週5日出社を義務化するDellと社員を仲間として遇するCanvaは何が違うのか:今日のアウトテイク#317(2024-09-30)
<アウトテイク>
・SNSに投稿するのではなく、これを自分SNSとした投稿
・記事として仕上げる前の思索の断片、または下書き
・一部、筆が乗ってきて文字数多いのもあり〼
・たまに過去に書いたネタを展開する場合も
・コワーキング関連のネタが多め
・要するに「伊藤の現在地点」
・1ヶ月ごとにKindleでコラム集にまとめていってます
#今日のBGM
#今日のコトバ
"言論の自由とは、妄想の自由と冗談の自由だ。"
(平岡正明)
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#営業とは人間関係の処理能力である
先日、ある友人と朝まで話し込んでて、やっぱり営業職を体験した人としていない人では、コトに向き合う態度が違うね、という話になった。
自分の意思で主体的に仕事を作って、それを成し遂げようとする覚悟があるよなぁ、と。仕事に限らず、その人のカツドウのテーマと言い換えてもいい。
営業と聞くと「ガンガン売り込む人」というイメージを持つ人がいまだにいるけれど、ま、確かにそういう人もいるけれど、そのことより課せられた数値を達成するためにありったけの知恵を絞って素早く動く、というプロセスを一時期でも経験してきた人は、その後の人生で遭遇するあらゆる問題や課題に対しても、ごく自然に自分で考え、動くことができる。と思う。
で、ふと思い出したのが、昔、不動産コンサル会社にいたときに、その社長が前職で上司から教えられたという、この言葉。
「営業とは人間関係の処理能力である」
確かにそうだと思う。
モノを売り込んで買わせることが営業の仕事ではない。それ以前に、人間関係を結ぶということ。そうでなければ売れるはずがないし。
口が上手いとか押しが強いとかそういうテクニックの話ではない。お互い人として、どう認め合い、意思疎通できる間柄になるのか。その処理能力が問われる。
そしてそれは、ただじっと待っていても実現しない。自分からアタマとカラダを動かさないとコトは前に進まない。
つまり、主体性があるかないか、だ。
営業とは人間関係の処理能力である、とするならば、まあ、そうなんだけれども、受け身では身につかない。やっぱり、自分から起動しないと。そしてその経験がその人の人格形成に効果を生むはず。
もし、そういう機会があるのなら、たとえ数ヶ月でも、一時期だけでもいいから、営業ってやっておいたほうがいいと思う。
理不尽なこともハラの立つことも泣きたくなることもあるけれど、でも、ウレシイことや、有り難いと思うこと、感謝されること、思い出させてくれること、いろんなことに遭遇しているうちに、自分が変わっていくのを知覚する。
で、それって成長というのではないかしらね。オトナになる、ということ。
人間関係なしに人は生きていけない。コワーキングに参加するのも、その動機の根源にあるのも、人間関係を結ぶということ。
つまり、生きていくということ自体が営業だ。
#週5日出社を義務化するDellと社員を仲間として遇するCanvaは何が違うのか
先日、イギリスの多くの企業がハイブリッドな仕事環境を選んでいる、という記事を紹介した。
その中で、Dell が出社日数の増加を増やして、従業員の士気を著しく損なう結果になっているという話があったが、同社のグローバル営業チームは、9月30日から、つまり今日から、週5日、「RTO(オフィスにもどれ)」で会社のオフィスで働くことを義務付けられた。なんとまあ。
同社は2月に、四半期あたり少なくとも39日、つまり少なくとも週に3日はオフィスで直接仕事をすることを義務づけていた。
ただし、リモートワーカーとして認定された社員には昇格の機会は与えられないことになったらしい。←これ、差別よね。いいのかな?
その結果、約98,000人のデル従業員から回答を得た調査では、全社的な満足度スコアが20%以上低下したそうな。そりゃそうでしょ。「会社は社員からのフィードバックを無視している」という不満の声も大きく、一部の部署では士気がほぼゼロになったとまで報告されている。「やってられっかー!」と叫びが聞こえてきそう。
GoogleやMeta(Facebook)などの大手テック企業もいまだに「RTO」を推進しようとしているが、フルタイムのオフィス勤務を義務付けているのは、米国の大企業のわずか18%に過ぎない。
その証拠にアメリカの大都市のテナントビルの空室率はうなぎのぼりだ。サンフランシスコに至っては37%にまでなっている。そんなに空いてたら、ビジネスとしては成り立たないと思うが、これ、もしかしたら50%まで行くかもしれない。
ニューヨークやワシントンDC、ボストン、ピッツバーグ、シカゴなんかも余談を許さないレベルで空きまくっている。
それだけ企業がビルのオフィスを使わなくなっている、つまり、リモートワークを前提に企業経営するようになっているということですね。
そういえば、「RTO」にご執心のAmazonは向こうでも相当やり玉に挙がっていた。むべなるかな。
これが経営者の古臭い労働観が原因だと思っていたら、なんとその裏に莫大な税金が絡んでると知って、これは一筋縄ではいかんな、と思った次第。
そうかと思えば、それとは対象的なこんな企業もある。オーストラリアのCanvaがそれで、まずはこれをお読みあれ。
Canvaでは今、4人に1人がリモートワークで、「出社について厳しい決まりはありません」と。そうそう、いつどこで働くか、自主性に任せたほうが社員のエンゲージメントは高くなる。すると、さっきのあれ、「士気」が上がる。
冒頭の社食の話は、コワーキングにも通じる。共に飲食することで、人は親しくなれる。そこでの会話が情報の共有だけでなく、仲間意識を醸成する。それは、同じベクトルを向いて(仕事に限らず)コトを進めようとする集団には欠かせない要件だ。おなじみの「コワーキング曼荼羅」にも挙げている。

感心したのは、「バディ」制度で社員を孤立させないようにしているところ。
「Be a Force for Good(世の中をより良くする)」は、Canvaのバリューの中核を成し、社員が行動する際の指針となる考え方でもある。その呼びかけに反応し、新しい挑戦がしたい、自分の強みを磨きたい、世の中の役に立ちたいと願う人が、共に働く仲間となる。
そうそう、何度も書くが「仲間」になること、が大事。「Vibeチーム」もそのひとつの方法論だろう。
リモートワーク、ハイブリッドワークという新しいワークスタイルを是とするかどうかは、社員をただの駒として扱うか、生身の人間である仲間として遇するか、それこそ経営陣の思想なり哲学なりが如実に反映されていると思う。
ところで、記事の最後あたりに、新社屋では再生可能エネルギー100%に切り替える、とある。グリーンエネルギーへの対応は、海外の大企業にとっては必須事項だ。今や、社内だけではなく、社会に目を向け真剣に取り組む姿勢が問われている。そして、それはコワーキングも例外ではなくなってきている。
ということで、今日はこのへんで。
(カバー画像:Dylan Gillis)
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