ホワイトボードを超えていく~ポジション表のデジタル化編 vol.3~
※上記は前回までの記事です。
前書き
ポジション表をデジタル化し、休憩中の自動判定まで実装してきた弊社(関屋リゾート)のポジション表アプリ。
実装することと、それが現場に定着することはまったく別の話です。 実際にタッチパネルディスプレイを事務所に設置しました。
今回は、ホワイトボードからタッチパネルディスプレイへの移行で、現場運用が具体的にどう変わったのか。 良かった点、そして正直に言って弱い点を、ホテリエちゃんと一緒に整理していきます。
👩💼ホテリエちゃん 「コーギーマネージャー、ディスプレイを置いてからもう数週間経ちましたね。実際どうなんですか?ホワイトボードと比べて。」
🐾コーギーマネージャー 「うん、いい質問だね。現場に出して初めてわかったことがいくつもあるんだよ。今日はそれを正直に話していこう。」
💡良かった点①:Googleカレンダーとの“横並び”運用
🐾コーギーマネージャー 「これはね、運用して初めて『これは大きい』と気づいたことなんだ。」
タッチパネルディスプレイの画面では、ブラウザを分割してポジション表の横にGoogleカレンダーを表示しています。
何が便利なのか。
✅ 現時刻が赤線で示される → Googleカレンダーは現時刻に合わせて自動で赤線が引かれます。「あ、もうこの時間か」が一目でわかる。
✅ タスクの通知が鳴る → お客様の客室の飾り付け、花束の入れ込み、特別対応……。**ホテル現場には“絶対に忘れてはならないタスク”**がいくつもあります。これを事務所全員に通知してくれるのは想像以上に助かります。
✅ ミーティング招待で即時共有 → 現場用アカウントにミーティングや予定の招待を送れば、それだけで全員に共有されます。わざわざホワイトボードに書き込む必要がない。
✅ タスクの担当割もアカウント招待だけ → 個人の従業員アカウントに招待を送るだけで担当割完了。**「言った/言ってない」**が発生しません。
👩💼ホテリエちゃん 「ポジション表“だけ”をデジタル化したつもりが、事務所のタスク管理ごと変わってるんですね……。」
🐾コーギーマネージャー 「そうなんだ。ディスプレイは“ポジション表専用機”じゃなくて、**“事務所の情報ハブ”**になったんだよ。」
🔍 良かった点②:拡大縮小という“当たり前”の威力
ホワイトボードの前で申し送り(ミーティング)をしたことがある方ならわかると思います。
🐾コーギーマネージャー 「『ここのポジションがね……』って指さしても、後ろの従業員には絶対見えていないんだよね。」
ホワイトボードの弱点:
指している場所が遠目だとわからない
注意事項を話していても、視点が合っていない人には抜ける
そもそも文字が小さい
タッチパネルディスプレイなら、話したいポジションをピンチで拡大できる。
👩💼ホテリエちゃん 「あ、これ朝の申し送りで体感しました。全員が同じ場所を見てる状態って、当たり前のようでホワイトボードでは作れなかったんですね。」
🐾コーギーマネージャー 「申し送りの“伝わり残し”が減るのは、そのまま接客の質に直結するからね。」
⚡ 良かった点③:リアルタイム反映の安心感
これは前回のvol.2でご紹介した自動休憩判定とも繋がります。
休憩中の従業員の背景色の自動切替・点滅
離れた施設(テラス御堂原⇔ガレリア御堂原)への人員移動の即時反映
急なポジション変更も、マネージャーがクリックするだけで全員の画面に反映
🐾コーギーマネージャー 「ホワイトボードはアナログだから、更新するには誰かがそこまで歩いていって磁石を動かさなきゃいけない。これが地味に大きな差なんだ。」
👩💼ホテリエちゃん 「現場のスピードに、更新作業が追いつかないってことですよね。」
🐾コーギーマネージャー 「そう。“情報の鮮度”が、ホワイトボードとデジタルでは別物になる。」
🧯 良かった点④:転記というヒューマンエラーの温床を排除
これは見落とされがちですが、運用してわかった一番の安心感かもしれません。
ホワイトボード運用の場合の流れ:
マネージャーがシフトを作成
アシスタントマネージャーがそれを基にポジション表を作成
それをホワイトボードに転記する
この①→②→③の中で、何が起きるか。
❌ 名前の見間違いによる誤配置 ❌ 書き写しの抜け落ち ❌ 修正したのに古い情報が残る齟齬
デジタル化後はこうなりました:
✅ シフトデータをCSVでインポート
✅ アシスタントマネージャーがアプリ上で作ったポジション表がそのままディスプレイに表示
✅ 転記作業がゼロ
🐾コーギーマネージャー 「転記の工数がなくなるだけでも大きいけど、それ以上に**“ヒューマンエラーの発生源そのものが消える”**のが本当に大きいんだ。」
👩💼ホテリエちゃん 「誤配置って、お客様への対応漏れに直結しますもんね……。」
⚠️ 正直に言う、弱い点
もちろん良いことばかりではありません。 運用してわかった、デジタル化のデメリットも率直に書きます。
❌ ポジション表のサイズがディスプレイサイズに依存する → ホワイトボードのように「もう少し広げよう」が物理的にできない。表示領域の設計が事前に必要。
❌ 手書きほどの自由度はない → 「ここに矢印書きたい」「ちょっとメモ残したい」みたいな即興の書き込みはホワイトボードに軍配が上がります。
ただ——
🐾コーギーマネージャー 「運用してみると、このデメリットを覆して余りあるほどメリットが大きいんだよ。」
✍️ まとめ:伝達力こそが、お客様の体験価値を作る
デジタル化で何が一番変わったか。
それは——伝達力です。
🐾コーギーマネージャー 「『え、これ伝わってなかったの?』——これ、ホテル現場のトラブルでも一番起きやすいものなんだよ。」
👩💼ホテリエちゃん 「飾り付けの抜け、ポジション変更の伝達漏れ、休憩中の従業員に依頼を回しちゃう……。全部“伝わってなかった”が原因なんですね。」
🐾コーギーマネージャー 「そう。そして情報伝達の質は、そのままお客様の体験価値の向上に関わる。だからこそ、ポジション表のデジタル化は“便利になった”じゃなくて、“接客の質が上がった”と言える施策なんだ。」
🧭 vol.3のポイント
Googleカレンダー併用で、ポジション表は“事務所の情報ハブ”になる
拡大縮小・リアルタイム更新・転記レスが、現場の伝達力を飛躍的に引き上げる
ディスプレイのサイズ制約や手書きの自由度の喪失というデメリットを、伝達力の向上が大きく上回る
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