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【S7|日本のデザイン】見立てというデザイン #1

第1回|UIデザインは比喩である


画面の中に、本物のゴミ箱はない。

それでも私たちは、ゴミ箱のアイコンを見ると、
そこに何かを捨てられると思う。

フォルダもそうだ。

紙の書類を入れる箱が、画面の中にあるわけではない。

でも、そこにファイルをしまう感覚は、
なんとなくわかる。

虫眼鏡を押せば、探せる。
カートに入れれば、買える。
家の形を押せば、戻れる。

UIデザインは、かなり多くの比喩でできている。


本当はそこにないものを借りて、見えない操作に形を与えている。

捨てる。
探す。
しまう。
戻る。
買う。

そうした行為を、画面の中で理解できるようにするために、
私たちは現実のものを借りている。

比喩は、意味を伝えるためにある。

これは、あれに似ている。
だから、こう使えばいい。

そこには、比較的はっきりした対応関係がある。


「見立て」という考え方がある。

見立ては、何かを別の何かに置き換えることではない。

対象は、対象のままそこにある。

変わるのは、見る側のフォーカスだ。

同じものを見ているのに、
ある瞬間、別の意味が立ち上がる。

形は変わっていない。
けれど、見え方が変わる。

そこに、見立ての面白さがある。

比喩は、意味をわかりやすく届ける。

見立ては、意味が立ち上がる場をつくる。

この違いは、小さいようで大きい。


日本のデザインには、この見立ての感覚が、
深く入り込んでいるように思う。

日本文化はすごい、と言いたいのではない。

ものをひとつの意味だけで閉じない見方が、
生活や文化の中に深く浸みこんでいるという話だ。


この連載では、そうした見立てのデザインを見ていきたい。

意味を押しつけるのではなく、
意味が立ち上がる場をつくること。

そこに、日本のデザインを読み直す、
手がかりがある気がしている。

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※比喩は、意味をわかりやすく届ける。

けれど、見立ては、意味が立ち上がる場をつくる。

D4G Worksでは、そうした言葉になる前の反応や違和感を、構造として捉え直し、かたちにしていく伴走を行っています。

言葉になる前のものを、構造として捉え直す


▼ 説明より先に、わかってしまう。

▼ 湖は、ひとつではなかった。

▼ 見方が少しおかしい。だから見える。


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