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メタル君の「今日の精神医学豆知識!」(901)-(905)

皆様、こんにちは。

鹿冶梟介(かやほうすけ)です☺️

先日、Xで以下のようにポストしたら予想以上に反響がありました(インプレッション1.6万)。

これは昔から言われておりますが、慢性期病棟(患者さんが長期間入院している病棟)には独特の匂いがあります。

特に統合失調症患者さんが長期間入院している病棟は認知症病棟の尿・便の匂いとは異なり、ツンとする刺激臭のような匂いがします。

最近は消臭剤が進化したせいか、この独特な匂いは昔ほど顕著ではありませんが、それでも内科・外科病棟とは明らかに異なる匂いがするのです。

この「独特の匂い」から統合失調症は何らかの代謝疾患と関係するのでは...、との仮説が生まれ精神科慢性期病棟の匂い研究がなされてきましたが、未だに科学的解明されておりません。

小生の知り合いのドクターも「精神科病棟の匂い」の謎を解明したいと考え、慢性期病棟で患者さん全員から毎朝「尿」を集めていましたが、結局何もわからず大量の尿サンプルだけが冷蔵庫に残されました... ...。

尿だけにしょうもない話(小も無い話)ですね。

メタル君の「今日の精神医学豆知識!」は、X(旧: twitter)で毎朝8時にアップしております。

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【今日の精神医学豆知識集!(その181)】

901.人間の9割以上が右利きなんだけど、これは他の動物にはほとんど見られない傾向なんだよ。人に利き手が生じるのは、一説によると人間の脳に左右差があるためと言われているけど、実は脳の左右差と精神疾患も関連があるんだよ。

2025年12月1日

【メタルのおまけ】
人間に右利きが多い理由として、言語野の発達があげられるよ。ご存知のように言語野は左脳にあるんだけど、左脳が発達するということは左脳がコントロールする身体の右側が優位に発達するから...という考えなんだね。ただしこの考えにも異論があって、そもそも脳の神経発達の段階から脳の構造自体に左右差が生まれている...という研究もあるんだよ。

↓右利き用矯正ハシだそうです!


902.かつて統合失調症において、左半球と陽性症状、右半球と陰性症状が関係するといわれていたけど、これは現在ではあまり言われなくなったね。でも近年の研究では統合失調症の大脳皮質の特定の領域に非対称性あることが指摘されているよ。

2025年12月2日

【メタルのおまけ】
左右半球と陽性症状・陰性症状の関係の話は、”今は昔”という感じだけど、脳の細かい部位の左右差はMRIによる研究がたくさん出ているね。少し前の研究だけど、大阪大学の研究で脳の淡蒼球という部位が統合失調症では右<左になっていたそうだよ。

↓これは淡蒼球ではなくて淡水魚!!(苦しい?)


903.うつ病も脳障害の左右差によって影響されるといわれているよ。例えば、fMRIを用いた研究によると左前頭前野の機能低下がうつ病患者で顕著に現れるようだね。脳梗塞後のうつ病においても、左前頭葉の病変に近いほどうつ病の発症率が高いと言われているね。

2025年12月3日

【メタルのおまけ】
うつ病における脳の左右差についても多くの研究がなされているよ。少し詳しく言うと、左背外側前頭前野の活動性の低下、右前頭前野の相対的過活動などが言われているね。この他にも脳波の研究においても左前頭の活動性の低下が指摘されているそうだよ。これらの知見からrTMS(反復経頭蓋磁気刺激)は左の背側前頭前野をターゲットにして刺激するんだよ。

↓rTMSのガイド本です!


904.心的外傷後ストレス障害(PTSD)においても左右差があると言われているよ。例えばベトナム帰還兵を対象とした研究によると、PTSDを起こした兵士の右海馬は8%ほど萎縮していたんだって。

2025年12月4日

【メタルのおまけ】
ベトナム帰還兵
のデータでは右海馬が有意に委縮していたけど、他の研究では左の海馬の方が委縮しているという報告もあるんだ。ただ一貫して言えるのは、海馬全体が健常者よりも委縮しているということなんだよね。ちなみにPTSDで海馬が委縮する理由として過剰なコルチゾールによる毒性、脳内の神経炎症、グルタミン酸などによる興奮毒性などが挙げられているよ。

↓ベトナム戦争については映画「プラトーン」を観ればだいたいわかります。


905.一部の認知症でも脳の萎縮に左右差が生まれるよ。例えば、嗜銀顆粒性認知症(AGD)、大脳皮質基底核変性症(CBD)、意味性認知症においてはMRI等の画像所見で左右差が現れることが特徴として挙げられるよ。

2025年12月5日

【メタルのおまけ】
顆粒性認知症(AGD)、大脳皮質基底核変性症(CBD)もごくまれにしか臨床で診ることはない珍しい疾患だよ。特に嗜銀顆粒性認知症は確定診断は死後の脳病理検査でタウタンパク質の一種である「嗜銀顆粒」の蓄積を確認することだから、生前の診断はあくまで推定診断なんだよね。臨床的特徴としては、高齢発症(80歳以上)、怒りっぽくなる、記銘力障害の進行はゆっくり、CT・MRIで側頭葉内側の萎縮の左右差... などが指摘されているけど、該当する患者さんってめちゃくちゃ多いと思うよ。

↓むかし銀脳ではなく、銀狼という二つの脳をもつ少年の話が…。


【メタル君の考察】

今回は「左右差と精神疾患」に関係する精神医学ネタをポストしたよ!

脳の左右差に関する研究は、昔からされているね。

特に天才との関係については、左利きに天才が多い...、なんて話も有名だね。

なぜ天才に左利きが多いか諸説あるけど、多くの人が右利きだから左脳的な思考ができるけど、左利きは右脳的な思考・発想が可能であり、その結果、他の人とは異なるアイデアが生まれる...という説明がなされることがあるね。

要するに利き手ならぬ利き脳の違いが、創造性を生むのかもね。

これからもマニアックな精神医学ネタをばいんばいんと紹介するぞ😆

↓これ、欲しいです!


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