政治家に「正しさ」は必要か(がんばれ、立花孝志とドゥテルテ)
立憲民主党の不人気が壊滅的
私とよく意見が合う、キリスト教牧仕の小林拓馬さんは、元TBSの政治部記者でした。
TBSの政治部は人手が少なくて、野党担当は二人だけだったそうですが、小林さんはその一人でした。
その彼が、14日に、「元TBS政治記者が思う日本の政治が良くならない最大の理由【あの政党が原因】」という動画をYouTubeにあげていました。
日本の政治が良くならない最大の原因の政党とは、まあ、あの政党だろうな、と思いましたが、案の定、あの政党でした。
日本の政治がなぜ良くならないのか。私の意見では、一つの党に大きな責任があると思います。
その党とは、野党第一党である立憲民主党です。
どういうことかというと、日本の選挙システムは、ここ30年ぐらい、小選挙区制と比例代表制で行われているんですね。
これは、自民党か、野党第1党か、を選ぶ選挙なんです。とくに小選挙区制がそうなんですね。
実質的には、自民党の候補に投票するか、それともそれ以外の、野党でいちばん当選しそうな候補に投票するか、その2者択一という話なんです。
大阪だけ日本維新の会が強すぎるので、ちょっと別の話になってくるわけですが、基本的にはそうです。
ここで第1の選択肢になってくるのが、立憲民主党なんですね。
前回の選挙がとっても分かりやすいんですが、自民党の裏金問題ありましたね。裏金問題で、自民党が支持を落としている。
こういう時に、国民感情として、自民党に入れたくないという心が生まれ、最初の選択肢になるのが立憲民主党なんですよ。なぜなら野党第一党だから。
こういうシステムなので、前回の選挙で立憲民主党が50議席ぐらい増えました。
この50議席の内訳を見ると、ほとんどが小選挙区なんですね。比例代表での票っていうのは増えていないんです。
比例代表というのは、自分が本当に入れたい政党に入れるわけですから、国民民主党がものすごく伸びたんですけれども、立憲民主党は比例で伸びてない。
立憲民主党の票が伸びたのは、たまたま野党第一党のポジションにいて、小選挙区に候補を立てることができて、自民党以外の選択肢になったからなんですね。野党第一党であることのボーナスみたいなもんです。
つまり、立憲民主党自体に人気があるからではない。
この小選挙区制のシステムは、もともと2大政党制を実現するために作ったものなので、野党第一党である立憲民主党は、政権交代を目指していかなければいけないんです。
ところが選挙が終わった後、立憲民主党が主にやっていることって何なのか、皆さんご存知ですか。
そうなんです。国民民主党批判なんですね。
立憲民主党の野田代表は、選挙が終わった後、まず何を実現させたいですかと聞かれた時に、そうですね、まずは紙の保険証を使えるようにする、なんて意味不明なことを言っていたわけですね。
立憲民主党は、これまでずっと野党第一党でしたが、何かしましたか? 何か実現させましたか? 何にもやっていない。
彼らがやっているのは、紙の保険証だとか、裏金だとかばっかりで・・
元TBS政治記者が思う日本の政治が良くならない最大の理由【あの政党が原因】(小林拓馬の裏クラウドチャーチNEWS 2025/3/14)
まあ、いうまでもなく立憲民主党はクズです。
今度の石破首相の「10万円商品券お手当」問題なんかも、いかにも立憲民主党と左翼マスコミ(今回は朝日がスクープ)が仕掛けそうな話で、たぶんそうなんじゃないですか。「裏金」が薄れてきたから。
浜田聡のXによれば、朝日のスクープ記事が出る前に、立民の辻元清美は内容を知っていたようで、左翼どうしのツーカーぶりがよくわかります。
先ほど議員宿舎の懇親会があり、そこで辻元清美さんが意味深なことをお話しされていました。
もうすぐ首相官邸筋に関する新聞記事が出る、といった旨でした。
この朝日新聞の記事のことのようです。
(浜田聡 2025/3/14 0:07)
先ほど議員宿舎の懇親会があり、そこで辻元清美さんが意味深なことをお話しされていました。
— 浜田 聡 参議院議員 2025年7月参院選挑戦予定 💉💉💉 YouTubeやブログは毎日発信 (@satoshi_hamada) March 13, 2025
もうすぐ首相官邸筋に関する新聞記事が出る、といった旨でした。
