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事業計画の用語 #6: SaaS・スマホアプリ

今回は、プロダクトビジネスの一種である SaaS とスマホアプリについて紹介します。


1. ソフトウェアビジネスの変化

一昔前まで、ソフトウェアといえばパッケージソフトでした。
ワープロソフトや年賀状ソフトといったソフトウェアは、CD-ROM やダウンロード版で販売され、一度購入すれば自分のパソコンにインストールして使い続けることができました。

しかし現在では、多くのソフトウェアがクラウドサービスとして提供されています。
Salesforce のようなビジネス向けソフトから、Google Maps や LINE といった個人向けサービスまで、インターネット経由でアクセスして利用するサービスが主流になっています。

これは一見、単なる販売方法の進歩に見えますが、実はソフトウェアビジネスに大きな影響を与えました。

パッケージソフトの場合、購入後の運用・保守・アップデート利用者の責任でした。
バージョンアップは新しいパッケージを再購入する必要がありました。

クラウドサービスの場合、運用・保守・アップデートはすべて事業者の責任です。
利用者は常に最新版を使うことができ、データのバックアップやセキュリティ対策も事業者が担います。

この「運用責任の移転」こそが、現代のソフトウェアビジネスの本質的な特徴であり、事業モデルを根本的に変える要因なのです。

2. SaaS (Software as a Service)

SaaS (Software as a Service) は、1999年に Salesforce.com(現Salesforce)が提唱した概念で、ソフトウェアをクラウド上のサービスとして提供する形態のことです。

Salesforce は、従来各企業が自社内で個別に構築していた顧客管理システムを、クラウド上の統一されたサービスとして提供しました。
これにより、各企業は利用者数と利用期間に応じた料金のみで、顧客管理システムを利用できるようになりました。

従来のパッケージソフトとは異なり、利用者はソフトウェアを「購入」して自分で運用するのではなく、サービス提供者が運用するサービスを「利用」します。

3. スマホアプリ

スマホアプリ (スマートフォン向けのアプリケーション) も、本質的にはSaaSと同じ特徴を持っています。

一見すると、アプリを端末にインストールするため、パッケージソフトに近いように思えます。
しかし実際には、ユーザーはほとんど運用負担を負いません。

アップデートはApp StoreやGoogle Playといった配信プラットフォーム経由で自動的に行われ、データのバックアップやセキュリティ対策も事業者が担当します。
したがって、スマホアプリの利用者は SaaS と同様に、サービス提供者が運用するサービスを「利用」するだけです。

4. クラウドサービスのビジネスの特徴

SaaS やスマホアプリなどのクラウドサービスは、パッケージソフトと比べて圧倒的にスケーラビリティが高いビジネスモデルです。

パッケージソフトの場合、顧客ごとに異なる環境(OS、他ソフトとの組み合わせなど)への対応が必要でした。
多様な使い方や設定パターンの組み合わせを、リリース前にすべてテストする必要があります。
個別のサポート対応も欠かせません。
バグが発見された際の改修・配布も複雑です。
バージョンアップの際も、あらゆるパターンでの検証が必要になります。

一方、クラウドサービスの場合、事業者が管理する統一された環境で動作します。
全ユーザーが同じ環境・同じバージョンを使用するため、サポートも統一された対応が可能です。
運用を事業者が担うため、そのコストはかかりますが、グローバルに「一つのシステム」を運用するだけで済みます。

この違いにより、クラウドサービスはユーザーが増えても運用コストがほぼ一定に保たれ、売上の増加がそのまま利益の増加につながる、極めて利益率の高いビジネスモデルとなっています。

5. 参考情報



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