EasyReforge-Nextを公開しました(EasyReforgeのfork)
2026/4/25更新:「EasyReforgeからEasyReforge-Nextへの移行手順」の記事について追記しました。
2026/3/26更新:「Todo・課題」に協力者と英語化について追記しました
2026/3/26更新:「9.標準バッチの起動オプション変更」の修正について追記しました
私の記事でPV上位にあるのがA1111とEasyReforgeのインストール方法やエラーに関する記事です。
いずれも更新停止して長期間が経過しているのですが、これから画像生成を始めようとする人たちが、影響力のあるメディアやnoteに書かれた過去記事を読んで使おうとしてつまずくことが多いのだと感じます。
EasyReforgeは、reForgeでお手軽に画像生成するためのZuntan03氏推奨のお試し環境です。バッチを実行するだけで、Git, Pythonといった前提環境、便利な拡張機能、人気のモデル類などが自動で構築、導入される便利なツールです。
私自身はメイン環境として使ったことはありませんが、お試し環境としてインストールし、有用な拡張機能やモデル類とその使い方を知ることができ大変参考にさせてもらいました。ダウンロードされるAdetailerやCNのモデルが豊富で、いつか利用するかもと思いつつメイン環境へコピーするのが面倒で今もインストールしたままになっています。
しかし2025/9/21を最後に更新が停止され、2025/12/17以降は新規インストールで複数のエラーが発生するようになり、お手軽にお試しできる環境ではなくなっています。
またreForge本体と拡張機能のバージョンが、最も新しいものでも2025/4/1で固定され、古くなってしまっています。
EasyReforgeのfork(派生)として、これらの問題を解決した「EasyReforge-Next」を公開しましたので紹介します。
EasyReforge-Nextの公開場所
以下のGithubリポジトリで公開しています。
オリジナルのEasyReforgeからのスクリプト修正を減らすため、リポジトリ名はEasyReforge-NextではなくEasyReforgeのままとしました。
EasyReforge-Nextの開発方針
EasyReforgeとEasyReforge-Nextの最大の違いは、reForge本体と拡張機能のバージョンを固定するかどうかにあります。
EasyReforgeはreForge本体と拡張機能を特定のバージョンに固定するようになっています。そしてZuntan03氏が動作に問題ないと確認した場合のみアップデートし、問題が起きた場合にはダウングレードするというコントロールをしていました。
このコントロールが継続されていれば素晴らしかったのですが、個人の努力では限界があります。reForge本体については1年以上、拡張機能についても最も新しいものでも2025/4/1で固定され古くなってしまい、本家reForgeが対策済みの問題も反映されないままです。
EasyReforge-NextではreForge本体と拡張機能は最新版を使用し固定もしません。インストール後もユーザーは任意にアップデートすることができます(ユーザーの責任で)。EasyReforgeのように開発者がメンテできなくなり外部要因による不具合が出ても、本家reForgeや拡張機能の対策で改善されることを狙っています。
以下は開発者が頻繁にメンテできない場合を含めた前提で特徴を比較した表です。
$$
\begin{array}
{c|c|c}
\bf{項目} & \bf{EasyReforge} & \bf{EasyReforge-Next} \\
\hline
\text{方針} & \text{固定による安定} & \text{追随による進化} \\ \hline
\text{安定性・} & \text{基本的に高いが} & \text{アップデートにより} \\
\text{依存関係の} & \text{外部変化などに} & \text{失われる場合がある} \\
\text{破綻耐性} & \text{弱い場合がある} \\
\hline
\text{開発者への} & \text{高い} & \text{低い} \\
\text{依存度・負担}\\
\hline
\text{ユーザー自由度} & \text{低い} & \text{高い} \\
\hline
\text{トレンド対応} & \text{弱い} & \text{強い} \\
\hline
\text{導入の容易さ} & \text{簡単?} & \text{簡単} \\
\hline
\text{トラブル対応} & \text{簡単~普通} & \text{普通~難しい} \\
\hline
\text{対象ユーザー} & \text{初心者?} & \text{初心者~中級者} \\
\end{array}
$$
EasyReforgeは本来は初心者向けですが、現在は新規導入に問題があるためそう言えなくなっていると思います。
