🏰刑務所で最初に出会った本、それはあまりにも衝撃的過ぎた 〜 📖『愛を感じるとき/金賢姫』(文春文庫)〜18 死刑囚の心境 〜 死刑論 序章


📖『こころにしみる日々(上) 〜 愛と喪失と再生の獄中272日間 〜』

2023.2.18
🎙️「18 死刑囚の心境」の章を最初に読んで私は衝撃を受けた。

📖『愛を感じるとき/金賢姫』(文春文庫)
これほど真に迫った、生と死に関する文章を読んだのは人生で初めてだった。


👉金賢姫は北朝鮮の工作員として大韓航空機爆破事件に関わってしまった実行犯の女性。裁判では死刑を宣告されるが、後に韓国大統領による恩赦を受け釈放となる。
👩💻「大韓航空機爆破事件」
追って公開させていただく「💠コラム的な : 死刑論 ①」の序章として、まずは同書から印象に残ったいくつかの部分を引用させていただきます(2024.11.1)

関連するコンテンツ📖「💠コラム的な:死刑論 ①」
🎙️金賢姫はある日、古雑誌の中に刑場(刑務所)に関する記事をふと目にする。
【引用】いつも恐怖に襲われる「死刑」という文字が出てきたので、【後略】
👉私も📚六法を勉強し始めたころに「死刑」の項目(📚刑法 第199条 殺人罪)が「刑法:刑罰」の章に記されているのを見て以来、なぜか「死刑」という言葉に対して過敏になっている。

関連するコンテンツ📖「🎙️六法に触れて以来、私はなぜか"死刑"という言葉に異様に敏感になっていた」
【引用】その記事は、死刑宣告を受けてから執行されるまでの間、心配と恐怖にさいなまれつつ生活する心境を、詳しく紹介した物だった。死刑囚たちが、今日か明日かと、執行の日だけを待っているという内容を読んだとき、身体がゾクゾクッとして身が縮むようだった。死刑執行がよく行われる4月とか10月になると、彼らは極度の神経過敏症に陥り、通常の教導官の巡回のときの物音にもびくりとし、隣の囚人のかさこそ動く音にも、がばっと起き上がるという。

👉余談だが、刑務所(拘置所、留置場でもそうだったが)で夜中に刑務官の足音が聴こえると本当に薄気味悪かったのを思い出す。寝ているときに頭の上で鍵の音がガチャガチャ鳴りながら足音が鳴るあの感覚は忘れられないし、耐えられない。足音が部屋の前で止まり、何らかの理由で声をかけられたときには、内心、飛び上がりそうになる恐怖を感じることもあった。また時どき、刑務官が居室の扉の横に隠れて見ているときがあって、これもたまらなく気持ち悪かった(2024.10.30)
【引用】死刑が決定すると、生に対する愛着心が急に強烈になる。生きたいという欲求が強くなればなるほど、それはまた苦痛を伴う。生きたいという欲望を根こそぎ引っこ抜いて、放棄あるいはあきらめるまでには、どんなに多くの葛藤がつきまとうものなのか、経験してみた人でなければ想像もできないだろう。
👉(もちろん)私は死刑を宣告された経験はないので、この気持ちは想像するしかないのだが、これまでの人生の中で何度か死にかけたことがあり、特に、あるウィルス
(決してコロナではない。コロナなど一生怖くない)

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にやられて死の淵を彷徨ったときに、同様に「生に対する愛着心が急に強烈になる」感覚を覚えた。そして元妻とまだ幼かった娘のことを想い、涙が溢れてきて止まらず、布団の中に隠れてひとり顔をうずめた(2024.10.30)

【引用】完全な諦念、完全な放棄などはあり得ないと思う。それが人間の本能である。「もしかしたら」という糸くずのような期待感と希望を、きっぱりと捨てきれないのが人間の心理のようである。私もやはり「殺すなら早く殺せ」などと考えたこともあり、「さぁ、早く殺して」と言ったこともあったけれど、それはこれ以上生きたいという強い欲求と葛藤する苦しみから逃れたくて言っている言葉に過ぎない。
【引用】「死なせてください」という言葉は「本当は生きていたいのです」という言葉の裏返しであることがおわかりだろうか。
👉深過ぎる(2024.10.30)

【引用】死刑執行の現場を何度も踏んだ人は死刑囚の大部分が、予想したよりずっと落ち着いていて、立派に最期の陳述を残していくなどと言っている。極悪な犯罪で世の中を騒がせた死刑囚も、ほとんど180度の変貌を見せて最後を飾り、普段から悩まされていたならず者のような死刑囚も、このときばかりは善良で従順な人間の姿に戻るとも言っている。その記事には、社会を騒がせた有名な凶悪犯の遺言と最後の姿などがたくさん載っていた。この人たちはみんなその時代において社会的な話題をまいた犯罪者だったが、宗教に帰依し、淡々とした遺言を残してあの世へ行ったそうである。たまに、自分の臓器を遺贈した人もいるのを見ると、彼らは育った環境が悪過ぎてそうなったのであって、人間自体は悪くないのだと思った。
👉「彼らは育った環境が悪過ぎてそうなったのであって、人間自体は悪くない」とても共感を覚える部分だ。このあたりのテーマに関しては別途「犯罪論」(仮題)としてまとめさせていただきたいと考えております(2024.10.30)

