてきて、将来への漠然とした不安が押し寄せてくる。
毎日が日曜日になったような穏やかな生活の中で、私は完全に自分の「居場所」を見失っていました。
■ 結婚=ハッピーエンド、ではない
世間一般の「結婚=ゴール(幸せ)」という方程式は、幻想です。
もちろんパートナーの存在は心強いし、日々の穏やかな生活には感謝しています。でも、環境が変わってパートナーと一緒にいれば、自動的に幸せになれるわけじゃない。
結婚しても、経済的に心配がなくても、手放しで「ハッピー!!」になるわけじゃないんだな。
こんな気持ちになる場合もあるんだな、と痛感。
そんな半うつ状態でもがく中で、私はふと、かつて人生の「どん底」でもがいていた頃のことを思い出していました。
※参考記事(どん底編より)
あの時、這い上がるためのヒントを求めて、すがるように読み漁った本やブログの中で出会ったある言葉。
「自分を幸せにできるのは、自分しかいない」
実はこれ、どん底から這い上がっていく過程で「本当にその通りだな」と、私自身が痛感していたはずの真実だったんです。
でも、「結婚」という新しいステージに立ったことで、私は無意識のうちに「これからは環境やパートナーが私を幸せにしてくれるはず」と、どこかで勘違いしてしまっていたのかもしれません。
「あぁ、そうだった。結局、私を幸せにできるのは私しかいないんだよね」
波乱万丈な日々から降りて、立ち止まり、苦しんだからこそ。
かつて自分の胸に刻んだその言葉の本当の重みに、私は50歳を過ぎて改めて気づかされたのです。
■ 今もまだ模索中の「私」からのメッセージ
「自分を幸せにできるのは、自分しかいない」
その真実を思い出した私が、今、日常の中で意識してやっているのは、すごくシンプルなことです。
それは、「自分で自分の機嫌を取る」こと。
少しでも自分が幸せな気分になることを選んであげる。
私の場合は、大好きな「カフェでの1人時間」が何より大切です。
かつては提供する側(店主)として必死に切り盛りしていたカフェという空間で、今は美味しいコーヒーを飲みながら、ゆっくりと自分を甘やかす。
そして、ノートを開いて「これから何をしていこうかな?」と、未来の自分にワクワクする時間を持つこと。
そうやって自分の心に栄養をあげていると、不思議と前を向く活力が湧いてくるんです。
50代。体力は落ちるし、中年太りになるし、見た目も劣化する。心は揺らぐし、若い頃に思い描いていたような「素敵な大人」には程遠いかもしれません。
婚活カウンセラーとして仕事を始めて、以前よりは「見失った居場所」は取り戻せるようになったけれど、正直に言えば、今もまだ、「これだ!」という明確な目標は見つかっておらず、いろいろと模索中の状態です。
でも、それでもいいと思っています。
「何もない」と落ち込んだ日々があったからこそ、こうして今、等身大の自分をnoteに綴ってみようと思えた。
カフェのカウンターから見た景色も最高だったけれど、50代の「何者でもない私」として見るこれからの景色も、きっと悪くない。
もう、何者かになろうとしなくてもいいし、みんなに賞賛される結果を残そうとしなくてもいい。
でも、「何者か」になったっていい。
他人と比べることなく、他者の承認を求めることなく、「私らしい幸せな人生」を、これからゆっくり創っていこうと思います。
願わくば、その中で、誰かの幸せに少しでも貢献できたら嬉しいです。
同世代の女性のみなさん、いろいろ悩みもあるかもしれないけど、人生の後半、まだまだ楽しんでいきましょう!!