一方でEasyReforge-Nextは新規導入の問題は解決していますが、ユーザー自由度が高いためトラブルの切り分けが必要であり、ある程度自分で対応できる人向けです。この表で分類するとStability Matrixも同じになります。正直に言って「だったらStability Matrixでいいじゃん」と思います(私はStability Matrix推しです)。
EasyReforgeからの変更点
GithubリポジトリのREADMEにも記載していますが、EasyReforgeとは以下の違いがあります。
新規インストール後に起動しない問題への対策
reForge本体と拡張機能を最新にアップデート、バージョン固定なし
Portable Gitを2.48.1から2.53.0.2にアップデート
Python (venv) を3.10.6から3.10.11にアップデート
PyTorchを2.7.1から2.9.1にアップデート, Triton, Sageattentionもそれに対応するものにアップデート
拡張機能WD14 TaggerをBocchi-Chan2023版から67372a版に変更
拡張機能を追加
sd-webui-prompt-all-in-one
model-keyword
sd-webui-cutoff
sd-webui-enable-checker
Spectrumを追加
標準バッチの起動オプション変更
ControlNet Preprocessorの削除
inpaint_only_noobai_xl+lama
inpaint_only_noobai_xl
ローカル LLM チャット (llama.cpp) の削除
A1111, Forge等の不要と思われる機能やファイルの削除
順番に解説します。
EasyReforgeからの変更点の解説
1.新規インストール後に起動しない問題への対策
EasyReforgeは新規インストールとその後の初回起動時に外部からライブラリやモデルをダウンロードしますが、外部環境の変化により2つのエラーが発生するようになっています。
本家reForgeでは対策済みなのですが、EasyReforgeは古いバージョンで固定しているため本家の対策が反映されません。
EasyReforge-Nextは最新版の本家reForgeを使うため問題が起きなくなっています。今後同様の問題が発生しても、本家が対策すればEasyReforge-Nextにも反映されるはずです。
2.reForge本体と拡張機能を最新にアップデート、バージョン固定なし
EasyReforgeで使用しているreForgeは2025/3/9更新のバージョン(19395bf)に固定されていますが、EasyReforge-Nextでは固定がありませんので、記事執筆時点では2026/3/12更新のバージョンがインストールされますし、ユーザーが自由にアップデートできます。
拡張機能については以下のとおりです。

3.Portable Gitを2.48.1から2.53.0.2にアップデート
記載のとおりです。
4.Python (venv) を3.10.6から3.10.11にアップデート
3.10.11はPython公式から提供されるWindowsバイナリの3.10系最終バージョンです。
ちなみに3.10.6はA1111が指定するバージョンで、本家reForge自体は3.10~3.13をサポートしています。しかし私が普段利用している環境が3.10であり、3.12固有の問題を経験したこともあるため3.10を採用しました。
5.PyTorchを2.7.1から2.9.1にアップデート, Triton, Sageattentionもそれに対応するものにアップデート
PyTorch自体はStable版2.11.0が最新で、cu128版だけでなくcu130版もリリースされています。しかし本家reForgeがインストールするバージョンが2.9.1+cu128のためそれに合わせました。
Triton, SageattentionもPyTorchのバージョンに合わせてそれぞれv3.5.1.post24, v2.2.0.post4にアップデートしています。
6.拡張機能WD14 TaggerをBocchi-Chan2023版から67372a版に変更
EasyReforgeはBocchi-Chan2023版にパッチ(修正コード)を当ててEVA02-Large Tagger v3を使用できるようにしています。
EasyReforge-Nextはパッチを当てなくてもよいよう、単体でEVA02-Large Tagger v3対応している67372a版に変更しました。
7.拡張機能を追加
私が使用している4つの拡張機能を追加しました。
詳細はリンク先をご確認ください。
sd-webui-prompt-all-in-one
https://github.com/Physton/sd-webui-prompt-all-in-one
プロンプト入力を効率化、支援してくれる機能です。sd-webui-cutoff
https://github.com/hnmr293/sd-webui-cutoff
髪、瞳、装飾などに色を指定した場合に、他の部分への色移りを抑制してくれる機能です。sd-webui-enable-checker
https://github.com/shirayu/sd-webui-enable-checker
拡張機能などの「タブ」が有効になっている場合に、背景色を付けて分かりやすくしてくれる機能です。model-keyword
