【ドラクエ1リメイク】攻略本を足で押さえ楽しむ息子、攻略サイトをチラ見して文句を言う父
前回の、全滅を繰り返しながらもドラクエ1を楽しんでいる小6息子の話の続き。
楽しむ息子を見て、現代のゲームに対して大人がいかにワガママか言語化できた気がする。
なので、記事後半はその話とそんな中でゲームを作っている方々へのリスペクトについて。
前回記事はこちら。
■息子のプレイ日記
結論から言うと。
攻略本を手にした息子は、足で攻略本の目的ページを押さえ、目を本と画面を行ったりきたりさせながら順調にクリアした。
(足で本を押さえるなんて行儀が悪いのは百も承知だが、幼き頃の自分と重なりすぎて叱る気になれない。)
◆最大の難所、エイリアンフライ
攻略本が届く前に始まったエイリアンフライ戦。
全滅の音楽が20回は聞こえた。

「マホトーンも効かないか…」
「弱点ないじゃん!」
などと言いながら攻略法を死に覚えゲーで解析していた息子だが、さすがに一度心が折れてゲームを閉じた。
ドラゴンゾンビに全滅しまくってても心は折れてなかったのに…
装備を見せてもらうと、自分の耐性には意識が向いていなかったらしい。
やいばの鎧とふうじんの盾。
ルビーの腕輪にうさぎのしっぽ。
上がるステータスの数字だけで選んでるなこれ…
助け舟を出してやるか…?
考えろ、ここでの苦労は彼の人生の糧になるんじゃないのか?
全滅を繰り返して試行錯誤してのクリアこそ至高だろ?
まだ助け舟を出すには早いんじゃないか?
いやいや、あいつYouTube見始めたぞ、レベル上げしてる音も聞こえてただろ?レベル上げても勝てなかったんだからもう投げちゃうって。
最悪なのはこのままクリアできないことだろ?
ちょっとくらい教えようぜ、学校で俺たちが友達から教えてもらってたのと同じだよ。

