パーソナル編集者®を卒業します。1年利用して気づいた、記事を「読まれる」よりも大切なこと
早いもので、パーソナル編集者®を利用しはじめてから、1年がたちました。
パーソナル編集者®とは、担当編集者が、noteをはじめとする個人の発信をサポートしてくれるサービスです。
「こうしたらもっと記事が読まれるようになるんじゃない?」というアドバイスはもちろん、ブランディングの仕方やキャリア相談など、幅広く対応してくれます。
そんなパーソナル編集者®を、今月で卒業することにしました。
「今の私なら、がっつり伴走してもらわなくても、自分自身の力で新しいステージを楽しめるのではないか」と思えるようになったからです。
「もっと自分に合った方法でnoteをつづけたい」
「あわよくば、noteで収益化できたらいいな」
という理由でお願いしてから1年がたった今、あの頃の私には想像もできなかった景色が広がっています。
これまで、初回セッション、そして半年の節目にも、その時々の素直な気持ちを記録してきました。
👇初回セッションの感想
👇半年の振り返り
そこで今回も、卒業という大きな節目に、この1年で私に起こったうれしい変化を、お世話になった担当編集者である渋谷祥平さんへの感謝を込めて、つづってみようと思います。
読まれることよりも「書きたい」気持ちを大切にしたい
6年間フリーライターとして活動している私ですが、今後はエッセイに力を入れたい。そんな気持ちから、本気でnoteの「創作大賞」に挑みました。
自分の内面を深掘りすることに、かなり苦戦しました。自身が抱えてきた生きづらさの原因につながるエピソードを題材として選んだところ、脳内はまるで、エッセイ中にも登場する「焦がしてしまった角煮」のよう。
そんな私に、担当編集者である渋谷さんは以下のフィードバックをくれました。

今までnoteに書いた記事を添削してもらうことはなかったので、そこまで気にしていなかったのだけれど、振り返ってみたら他にも憎しみがあふれすぎているエッセイがあるんじゃないかと反省……。人に読まれるために書くことのむずかしさを痛感しました。
感情を爆発させるのではなく、そのときの状況をていねいに描写する方法を渋谷さんから教わり、私なりに真剣に向き合ったものの、入賞は叶いませんでした。
創作大賞の受賞者のなかに、note仲間やパーソナル編集者®の他の受講生の名前が入っているのを見たときは、ただただ悔しかった。素直に喜べない自分を情けなく感じる一方で、「悔しいと思えるくらいちゃんと向き合えたんだ」という、うれしさがあったのも確かでした。
創作大賞をきっかけに、「読まれること」を優先してエッセイを書いて思ったのは、私は「書きたい」気持ちを一番大切にしたいということ。
多くの人に読まれなくてもいい。賞をもらえなくてもいい。私が今書きたいことを今書ける言葉で残したい。そう気づけたことは、大きな収穫だったと思っています。
母親とちょうどいい距離感を保てるようになった
創作大賞にエントリーしたこのエッセイをきっかけに、当時について母親と話せたことも、私にとっては大きな変化でした。
実は、母とはずっと、ぎくしゃくした関係がつづいていました。私が子どものころから何でも先回りして口を出す、おせっかいなところがある彼女に対し、窮屈さを感じていたんです。
思い通りにいかないと「こんなにあなたのことを思ってしてあげたのに」と言われることも多く、自分の生きづらさを母のせいにして生きてきたように思います。
そんな背景もあって、家庭環境に対する複雑な感情をエッセイにつづることは、勇気のいる決断でした。
そんな私のことを気にかけてくれたのか、渋谷さんは「このエピソード、お母さんはどう思っていたんでしょうか?機会があれば本人に聞いてみてはどうでしょう」と提案してくれたのです。「今のなほさんなら大丈夫」。そう背中を押してもらった気がしました。
そして、ある日実家で晩ごはんを食べることになったついでに、ちょっとだけ緊張しながら「昔さ、角煮を焦がして泣いていたよね。覚えてる?」と母に尋ねてみました。
すると、まず「なんでそんなこと覚えているの?」と驚かれて。本題である、母が泣いていた理由を聞いてみると、「いいお肉を買って、手間暇かけて作ったのに失敗しちゃったから」という、シンプルなものでした。
……あれ?思ってたんと違う。
私がエッセイのなかで想像していたのは、以下のような背景でした。
お正月に親戚をもてなすための料理である角煮を焦がしてしまった母。祖母に責められるのは、当時子どもだった私でも容易に想像できた。
料理の失敗が引き金となり、日々蓄積されてきた我慢が爆発したのだろう。母は本気で泣いていた。
答え合わせをしようと思ったら、想像していたのと違う答えが返ってきたことで、「母と私は親子であっても別々の人間なんだ」と、いい意味で割り切れるようになったのです。
今は、多少母からチクリとする言葉を言われても、そこまでショックを受けることはありません。書くことを通じて、母と話すきっかけをくれた渋谷さんに感謝しています。
今の私にはZINEが一番合っていると気づけた
創作大賞を通して気づいた「私は読まれることよりも、そのとき書きたいことを優先したい」という気持ち。そんな私にぴたっとハマったのが「ZINE(個人誌)」作りでした。

