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もしもポケ〇ントレーナーに税金が課されたら?〜トレーナーに確定申告は必須〜|妄想税務読物

お疲れ様です。税理士FPサラリーマンのかびです。

突然ですが、みなさんは「空想科学読本」をご存じでしょうか?

「空想科学読本」は、怪獣映画やマンガの世界で描かれる「ありえない現象」を現実の物理法則で検証する本です。「『ドラえもん』のタケコプターがあれば実際に空を飛べるか?」——そんな疑問を科学的に解き明かしてくれる、ユーモアあふれる一冊です。

私は「空想科学読本」が大好きです。
そこで今回は、私の専門分野である「税金」をテーマに、空想科学読本風の記事を書いてみました。本記事が税金を身近に感じてもらうきっかけになればと思います。

今回のテーマは——
「もしもポケモンの世界に税金があったら?」
という、ちょっとシュールで真面目な妄想です。(私が少年時代にやりこんでいたのはルビー・サファイアなので、その辺の作品が妄想の舞台です。)

なお、先に言っておきますが、異論・反論は大歓迎です!お気軽にコメントしてください!

それでは——

ポケモンマスターを夢見る少年にも、確定申告の壁はやってくるのか?

夢の冒険が、現実の「税金の世界」に引き戻される瞬間をお楽しみください。

※本記事は私の妄想を記事しておりますが、税金の勉強にもなると思います。個人事業主の人や副業している人の参考になれば幸いです。


ポケモントレーナーの収入分析

トレーナーの稼ぎは何税の対象?

まずは、ポケモントレーナーの稼ぎとなる主な「収入」や「いただき物」を挙げてみましょう。

  • 博士かもらった御三家のポケモン

  • ポケモンバトルの賞金

  • 旅の途中で出会った人からもらった道具

  • 拾った道具

  • フレンドィショップで道具を売って得たお金

  • ゲームコーナーで稼いだコイン

そんなところまで税金関係ある?といったところまで拾ってみました。
ほかにも思いついた方はコメント等で教えてください。

では、それぞれ見ていきましょう。

博士からもらった御三家のポケモン

ルビー・サファイアでは、オダマキ博士をポチエナから助けた後にこう言われます。

「たすけてくれた おれいに さっきの ポケモンは わたしから きみへの プレゼントに しよう!」

どの作品でもゲームの初めに博士からもらう記念すべき最初のポケモン。
ゲーム開始早々申し訳ないですがこれ、贈与です!

贈与を受けた場合、贈与を受けた金額によっては贈与を受けた人に贈与税がかかります。しかも贈与税は現金以外のものにもかかります。
法律上は生き物も「もの」として扱うため、ポケモンも贈与の対象になると考えられます。

なお、現在の日本の税法では、1年間に受けた贈与の金額の合計が110万円以下であれば、贈与税はかかりません。

御三家のポケモンの金銭的価値を評価することは難しいですが、珍しいポケモンなので高額なことが予想されます。(彼らの評価は税理士の守備範囲ではないので、ポケモン鑑定士の人にお願いしてください。)

フシギダネ、ヒトカゲ、ゼニガメ、チコリータ、ヒノアラシ、ワニノコ、キモリ、アチャモ、ミズゴロウ…。
彼らの価値次第では、なんと初日から贈与税がかかることになります。
博士、ありがたいけど税金の面倒も見てくれー!

ポケモンバトルの賞金

「しょうきんとして 〇〇円 てにいれた!」

もはや説明不要ですが、ポケモントレーナーの主たる収入ですね!
残念ながらこれにも税金がかかります。所得税の対象です。

もちろん、道端のトレーナーだけでなくジムリーダーを撃破したときや、チャンピオンに勝利したときにもらえる賞金もすべて対象となります。

ゲームの主人公は10歳の少年少女だった気がしますが、所得税に年齢は関係ありません。稼いだ人には税金がかかります。

主人公はポケモントレーナー業で生計を立てているといえるので、バトルの賞金は事業所得に該当すると考えられます。

現実の例でいうと個人商店を経営している人やフリーランスで仕事をしている人と同じイメージです。

旅の途中で出会った人からもらった道具

ポケモンの世界はみな親切でいろんな人がいろんなものをくれます。「キズぐすり」に「わざマシン」や「つりざお」、さらには知らないおじさんが「きんのたま」をくれたりします。

