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給料は能力の値段でもない —— 安く買われる人材、高く買われる人材

こんにちは。

前回、「給料はしんどさの値段ではない」という話を書きました。

肉体労働がきついからといって、必ずしも高い給料になるわけではない。ホワイトカラーだから高く、ブルーカラーだから安い、という見方もかなり雑である。結局、お金が残るのは、表に見えている作業そのものではなく、商流や顧客、許認可、責任、価格決定権を握っている場所なのではないか。

そんな話でした。
今回は、その続き、もう少し給与水準がどのように決まるかを構造的に踏み込んで考えてみよう、という話です。

給料は、しんどさの値段ではないのであれば、何の値段なのでしょうか?

能力の値段なのでしょうか?それとも専門性の値段なのでしょうか?

資格や経験、成果を出せる、難しい仕事ができる…
こういう人であれば、給料は自然に上がるのでしょうか。

皆さん体感されているところかと思いますが、意外と単純ではないと思います。

もちろん、能力は大事です。何もできないより、できることが多い方がいい。資格や専門性があれば、入れる仕事も増えますし、任される仕事も変わります。

ただ、それでも給料は、能力そのものの値段ではありません。
能力がどの会社に、どの目的で、どの財布で、どのルールで買われるのか。

ここまで見ないと、なぜ能力があっても安く買われる人がいて、なぜ同じような能力でも高く買われる人がいるのかは見えにくいのだと思います。

今回は過去大手企業やスタートアップ、現職での人材採用も含めて給料を決める場を見てきた経験も踏まえて、「どのように給料が決まるか?」を考えていきます。

ご自身の”価値”の顕在化につながる話にもなるかと思いますので、読まれた方で転職など考えていらっしゃる方がいましたら、是非参考になればと思います。



1. 給料は能力の値段なのか?

まず、能力がある人ほど給料が高くなる、という考え方があります。これは、半分は正しいと思います。

能力がなければ、そもそも任されない仕事があります。資格がなければ入れない仕事もありますし、専門性がなければ、選考にも乗らない仕事もあります。そういう意味では、能力は給料を上げるための前提です。

ただ、前提であることと、それ自体が値段を決めることは違います。

たとえば、同じ会計知識を持っていても、記帳や仕訳を中心に担当する人と、IPO準備や監査法人対応、内部統制、予実管理を立ち上げる人では、会社から見た意味が変わります。

同じ営業経験があっても、既存リストに沿って営業する人と、新しい市場を開拓し、売れる型を作る人では、買われているものが違います。

同じITスキルがあっても、手順化された保守運用をする人と、事業の成長に合わせてシステム全体を設計し直す人では、値段のつき方が変わります。

つまり、能力は単体で値段になるわけではありません。

その能力が、どの会社に、どの目的で、どの責任とセットで買われるのか。ここまで含めて、初めて給料の話になります。


2. 会社は能力を高く買いたいわけではない

労働者側から見ると、能力や専門性は「自分の価値」です。

これだけ経験してきた、これだけ難しい仕事をしてきた、資格も取った、簿記ができる、会計が分かる、営業ができる、システムが分かる、法務や労務が分かる、現場を回せる、プロジェクトを進められる…

だから、もっと給料が上がってもいいのではないか?というのは自然な感覚だと思います。

ただ、会社側から見ると少し違います。

会社は能力ある人材を必要としています。ただし、必要としているからといって、その能力をできるだけ高く買いたいわけではありません。むしろ会社にとって望ましいのは、必要な能力を、できるだけ安く、安定的に、長く使えることです。

これは悪意に見えてしまうかもしれませんが、会社としては自然な動きです。仕入れコストを下げたいのと同じように、人件費もできれば抑えたい。安く能力のある人を採れるのであれば、それは会社にとっては良い採用になります

