【Log.4-02】ミステリーは「未遂」がお好き~先輩が死亡フラグを秒速でへし折る件~[夏合宿編:前編]
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~変人先輩と巻き込まれ俺の、受難な日々~
BLラブコメ×オカルト / 4話完結
犯人「くくく、完全犯罪だ…」→ 詩音「守護霊が全部チクってるわよ」。 ミステリー界の禁じ手「霊視ネタバレ」でトリックを秒速で粉砕する、史上最も犯人に優しくないディナーショー開幕。
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第2章:完全犯罪は「霊視」によって阻止される
夕食の時間。
食堂には重苦しい空気が漂い、外はあつらえたように土砂降りの雨(雷付き)になっていた。
いよいよ「クローズドサークル(外界との遮断)」の完成だ。
メインディッシュが運ばれてきた時、あの傲慢な社長がワイングラスを掲げた。
「さあ、乾杯といこうか」
その瞬間。
詩音がナイフとフォークを持ったまま、淡々と言った。
「飲まない方がいいわよ。そのワイン、青酸カリの味がするわ」
「ぶっ!!?」
社長がワインを噴き出した。
「な、何を言っているんだ君は!」
「だって、あなたの後ろにいる守護霊のおばあちゃんが、『あの子(ライター)がさっき厨房で白い粉を入れてたよ! 止めなさい!』って必死にジェスチャーしてるもの」
詩音が指差した先。
借金まみれのライターが、顔面蒼白で震えていた。
「ひ、ひぃぃぃ! なんでバレたんだ! 完全犯罪のはずだったのに!」
「いや、霊界からの通報(タレコミ)なんで……」
俺がツッコミを入れる間もなく、ライターはその場に崩れ落ちた。
――しかし、悲劇は終わらない。
今度は、妖艶な美女が立ち上がった。
「ちっ、使えない男ね! こうなったら私が……停電を起こして、暗闇に乗じて社長を……!」
バチンッ!
館内の明かりが落ちた。真っ暗闇に包まれる食堂。
悲鳴が上がる――はずだった。
「はい、ライト」
「おう」
真白先輩が懐から取り出したのは、除霊用の強力な登山用ライト(光量マックス)。
カッッッ!!!
食堂が真昼のような明るさに照らし出された。
そこには、暖炉の置物を振り上げて社長に襲いかかろうとしていた美女の姿が、バッチリと浮かび上がっていた。
「……えっ」
美女が固まる。
「おや、奇遇ですね。あなたも社長の背後の『何か』を払おうとしてくれたんですか?」
先輩がニッコリと笑って尋ねる。
その笑顔の裏には、『俺の悠斗とのディナーを邪魔する奴は許さん』という魔王のような圧があった。
「う、うわぁぁぁ! なんなのこの子たち! 調子が狂うわ!」
美女は置物を放り投げ、泣き崩れた。
こうして。
本来なら一晩かけて行われるはずだった連続殺人劇は、わずか15分で「未遂」のまま解決してしまったのだった。
(続く)
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因習村の生贄に選ばれたんだが~相手が変人先輩(男)な件~
