【前編】BioJapan参加リポート
1.BioJapanとは?
京都大学は、2025年10月8日(水)から10日(金)、パシフィコ横浜で開催されたアジア最大級のバイオビジネス・パートナリングイベント「BioJapan 2025」に、関西スタートアップアカデミア・コアリション(KSAC)と共にブース出展を行いました。
本イベントは、世界中の企業や研究機関が集結するなか、バイオテクノロジー分野およびライフサイエンス分野における京都大学の研究成果を国内外に発信し、新たな産学連携やベンチャー創出の基盤を築くことをめざす絶好の機会です。京都大学は新規研究プロジェクトやスタートアップ創出を強力に後押しすることをめざして、さまざまな研究者が最新の研究成果を紹介し、企業や投資家とのマッチングを促進しました。
なお、KSACは関西の産官学金90以上が参画する起業家支援組織です。また、KSACを含む全国9拠点が連携し、日本全体でグローバルに通用する事業を生み出すことを目的としたイノベーションエコシステム「NINEJP」についても活動紹介を行い、一丸となって日本の有望技術を「見える化」して社会実装につなげることをめざしました。
2.デザインが目を引くブース
ブースは、京都大学らしいライフサイエンスのイメージを伝えるビジュアルを全面に押し出したことで、多くの来場者の注目を集めました。
ブースでは、京都大学を中心に、NINEJP加盟大学の100件以上の研究シーズをまとめたウェブプラットフォーム「Made in Campus」についても紹介。また、オリジナルのノベルティ(ペットボトル・トートバッグ・チロルチョコ・竹しおりなど)を来場者に配布したところ、好評を集めました。

*Key visualの誕生物語はnoteの別記事で紹介していますので、こちらもご覧ください。
3.さまざまなセミナーを開催
会期中、ブース内外で複数のセミナーやミニセッションが開催されました。
主なスケジュールは以下のとおりです。

■ 10月8日(水)
医療イノベーションの実装に向けて:産学官がつなぐエコシステム
(バイエル薬品株式会社との共催)
科研費をはじめとする競争的研究費制度の現状について、それらの制度が基礎から実用化段階までの研究支援をカバーし、さらに革新的なシーズに対しては多様な支援策があることなどが紹介されました。
実用化の実現においては、国内エコシステムの連携をいかに強化し、グローバル展開を見据えた実践的な支援を提供できるかが重要であると指摘されました。それに対して、日本ではJSTが推進する「NINEJP」の発足により、日本発スタートアップの国際展開に向けた取り組みが進められており、NINEJPの国際展開を担当する京都大学は、バイエル薬品と共に「Bio International 2025」(米・ボストン)において海外投資家とのネットワーキングイベントを共催した事例などを紹介しました。
また、研究の促進と実用化の実現のために、競争的資金や日本のエコシステムが果たすべき役割についても議論が及びました。参加者が熱心に聞き入る姿は、エコシステムに対する関心の高まりを感じさせるものでした。

〈モデレーター〉
鈴木 忍 京都大学成長戦略本部/「医学領域」産学連携推進機構特定教授
〈パネリスト〉
風間 信宏 バイエル薬品株式会社事業開発本部 本部長
木村 康明 名古屋大学大学院理学研究科 准教授
梶原 司琉 名古屋大学大学院理学研究科 大学院生
辻村 剛志 京都大学イノベーションキャピタル株式会社
投資部インベストメント プリンシパル
*関連リンク(バイエル薬品のウェブサイトより)
Bio Japan 2025にて2つのスポンサーセミナーを開催
https://www.pharma.bayer.jp/ja/randd/openinnovation/info/202510
■ 10月9日(木)
京都大学発のiPS細胞革命:新たな治療法とスタートアップの未来
(京都iCAPとの共催)
京都大学と京都大学イノベーションキャピタル(京都iCAP)が連携して研究成果の実用化とスタートアップエコシステム構築に向けて取り組んでいること、なかでもiPS細胞技術の社会実装に向けた活動に焦点が当てられました。
先端的事例として、京都大学iPS細胞研究所(CiRA)の高橋淳 所長、オリヅルセラピューティクス株式会社の野中健史 社長が講演を行い、iPS細胞由来ドパミン細胞を用いたパーキンソン病治療や、iPS細胞由来膵臓細胞を用いた再生治療の現状を紹介しました。
京都iCAPはオリヅルセラピューティクスをはじめ、iPS細胞由来免疫細胞を開発するShinobi Therapeutics、iPS細胞由来腎前駆細胞を開発するリジェネフロなど、iPS細胞技術を基盤とするスタートアップへの投資・成長支援を積極的に進めています。iPS細胞の可能性を治療に結びつけるための産学連携の取り組みなど、医療イノベーションの最前線に、多くの注目が集まりました。

〈モデレーター〉
辻村 剛志 京都大学イノベーションキャピタル株式会社
投資部インベストメント プリンシパル
〈ご挨拶〉
室田 浩司 京都大学副理事・成長戦略本部長
〈パネリスト〉
上野 博之 京都大学イノベーションキャピタル株式会社投資第二部執行役員
髙橋 淳 京都大学iPS細胞研究所 所長・教授
野中 健史 オリヅルセラピューティクス株式会社 代表取締役社長兼CEO
楠美 公 京都大学イノベーションキャピタル株式会社 代表取締役社長
セミナーの合間にも多くの来場者が京都大学ブースを訪れ、研究者との対話などが活発に行われていました。


後編に続く
https://note.com/iac_kyotou/n/n8572597008ac
<参考>