だから、能力があることと、その能力の値段が本人に返ってくることの間には、常に会社側の調達ロジックが挟まります。

会社は良い人が欲しい。
でも、良い人を高く買いたいわけではない。

大前提としてここを見落としてしまうと、「能力があるのに、なぜ給料が上がらないのか」という話が分かりにくくなってしまいます。

給料が上がるのは、能力が高いからではありません。
その能力を、会社が安く買えなくなったときです。


3. 給料を決める要素

給料の水準を考えるとき、三つの要素に分けてバランスを考えると分かりやすいかもしれません。

① 会社側の条件

給料を考えるとき、まず見なければいけないのは会社側の条件です。
そもそも、その会社に払う余力があるのかというお財布事情です。
ここはかなり大きいと思います。

利益率が高い会社、成長産業にいる会社、資金調達ができているスタートアップ、最近だと半導体やAIインフラ、コンサルティング系のように利益プールが厚い領域では、同じ能力でも高く買われやすくなります。

逆に、薄利の会社では、どれだけ優秀な人でも高く買われにくくなります。会社の財布に余裕がなければ、払いたくても払えません。

これは本人の能力の問題ではなく、事業モデルの問題です。

さらに、会社には給与レンジがあり、社内等級があり、既存社員とのバランスを考える必要があります。ある人を高く採りたいと思っても、「この職位ではここまでしか出せない」「既存社員とのバランスが崩れる」「この部署の予算では難しい」という話になります。

会社によっては、職務内容よりも年齢や等級、社歴との整合性を強く見ます。別の会社では、職務や市場水準を強く見ます。スタートアップでは、現金報酬を抑えてSOで補うこともあります。

つまり、会社によって「人に払う思想」が違います。

同じ能力でも、どういう状況の会社にいるかで値段は変わる。これはかなり当たり前のようで皆さん考えていると思いますが、「会社がどういう状況なのか」を適切に見ることが出来ているかは難しい話です。

給料は、自分の能力だけでなく、会社の財布、事業モデル、給与制度、社内バランス、そして後述しますが「採用目的」によって制約されています。


② 給与を動かす市場と交渉の力学

二つ目は、「市場と交渉の力学」です。

会社は、できるだけ安く能力を買いたい。
しかし、いつでも安く買えるわけではありません。

その能力を欲しがる会社が他にもある。人材が不足している。採用を遅らせると事業が止まる。外注や社内異動では代替できない。競合オファーがある。

こうなると、会社は安く買い続けることが難しくなります。
逆に、代替可能に見える仕事は安くなりやすいです。

同じような経験者が多い。外注できる。派遣で補える。社内で育てられる。ツールやシステムで置き換えられる。こう見られると、会社は強気になります。

ここで重要なのは、給料を押し上げるのは能力そのものではなく、能力をめぐる競争だということです。

どれだけ優秀でも、その能力を欲しがる会社が少なければ高くなりにくい。逆に、ある産業やタイミングでその能力が足りなければ、急に値段が上がることがあります。

半導体やAIインフラのような領域で人材が高くなりやすいのも、この構造だと思います。会社に利益があり、人材がボトルネックになり、外部市場でも取り合いになる。そうなると、会社は安く買えなくなります。

成長企業では、人材を既存の仕組みを回すコストではなく、成長の制約を外す投資として見る場面があります。さらに外部市場が強ければ、高く買わないと競合に取られる。取られると事業が遅れる。事業が遅れると市場機会を失う。だから払う。

市場があるから、値段が動くのです。


③ 求職者側が持っているカード

三つ目は、求職者が持っているカード、つまり求職者側の要素です。

能力、資格、専門性、経験、実績。これらは当然大事です。ただしそれだけでは足りません。その能力を、会社側のニーズに接続して説明できるか、希望年収をどう置くか、他に選択肢があるか、どこまで交渉できるか、転職理由が何か…

こうした要素も給料に影響します。

たとえば、転職理由が「年収を上げたい」だけであれば、強く交渉しやすいかもしれません。一方で、人間関係を変えたい、働き方を改善したい、残業を減らしたい、リモートにしたい、職種を変えたい、という動機が強い場合は、給与で強く出にくいこともあります。

候補者側も、必ずしも給与最大化だけで動いているわけではありません。

むしろ多くの転職は、給与を少し上げるか、少なくとも下げずに、環境を改善する動きになりやすいと思います。その場合、希望年収も自然と「現年収から少し上」になりやすいですよね。