これらは博士からポケモンを貰うのと一緒で贈与になります。

税金がかかる仕組みも同じで、贈与を受けた金額の合計が1年間で110万円を超えたら贈与税がかかります。
ただ、ポケモンと違って道具は評価額がわかるものも多いですね。

そう、みなさんご存知フレンドリィショップです。ここで売ることができる価格を参考に贈与税を計算します。

贈与税はあくまで金銭的価値のあるものを貰ったときにかかります。その辺の石ころをもらっても贈与税はかかりません。

ただ、「じてんしゃ」などの“たいせつなもの”をもらったときはちょっと微妙です。売れないから価値がないのか、売らないだけで価値はあるのか…。
この辺は読者のみなさんの解釈にお任せします。税法でも解釈論は尽きませんからね。

なお、後者だった場合は贈与税の対象になりそうですね。(「すごいつりざお」とかは換金したら結構な値段になりそうです。)

拾った道具

ポケモンの世界ではいたるところに道具が落ちてますよね。目には見えない道具も落ちていることもしばしば。「ダウジングマシン」を使って探したのを思い出します。

では、道端で拾ったものに税金はかかるのか?
残念ですがこれにも税金がかかります。所得税の対象です。

日本の税法では、拾った道具を自分のものとした場合は、一時所得に該当し、1年間の合計額が50万円を超えた場合には税金がかかります。

なお、現実の世界で大金を拾った場合も同じです。
(現実の世界で落し物を拾ったら、まず交番などに届け出なければいけません。拾ったものはすぐに自分のものにしてはいけません。)

交番に大金を届け出て、3か月経過しても持ち主が現れなかった場合、その大金は拾った人のものになるそうですが、この段階で一時所得になります。

また、落とし主が見つかり、落とし主から謝礼をもらった場合も一時所得にになります。

もし大金を拾って自分のものになっても、税金はかかりますので使い切らないように注意しましょう。

フレンドィショップで道具を売って得たお金

何かと便利なフレンドィショップ。おじさんからもらった「きんのたま」を売っておこづかいを稼いだ人もいるのではないでしょうか。

そう、道具を売って得た利益にも税金がかかります。譲渡所得として所得税の対象となります。

ただし、日用品などを売って利益を得たとしても、譲渡所得にはなりませんのでご安心を。「きずぐすり」とかを売っても税金はかからないと思われます。譲渡所得になる代表的なものは、「きんのたま」を売るとかですかね。

譲渡所得の税金の計算方法は簡単に説明すると下記の通りです。

(売った金額-買った(手に入れたとき)の金額)×税率

ただ、ポケモンの世界では、ものが値上がりすることはありません。
結果として、知らないおじさんからもらったり、道端で拾ったりした「きんのたま」を売っても、税金はかからない(売った金額ー手に入れたときの金額=0となるため)と思われます。

なお、現実の世界では金などを安く買って高く売った場合には税金がかかります。

ゲームコーナーで稼いだコイン

私がやりこんだ当時のサファイアでは、キンセツシティにゲームコーナーがありました。「10まんボルト」のわざマシンが欲しくて、スロットをやりまくったのはいい思い出です。

もういい加減にしてよって感じですが、なんとこれにも税金がかかるんです!こちらも所得税の一時所得に該当します。先ほど「拾った道具」のところでご説明した通り、一時所得は1年間の合計額が50万円を超えると税金がかかります。

コインは50枚1,000円で売られているので、1枚20円とすると、25,000コインよりも多く稼いだ場合に税金がかかることになります。

これと同じで実は現実の世界でもパチンコなどのギャンブルで稼いだお金には原則、一時所得として税金がかかります。
(パチプロなどギャンブルで生計を立てている人は事業所得になる可能性もあります。)

