メタル君の「今日の精神医学豆知識!」(811)-(815)
皆様、こんにちは。
鹿冶梟介(かやほうすけ)です!
先週は本当に感激いたしました😭
ご存知の方も多いと思いますが、なんとサッカー日本代表がブラジル代表に 3−2 で勝利したのです!⚽️
親善試合とはいえ、日本がサッカーでブラジルに勝つ時代が来るとは、まさに感慨深いものがあります。
小生がサッカーに興味を持ち始めたのは、1990年のイタリア・ワールドカップ(W杯)の頃でした。
当時はまだJリーグが存在せず、実業団によるアマチュアリーグしかありません。
この頃の日本サッカーは「暗黒時代」と言っても過言ではなく、W杯本戦への出場経験もない、いわばサッカー弱小国でした。
1993年、ようやくプロリーグであるJリーグが発足しますが、その年のW杯予選では、あと一歩のところで初出場を逃します――いわゆる「ドーハの悲劇」です。
そして、日本が初めてW杯に出場したのは1998年のフランス大会でしたが、結果は全敗で予選敗退……。
「ジャマイカには勝てるだろう」と誰もが思っていたものの、そのジャマイカに1−2で敗れ、「世界との壁」をあらためて痛感いたしました。
そんな弱小国だった日本が、あれから30年の時を経て、世界の強豪――いや、世界の頂点ともいえるブラジルに勝利するなんて!30年前にこんな未来を想像できた人が、果たしていたでしょうか(←興奮気味)。
もう漫画の中でしかブラジルに勝てないと思っていましたが、まさに夢のような出来事ですね。
ちなみに、サッカー漫画の金字塔『キャプテン翼』でも、日本代表はブラジル代表と対戦していますが、小生の記憶ではA代表としてブラジルに勝ったことはありません(ワールドユース編では勝利したことがあります)。
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【今日の精神医学豆知識集!(その163)】
811.非自殺性自傷(NSSI:nonsuicidal self-injury)って知っている?意図的に自らの身体を損傷させる行為だけど自殺には至らないことだよ。具体例としては自分自身を殴る、頭を壁に打ち付ける、リストカット、タバコの根性焼き、オーバードーズ(OD)もNSSIに含まれることがあるよ。
【メタルのおまけ】
NSSIに該当する行為はこのほかにも、指などの皮膚の皮を剥く、自分の指や手を噛む、コンパスで皮膚を刺すなど比較的軽症で済む行為が多いけど、病理性が高いものとしては、指や四肢の切断、眼球摘出、去勢などが含まれるよ。重症な行為は薬物中毒や統合失調症など重度の精神障害で見られるよ。
↓未読ですが、こう言った啓発は重要ですね。
812.海外の疫学調査によると非自殺性自傷(NSSI:nonsuicidal self-injury)の発症年齢は12-14歳で一般人口の約4%に認められるよ。青年期における有病率は7.5~46.5%、大学生では38.9%、成人では4~23%と研究報告によってばらつきがあるよ。ちなみにNSSIは男性より女性に多いよ。
【メタルのおまけ】
ちなみにNSSIの特徴は男女で若干異なるよ。女性の場合、リストカットなど出血するNSSIが多いけど、男性の場合は打撃や火傷などが女性に比べて多いとされているよ。一般的に、男性の方が女性よりも事故破壊性の高い行為を選ぶんだって。
↓リストカットで調べたら、こんな漫画が…。たまにXでも自傷の写真をアップしている方がおりますが、関わると余計に拗らせることがあるので要注意です。
813.非自殺性自傷(NSSI)は境界性パーソナリティ障害、摂食障害、PTSD、解離性障害、強迫性障害、気分障害、発達障害等様々な精神疾患に随伴するよ。特に境界性パーソナリティ障害においては自傷行為自体が診断基準に含まれるよ。幼児期の虐待がNSSIに関連するらしいね。
【メタルのおまけ】
NSSIの原因は精神障害だけではなく、少息の虐待や愛着の問題などが深く関係するよ。特に小児期の性的虐待は後のNSSI発症の予測因子になるんだって。このほかにも両親との関係やネグレクトなんかもNSSI発症と関連があるそうだよ。
↓おなじみストーリーな女たちシリーズ。未読ですが、ネグレクトはダメ、絶対ダメ!
814.非自殺性自傷(NSSI)を起こす疾患としてレッシュ=ナイハン症候群があるよ。HPRT酵素欠損による先天性代謝疾患で高尿酸血症、精神発達遅滞、腎障害が主症状なんだけど口唇・手指を噛む、指で目を突く等の自傷行為を伴うよ。2歳頃に自傷は出現するけど成長すると頻度は減るよ。
【メタルのおまけ】
レッシュ=ナイハン症候群におけるNSSIは常同的で単調なパターンが多いよ。例えば自分の唇、指や手を齧るなどの行為を1日に何回も(100回近くすることも)あるんだ。なぜレッシュ=ナイハン症候群でNSSIが生じるかは不明だけど、衝動性のコントロールに関与する神経回路の障害が想定されているよ。
↓小生がレッシュ=ナイハン症候群を初めて知ったのはこの漫画に登場したことがあったから…と記憶しております。
815.非自殺性自傷(NSSI)の一群はかつてゴッホ症候群と呼ばれることがあったよ。NSSIと同様に自殺を目的としない自傷行為をあらわす症候群だけど身体の末端(耳、指、舌、性器など)を切断する自傷を行うことだよ。天才画家ゴッホが自らの左耳を切断したことに由来するよ。
【メタルのおまけ】
しかし、このゴッホ症候群という言葉は国際診断分類(ICD-11)や米国精神医学会診断基準(DSM-5)では採用されていない用語で、実際の臨床の場では使われていないね。実際"Van Gogh syndrome"で検索しても4件ぐらいしか文献はヒットしないね(バズらんかった用語だね)。
↓ゴッホが自分の耳を切り落とした後の絵です。
【メタル君の考察】
今回は「非自殺性自傷(NSSI)」に関係する精神医学ネタをツイートしたよ!
NSSIは主に若年層でしばしば起こる問題で、早期の医療介入が望まれるけど、現状はなかなか上手くいっていないね。
NSSIの背景にあるメンタルヘルス問題を大人が解決してあげたいけど、若者はそれがメンタルの問題とは思わず、なかなか周囲には相談しないんだよな...。
そうなると重要なのは若者向けにNSSIを啓発することだと思うな。
だから中学や高校でメンタルヘルス授業を是非やってほしいよ。
心のヘルプサインを知り、自分や友達を助ける術を身につける教育が、今の若者には必要じゃないかな?
これからもマニアックな精神医学ネタをバリバリと紹介するぞ😆
↓三匹仲がいいですね。
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— 精神科医・鹿冶梟介(かやほうすけ) (@kayahosuke) March 22, 2022
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