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パワーユーザーが、Fable5でやるべきこと


Fable5で何をやるのか。それは、AI活用の履歴から「判断の原理」を掘り起こし、言語化すること。そして、他者が再現できる強力なコンテンツにすることです。

期限付きの最高性能のモデルで何をすべきか。その熱を持っているのは、AI活用のパワーユーザーです。パワーユーザーが自身の頭の中を"外に出す"ことができたなら。これを検証しました。




暗黙知を掘り起こすプロンプト

まず公式文書をAIに渡した。そして、自分が今までの対話で実行してきた「判断の原理」を抽出し、言語化するためのプロンプトを作成してもらいました。

私は[ユーザー名]。[所属会社・部署・職種など]を務め、デザイン部門のAI活用推進を自らのミッションとしている。いま「第三層(文脈依存の意思決定)」の能力を、私以外の人間(以下A氏)が再現できる形にし、組織の資産へ移す計画を進めている。

その計画の心臓部が、この依頼だ。移転すべき"秘伝のタレ"——つまり私自身の判断プロセス——は、まだ私の頭の中にあって言語化されていない。これを外部化し、A氏が参照できる形式知にしたい。

## 出発点となる私の仮説(これ自体を検証してほしい)
私はこれまで「AI活用の判断力(第三層)」と「人に対するマネジメント判断力」を、別々の能力として扱ってきた。だが最近、この二つは地続きの同一能力ではないかと考えている。

具体的には——人に依頼する力、人に任せる力、人に頼る力、どこまで伝えてどこは伝えないかを決める力、その伝える分量をコントロールする力(手綱を渡すか握るかの塩梅)。これらはすべて、相手がAIであっても人であっても、同じ一つの判断力として働いているのではないか。委任判断・文脈設計・出力評価といったAI協働のスキルは、私が人に対して既に使っている判断を、AIという相手に向け直しているだけかもしれない。

この仮説が正しいなら、移転すべき本体は「AI活用スキル」ではなく、その下にある「対象を問わない委任・伝達・手綱さばきの原理」だ。この依頼では、その本体を掘り当ててほしい。仮説が間違っている、あるいは一部しか当たっていないなら、それも正直に指摘してほしい。

## この依頼が可能にするもの
私の暗黙の判断基準が形式知になれば、A氏はそれを教材として第三層の意思決定を追体験できる。しかも、もしこれがマネジメント判断と地続きなら、A氏が既に人に対して持っている委任・伝達の力を「AIという相手に向け直す」という形で渡せる。ゼロから教えるより移転コストが低い経路が引ける。同時に、この言語化そのものが移転コストの実測になる。

## 素材の集め方
私はこれまでほぼ全ての検討を、このClaudeで行ってきた。だから私の判断の記録は、過去の会話の中にある。まず過去の会話を遡り、私が明確な意思決定を下している場面を、次の二系統から集めてほしい。

【AI活用・デザインの判断】
- 何かを「やらない」「後回しにする」と決めた場面、複数の選択肢から一つを選んだ理由
- ツールや手法の「ここは任せる/ここは人がやる」を線引きした場面
- 品質やデザインの良し悪しを判定した場面、戦略の方向性を定めた場面
- 題材候補: [仕組みの名称]の設計判断、[仕組みの名称]のUI選択、Claude Designを「翻訳ツール」と定義した思考、発信プラットフォーム戦略、三層/四層モデルの構築

【マネジメント・対人の判断】
- メンバーへの業務の任せ方、どこまで伝えてどこは本人に委ねたかの線引き
- 1on1や評価での判断、メンバーの育成方針を決めた場面
- OKR設計での取捨選択(何を残し何を削ったか)、優先順位づけの判断
- チームや他部署とのコミュニケーションで「伝える分量」を調整した場面

両系統を集めたら、私が最も知りたいのはこの二つの間に共通して流れている原理だ。

## やってほしいこと
集めた判断の記録から、その背後にある「明文化されていないルール」を抽出・構造化してほしい。「何を決めたか」ではなく、「なぜそう決められたのか」「どんな評価基準が働いていたか」を掘り出すこと。特に、AI活用の判断とマネジメントの判断の両方を貫いている共通原理を最優先で探してほしい。