関連するコンテンツ📖「【隣の🔪犯罪論】 ~ 誰もが超えてしまえる、その一線 ~」
👉これを読んだとき、180度の変貌を見せるほど変化した死刑囚の刑を執行する意味はあるのだろうかと単純に思ってしまった。このあたりのことは意見の分かれる大変難しい部分ですが、追って「💠コラム的な : 死刑論 ①」で触れさせていただきます(2024.10.31)
この中で最も共感を呼んだのは、無期に減刑されたある死刑囚の手紙だった。
死刑囚の手紙

【引用】「私は3度裁判を受け、3度死刑の判決を言い渡されました」私もやはり3度の裁判を受けていたときは「私の罪はあまりにも大きく、死んで当然であり、死にたいだけです」と陳述したけれど、私も心の奥では「生きたい」という本能が渦巻いていた。
【引用】「・・・・・・この世にもう少し生きていたかったのに、死を目の前にして、私の心は悲しみでいっぱいになり、布団を上げる腕にも力が入りませんでした。運動の時間が来て、みんなと一緒に運動していましたが、急にひとりになりたくなって、誰もいない部屋にうずくまりました。憂うつになる気分をなだめるすべもなく、どうかすると涙がこぼれそうでした。」
【引用】「・・・・・・115名の無辜なる人命を殺傷せしめたかどにより・・・・・・断固罰せねばならず、ここに極刑に処するものとする」私の場合も、死刑宣告が下った瞬間、何とも言えない虚脱感が押し寄せてきた。結局このような結末になるのはわかりきっていたのに、何のために長い時間を費やし気を揉んだのか。私の生命を自分の思い通りにできず、他人に委ねる身の上になろうとは・・・・・・。

【引用】バーレーンで毒入りのアンプルを確実に噛んでいれば、こんなことにならずにすんだのに・・・・・・。死刑が確定すれば6ヶ月以内に執行されなければならないとなっていた。せいぜい長くて6ヵ月間の期限つきの人生になったのであった。「いったい生と死の差はなんだろう。どうしてみんな、いつかは誰にでも訪れる死に未練を持ち、生に執着するのだろう。・・・・・・誰もがすでに定められている日々を1日1日使い果たしていながら、それを自覚していないだけのことではないか」私は毎朝目覚めると生と死について考え、死のうが生きようが、未練がましいことはすまい、と誓いながら自らを慰めていたが、思うようにはならなかった。

【引用】死刑が宣告された後、毎日が気の抜けたような生活の連続だったが、諦めというものは案外、人を楽にしてくれるものだ。毎日よくご飯も食べられたし、睡眠もよく取れるのだった。しかし死を免れた瞬間、その歓喜の代償としての衝撃はあまりにも大きかった。死刑囚の手紙にはこう記されている。
「しかし、死の衝撃というものは、それほど克服するのが難しいものではありませんでした。数日間憂うつのあまり沈んでいましたが、社会変革運動家としての気概は死の衝撃が生のリズムを打ち壊すことを許しませんでした。私の記憶では3度にわたる死刑宣告のどれもが私の静かな安眠を妨げませんでした。食器を空にするのも、死刑宣告とは関係がありませんでした。しかし復活の衝撃ではそうはいきませんでした。生のリズムを完全に失ってしまいました。私の毛細血管にまで満ちあふれた歓喜は食欲の感覚までマヒさせてしまいました。食事をとらなくても満腹感に満たされていたのです。落ち着いた心を取り戻せなかった私は夜もろくろく眠れませんでした。・・・・・・復活の衝撃は死の衝撃の何倍も強烈なものであることを知りました。」

【引用】「金賢姫 特別恩赦」このニュースをテレビを通して聞いた瞬間、私はなんの感動も起きなかった。ただ、ぼんやりとしていた。そばにいた女性捜査官が私の肩を叩いて知らせてくれてもなぜか信じられなかった。そして、次に襲ってきた感情は、悲しみと興奮だった。長い長い夜を明かしながら、過ぎ去った日々の記憶をたどりつつ、泣いたり笑ったりしたのだった。再び生を得る喜びを経験した私は、死刑から免れたというその死刑囚の心情を誰よりもよく理解できそうである。一生を過ごしている間、これといった事故にも遭わずに平凡に暮らして自然死するのも生易しいものではないことがわかったような気がする。病死、事故死だけが他意による死ではなく、処刑されて死ぬこともあるのだということをしばらく忘れていた。