https://github.com/mix1009/model-keyword
現在のa1111-sd-webui-tagcompleteは、これがないと起動時にメッセージを出力するので入れてあります。必要なければ無効にしてよいかもしれません(a1111-sd-webui-tagcompleteのREADMEにもそのように記載されています)。
8.Spectrumを追加
Spectrumは画質劣化と画像変化を最小に抑えながら画像生成や動画生成の生成時間を約30%削減できる予測技術です。
本家reForgeには実装されていませんが、EasyReforge-NextではForge Neoで実装されているSpectrum Integrated (sd_forge_spectrum) を追加しています。
詳細は以下の記事をご覧ください
ただし記事に記載してあるとおり、EasyReforgeが推すDMD2等ステップ削減系の高速化Loraとは併用しても無意味です。いずれかを単独で使ってください。
9.標準バッチの起動オプション変更
sageattentionは画像生成の生成時間を約10%削減できる最適化技術です。
Forge NeoやComfyUIではsageattentionを使うことが当たり前になっていますが、EasyReforgeではReforge_Fast.batという起動バッチを使わなければならず、知らない人が多いようです。
EasyReforge-Nextでは標準のReforge.batに "--use-sage-attention" を追加し、意識しなくても有効になるようにしました。他にも標準的と思われるオプションを追加しました。
Reforge_Fast.batには、計算精度を低くして生成時間をさらに約10%削減できる "--allow-fp16-accumulation" を追加しました。
2026/3/26追記:
環境によってはsageattention有効時に黒画像しか生成されないという報告があったため、Reforge.bat の起動オプションを削除しました。sageattentionを有効にしたい場合は Reforge_Fast.bat を使用するか、 起動方法を参考に、ご自身で起動バッチを作成して使用してください。
10.ControlNet Preprocessorの削除
EasyReforgeでは本家reForgeのソースコードにパッチを当てることで、(無理やり)以下のControlNet Preprocessorを使えるようにしています。
inpaint_only_noobai_xl+lama
inpaint_only_noobai_xl
inpaint_noobai_xl(最新の本家reForgeでは利用可)
本家ソースコードへのパッチは保守性の低下に繋がるため、EasyReforge-Nextでは削除しました。ただしinpaint_noobai_xlについては最新の本家reForgeの更新により使えるようになっています。
11.ローカル LLM チャット (llama.cpp) の削除
初心者向けとしてはLM StudioやOllamaを使うほうが一般的であり、個人的にメンテしたくないため削除しました。
12.A1111, Forge等の不要と思われる機能やファイルの削除
意図はあるようなのですが、私から見て現在では不要と思われるファイルやコードを削除しました。
EasyReforgeから変わらない部分
モデル類やサンプル類とそれらのダウンロードバッチ、reForge本体の設定・スタイル・プリセット等の追加と変更は、EasyReforgeから変えてません。同様に楽しむことができます。
EasyReforgeからのアップデートや移行について
現時点ではEasyReforgeからのアップデートや移行はサポートしていません。
移行支援バッチを実装することも考えましたが、そもそもForge、reForge、Forge NeoもA1111からの移行手段を提供していないのでそういうものだということです。
移行手順については解説記事を書くつもりです。
2026/4/25追記:
EasyReforgeからEasyReforge-Nextへの移行手順の記事を書きました。
Todo・課題
アップデートによる不具合発生時にダウングレードするバッチがない、手順が明確でない
これは早めに何とかします。Spectrum用スタイルの追加
DMD2用のスタイルばかりなので、Spectrum用のスタイルも追加したほうがよい気がしてます。協力者の募集
資金提供という意味ではないです。今後の盛り上がり次第ですが、IssuesやFeature Requestが増えて私だけでは対応が困難になった場合は、メンテナーやコントリビューターとして協力していただける人がいればと思います。Githubページの英語化
オリジナルのEasyReforgeもそうですが、利用者や協力者を増やすために英語化することを考えています。
まとめ
EasyReforgeのインストールに困っている人が多そうなので、別方針のforkを作りました。
使ってみたご意見やご感想をいただけるとうれしいです。
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