この朝日新聞の記事のことのようです。
商品券の原資はどこからなのか? https://t.co/gWLd2Lijyn
小林拓馬氏の言うとおり、自民党の支持が落ちたら、その分は自動的に自分たちの票になる、と立民は思っている。
彼らは、社会党時代から、おんなじことばかりしています。もうウンザリですわ。
そのおかげで、「自民党は金に汚い」というイメージを、たぶん日本人の99%くらいが持ってきた。
それが、これまで野党第一党(社会党〜立憲民主党)と左翼マスコミが、延々と50年くらいやってきたキャンペーン「政治とカネ」の成果です。
このキャンペーンのせいで、逆に、野党や官僚は「清潔」だというイメージがつくられてきた。
野党と官僚は、マスコミの仲間です。ネタ元です。
マスコミ、とくにいわゆるオールドメディアは、左派野党(と公明党)と官僚のスキャンダルは書かなかった。もちろん身内のマスコミのスキャンダルも相互に書かない。
そのせいで、選挙で選ばれた政治家より、選挙で選ばれていない官僚やマスコミが、日本を好きに動かせた。
というのが、まあ平和な時代の日本の政治とマスコミの実態でした。
でも、もうこのキャンペーンが、効かなくなってますね。
野党第一党、立憲民主党がクズなのは、少なくとも40代以下には広く知れわたっています。
わりあい信頼度が高いとされる時事通信世論調査の3月分で、「40歳代の自民支持が1割を切った」のが話題になっていました。
でも、もっと「衝撃的」なのは、同調査で、「29歳以下の立民支持、1%届かず」の部分ではないでしょうか。
29歳以下の立民支持、1%届かず
一方、立憲民主党の支持率は4.2%(前月比1.2ポイント減)に下落。昨年9月に就任した野田佳彦代表体制下で、最低を記録するとともに、国民との支持率の差が広がった。
また、立民の世代別の支持率を見ると、「18~29歳」は0.9%で、2カ月連続で1%に届かなかった。「30歳代」は1.6%、「40歳代」は2.5%で、若い世代への支持拡大が引き続き課題だ。
(時事通信 2025/3/15)
ちなみに、国民民主党の「18~29歳」支持率は、21.3%ですからね。
国民21.3%に対して、立民0.9%ですから。20分の1以下です。
こっちのほうを見出しにすべきなのに、そうしなかったのは、やっぱり左翼マスコミの「野党第一党」さまへの忖度でしょうか。
また、官僚が「清潔」である、という神話も、すでに大蔵省ノーパンしゃぶしゃぶ事件(1998年)あたりで消滅していますから、若い人たちは、その神話自体を知らないかもしれない。
「財務省解体デモ」なんてのも、私なんかは、もう若い人には「官僚=善」というイメージ自体がないんだな、と、そのことに感銘を受けたりします。
「悪人」ドゥテルテを救いたい
ここで私が問題にしたいのは、自民党批判のために、野党とマスコミが常套的に使ってきた「汚い」「きれい」、あるいは「悪い」「正しい」みたいな倫理基準のことなんです。
「裏金」なんて言葉を、いくら不適切だと批判されてもマスコミが使いたがるのは、自民党が「汚い」「悪い」というイメージを強調するためですよね。
でも、人びとが政治家に期待しているのは、「清潔さ」や「正しさ」だろうか、と。
そこを問いたいわけ。
というのも、ちょっと強引だけど、11日に国際刑事裁判所に逮捕されたドゥテルテ(フィリピン前大統領)のことがあったからですね。
国際刑事裁判所(ICC、オランダ・ハーグ)は14日、多数の麻薬密売人らを暗殺集団に殺害させたとして、人道に対する罪の疑いで逮捕されたドゥテルテ前フィリピン大統領(79)の初審理を行った。公判前手続きで、ドゥテルテ氏は長時間の移送を理由に出廷を免除され、ハーグ郊外の勾留施設からテレビ会議で判事の人定質問などに応じた。
ドゥテルテ氏は在任中、違法薬物根絶に向けて「麻薬戦争」を展開。少なくとも数千人が殺害されたとみられている。比警察が11日に逮捕。12日にICCに引き渡され、勾留施設に入った。
(時事 2025/3/15)
ドゥテルテが逮捕されるなんて。
ちょっと麻薬密売人どもをぶち殺したくらいで。
世のため人のために泥をかぶってフィリピンの治安を守った英雄なのに。
ーーと私もフンガイした。
憤慨した人は、他にも多かったのではないでしょうか。