【引用】私はすんでのところで処刑されていたかも知れなかった。そのことを考えて無意識のうちにその記事を読んでしまったが、これ以上は読みたくない。ただ、生きていることに対して幸せに思い、その感謝の意味も込めて、私に与えられた任務に忠実に生きていくしかないと思ったりした。
✏️すさまじ過ぎて今のところ何もコメントできない(2023.2.18)。
👉この章に限らず、全編を通して(今の日本人にない)彼女のピュアな感性と人柄が随所に感じられる。刑務所の中で読んだ本の中でもとても印象深い本だった(2024.10.31)
👉ひとつ言えることは、彼女もまた「【⚠️緊急Up!】【あかりを救え!】📖『母という呪縛 娘という牢獄/齊藤 彩』(講談社)を読み終えて」のあかり(仮名)同様に加害者でありながら同時に被害者でもあることは間違いない。

上からの洗脳と命令によって犯行は起きている。ただし、それでも多数の人間の命を自らの手によって奪ってしまったという事実は、この本を読んでいてもわかるが、長い間彼女を苦しめ続けるだろう。場合によっては、あるいは恐らく生涯。それが
罪という十字架

の重さに他ならない(👉罪の重さの違いこそあれ、私も同じ十字架を一生背負っていく人間に他ならない 👉ただし、そういうことを予め教わったとしても犯罪抑止には繋がらないと考えられる。そこには過ちを犯した本人の性格、生い立ち、社会を始めとする多くの要素が複雑に絡み合っていて、また、そもそも多くの犯罪はどういう状況で起きるのかということがあるからだ。追って「犯罪論」(仮題)としてまとめさせていただく予定です)。

関連するコンテンツ📖「【隣の🔪犯罪論】 ~ 誰もが超えてしまえる、その一線 ~」
一般的に死刑が議論されるとき、
「死刑によって一瞬で終わらせるのではなく、終身刑によって生涯罪を背負わせる方が良いのではないか」という議論に結びつくようだ。ただ、📖『死刑のある国で生きる / 宮下洋一』(新潮社)を読んだり諸々で、さらに改めて思うことがある(2024.10.30)。
👉「📖『死刑のある国で生きる / 宮下洋一』(新潮社)を読み終えて ~ 死刑論 ② ~」として公開させていただく予定です(2024.11.1)
📹「【ゆっくり解説】真相に触れてはいけない横田めぐみさん拉致事件」
👉余談だが、この動画によると、北朝鮮に拉致された横田めぐみさんは日本語教師などの重要任務に就いていて、彼女(金賢姫)にも日本語を教えていたとのことだ(2024.10.30)
👩💻「実弾50発を盗んで4人を射殺した「死刑囚」はなぜ世界から注目される作家になったのか」
👉死刑囚 永山則夫の話
🔗️📖P.51『2022.12.14~』「📖『愛を感じるとき/金賢姫』(文春文庫)~18 死刑囚の心境 ~」
🔗️P.76『2023.3.8~』「🎙️本編」
✅👉どのタイミングに挿入するか要再検討か?(2024.4.24)
🔗️📖P.76『2023.3.8~』



『【隣の🔪犯罪論】 〜 誰もが超えてしまえる、その一線 〜』
🐦⬛🐦⬛❤️ここしみとは一線を画する異色作
⚠️【速報!】
外伝『隣の🔪犯罪論』、ゲスト❤️スキ率70%突破。
10人中7人が、外の読者。
もはや “事件” と呼ぶしかない

📢コンテンツを読んでくださった方へ

これは実は、全体でひとつのリアルなストーリーになっています。
🔰📖『ここしみ』 超・あらすじ
👉ざっくりと全体を把握したい方へ
❓📖『ここしみ』って?
👉全体像。壮絶な日々の果てに綴られた“特別な一篇”。こころに灯る何かを感じてもらえたら。。。
壊れた人生。それでも生かされた。だから今語り始める。「罪と罰」、「愛と絆と再生」、そして「本当の自由」の物語。私があそこで過ごした272日間と、その後の壮絶な日々を綴っています。
また、獄中「🏛️訴訟ゲーム」を通じて、冤罪、死刑制度、司法の闇など、現代社会の深い問題についても斬ります。他に、「🏰ムショトピ」といったゆるーいコンテンツも。
そんな風に、ひとつの人生の軌跡を通じて、「生きるとは何か?」「愛とは?」を問いかけます。
👉気になるコンテンツだけでもOK
👉だいたいの話は各話ごとの短編としても(多分)お読みいただけます
📖『こころにしみる日々(上)~ 愛と喪失と再生の獄中272日間 ~』
📖『こころにしみる日々(下)~ 灯りを求めて。出所、そして壮絶な日々 ~』
『💠コラム的な:』 👉📖『ここしみ(上)(下)』から抜粋したエッセイ集
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