うるせえ!どっちが天使でどっちが悪魔だよ!
まあ、教えるか…
「防具には耐性がついてるものがあるよ。
【ドラゴン】とか、【氷の】とかが名前についてる防具の説明読んでごらん。」
ドラゴンメイル、ドラゴンシールド、氷のイヤリングを装備した息子は、
「何これ!炎全然効かないじゃん!」
と驚き楽々撃破。
「うおおおー!さいごのかぎだーー!探索するぞーー!!」
とウキウキだった。
これが楽しみを奪ったのかどうかは難しいところ。
自分たちの時代なら、6の真ムドー、7のヘルクラウダーあたりが倒せなくて1週間止まるなんてザラにあった気がするが、現代っ子にそれが耐えられるかわからず教えてしまった。
参考。
ムドーに全滅しまくった後、やっと勝ち「やっぱさ、こうやってなんかいろいろ負けて試行錯誤していくのが楽しいなあドラクエ」と言うルイ姉(鷹嶺ルイさんというVTuber)。この楽しさは大人だから実感できるのかどうか。
◆攻略本が届いて以降
攻略本でしっかり弱点を調べ、【やまびこビーストモードギガデイン】という手法も自ら編み出しサクサククリアしていく。
父「やまびこの帽子だとMP2倍消費でキツくない?」
子「やまびこの2回目MP消費しないよ?」
マジかよ…知らなかった…
こりゃりゅうおうも楽勝だろうなあと思っていたら、しかしりゅうおうに挑む気配がない。
父「メダルでも集めてるの?」
子「いや、ラスボス前にはレベル上げる派なんだよね。」
父「わかる」
わかるぅー!!!
クリアすると終わっちゃうからラスボス前にしゃぶりつくす気持ちわかるぅー!!
ということでレベル50に上げた息子は、やまびこビーストジゴスパークでりゅうおうをボッコボコにして無事クリアしましたとさ。
◆息子の感想集
「りゅうおう思ったより弱かったなー。」
「(原作の話を聞いて)え!?じゅもんそんなに少なかったの!?エイリアンフライいなかったの!?」
「ドラゴンゾンビに挑んでる時は鬼滅の刃10巻の炭治郎の気持ちだったね(要するに妖精の里をボコボコにした魔物許せんの心情らしい。)。」
「せっかくやいばの鎧装備してるのに、はぐれメタルの攻撃かわして『くらうか!』とかいうのやめてほしいよね」
「ロトの初代って結局誰なの?」
ここらへんの反応聞く限り、存分に楽しんでくれたんじゃないかなーと思う。
最後の質問はもちろんぼかして答えない。
エンディング後、間髪入れず2を開始したところを見てもドラクエを面白いゲームと思ってくれたことは間違いないと思う。
記事書いてる数日の間にもうサマル王女仲間になってるし…
■大人のワガママ
ふと気付く。
うちの息子は、敵に文句を言ってはいても「ゲームそのもの」への文句は一度も言っていない。
もちろん、ドラクエ1&2リメイクは、世間一般では高評価だと思う。
他方で、当然ながら批判点も当然ある。
◆一般的な(大人からの)批判
●UI批判
「超絶技の内容を発動前に確かめられない」
「ベホイムが巻物技なのはおかしい」
●難易度批判
「ローテーションを覚える前提のボスはなんか違うくない?」
「マヌーサかける魔物が2回行動はおかしいだろ呪文もきかねーのに(わらいぶくろお前のことだぞ)」
●手間批判
「鍵つき宝箱がダンジョンの奥にたくさん散りばめられているのは回収が面倒」
わらいぶくろ以外個人的には気にならなかったが、たまに目にするのはこのあたり。
全部ゲームシステムへの批判。
もちろん批判コメントを大人が書いたのか子供が書いたのかわからないが、まあ大人だろう。
批判点は、当然のことながら、攻略本を片手にプレイする息子にとってはどれも障害ではない。
そうであれば、攻略サイトを自由に見られる大人にとっても障害ではないはず。
◆なんで大人には批判されるの?
だが、我々大人は
「攻略サイトを見ずに」
「ほどよい歯ごたえで」
「ストレスゼロのUIの中」
クリアしたいという非常に贅沢なニーズを持ってしまっている。
このニーズに当てはめると上記のような批判につながるんだろう。
息子は攻略本も父の情報もコンテンツの1つとしてゲーム体験を楽しんでいるというのに。
◆大人のワガママ
正直に自分のニーズを言うならこうだ。
やり甲斐は欲しい。
だけどストレスはいらない。
だから、UIは100点のもの以外あり得ない。
攻略の前提となる特技やアイテムは誰もが手に入れられるべき。
そんなのはUIのうちだろ?
その上で適度な強さの敵や謎を配置しろ。
簡単に倒せる作業がやりたいわけじゃないんだよ。
強すぎも当然ダメな。ストレスだそれは。納得性のある強さにしろ。
は?攻略サイト見ろ?
攻略サイト見たら作業になっちゃうだろ?
作業は嫌だって言ったよな。
攻略サイトを見ずにプレイヤーの工夫で勝てるレベルに製作者側で調整しろ。
探索でレアアイテムを見つける楽しさはやっぱ欲しいよな。
俺がギリギリ頭を捻れば見つけられるところに置いてくれよ。でも無駄に遠くはダメな。
堀井先生も言ってたよな、「自分だけが気付けた」って体験させたいって。
だーかーら!攻略サイト見なきゃわかんないような意地悪なところに隠せってことじゃないんだよ!
「もういいっす、難易度設定できるようにしたんでプレイヤー様で難易度調整してください」?
わかってない!全っ然わかってない!製作者側が「これ、結構難しいでしょ?」って設定した難易度を「まあ、俺はクリアできますけどね」ってやりたいの!
そこを自分で設定しても虚しいだけなの!
「難易度10段階の8段階に設定したけど簡単だったなあ、へへっ」じゃねーんだわ。
…こっわ。俺のニーズこっわ。
万人にちょうどいい難易度なんて存在するわけねーだろ。
俺のニーズに合わせた難易度じゃ子供楽しめねーよ。ワガママってレベルじゃないよ。赤ちゃんだよこれはもう。

直視できない見苦しさ
◆ゲームクリエイターへのリスペクト
さすがにここまでのはネタだけど、多かれ少なかれこういったニーズはあると思う。
子供はゲームを楽しむ。
大人はゲームを評価する。
こういう構図もあるような気がする。
ゲーム経験には、目が肥えると「分かった風な批評をすることで快感を得る」という楽しみ方が生まれる副作用がある。
noteでレビューなんてしてるんだ、この楽しみ方を否定するつもりは毛頭ない。
そんな中、
【子供が遊ぶもの(大人はおまけ)】
ではなく、
【大人も子供も楽しめるもの】
としてゲームデザインしなければならない現代のクリエーターは大変だなあとつくづく思う。
でも、
「少なくともうちは親子で全力で楽しめましたよ!」
ということが制作者の皆様に伝わってくれるといいなあと思う。
自分はUIに不満なく(上に書いたのはネタですからね!)、攻略サイトもほぼ見ずに適度な歯ごたえを感じながらストーリーを堪能した。
(note記事書くのも楽しかった。)
息子は「RPG古典」としてではなく、「面白いゲーム」として攻略本も父の情報も含めてしっかり楽しんだ。
こんな良質なゲームを親子で楽しめる時代に生まれて良かった。
純粋に楽しみたい子供と、批評して気持ちよくなりたい大人の両方を受け止めるドラゴンクエストの懐の深さに、歴史の重みを感じずにはいられない。
【強き心は、時を超えて】は、我が家では完全な真理だった。
得意気に締めて気持ちよくなりつつ、世代を超えて楽しませてくれたゲームクリエイターの皆様に心からのリスペクトを捧げて記事を終えたいと思います。
