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連載小説 サンタドロップス(8)


あんなにお願いしたのにも関わらず、クリスマスが過ぎ、年が明けても俺には彼女が出来る気配すら無かった。年末年始の短い休暇を終えた俺は、再び会社とアパートを往復するだけの単調な日々が始まった。

あれから何度スクランブル交差点を渡っただろう。でも、あの女に再び会える事は無かった。それでも俺は今日も僅かな期待を抱きながら交差点を渡っている。

何がサンタだよ、あの爺さんやっぱりエセじゃん、俺は爺さんにドロップスを貰った交差点の中央付近を歩きながら呟いた。



俺は大手とは呼べない中堅企業のサラリーマンで営業の仕事をしている。何となく大学に入り、何となく就活して、何となく内定を貰ったのが、この会社だった。

特にやりかった仕事では無い。だからと言って他にやりたい事も無い。生活の為にただ漫然と仕事をする毎日だ。

就職して早五年が経つ。営業成績は普通、仕事はそれなりにこなしているつもりだ。でも変わり映えしない日々の繰り返しには、ほとほと嫌気が刺していた。


つづく

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