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メタル君の「今日の精神医学豆知識!」(716)-(720)

皆様、こんにちは。

鹿冶梟介(かやほうすけ)です😆

ご存知の方もいらっしゃるとは思いますが、最近、NHKが総力をあげて現代の医療問題について特集しています(NHKスペシャル、クローズアップ現代、新プロジェクトX、ETV特集)。

久々に見応えのあるドキュメンタリー揃いですが、中でも特に心に残ったのが、NHKスペシャル「ドキュメント 医療限界社会 追いつめられた病院で」です。

この番組は、島根県西部にある済生会江津総合病院の取材を中心に、過疎地域における総合病院の危機的状況を赤裸々に描いたもので、視聴しながら胸が締め付けられる思いでした。

実を申しますと、小生は島根県出身なので(江津市ではありませんが)、故郷の医療が崩壊しつつあることは随分前から親や親戚を通じて聞いておりましたが、まさかここまでとは... ...。

それでも、NHKが全国ネットでこのように医療崩壊の実情を取り上げたことには、済生会江津総合病院の並々ならぬ覚悟を感じました(病院側も「現状を知ってほしい」という思いで取材に応じたようです)。

過疎地域における医療崩壊の原因は「医師の偏在」なのですが、これは完全に国の政策ミスだと小生は思っております。

番組内でも指摘されていましたが、医師偏在のきっかけとなったのは2004年に始まった"新しい医師臨床研修制度"の導入です。

この制度が導入される前は、大学の"医局"が医師派遣の人事権を握っており、たとえ僻地であっても定期的に医師が派遣されるシステムが機能しておりました。

しかし、新制度のもとでは、研修医が大学病院以外の民間病院を研修先として選ぶことが可能となり、その結果、大学医局に所属する医師の数が激減してしまったのです。

昔は「大学医局に所属していないと医師として生きていけない」という風潮があり、専門医取得や大学院に進んだら「お礼奉公」として10年ぐらいは医局人事に従っておりました。

ところが、令和6年現在のデータによれば、臨床研修先として大学病院を選ぶ研修医はわずか35%で、残りの65%は大学外の臨床研修病院を選んでいます。

そもそも不便な田舎や僻地を希望する医師は少数派であり、医局のような“強制力”が働かない限り、この状況は今後さらに悪化していくでしょう。

たしかに、かつては“白い巨塔”に象徴されるように、医局の権限が強すぎた面もあります。

新医師臨床研修制度の導入目的は、表向きは「医療の質の向上」とされていましたが、その裏には「大学医局の権限を削ぐ」という意図もあったように思えます。

その結果、地域医療は崩壊し、むしろ医療の質も低下しているのではないでしょうか。

角を矯(た)めて牛を殺す」という言葉がありますが、今の日本の地域医療は、まさに死にかかった牛のような状態にあると感じます。

メタル君の「今日の精神医学豆知識!」は、X(旧: twitter)で毎朝8時にアップしております。

X(旧: twitter)民の皆様も、X(旧: twitter)では語りきれなかった【メタルのおまけ】がございますので、ご興味があれば本記事を是非お読みください!


↓NHKオンディマンドでどうぞ!
https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2025147640SA000/index.html


【今日の精神医学豆知識集!(その144)】

716.グレープフルーツジュースは精神科の薬と相性が悪い場合があるよ。これはグレープフルーツに含まれるフラボノイドが小腸のCYP3A4を3-4日間阻害するからだよ。グレープフルーツ以外にもダイダイ、スウィーティーも同様の作用があるから注意しよう。

2025年3月16日

【メタルのおまけ】
グレープフルーツ系の柑橘系でも、赤い果肉のルビータイプはフラボノイドの量が白系グレープフルーツの半分だから、薬の阻害作用は比較的軽いそうだよ。ちなみに果肉やジュースはCYPを阻害するけど、加工品(お菓子)などが阻害するかどうかは十分なエビデンスはないよ。

↓グレープフルーツジュースといえば、トロピカーナですよね😋


717.グレープフルーツに含まれるフラボノイドは一部の抗精神病薬の血中濃度を上昇させるよ。例えばブロナンセリンは一緒に摂取すると濃度が1.8倍上昇するよ。このほかにもクエチアピン、ルラシドンも血中濃度が上昇するから注意が必要だね。

2025年3月17日

【メタルのおまけ】
ブロナンセリンは経口接種の薬の場合、確実に血中濃度が上昇するけどテープ剤であるロナセンテープ®の場合は、薬剤は小腸や肝臓を通らず直接血液中に運ばれるからグレープフルーツの影響はほとんどないと思うよ(エビデンスは不明だけど)。

↓ウェルチのグレープフルーツジュースも小生大好物です!


718.抗てんかん薬もグレープフルーツとの相性が悪いよ。例えばテグレトール、クロバザム、エトスクシミド、リボトリールを内服している場合は要注意だよ。いずれのお薬もグレープフルーツによって血中濃度が上昇するからね。

2025年3月18日

【メタルのおまけ】
抗てんかん薬はグレープフルーツジュースと相性が最も悪い薬剤と言えるね...。でもブリィビアクトやイーケプラなど最近の抗てんかん薬はグレープフルーツジュースに影響されるものは少ない気がするね。大切なのはそれぞれの添付文書を読んで、血中濃度に影響する食材はなるべく避けることだよね。

↓暑くなってくると、グレープフルーツ酎ハイば欲しくなります!


719.セロトニン受容体アゴニストであるブスピロンもグレープフルーツと一緒に飲むと血中濃度が上昇するよ。ブスピロンはセロトニン受容体アゴニストの抗不安薬だけど日本では発売されていないよ。

2025年3月19日

【メタルのおまけ】
ブスピロンは日本で販売されていない薬だからあまり日本で心配する必要なないかもしれないけど、海外に長期滞在して心身に不調をきたした場合、処方され得る可能性があるかもよ。いずれにせよ添付文章をチェックして食事との相互作用に気をつけよう!

↓グレープフルーツ酎ハイでは本搾りも捨て難いですね😋


720.睡眠薬もグレープフルーツによって血中濃度を上昇させることが知られているよ。例えばトリアゾラムの添付文書には併用注意として「グレープフルーツジュース」と明記されているよ。そう言えば昔、殺人目的で睡眠薬と降○薬をグレープフルーツジュースに混ぜた事件が...。

2025年3月20日

【メタルのおまけ】
睡眠薬であるトリアゾラムと降○剤である某薬はグレープフルーツジュースによって血中濃度が爆上げするから、昏睡=>ショック状態で人が死んじゃうんだよ。なんだか推理小説のトリックネタみたいだけど、トリアゾラムってスクリーニングでチェックできるから、すぐバレちゃうトリックだよね。

↓小生の実家では、なぜか夏休みの朝食にグレープフルーツが毎朝のように出てきました…(なんで?🤔)


【メタル君の考察】

今回は「グレープフルーツと精神科薬」に関係する精神医学ネタをツイートしたよ!

見ての通り、精神科薬の多くがグレープフルーツジュースがダメなんだよね。

これは病院の栄養士さんの中でも常識ではあるんだけど、たまにグレープフルーツを出す病院はあるね。

まぁ1食ぐらいならそこまで影響はないと思うけど、柑橘系の果物やジュースが病院の給食に出る場合は、ちょっと気にした方がいいかもしれないね。

これからもマニアックな精神医学ネタをジャカスカ紹介するぞ😆


↓梅雨には必須のアイテムです!


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