ここまではポケモントレーナーの収入などの面を税務的に見てきました。
こうして見てみると、ポケモントレーナーはまさに「フィールドを駆ける個人事業主」です。また、贈与はいっぱい受けているし、一時的な収入も多いしで確定申告が大変そうですね…。

モンスターボール代は必要経費?〜ポケモントレーナーの節税術〜

いろんな収入に税金がかかることはわかりました。

では、少しでも税金を安くするために何か必要経費として収入から引けるものはないのか?
ここでは、ポケモントレーナーをするうえで、何が必要経費になるか考えてみます。

まず、前章で登場した各収入について、必要経費があるか確認してみましょう。

  • 博士かもらった御三家のポケモン→✕(贈与税には必要経費なし)

  • ポケモンバトルの賞金→〇

  • 旅の途中で出会った人からもらった道具→✕(贈与税には必要経費なし)

  • 拾った道具→✕(ただで拾っているので必要経費なし)

  • フレンドィショップで道具を売って得たお金→✕(譲渡所得に必要経費なし)

  • ゲームコーナーで稼いだコイン→✕(元手の計算が困難なため必要経費なし)

悲しいことに税務の世界はそう甘くありません。
経費を引けそうなのは、ポケモンバトルの賞金くらい。

それでは、ポケモンバトルの賞金の必要経費について考えてみましょう。

ポケモンバトルの賞金に対する必要経費

ポケモントレーナーがポケモンバトルで賞金を稼ぐことを生業とする個人事業主だとすると、ポケモンバトルに関係する費用はすべて必要経費になると考えられます。具体的には、

  • モンスターボールの購入費用(ポケモンを捕まえるための必需品)

  • きずぐすり等のアイテムの購入費用(業務上の消耗品)

  • わざマシンの購入費用(スキルアップへの投資)

  • サファリゾーンの入場費用(ポケモンを捕まえるための費用)

  • バトルに負けたときに相手に支払う賞金(勝ち負けは業務につきもの)

などが必要経費になると思われます。基本的にゲーム内で使ったお金のほとんどは必要経費になりそうですね。

逆に、必要経費にならない可能性があるものとしては、以下のような感じでしょうか。

・野生ポケモンに負けたときに慌てて落としたお金
慌てて落としているので、主人公の不注意による損失。よって、事業に関係のない出費となる可能性大。
・「ひみつきち」の模様替えに使えるアイテムの購入費
→サファイアの「ひみつきち」は趣味の要素が強い。趣味に対する出費となる可能性大。無理に経費にすると税務署からバトルを挑まれそう。

なお、現実世界では旅費交通費・交際費・保険料なども必要経費に含まれます。とはいえ、「ひみつきちのインテリア代」を経費にしている税理士はいません。ご注意を。

※こちらの記事でも必要経費の考え方に触れています。よろしければご覧になってください。

ポケモントレーナーの確定申告義務

それでは、ポケモントレーナーの確定申告についてみていきましょう。
ポケモントレーナーも3月に確定申告で慌てることになるのでしょうか?

ポケモントレーナーとして活動するうえで、税金の対象となる贈与や所得がいろいろありました。ただ、「贈与や所得が発生した=確定申告・納税が必要」というわけではありません。申告・納税義務が生じるのは、一定の金額を超えた場合のみです。

なお、確定申告義務は贈与税と所得税で別々に判定するので、それぞれ確認します。

贈与税の申告義務

前述したとおり、贈与税は1年間で110万円超の贈与を受けた場合に税金がかかります。つまり、この場合に確定申告の義務も生じます。

なお、注意すべきは「一人あたり」ではなく、「もらった人すべての合計」で判定する点です。

博士、ライバル、道中の知らないおじさん──ポケモンの世界では、何かともらいものが多いですよね。贈与税はある一人から受けた贈与の金額ではなく、すべての人から受けた贈与の金額の合計額が110万円を超えるかどうかで判定することになります。

博士からいただく御三家のポケモンの金銭的価値はわかりません。ただ、ポケモンカードの御三家レアカードは100万円を超えるもことも多いそうです。(マジかよ!)