今が750万円だから800万円。
今が600万円だから650万円。
下げたくはないので、最低でも現状維持。
これはかなり自然な感覚です。

ただ、この置き方をすると、交渉の土台は前職給与に引っ張られます。

求職者側が持っているカードは、能力だけではありません。希望年収の置き方、職務理解、他の選択肢、交渉の言葉もカードです。

そして、そのカードをどう使うかで、同じ能力でも見え方が変わります。


つまり、給料は能力の絶対評価ではありません

会社の財布、採用目的、市場の需給、前職給与、希望年収、社内バランス、候補者の交渉力がぶつかった結果として決まります


4. 「仕組みを回す採用」と「ボトルネックを外す採用」がある

ここまで会社の条件、市場の力学、求職者側のカードの3つの要素を見てきました。
ここで特に大きいのが、採用目的です。

同じ職種、同じ資格、同じような経験であっても、会社側がそもそも「何のため」に採用するかで値段は変わります。

一つは、既存の仕組みを回すための採用です。

欠員補充、業務量増加、既存オペレーションの維持、定型業務の処理、すでにある部署の人員補強…
この場合、会社が欲しいのは、今ある仕組みを止めずに回してくれる人です。もちろん重要な仕事です。会社は、既存業務が回らなければ困ります。

ただ、会社から見ると、これらはコストとして見られやすいです。

必要な機能ではあるけれど、できれば安く、安定的に調達したい。
誰かが辞めたから補充する、業務量が増えたから増員する。
こういう採用は、会社としてはディフェンス的な要素が強い採用でもあり、給料は既存の給与レンジや社内バランスに乗りやすくなります。

もう一つは、ボトルネックを外すための採用です。

どういう目的かというと、
・IPO準備が進まない
・監査法人対応が詰まっている
・営業組織が立ち上がらない
・採用ができない
・海外展開が進まない
・プロダクトが伸びない
・工場の歩留まりが改善しない
・経営管理体制整備したい

などですが、この場合、会社が欲しいのは、単なる作業者ではありません。
会社が進みたい方向に進むための詰まりを外す人です。

同じ経理人材でも、「月次決算を回す人」として採用されるのか、「IPO準備、監査法人対応、内部統制、予実管理を立ち上げ、資金調達や上場準備を前に進める人」として採用されるのかでは、買われているものが違います。

使う知識は近いかもしれません。
しかし、前者は既存業務を回す処理能力として買われています。
後者は会社のボトルネックを外す能力として買われています。

この入口の違いは採用する側からするとかなり大きいです。
そして採用される側からしても、採用目的がこのどちらなのかによって、人材の値段は大きく変わってしまいます。


5. 資格や専門性は置かれる場所で値段が変わる

資格や専門性も、同じように見た方がよいと思います。

資格や専門性も大事はもちろん大切です。
資格がなければ入れない仕事もありますし、専門性がなければ任されない仕事もあります。

ただ、資格の値段は資格そのもので決まるわけではありません。

その資格が、作業に使われるのか、責任に使われるのか、営業に使われるのか、意思決定に使われるのか、リスク回避に使われるのか。
ここで値段が変わります。

たとえば、簿記や会計知識を例にすると、

記帳、仕訳、月次処理に使われる場合、それは必要な仕事ですが、作業として比較されやすい。外注できるか、システムで置き換えられるか、他の人でもできるか、という見られ方になりやすい。

一方で、同じ会計知識でも、IPO準備、内部統制、監査法人対応、資金繰り、予実管理、M&A、投資家説明にに使われるとなると、値段が変わります。

ここでは会計知識は、単なる処理能力ではありません。会社の重要イベントを前に進めるための言語であり、経営判断やリスク回避に接続する能力になります。

宅建も似ています。

資格手当や重要事項説明に閉じるのであれば、価値はありますが、上限も見えやすい。ところが、売買仲介、仕入れ、開発、投資判断、顧客基盤に接続すると、不動産取引という大きなお金の流れに近づきます。

