人事担当者の日々のつぶやき #3
人事を伝書鳩にしないでほしい
「これ、人事から本人に言ってもらえませんか?」
管理職から、たまにこういう相談が来る。
勤怠のことだったり、仕事の進め方だったり、ちょっとした態度のことだったり。
話を聞いていると、どう考えても上司から本人に伝えたほうが自然な内容だったりする。
なので、心の中では少し思う。
いや、それはあなたが言うやつでは、と。
もちろん、そのまま口には出さない。
「どういう点が伝えにくいですか?」と聞いてみる。
すると、だいたい理由が出てくる。
関係が悪くなるのが怖い。
どう言えばいいか分からない。
ハラスメントと言われたくない。
本人がどう反応するか不安。
まあ、分からなくもない。
管理職だって、部下に言いにくいことを伝えるのはしんどい。
私も逆の立場なら、できれば誰かに言ってほしいと思うかもしれない。
ただ、人事が代わりに言ってしまうと、ちょっと困る。
本人からすると、
「なんで上司じゃなくて人事から言われるんだろう」
となる。
場合によっては、
「上司が人事に告げ口した」
みたいな受け取り方にもなる。
そして何より、管理職と部下の間にある問題が、なぜか人事と本人の問題に変わってしまう。
人事が間に入ったことで、一瞬その場は収まる。
でも、上司と部下の関係は何も変わっていない。
すると、しばらくしてまた似たような相談が来る。
そしてまた、「人事から言ってもらえませんか?」になる。
これを繰り返していると、人事がどんどん伝書鳩になる。
あっちで聞いたことを、こっちへ運ぶ。
こっちで聞いたことを、またあっちへ運ぶ。
たまに、自分が何をしているのか分からなくなる。
とはいえ、「管理職なんだから自分で言ってください」で終わらせるのも少し違うと思っている。
言えないなら、言えるように一緒に考えればいい。
何を伝えたいのか整理する。
事実と感情を分ける。
言い方を一緒に考える。
必要なら、面談の場には同席する。
人事が代わりに伝えるのではなく、管理職が伝えられる状態をつくる。
そのほうが、たぶん少し時間はかかる。
でも、その一回を避け続けると、結局もっと面倒なことになる。
なので今日も、
「人事から言ってもらえませんか?」
と言われたら、たぶんこう返す。
「一緒に伝え方を考えましょうか」
伝書鳩になるよりは、そのほうがいい。
#AI #人事 #HR #人事担当者 #人事の仕事 #これからのHR #管理職 #マネジメント #部下育成 #1on1 #フィードバック #コミュニケーション #人事あるある #職場 #組織開発 #人事組織実務思想 #日記 #エッセイ #社会保険労務士 #人事担当者の日々のつぶやき
