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参政党にすり寄る小林よしのり

しばらく石破がどうなるかは分からないけど、年内にも総選挙があるんじゃないか、と噂される。

次の総選挙では、さらに参政党が伸びて、大量議席をとるのではないか、と期待、ないし恐怖されている。


そうはさせじと、オールドメディア&左翼&既成政党は、参政党下げに忙しい。

そんな中でも、いわゆるバンドワゴン現象で、「参政党に乗ろう」という動きが始まっている。


今のところ、知識人は大方、参政党に否定的、ないし警戒的だけど、慶応大の堀茂樹名誉教授(フランス文学・思想)が、支持(応援)を表明しています。

西村幸祐氏など、これまでも保守系知識人の支持はありましたが、リベラル系の「参政党支持」知識人としては、ほぼ一番乗りではないでしょうか。


【参政党が体現する「日本人」とは】立民を上回る比例代表票獲得のワケ|支持層は「中間層の下の方」?|強さの由来は意思を持った党員組織|憲法草案は問題含み|「民主主義には排外性は不可欠」【堀茂樹】(文藝春秋Plusチャンネル 2025/7/30)


堀さんは、参院選の前から参政党を高く評価していた。

エマニュエル・トッドの翻訳者として知られます。リベラルだけど、「文化左翼」が嫌いで、ポリコレを批判してきた人。ナショナリズムを擁護する点もふくめ、私と立場が近い。

参政党が選挙で勝ったから支持している「にわか」ではないので、説得力がありますね。

私も、堀氏のX投稿などを引用してきました。


私は、7月3日、参院選初日の神谷代表の演説に心をつかまれた人。

「あ、この人はポリコレに従わないんだ。メディアに媚びないんだ」

と思って。それ以来、ファンです。

髪型も神谷代表と同じにしました(その話は、別記事に書く)。


選挙後に態度を変えた小林


で、私が今、気になっているのは、平成期の保守のヒーロー、小林よしのり氏の動向ですね。


小林は、参院選では、「女性天皇論」の山尾(菅野)志桜里の「ケツ持ち」でした。

秋葉原での応援演説も、メディアの話題になってました。


しかし、参院選後は、山尾を見限り、参政党に接近する姿勢を見せています。


参政党の驚異的な躍進は、国民民主党の議席増より、わしは好意的に見ている。
もちろん今の極右ポピュリズムは、自民党からトリクルダウンしてきた「反石破」の極右たちばかりであるが、参政党はそこに無党派の若者を吸収している。
極右ポピュリズムであるが、これからはそれが保守系になるかもしれない。

(中略)

神谷宗幣は「大東亜戦争」という言葉を使える。
わしの『戦争論』を読んでいるからだ。
反グローバリズムで、ナショナリズムがかなり強い特徴は、わしの考えと似ている。

たとえば山尾しおりは「大東亜戦争」は使えまい。
「太平洋戦争」と言うだろう。学歴秀才だからだ。
保守系とリベラル系の差がしっかりある。
山尾しおりも敗因を徹底的に考え抜かないと、次に同じ作戦で戦っても勝てない。


(小林よしのりブログ 7/22)


また、7月27日にも、以下のように書いています。(小林は立憲民主党と近いと見られていたことを踏まえて読むべきです)


参政党は神谷党首がわしの「戦争論」によって、GHQ史観から解放されている点に好感を持っている。
「大東亜戦争」とさらりと言える日本人の誇りを持っている人物が、自民党vs立憲民主党の二大政党制を突き崩し、多党制の時代に移行していくのならば、我々はその時代に応じた思考をしなければならない。

(同ブログ 7/27)



小林よしのりと山尾志桜里、そして参政党との関係は、かなり複雑です。


参院選の序盤では、山尾志桜里は、篠原常一郎氏に応援演説を頼み、一緒に選挙活動していました。

元共産党のジャーナリスト、篠原常一郎氏は、女性天皇論者で、参政党の創設メンバーでもあります。

参政党とは今でもつながりがあると本人は言っており、メディアは彼を参政党の「守り神」と呼んでいます。


もし山尾志桜里が篠原と一緒に活動していたら、自然に参政党ともつながりができたかもしれません。


しかし、山尾氏と篠原氏の連携は、途中で強制的に断ち切られました。

背後には、小林よしのり氏の「指令」があったと見られます。


山尾しおり氏を応援出来なくなった理由を率直にお話しします(篠原常一郎 2025/7/13)