これを参考にすると…、どうやらポケモントレーナーが受ける贈与額は軽く110万円は超えそうです。(テキトーな試算ですみません。)

よって、ポケモントレーナーは贈与税の確定申告義務アリといえます。

所得税の申告義務

続いて所得税です。
令和7年度の所得税では、所得の合計が95万円を超えた場合に確定申告が必要となります。

※こちらの記事でも確定申告義務について触れていますので、ご興味あればお読みください。

ポケモントレーナーの場合、主な所得は以下の2つでしたね。

  • 事業所得(ポケモンバトルの賞金)

  • 一時所得(拾った道具、ゲームコーナーで稼いだコイン など)

これらの合計が95万円を超えると申告義務が発生します。

それぞれの計算式を確認しておきましょう。

① 事業所得

売上(ポケモンバトルの賞金) - 必要経費

② 一時所得

総収入金額(拾得物やコインなど) - 収入を得るための支出(今回は0円) - 50万円

この2つを合計して95万円を超えるかどうか。
うーん、微妙なラインですね。

よって、確定申告義務はケースバイケースです。(歯切れの悪い答えですみません。)

実際のところ、事業所得の必要経費の金額によって変わってきそうです。モンスターボールを爆買いとかしたら、所得が圧縮されて95万円には届かないかもしれませんね。

とはいえ、事業に必要のないものはいくら買っても必要経費にはなりませんのでご注意を!

余談:所持金の上限

……と、ここまで書いておいて気づいたのですが、ポケモンの世界では、所持金が999,999円までしか持てません。

現実に置き換えると、所得が100万円未満しかないため、そもそも確定申告の必要がない説まで浮上します。

ですが、このルールを考慮すると記事がカオスになるので、今回は見なかったことにしてください…。

まとめ

もしもポケモンの世界に税金があったら、トレーナーはまさにフリーランスの個人事業主です。
冒険の合間にも、確定申告をこなさなければなりません。

申告をサボってしまうと、ジムリーダーの前に税務署リーダーが立ちはだかるかもしれませんね。

でも、正しい税金の知識があれば、確定申告は怖くありません。
ポケモンマスターという夢と、確定申告は両立できます。

これは現実の世界でも同じことです。

副業を始めた人、フリーランスになった人、そしてポケモントレーナーのように「好きなことで生きたい」と思うあなたにとって、税金の話は、避けて通れない大切なテーマです。

「税金は難しい」と感じる人にこそ、少しでも身近に感じてもらいたい。
そんな思いでこの記事を書きました。

これからも、お金や税金の話をもっと身近に感じてもらえるよう、
私自身の経験を交えながら発信していきます。
一緒に、好きなこと×正しい知識で冒険していきましょう。

※本記事は一般的な情報の紹介であり、個別の税務判断を行うものではありません。

番外編:ホウエン地方で一番リッチな街ランキング(ルビー・サファイア版)

第1位:カナズミシティ
トウカのもりを抜けた先にある街。デボンコーポレーションの本社があり、街並みもきれいです。ダイゴの父でもあるデボンの社長をはじめとした高所得者が多く住んでいそうなので、堂々の第1位です。

第2位:ミナモシティ
港町でありながら、デパートや美術館などの商業施設が立ち並ぶ街。ポケモンコンテストのマスターランクの会場もあり、文化レベル高い高所得者が多く住んでいそうな感じがします。

第3位:キンセツシティ
ホウエン地方の中心に位置し、交通の要所でもある街。自転車屋さんやゲームコーナーもあり、娯楽も充実しています。カイナシティと迷いましたが、カイナは商業の街なので、都市っぽさがあるキンセツシティを第3位にしました。(オメガルビー・アルファサファイア版の再開発後は完全に大都会になってました。再開発後は間違いなく第1位です。)

あなたの推し街はランクインしていましたか?
こうして見てみると、ポケモンの世界でも“経済格差”が見えてくるのが面白いですね。

なお、私の個人的な意見なので、異論は認めます。というか大歓迎です!
よろしければコメントしてくださいね。

よければ↙️の「スキ❤️」よろしくお願いします!


次回作はこちら↓


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