電気工事士や施工管理技士も同じです。

単なる作業者として下請け構造の中にいるのか。現場の安全、品質、納期、設備停止リスクを引き受ける側にいるのか。元請けや専門工事会社として商流を持つのか。

同じ資格でも、置かれる場所によって値段は変わります。

資格や専門性は、入口であり、信用であり、参入障壁ですが、それだけでは価格決定権にはなりません。資格や専門性が、責任、商流、意思決定、リスク回避、顧客接点などに使われるとき、初めて高く売れやすくなります。


6. 前職給与は能力の値段ではなく、過去の値札である

更に大きな大前提になってしまっている点があります。
転職市場では、前職給与がかなり強く効いてしまいます。

採用側は前職給与を見ます。候補者側も、現年収と希望年収を伝えます。エージェントも、現年収からどれくらい上げたいのかを確認します。その結果、交渉の出発点は、かなり前職給与に引っ張られます。

これは採用側から見ると便利です。前職給与は、その人材が過去にいくらで買われていたかのシグナルになるからです。

ただ、前職給与は能力そのものの値段ではありません。

それは、前の会社の事業モデル、給与制度、職位、社内バランス、交渉環境、採用時期の中でついた値段です。にもかかわらず、転職市場では、その過去の値札が次の交渉の出発点になります。

だから、前職で安く買われていた人は、次も安く買われやすい。逆に、一度高く買われた人は、次も高く見られやすい。

これは能力の再評価というより、過去の値付けの持ち越しです。

もちろん、前職給与を完全に無視するのも難しいと思います。

採用側からすれば、候補者の能力を短い面接だけで完全に見抜くことはできません。前職給与や職歴は、分かりやすい情報です。候補者側も、現年収から極端にかけ離れた希望年収は出しにくい。

だからこそ、前職給与は強いアンカーになります。

そしてこのアンカーがある限り、給与は能力の再評価だけでは動きません。

過去についた値段が、次の値段を作ってしまうのです。


7. 希望年収は、解く課題の値段として置く

では、どうすればよいのでしょうか。

もちろん、希望年収を言い換えれば必ず上がる、という話ではありません。会社には給与レンジがありますし、社内バランスもあります。
予算もありますし、会社の財布に余裕がなければそもそも払えません。

ただ、少なくとも希望年収の置き方で、交渉の土俵は変わります。

同じ800万円希望でも、

「今が750万円なので、800万円希望です」と言うのと、

「このポジションはIPO準備、監査法人対応、予実管理、内部統制の立ち上げまで含むと理解しています。その職務範囲であれば800万円を希望します」と言うのでは、まったく意味が違います。

前者は、前職給与の延長です。
後者は、その会社で引き受ける責任と、解くべき課題に対する値付けです。

ここはかなり大きいと思います。

希望年収は、自分の価値を大きく見せるための数字ではありません。相手の会社で、何を引き受けるのか、その責任範囲なら、どれくらいの報酬が妥当なのか、そこから置く数字です。

職務経歴書も同じです。「何ができます」と並べるものですが、「その能力が、どういう困りごとに接続するのか」まで書けるかどうか。

面接も同じです。自分を売り込むだけではなく、この会社は何に困っているのか、このポジションは何を前に進めるためにあるのか、欠員補充なのか、事業成長のための採用なのか、そこを見る必要があります。

希望年収を、前職給与に少し上乗せする数字として置くのか。それとも、解く課題の値段として置くのか。

同じ数字でも、意味は変わります。


8. 求人票では採用目的は見えにくい

もう一つ、転職市場で難しいと思うことがあります。

それは、会社と求職者の間に媒介者が入ることで、本来見たいものが見えにくくなることです。(もちろん、人材紹介会社が不要だという話ではありません。)

会社だけでは出会えない人材に出会える、求職者だけでは見つけられない求人に出会える、会社と求職者の間にある情報のズレを整理して、面談まで進めてくれる。

この機能は、普通に重要です。
ただ、その過程で、情報はかなり圧縮されます。

会社の事情は求人票になり、求職者の経験は職務経歴書になり、採用目的は職種名や業務内容や年収レンジに変換されます。

本当は見たいことは、もう少し奥にあるはずです。

この採用は、欠員補充なのか。
既存業務を回すためなのか。
何かが詰まっていて、それを外すためなのか。
会社はどれくらい困っているのか。
採用が遅れると、何が止まるのか。
その人材は、本当に不足しているのか。
会社はその問題に、どれくらい払う気があるのか。