私は、ここで山尾氏と篠原氏のつながりが絶たれたのは惜しかった、と思っています。

篠原氏のことは別にしても、山尾氏は、天皇論でも憲法論でも、参政党と接点があったのだから、連携を考えるべきだった、とnoteの記事に書きました。


山尾が、参政党の憲法案が稚拙だと叩かれていた時、

「憲法をゼロベースで考えるのは大賛成。私は東大法学部出だから、法の専門的問題は任せて。一緒に憲法を考えましょう」

という態度をとっていれば、参政党ブームに乗って、もうちょっと票が取れたかも、と思う。

少なくとも、どうせ負けるなら、そういう負け方をしてほしかった。

そうすれば、他の左翼リベラルとは違うな、と思わせて、次につなぐことができた。


こういう経緯を考えると、今更、参政党にすり寄るような小林の言動は、ちょっと調子がよすぎる気がします。


でも一方、さすが小林、という気もするんですね。


少年ジャンプ黄金期を生き延びた小林は、「売れてナンボ」という感覚が骨身に染み込んでいる。

何が大衆に受けるか、それを察知する本能が、彼の長いキャリアを支えてきたと言えます。


選挙中は、山尾志桜里も、小林よしのりも、参政党の「右派ポピュリズム」を批判していた。

山尾は、参政党を意識して、以下のように訴えました。


本物の自立と誇りには努力が必要です。 日本人であることだけで誇りが持てるわけではありません。 外国人を差別してお手軽に調達される誇りは、ニセモノの誇りです。


小林も、こんなふうに書いています。


山尾さんの演説に、排外主義批判を入れたのは大正解だな。
あれも天下国家の話で、骨太だ。男より凄い。

愉快なことに、昨日今日から、突然、ネットの極右が山尾さんをバッシングし出した。罵詈雑言の嵐だ。
笑ってしまう。山尾さんが、国民民主党や参政党の票を食い始めたから、ネト極右が焦って、バッシングを開始したのだ。
(7/10 ブログより)



しかし、山尾は、約10万票しか取れず、惨敗。

ご承知のとおり、同じ東京選挙区では、参政党のさや氏が約67万票で2位当選しました。

その結果を見れば、山尾を見限って、参政党につこうとするのは、小林のプロ意識から言って当然です。


私は、小林なんかが、もっと前面に出て参政党を支持すれば、論壇は賑やかになり、有意義でもあると思う。

その意味で、小林氏と参政党の連携に期待してます。


なお、小林も核武装論者。山尾も、その議論は許容するという立場です。


でも、小林の下で、山尾の選挙運動をやっていた「塾生」とか、井上達夫氏を含めた山尾の選挙応援をさせられた人々、そして山尾自身が、小林と参政党の接近に納得できるのか、という問題は残りますね。他人事ながら心配。


ちなみに、先ほど触れた堀茂樹氏(慶大名誉教授)、井上達夫氏(東大名誉教授)、伊勢崎賢治氏(東外大名誉教授)は、ウクライナ戦争開戦直後、ジャーナリストの今井一氏のネット番組で共演していました。リベラルの中では、近い考え方の人々と思われていたのです。


談論風発[ロシア×ウクライナ]から考える「主権」「抗戦」「民主主義」(伊勢﨑賢治×井上達夫×岡田憲治×菅野志桜里×堀茂樹×楊井人文×今井一 2022/3/21)


それが今、堀氏は参政党応援、井上氏は山尾氏応援、そして伊勢崎氏はれいわの議員になったのは、おろしろい成り行きだと思います。


山尾志桜里と平野雨龍


山尾氏に関しては、参院選でもう一つ、引っ掛かっていることがある。

平野雨龍氏との関係ですね。


平野氏は、香港民主化運動に関わっていた人で、その運動の日本でのリーダー格であった山尾志桜里と関係がありました。

山尾が香港の運動ができなくなったから、自分がやるしかない、みたいなことを、どっかで書いてましたね。


だけど、同じ選挙、同じ東京選挙区に出たのに、両者の関係が取り沙汰されることがあまりなかったように思います。


結果は、平尾雨龍氏は、約23万票(3・4%)を取りました。

同じ落選とはいえ、同じ組織票がない中で、平野は山尾(約10万票、1・5%)の2倍以上、票を取った。

https://www.nhk.or.jp/senkyo/database/sangiin/13/

知名度で言えば、山尾氏は平野氏の10倍以上はあったはずなのに、これはかなり驚くべき結果ではないでしょうか。


平野氏については、その後、出自が話題になったりしてますね。

情報を追いきれてないですけど。

山尾氏との関係ふくめ、今後の宿題になっています。



<参考>


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