【Log.7-02】イケメン幽霊と本気の決闘(バトル)してみた
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~変人先輩と巻き込まれ俺の、受難な日々~
BLラブコメ×オカルト / 全3話完結*
前話のあらすじ:名前を得てパワーアップしたレイは、なぜか現代ファッションで街に馴染んでいた。 「待てない。今すぐ結ばれたい」と迫る幽霊に、先輩がブチ切れる!
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第2章:現代に降り立ったサムライ
数日後。
学園内が、妙な噂でざわめき始めた。
『ねえ、見た? めっちゃイケメンの彼』
『見たー! 先生でも生徒でもなさそうだけど、俳優かな?』
『とにかく顔つきが鋭くてクール! まるで現代に蘇った武士みたい!』
さらには、商店街の老人たちの間でも。
『おい、新しい指導員がいるって噂聞いたか?』
『身なりも言葉遣いも礼儀も完璧な若者じゃ』
『スナイパーみたいな鋭い眼光で、痺れたのう……』
……嫌な予感がする。
俺は重い足取りで部室の扉を開けた。
「ねえ、噂聞いた?」
「……聞きたくありません」
「学校に、謎のイケメンが出没するって話」
「それって……」
詩音がお茶を啜りながら、部屋の隅を顎でしゃくった。
そこには――。
「よう、悠斗。遅かったな」
コーチジャケットにTシャツ、ホワイトウォッシュのダメージジーンズ。長めの髪を後ろで無造作に束ねた、雑誌から抜け出てきたような「現代のイケメン」が座っていた。
「……レイ、さん?」
「うむ。待っていたぞ」
一般人と見分けがつかない。だが、その全身から放たれるオーラは、間違いなくあのストーカー幽霊だ。
「あいつ、名前を与えられたことでアイデンティティが確立して、霊力が爆上がりしたみたい。もはや実体化に近いわね」
「マジですか……これじゃ一般人に紛れて生活できるじゃないですか」
「しかも! 町内のジジババの間でもアイドル扱いだぞ!」
真白先輩が悔しそうに地団駄を踏んだ。
「この時代に、礼儀正しい完璧な若者がいるって噂になってやがる! くそっ、世論を味方につけようとは小賢しい!」
「てめえ! この場で祓ってやってもいいんだぞ!」
「ふん。生きてるくせにオツムは動いてないんだな。祓ったところで何の解決にもならん」
レイは涼しい顔で受け流す。完全にレイの方が精神年齢が上だ。
「ねえレイ。少しは協力してよ」
詩音が割って入った。
「あんたの言う『運命』が本当なら、悠斗くんが天寿を全うしてからでも遅くないでしょ? なぜ今すぐ連れて行こうとするの? 待てないの?あなたに時間なんて関係ないはず」
その問いに、レイの表情が曇った。
彼は静かに俯き、ぽつりと漏らした。
「……待てぬ」
「え?」
「我々は、ずっと引き裂かれてきたのだ。……その時代の、戦(いくさ)によって」
部室に沈黙が落ちた。
新撰組、特攻隊。彼の前世の姿が脳裏をよぎる。
「愛し合っても、時代が許さなかった。国のため、義のため、私は貴様を残して死にゆくしかなかった」
「レイ……」
「だから今! 戦のないこの平和な時代に生まれ直し、今度こそ結ばれる必要があるのだ! 猶予はない!」
レイが俺を見つめる。
その瞳は、凍えるような寒さの中で見つけた陽だまりのように、俺の心を芯から温め、そして鷲掴みにした。
――ズキン。
まただ。胸が痛い。数百年、時空を超えて一人の人間を想い続ける。そんな愛が、本当に存在するのか。
「……っ」
俺が顔を赤らめて俯くと、それを察知した先輩が「だああっ!」と大声を上げた。
「そんな勝手な道理が通るか! 生きていようが死んでいようが関係ない! 悠斗を連れて行くと言うのなら、まずは俺を倒してからだ!」
「ほお? また勝負と行くか? 猪武者よ」
「ちょ、二人とも! ここで暴れないで!」
一触即発の空気を、詩音がパン! と手を叩いて制した。
「分かったわ。そこまで言うなら、お互い正々堂々と勝負して決着をつけなさい。どっちが『本物の男』か、悠斗くんに証明して見せるのよ」
「証明……?」
「舞台は今週末の『豊穣祭』。そのステージで、互いの全てを出し切ってもらうわ!」
詩音がビシッと指を突きつけると、同時に俺に向かってウィンクを飛ばした。
……悪い顔だ。絶対楽しんでる。
(続く)
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因習村の生贄に選ばれたんだが〜相手が変人先輩(男)な件〜
