【Log.4-01】ミステリーは「未遂」がお好き~先輩が死亡フラグを秒速でへし折る件~[夏合宿編:前編]
📁〈 怪奇同好会へようこそ 〉📁
~変人先輩と巻き込まれ俺の、受難な日々~
BLラブコメ×オカルト / 4話完結
金田一もコナンも裸足で逃げ出す、「殺人フラグ」のバーゲンセール会場へようこそ! ミステリーの定番「嵐の山荘」に来たはずが、先輩のせいでただの「イチャラブ合宿」になりそうです。
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第1章:避暑地のペンションは「死亡フラグ」で満室です
「夏だ。合宿だ。そして――殺人事件(の予感)だ」
蝉時雨が降り注ぐ山奥の避暑地。
俺こと悠斗は、目の前にそびえ立つ古びた洋館――ペンション『霧幻館(むげんかん)』を見上げ、絶望的な溜息をついた。
「先輩。俺たち、『怪奇同好会』ですよね? なんで心霊スポットじゃなくて、いかにも『金田一』とか『コナン』が来そうなミステリー舞台に来てるんですか」
「甘いな、悠斗。こここそが、今夏最強の心霊スポットなのだよ」
隣でバカンス用のサングラスをかけた真白(ましろ)先輩が、無駄に良い歯を見せて笑った。
手には『避暑地で深める! 攻めと受けの夏休み100選』という怪しいガイドブックが握られている。
「このペンションは『嵐の山荘』シチュエーションに憧れたオーナーが建てたものの、本当に客同士のトラブルが絶えず、ついに幽霊が出るようになって廃業寸前……という、いわくつきの物件だ」
「オーナーの業が深いよ!」
俺たちが玄関をくぐると、ロビーにはすでに先客が揃っていた。
そして、そのメンツを見た瞬間、俺の「巻き込まれセンサー」が警報を鳴らした。
傲慢な不動産社長:「ふん、こんなボロ宿、すぐに買い叩いてやるわ」
借金まみれのフリーライター:「くそっ……ネタさえあれば……」
遺産を狙う妖艶な美女:「うふふ、今夜が楽しみね」
挙動不審な管理人:「嵐が……来ますよ……」
「……役満じゃないですか。これ、今夜絶対誰か死にますよね?」
「ふむ。実に分かりやすい『容疑者リスト』だな」
先輩は楽しげに彼らを眺めると、スッと俺の腰に手を回した。
「だが安心しろ悠斗。ミステリーにおいて、主人公(探偵役)とその助手(ヒロイン)は最後まで生き残る法則がある。つまり、俺とずっと一緒にいれば安全だ」
「ヒロイン扱いしないでください。あと、どさくさに紛れて腰を撫でるな」
その背後から、ゴスロリ日傘を差した詩音(しおん)が、冷ややかな声で補足した。
「甘いわね。この布陣だと、第一の殺人は夕食後の『停電』のタイミングよ。被害者はあの社長、凶器は暖炉の上の置物ね」
「予言が具体的すぎる! ネタバレやめて!」
こうして、俺たちの平和であるはずの夏合宿は、血なまぐさい予感と共に幕を開けた。
(続く)
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因習村の生贄に選ばれたんだが~相手が変人先輩(男)な件~
