やっぱり出馬する菅野(山尾)志桜里 「改憲」で野党再編の目玉になるか、それとも潰されるか
イバラの道
やっぱり出るじゃん、菅野(山尾)志桜里。
元国民民主党衆院議員の山尾志桜里(本名・菅野志桜里)氏(50)が国民民主からの出馬要請を受け、今夏の参院選比例代表で出馬する意向を固めたことが分かった。同党の執行役員会で正式に公認を受けた後、近く東京都内や愛知県内で記者会見を行う見通し。
(中日新聞 2025/4/22)
菅野(山尾)が政界に復帰するなら、やるべきことは(立憲的)改憲。
本人も、周囲も、それはわかっている。
彼女への期待も、恐れも、その一点に収斂していくだろう。
もし改憲に突破口が開ければ、本当の意味で日本の戦後が終わり、現実的な安全保障論議ができるようになる。
しかし一方、改憲によって、立憲の左派、共産、社民などの左翼が最終的に敗北し、朝日・毎日などの左派「護憲」メディアも面目を失う。
だから、そうはさせまいと、彼女への猛攻撃が始まるだろう。というか、昨日の時点ですでに始まっていた。
辻元清美は「前科」があろうと何があろうと、メディアは何度でもよみがえらせる。菅野(山尾)の不倫は「人が死んでるんやで」で責められつづける。
菅野(山尾)は戦うしかない。
改憲を目指す時点で、負うリスクは安倍晋三と同じ。
菅野(山尾)は、死を覚悟して、血だるまになってやるしかないね。
出馬へのヒント
菅野(山尾)は、「自民からの出馬」報道を、4月16日に否定した。
でも、「やっぱり出るんじゃないか」という予感はあったんだよね。
今さら言っても、だけど、国民民主から出る、というのは予想外だった。
振り返れば、ヒントは二つあった。
一つは、出馬否定の文言が「弱々しかった」点。これは、noteでも書いた。
もう一つは、20日の「ゴー宣道場」での彼女の発言。
動画で公開されてない、第2部での発言だった。井上達夫が「最近の政治家はダメだ」という話の流れで、世襲議員を振り落とすための「予備選挙」が必要ではないか、という話を菅野(山尾)に振った。
菅野(山尾)は、それに応える形で、
「(予備選挙などを採用した上で)自民党や立憲民主党のような大きな政党に、私はまだ期待している」
と言っていた。
そこで、
「あれ? ここでなんで『国民民主党』の名前が出てこないんだろう?」
と、私の心の中で引っかかってたんだよね。
その時点で、「国民から出る」ことは決まっていて、だからあえて「国民」を口に出せなかったのではなかろうか。
ピンと来るべきだった。オレの勘も鈍った(もともと鈍い)。
(自民でダメだったから、国民から出る、という一部の観測は、間違いだと思う。)
自民党から出馬の可能性を私が考えたのは、石破と関係が強いことを知っていたからだけどね。
それによって、「国民から再出馬」という可能性がむしろ盲点になっていた。
「改憲」支持が59%に
まあ、そんなことはともかく、「改憲」への世論は高まっている。
憲法記念日を前に、4月21日に発表された産経・FNN合同世論調査でも、憲法改正「賛成」59%という、かつてないような数字が出ていた。
ただし、「改憲」への姿勢は、立憲民主党、国民民主党、両支持者のあいだで、対照的だ。
産経新聞とFNNの世論調査で、憲法改正について賛成が59.0%で、反対の29.9%を大きく上回る。
政党支持層別
自民 賛成67.3% 反対23.4%
立憲 賛成34.2% 反対61.7%
国民 賛成73.1% 反対22.7%
(白川司 2025/4/22 6:52)
産経新聞とFNNの世論調査で、憲法改正について賛成が59.0%で、反対の29.9%を大きく上回る。
— Tsukasa Shirakawa(白川司) (@lingualandjp) April 21, 2025
政党支持層別
自民 賛成67.3% 反対23.4%
立憲 賛成34.2% 反対61.7%
国民 賛成73.1% 反対22.7%
憲法改正「賛成」59%で過半数- 産経ニュースhttps://t.co/tnrf9TjP4w
国民民主党支持層、つまり比較的若い層では、「改憲」支持が、自民をも上回るほどであることに注目だ。
菅野(山尾)の改憲論
ここで改憲論の「前回までのあらすじ」を振り返っておこう。
安倍晋三の9条改憲論は、いわゆる「加憲論」で、9条1、2項は変えないが、3項として「自衛隊を保持する」と入れる案だった。
しかし、これは「筋悪」とされてきた。
公明党に配慮した「落とし所」だったと思うが、「自衛隊違憲論」をなくしたいという心情論だけで、結局それだと「自衛隊は(2項で否定された)戦力であるか否か」という議論が相変わらず続いてしまう。
日本国憲法第九条
(第1項)日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
(第2項)前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
菅野(山尾)の改憲案は、9条2項を改正して、自衛隊を「戦力」として(つまり軍隊として)認める、という、より優れたものだった。
山尾:私の考える憲法議論は、立憲主義を貫徹し、その価値を強化する「立憲的改憲論」です。9条に関連して大切なのは、憲法に「自衛隊」の3文字を明記することではなく、国民意思で「自衛権」に歯止めをかけることです。
ーー9条の条文は現行のまま残すかたちを取るのですか。
山尾:2つの考え方があると思います。第1は、個別的自衛権に限って行使できることを明記し、それを実行する限定的な「戦力」として自衛隊を認めるかたちを取る。第2は、現状の延長です。戦力の保持は認めない。しかし、個別的自衛権を行使する最小限度の実力として自衛隊を認める。
どちらを取るかは、議論して国民が判断することだと思います。私は第1の考えを支持します。
山尾志桜里議員「自衛権に歯止めかける改憲を」(日経ビジネス 2017/11/22)
(なお、芦田均が追加したとされる第2項の「前項の目的を達するため」に重きを置き、自衛隊は自衛戦力として合憲だという護憲論者が好む「芦田修正論」の論理は、現在の法学では認めないのが多数意見だと思う。いずれにせよ憲法がそんな曖昧な文言では困る)
菅野(山尾)の改憲論は反響を呼び、一時は、れいわの山本太郎も巻き込んで、「立憲抜き」野党結集の焦点になりつつあった。
立憲民主党を離党し、無所属となった山尾志桜里衆院議員が呼び掛けた勉強会が3日、国会内で開かれ、国民民主党の玉木雄一郎代表とれいわ新選組の山本太郎代表が出席した。3氏は憲法改正や消費税減税をめぐって共通点もあり、野党合流の新たな軸になるとの見方が浮上している。立民執行部は批判勢力の結集につながりかねないと警戒する。
(産経新聞 2020/4/3)
だが、その後、ご承知のような「左翼の巻き返し」で、改憲論議も、野党再編も、ここで止まってしまった。
菅野(山尾)が、再び時計の針を進めることを期待したい。もう時間はあまり残っていない。
<参考>
