連載小説 サンタドロップス(4)
俺は現実とは思えない状況にキョトンとしていると、サンタの爺さんは作業着のスボンのポケットをガサガサと探りながら言った。
「お主は小学五年までサンタクロースを信じていた、サンタを信じていた少年の最長記録じゃ、サンタ界隈でお主は有名人じゃぞ、これはプレゼントじゃ」
サンタの爺さんはポケットから四角い赤い缶を取り出して俺に差し出した。
昔舐めた事のある見覚えのある赤い缶、ドロップスの缶だった。
「ほれ、受け取れ」
とサンタの爺さんは手を突き出した。
俺はドロップスの缶を受け取り眺めていると、
「なんじゃ、がっかりした顔じゃのう、もっと良い物が貰えるとでも思うたか」
サンタの爺さんはニヤリと笑いながら続けた、
「まったく人は皆、年取るごとに欲深くなるのう、赤子の頃はドロップ一つでも大喜びじゃ、でもそのドロップはただのドロップでは無いぞ」
つづく