しかし、求人票の上では、それがかなり丸まります。

「経理マネージャー候補」
「IPO準備経験歓迎」
「管理部門強化」
「年収600万円〜800万円」
「成長企業で裁量あり」

こう書かれているだけでは、それが既存の仕組みを回す採用なのか、会社のボトルネックを外す採用なのかは分かりません。

つまり、マッチングしているようで、実は「職種」「経験年数」「年収レンジ」「業務キーワード」が合っているだけ、ということもあります。

紹介会社にも、紹介会社のビジネスモデルがあります。企業に候補者を紹介し、面談を進め、最終的に入社が決まることで報酬が発生する。そうである以上、完全に一人ひとりの価格を最大化するよりも、一定の確度で決まりやすいマッチングを作る力学は働きます。

企業側にとっても、求職者側にとっても、それは便利です。
ただ、便利である一方で、求職者側にとって最適であるかはわかりません。

本当は、会社の採用目的と、求職者の能力が、もっと深いところでぶつかる必要があるかもしれません。しかし実際には、求人票と職務経歴書と年収レンジの上で、ある程度「合いそう」と判断されてから面談が始まります。

その時点で、値付けの土俵もかなり決まっています。

この人はこの年収帯の候補者。
この求人はこのレンジのポジション。
この経験なら、このあたりで決まりそう。

そういう見え方になりやすく、本来なら面談の中で発見されるべきことが、見えにくくなることがあります。ただ紹介会社に任せて、求人票を見て、職務経歴書を出して、面談して、条件をすり合わせるだけだと、本当に大事なものを見落とすことがあります。

これは、自分で探しにいかないと見えにくいのだと思います。


9. 自分はいくらの人間か、ではない

ここまで書いてくると、少し嫌な話に見えるかもしれません。

能力があっても、給料は上がるとは限らない。
会社は、できるだけ安く人を採りたい。
前職給与は、過去の値札として次の転職にもついて回る。
会社の財布が薄ければ、そもそも高く払えない。

では、結局どうしようもないのか。そうではないと思います。少なくとも、転職活動の見方は変えられます。

転職活動で見たいのは、「自分はいくらの人間か」ではなく、「自分は、この会社に何として買われようとしているのか」です。

既存の仕組みを回す人として買われているのか。
会社の詰まりを外す人として買われているのか。

作業として買われているのか。
責任として買われているのか。

コストとして見られているのか。
投資として見られているのか。

ここを見るだけでも、職務経歴書の書き方、面接で聞くこと、希望年収の置き方は変わります。

給料は、能力の値段ではありません。会社の財布があり、採用目的があり、市場の需給があり、前職給与のアンカーがあり、候補者側の希望年収があります。その交差点で、ようやく給料が決まります。

能力を磨くことは大事ですが、それだけでは足りません。

自分は何をしたいのか?
既存の仕組みを回したいのか、ボトルネックを外したいのか。
自分の能力は、相手のどの困りごとに接続しているのか。
その困りごとは、会社にとってどれくらい痛いのか。
それを解くことに、会社はどれくらい払えるのか。
自分はそれを、作業としてではなく、責任として引き受けられるのか。

そこまでつながったときに、能力には値段がつくのだと思います。

給料は、能力そのものの値段ではない。
だとすれば、見にいくべきなのは、自分の能力だけではありません。
自分が何として買われようとしているのか。

その問いを持つだけで、転職市場の見え方は少し変わると思います。

それでは。


有料付録

これまでの内容を踏まえて、たとえばどういう転職活動をしたらよいのか?という内容を纏めています。構造整理ではなく、「構造整理から導かれるアクションプラン」を示している内容になりますので、有料範囲にしています。
上記内容でクリアになっていらっしゃる方は不要だと思います!

次回記事はこちら!



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