パーソナル編集者®のオンラインセッション中、渋谷さんに「なほさん、ZINEの話をしているとき、いい顔をしてますね。創作大賞の話をしているときとは全然違う(笑)」と言われるくらい、私はZINEに惚れ込んでいるようです。
そして「ZINE関連イベント後はぜひレポを書きましょう!」というご提案もいただきました。
はじめてのレポ記事を投稿するにあたり、公開のタイミングについて、以下のように渋谷さんに質問。

渋谷さんからの返事はこちら。

渋谷さん、穏やかそうに見えて意外とスパルタ……と一瞬戸惑う。
でも、実際書いてみると、思っていたより大変じゃないんですよね。イベント直後のほうが余韻が冷めていないので、その勢いで執筆できるというか。「書かなきゃ」より「書いて残したい」気持ちのが大きいのかもしれません。
現在も、イベント後は翌日中に感想noteを投稿できています(今のところは)。
👇直近のイベントレポ(ちゃんと翌日に公開したぞー。ドヤ)
「書くことを休む」という選択もできた
この1年のなかで、執筆を休んだ時期もありました。
8月にパーソナル編集者®の休会制度を利用し、一度書くことから離れて充電することにしたのです。
「健やかに書きつづけるために、一度お休みしたい」という私の決断を、渋谷さんは「今は充電が必要な時期ですね。ゆっくり休んでください」と快く承諾してくれました。
驚いたことに、書くことを休んだ途端、無性に本を読みたくなったのです。江國香織さんのエッセイ集『とるにたらないもの』や、サン=テグジュペリの名作『星の王子さま』などを、乾いたスポンジが水を吸い込むようにむさぼり読みました。
休んだことで、自分自身の感情をじっくり観察できるようになり、「3行日記」もはじめました。これは、誰かに読んでもらうための「執筆」とは違う、自分だけのつぶやきみたいなもの。
以前なら「とにかく何か記事を投稿しなくちゃ」と焦りを感じたはずですが、「表に立つ文章を書かなくても、今はただ、肩の力を抜いて楽しめばいいんだ」と受け入れられるようになりました。
「休むこと」も創作の一部。そう思えるようになったのは、私にとって大きな変化でした。
ライター以外の活動に挑戦できた
1年前、「ライターとしてお仕事を増やさなきゃ」と焦っていた私が、今では講師として、noteの書き方についてのワークショップを毎月開催しています。

また、初めてのZINE制作をサポートする、自身のサービスも立ち上げました。
もともと「なるべく人と関わりたくない」という理由から、自宅でできるライターを選んだこともあって、書く以外の仕事は視野にありませんでした。
でも、渋谷さんに「なほさんは、人が好きなんですね」と言われたことで、「私は人と関わるのが苦手だと、決めつけているだけなのかもしれない」と気づくことができ、新しい働き方に挑戦する勇気がわいたのです。
今私が目指しているのは、自分の経験をもとに、誰かの第一歩を応援すること。渋谷さんのおかげで、新しい可能性に出会えました。
番外編|渋谷さんのいいところ

最後に、1年間伴走してくれた渋谷さんについて、私が特に「素敵だな」と感じているところをご紹介します。
絶対否定しない
渋谷さんは、いつも私の意思を一番に尊重してくれました。
セッション中「こんなテーマで書いてみたらどう?」「こういう方法もありますよ」と、たくさん提案してくれます。
でも、なかにはピンとこないことも。そんなとき、「なんか違う気がする」「それはしっくりこないかも……」と正直に伝えても、渋谷さんはいつも優しく受け止めてくれました。
渋谷さんに違和感を伝えることに慣れたおかげで、日常生活のなかでも「これはちょっと……」と断れるようになった気がします。
私の知らない私を見つけてくれる
もうひとつうれしかったのは、渋谷さんが「私の知らない私」をたくさん見つけてくれたことです。
自分が思っている私って、ほんの一部でしかないんですよね。なんなら勝手に「これは苦手」って決めつけて、可能性にふたをして世界を狭めてしまっていることもたくさんある。
けれど、セッションのなかで渋谷さんは、私以上に私の良いところを見つけてくれて、都度言葉で伝えてくれました。

渋谷さんから「いいですねー!」というポジティブなリアクションをたくさんもらったおかげで、「もしかしたら、こんなこともできるかもしれない」と自信をもてるようになったんです。
今、私の目の前に広がる世界は、とても広くて明るい。書くことにとどまらず、もっともっといろんなことに挑戦してみたいという前向きな気持ちでいっぱいです。
渋谷さん、1年間本当にありがとうございました。
この1年で、書くこと以上に、自分との付き合い方がうまくなった気がします。
パーソナル編集者®を卒業しても、そのときの私が心地よい方法で、健やかに書きつづけたいと思います。そしてこれからも、軽やかに変化していけたらいいな。
👇パーソナル編集者®、2月の受講枠の募集がはじまっています。気になる方は、ぜひ詳細をチェックしてみてください。
年が明けまして、今から「パーソナル編集者」の2026年2月スタートの枠をオープンします。今年こそ書くことを頑張りたい人、編集者をつけてみませんか。日記やエッセイ、小説、ZINE、そして、書くことがまだ決まってない方も含め、お引き受けします。お問合せをお待ちしています〜 pic.twitter.com/SFvIZRCZnJ
— みずのけいすけ|goodbuff Inc. (@mikkemac) January 1, 2026
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