たとえば、デゥテルテ・ファンの有名予備校教師、佐藤幸夫さんたちが、さっそく抗議の動画をあげていました。
【緊急】フィリピンのドゥテルテ元大統領が逮捕【ゼロから世界時事】(ユーテラ授業チャンネル 2025/3/13)
国際刑事裁判所は、結局白人はあまり逮捕しない、逮捕されるのは途上国の有色人種ばかり、とか、どうせマルコスの陰謀だ、とか、いろいろゆーてます。
まあ、ドゥテルテといえば、私は、安倍晋三さんの2017年のフィリピン訪問時の歓待ぶりが、いまだに思い出深いです。
訪問を紹介する官邸の動画がフィリピンで大人気、異例の再生回数になって、ニュースにもなりました。
再生回数は126万回にも・・・安倍総理「驚いています」(ANN 2017/01/19)
ドゥテルテの地盤であるフィリピン第三の都市ダバオは、もともと戦前に日本人が入植して開拓した土地です。
ドゥテルテは、ダバオ発展の基礎は日本人が築いた、と安倍さんに感謝の言葉を述べていた。
そういうところも含めて、ドゥテルテは助かってほしいけどね。

でも、ドゥテルテは、もう抗弁・言い訳しないんじゃないか、とも思う。
それは、安倍さんが、たぶん殺されることも覚悟してただろう、と思うのと同じで。
泥をかぶったまま、死んでいくタイプの政治家という気がする。
「正しさ」とか「清潔」とかとは、無縁のままに、ね。
頼りになる「暴れん坊」が欲しい
そういう政治家が必要なんですよ。
というか、人びとが政治家に求めるのは、「正しさ」とか「清潔」とかじゃない。
ヤクザを退治することから始まって、戦争に勝つことまで、身を挺して人びとのために尽くすことですよ。
人びとが求める政治家の原型は、神話のスサノオノミコトみたいな奴だと思う。
これは昔、政治学者の京極純一も書いてたような気がするけど。
スサノオはもともと、手に負えない暴れ者ですよね。
それで神々の共同体から追放されるけど、ヤマタノオロチを退治して英雄になる。
われわれは、そんな人一倍元気で、エネルギーが余ってるような奴に、政治家をやってほしいわけ。
そういう奴を雇って、共同体を守ってほしい。
そういうのが原点だと思うんですよ。
そういう用心棒に、逆に共同体を乗っ取られて、「国家」ができた、という話もあるかもしれんけど。
とにかく、「正しい」とか「清潔」とかは、関係ないんだ。
政治家は、いざという時、頼りになればいい。頼りになる奴がほしい。
政治における「正しさ」を説くのは、哲学者の仕事ですね。それこそ、プラトン以来。
法哲学者の井上達夫さんが、ウクライナとガザ戦争に関して、最近『悪が勝つのか?』という本を出していた。
この本はまだ読んでないけど、前作の『ウクライナ戦争と向き合う』は読んだ。
侵略や戦争を、「正義」の観点から哲学的に裁く、いわゆる規範的な議論です。
政治家に対して、哲学者が「法」を説く、というのは、歴史上、ずっとおこなわれてきた。
政治家と哲学者の関係は、あまり探究されていない歴史のテーマだと思います。
古くは、アレクサンダー大王に対するアリストテレス、とか。
ナポレオンに対するヘーゲルとか。
ヒトラーに対するハイデガーとか。
個別には議論されても、法則性が言われない。
私が思うに、政治家はたいがい、哲学者のいう「正しさ」を破るものだと思う。
政治家は、「正しくない」ことをする。政治家は「法」を踏み越える。それで、歴史が動いていく。
プラトンの「哲人王」の理想は実現されない、というか、その実現は悪夢かもしれない、と思う。
井上達夫が、プーチンやトランプに「法」を説いても、プーチンやトランプはそれを聞かない。
「正しさ」にこだわる石破茂のようなのはダメ政治家。
「正しくない」政治家のほうが正しい・・
本当は、襲撃された立花孝志のことまで論じたかったんだけど、話を広げすぎて、議論が到達しなかったな。
とにかく、立花ガンバレ、と。
スサノオ、安倍晋三、ドゥテルテ、立花孝志・・
この系統に、私は期待してるんだ。
私だけではないと思う。
哲学者やエリートには決して評価されない「政治家」たちに、人びとは期待をしている。
「正しさ」や「清潔さ」に、人びとはそれほどこだわっていない。それより重要なことがあるのはわかっている。
とりあえず、日本の左翼マスコミと左翼政党をぶっ壊すために暴れてほしい。(ただし、栄誉は期待するな)
<参考>