具体的には以下を作ってほしい。
1. 私の判断を対象を問わず貫いている中核原理(AI相手でも人相手でも働いているもの。私が自覚していないものも探す)
2. その原理が、AI相手のときと人相手のときで、どう同じでどう違うか(地続きの部分と、AI固有に見える部分の切り分け)
3. 場面別の判断パターン(「こういう状況では、こう考えて、こう決める」という再現可能な形で)
4. A氏に渡すとき、A氏が既に人に対して持っている力を「AIに向け直す」形で移転できる部分と、それでは渡らずAI固有に新規獲得が要る部分の切り分け
5. 最も言語化しにくい/伝わりにくい部分の特定(=移転の難所)

## 進め方と制約
- まず過去会話を検索して素材を集め、どんな判断が見つかったかを一度私に見せてほしい。そのうえで構造化に進む。私が「この業務も加えたい」と足せる余地を残すこと。
- 最終成果物は[directory name]context/ にそのまま保存できるmd形式で出力すること。ファイル名の候補も添えてほしい。
- 特定メンバーの実名は使わず、移転対象者はA氏と表記すること。
- 私の判断を美化・追認しないこと。一貫していない部分、矛盾している判断、明文化すると弱い部分があれば正直に指摘してほしい。それも移転にとって重要な情報だ。

集めた判断の記録から、その背後にある「明文化されていないルール」を抽出・構造化してほしい。「何を決めたか」ではなく、「なぜそう決められたのか」「どんな評価基準が働いていたか」を掘り出すこと。

プロンプトの抜粋

つまり、膨大な記録から「自分の無意識を抽出する」ということ。組織に必要なのは「この"判断の原理"を他者に移行すること」である。そう考えたのです。


他者のためにAIを使ってきた

私の方針は一貫しています。自分が速くなるためではなく、他者が速くなるためにAIを使って仕組みを作ってきました。

デザイナー以外の方々が、自分で作れる状態をつくる。「デザインの民主化」をAIで実現する。関心はいつも、自分の生産性ではなく "他者の手が動く設計" にありました。

だから「自分の判断を言語化して他者に渡す」という発想は、私にとって唐突ではありません。これまで実行してきたことの延長線上にあります。


Anthropic AI Fluency:CC BY-NC-SA 4.0

AIを使いこなす力の正体は「Delegation=委任」

最近、ひとつの実感が立ち上がってきました。AIを使いこなす力は、新しい能力ではないのかもしれない。

人に依頼する力。人に任せる力。どこまで伝えて、どこは本人に委ねるかを決める力。手綱を渡すか、握るか。その塩梅を調整する力。これらはすべて、相手がAIであっても人であっても、同じひとつの判断力として働いています。

興味深いことに、Anthropicの4Dフレームワークの開発者自身が、近い区別をしています。プロンプトやコンテキスト設計は一部に過ぎず、核心は「Delegation=委任」にある、と。私はそこに一歩を加えたい。その委任力とは、あなたが人に対して、すでに持っている力ではないでしょうか。


Anthropic AI Fluency:CC BY-NC-SA 4.0

答えを渡すのではなく"判断"を渡す

ここに、組織で働くパワーユーザーの難しさがあります。ひとりがAIを活用し速くなっても、その速さはチームに移らない。

理由は、渡しているものにあります。型を配る。プロンプト集を共有する。それでも伝わらないのは、渡しているのが「答え」であって、「判断の原理」ではないから。なぜその型を選んだのか、何を捨てたのか。その原理が本人の頭の中に留まったままでは、組織のOSは更新されません。

民主化とは、仕組みを配ることではない。パワーユーザーの"判断力"を、手渡すことです。


判断の原理を"自社の実践という具体"から抽象化する

どの程度抽象化すれば、他者が使える実践知になるのか。これは、私がいま実際に格闘している問いそのものです。

速さの理由を掘り起こし、他者が使える形にして手放すこと。判断の原理を「自社の実践という具体」から抽象化し、言語化すること。その方向性で考えています。抽象化とは「"何を"抽象化するのか」が最も重要なのです。

Fableという期限付きの高性能は、その作業を促してくれます。これは、パワーユーザーが組織に対して果たせる、最も静かで、最も大きな貢献なのだと確信しています。


Anthropic AI Fluency:https://www.youtube.com/watch?v=W4Ua6XFfX9w&list=PLf2m23nhTg1NjL3-jL3s0qZCYzO07ZQPv&index=4


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