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連載小説 サンタドロップス(19)


わあ、三田さんがうちのチームのコーチになってくれたらうれしいな!とあかねさんはウキウキと両手指を前で組んでいる。

俺の隣にチョンと座っているあかねさんは、ドングリの様な目の下瞼のぷっくりとした可愛い涙袋を膨らませて微笑んでいた。

その透き通った妖精のような笑顔のあかねさんに俺は、うん、と頷くと監督の方に向き直り、僕でよければ是非コーチやらせて下さい、と快諾した。

よっしゃ、新コーチの誕生じゃ!と監督は蛙のようにポッコリと突き出た大きなおなかで、よっこらしょ、と立ち上がると、みなさん新しいコーチを紹介します、元高校球児の三田君です、と保護者と選手達に俺を紹介した。

俺は慌てて立ち上がり、三田です、これから皆さんどうぞよろしくおねがいします、と頭を下げた。太郎くんが、やったあ、三田のお兄ちゃんがコーチだ!と万歳をした。緑川さん夫妻も笑顔でうんうんと頷いている。

夢破れ逃げる様に辞めた野球に指導者として再び真剣に対峙する事が出来る。

よし、やり残した夢、もう一度追ってやろうじゃないか!一同の大きな拍手を浴びながら、俺の心にあの時置き去りにして来た熱い物が蘇って来た。


つづく

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